完結
海外に「柔道」をスポ-ツとして普及させるべく、講道館はNYに進出。ところが、派遣された講道館四天王のひとり・富田は地元のフットボ-ル選手に勝負で勝つことができず、柔道普及に大きな壁が生じる。そして、講道館の前田光世は「スポ-ツ」として普及したい講道館に背き、常に「死合」を求めるのである・・・。世紀初めに人類史上最強の男となり、世界にその名をとどろかせた日本人・前田光世!!「死合」に懸けた彼の生涯を描く超フィクション!!
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戦友たちとのスパーリングを終えた前田は、いよいよフランク・ゴッチとの対戦に望む。前田と純粋に強さを競い合いたいゴッチは、大観衆を前にしたマジソン・スクウエア・ガーデンでの試合をキャンセル。近しい者数人だけを招待した、リバティ島での対戦を指定した。
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スペインの闘牛場で始まった、前田とスティングの決戦。完璧な打撃屋(ストライカー)であるスティングに対し、組み技屋(グラップラー)である前田は、組みつくことさえできず、苦戦が続く。打たれても打たれても前進し、距離を詰めようとする前田。距離を保つため後退せざるを得ないスティング。後ろにはフェンスがあるため、前田が有利になると思われたが、これこそがスティングの狙いだった
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死闘の末にザビエルを敗った前田だが、そのダメージは大きく入院を余儀なくされた。しかし、次なる相手・スティングと一刻も早く闘いたい前田は、病院を抜け出し、トニーと共にスティングの家へと向かう。
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ハンディ・ザビエルの名に恐れをなした者が棄権し、他はスティングの襲撃を受けて病院送りとなり、前田のトーナメントに出場するのはたった4人となった。だが、その4人はいずれも百戦錬磨の曲者ぞろい。「バスクの大巨人」ハンディ・ザビエル、「恐怖の左脚」アラン・ラウス、「ムスリムの怪人」ムスタファ・ムムジュ、「ジ・エリート」ジェフ・ロウ・・・・・・!!
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死闘の末、キニースを破った前田は、世界一強い男を目指してロンドンへと旅立つ。そこで偶然、在英日本大使の権藤と知り合いになった前田は、彼の友人であるアーサー・コナン・ドイルの援助を受け、世界一強い男を決める大会を開催することに。早速、ロンドン中の猛者に挑戦状を送りつける前田だったが・・・・・・。
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新たな闘いを求めてワシントンへやって来た前田たちは、ニューヨーク道場を任されている佐川と再会する。佐川は前田に、次の闘いで「講道館」という文字の入った道着を着て闘って欲しいと頭を下げて頼みこむ。そんな道着を着て他流試合をしたことがバレれば、即破門!
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光世は、勝負に臨む大山につきあってミシシッピ川で特訓を続けていた。川の中で、しかも足に重りをつけて組みあい、柔道着を着ない裸の相手を倒すのに必要な下半身のキレを養おうというのだった。
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ケイトのマッチメークによって、“岩の拳”ロッカと賭けボクシングで対決することになった光世は、いきなりボディーに強烈な一撃を喰らってダウンしてしまう。辛くもカウントナインで立ち上がり、攻撃に出るが、固いガードは崩せず、逆にパンチを浴び、またまたダウン。その倒れている光世に対してロッカは拳を繰り出してくる。
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血のにじむ特訓に励み、“死合”に備えてきた栄世であったが、嘉納館長の強さは圧倒的であった。栄世は必死で抵抗するが、受け身の取れない投げ技を喰らってしまう。「負けを認めれば・・・命は助かる」と館長はいうのだが、栄世は聞く耳を持たず、下に敷かれた砂利を館長に向かって投げ始める。「自暴自棄か・・・もはや勝負は・・・」と立会人の犬養は感じるだったが・・・・・・
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黒帯昇段をかけた月次勝負で、栄世は課された15人抜きまであとひとり、というところまで勝ち抜いてきた。しかし、最後の相手・大山が薄汚れた身なりの男に投げ飛ばされ失神。友人を倒され怒る栄世は、男に殴りかかろうとするが、館長・嘉納に制止される。
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すずを力ずくで自分の物にしようとした男は、なんと以前に犬養の命を狙って襲いかかってきた男であった。すずと犬養を守ろうと闘う光世であったが、男は琉球唐手の使い手で、苦戦を強いられる。状況を見守っていた嘉納が戦いに介入しようとしたその時、栄世が吠える。
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横山に連れられ吉原の遊廓に入った光世は、弘前の幼なじみであるすずに出会う。すずは父と母を助けるため「すみれ」という源氏名で遊廓で働いていた。「おめ・・・津軽弁抜げたな・・・・・・」。栄世の言葉に涙するすず。その涙に栄世はすずの苦労のほどを知るのだった。
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