グ印亜細亜商會
グレゴリ青山(著)
/旅行人
作品情報
※この電子書籍は固定レイアウト型で配信されております。固定レイアウト型は文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
グレゴリ青山待望の書き下ろし作品。デビュー作『旅のグ』からはや7年。『グ印観光公司』(講談社)、『旅で会いましょう。』『ふたたびの旅。』(共にメディアファクトリー)に続く著者5冊目の単行本です。
「さて、校了はすみましたでしょうか? 本当におつかれさまでした。いち時は書いても描いても終わらんのとちゃうか? と心配するほどでしたが、ようやく今日この日が来ることができて、世の中のすべてがまばゆく見えるようです。本ができあがる日が、すこぶる楽しみです。きっと100万部ぐらい売れることでしょう。」
──校了日、グレゴリから届いたファクスであります。
グレゴリが予言するように100万部売れたなら、日本のどこかの山奥に亜細亜商會御殿を建てとうございます。御殿の中には怪老窟へとつづく道があって、ジャズが流れるダンスホールがあるやもしれません。
踊る女たちの髪を見たなら、おやまあ!?
女たちがせっせと口元に運ぶアレは何でしょう?
賄いする女が唄う♪きゃーかるはぁえ~くちゅくちゅほおーたーへえ~、はどこの国の歌ですか?
部屋の隅には、外のざわめきをものともせずに本を読み耽る少女もおります。あれは誰?
「グレゴリ青山というフィルターで、この世を見とうございます」と執筆依頼したところ、何だか怪しくも愉快な、「丸ごとグレゴリ趣味本」ができました。訳のわからない解説と不信感を抱いた貴方、『グ印亜細亜商會』で謎解きをお楽しみくださいませ。
担当編集者 小川京子
もっとみる
商品情報
- シリーズ
- グ印亜細亜商會
- 著者
- グレゴリ青山
- 出版社
- 旅行人
- 書籍発売日
- 2008.11.25
- Reader Store発売日
- 2022.02.18
- ファイルサイズ
- 126.8MB
- ページ数
- 181ページ
以下の製品には非対応です
※この商品はタブレットなど大きなディスプレイを備えた機器で読むことに適しています。
文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
この作品のレビュー
平均 4.0 (1件のレビュー)
-
グレゴリさんの本はほぼ読んでると思うけど、これは「字が多いから」と未読だった(本好きとは思えぬ理由だわ-)。読んでみたらばこれが大正解。
著者のアジア指向は、「失われた日本」への郷愁も色濃くあるんだ…なあ。考えてみれば当然のことかもしれないが、「妄想パスポートで行く日本映画」の章にはそれがはっきり出ている。今の日本では、時代の流れがあまりにもはやくて、数十年前には確かにあったものの影さえなかなか見つけられない。アジアの街角にはそうした気配がまだ残っている(いた)ということなんだろう。古い邦画を見て、自分たちはこの人たちと同じ日本人なのだろうか?と嘆息するグレちゃんの気持ちを私も共有する。
この本の白眉は「電信柱の画家の街」の章だ。美術館で見た一枚の絵に一目惚れしたグレゴリさんは、その陳澄波という画家の絵をもっと見たくなって台湾に赴く。本当に思いがけない偶然により、著者は画家の息子さんの家に招かれ、彼の描いた絵に囲まれながら、その生涯と悲劇的な最期の話を聞くことになるのだ。いつものとぼけたグレちゃんではなく、この画家と同じく、絵とそこに描かれた風景を心から愛する者としての姿が強い印象を残す。のっている絵は小さなモノクロだが、是非見てみたいものだと思った。
「風景画、裸婦画、人物画、その画集の、初めて見る陳澄波の絵は不思議な激しさとあたたかさに満ちていて、ことに、台湾を描いた風景画ときたら、どうしようもなく絵の中に入ってしまいたい衝動にかられるものばかりでした。特に〈調配船廠的風景〉という絵など、中央下の船に続く坂道を誰かの名前、そう、たとえば『陳澄波さあぁーん』などと叫びながら駈け降りてみたくなってしまいます」
著者が一目惚れした絵は、陳澄波の故郷である嘉義を描いたもので、1934年の作品。「グは陳澄波が描いた頃の嘉義は、自然と文明がいちばん折り合いが良かった時代ではなかったかと思うのです」とあって、ああ、本当にそうかもしれないと思う。陳澄波が好んで描いた電信柱は木製で、電線という”文明”を支えていた。高い建物はなくて遠くの山が見え、クーラーもテレビもなく、人々は公園に涼みに出かける。もう決して戻れることのない街が、絵の中に息づいている。続きを読む投稿日:2015.06.03
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。