賢さをつくる 頭はよくなる。よくなりたければ。
谷川祐基(著者)
/CCCメディアハウス
作品情報
「思考」とは、驚くほどシンプルであった。「思考」の真実を知るだけで、誰もが簡単に、かつ今より飛躍的に「頭がいい人」なることができる。
本書では、「思考」というものを《具体》と《抽象》という「2つのキーワード」と、その2つを結ぶ「たった1つの軸」で、シンプルに図式化。人間の様々な思考パターン、年齢や地位によって求められる思考能力、「頭がいい」と言われる人の思考法などをすべて「1つの軸」で説明する。曖昧な概念だった「頭のよさ」も「1つの軸」上の「動き」として可視化して見せる。
思考とは具体と抽象の往復運動である。
● 思考=「1つの軸」
● 頭のよさ=その軸を「往復する能力」
たったそれだけを知れば、賢さをセレクトできるようになる。
本書は次のような人におすすめ。
・頭がよくなりたい
・企画力・発想力を上げたい
・人に上手に説明(プレゼン)したい
・一般職(プレイヤー)だが、キャリアアップしたい
・経営者(リーダー)だが、カリスマ性を発揮したい
・中間管理職(マネージャー)だが、的確な管理とは何か知りたい
・教師だが、生徒に社会で役立つ「頭のよさ」を身につけさせたい
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商品情報
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この作品のレビュー
平均 4.3 (21件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
具体化と抽象化の2つを左右に配置して考える。
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左右には、それぞれ出てくる要素が異なる。
このツールを使って物事を考えていくと本質的な根源から具体的に実現する方法など幅広い思考が出来る。
実用的で実効性のある内容。
子供達に一冊づつ買い与えよう(読まないだろうけど)投稿日:2020.03.03
具体的な知識を受け取った際に、それらをそのまま丸暗記するのではなく抽象度の高い概念にまとめあげることがインプット。「平安時代」と言われたら、平安京遷都も源平合戦も藤原道長も同時に分かる。知識のピースを…整理して、体系化して、より抽象度の高い概念にまとめていくことでインプット効率を上げれる。具体的な一つの出来事である「壇ノ浦の戦い」を調べればわかる。抽象的な400年近い期間を指す「平安時代」をグーグルで調べてもつまりなんなのかわからない。しかし頭の中にはちゃんと存在している。知識の暗記はインターネットで代替できるが、抽象化はインターネットで代替出来ない。
頭の良さとは、
「具体」と「抽象化」の距離が長い。
「具体」と「抽象化」のスピードが速い。
「具体」と「抽象化」の回数が多い。ということである。
「具体」と「抽象化」の距離が長いと、幅広く深い選択肢をたくさん考え出すことが出来る。そして、距離が人並み外れて長くなると、良くも悪くも、常人には理解できないアイデアも出てくる。
「具体」と「抽象化」のスピードが速いということは、具体的な質問にたいして、全体的・本質的なことを考えている。
「具体」と「抽象化」の回数が多い。ということは物事は抽象的に考えたり、具体的に考えたり、そうしたところで思考の結果が常に正しいとは限らない。考えれば正解が出るというのは幻想である。思考からでてきた理論は、ただの仮説に過ぎない。仮説を具体的な事実に突き合わせてようやく正解か間違えがわかる。抽象的な理論は、何度も具体的に実践して確かめなければならない。もし間違えたら理論を修正して改善していく。失敗を恐れずに何度も行動することも「頭の良さ」の1部と言える。
これら三つを自分の個性に合わせてカスタマイズする。
組織が階層構造になっている理由は、上の階層の人が下の階層の人に命令するためではなく、考えるための抽象度を役割分担するため。
本来抽象(右)の世界は抽象概念的であって触れることができないが、具体(左)の世界に見える形で現れる。組織の左側である現場を見ることで、直接は見えない右側である、経営者の仕事の出来不出来がわかる。
「仕事にあった抽象度で思考ができるか」が重要。
数学は論理性よりも抽象化能力を鍛えるために必要。例えばリンゴが3つ乗った皿が2つは、3×2と表せるが、その時リンゴが持つ質感や、匂い味は捨象される。これが抽象化の動き。数学が得意な人は抽象化能力が高い。
「考える」には5W1Hの質問を自分にするだけで良い。抽象化する(右)の方向に考えるにはWHY、具体化する(左)の方向に考えるには4W1Hの質問をすれば良い。
下記は(右)抽象化する時に使う言葉。
コーチングやカウンセリング業界では「なぜ?」という質問は、強力過ぎるがゆえに使ってはいけない「禁断の質問」とされている。「なぜ?」はあまりに強力で、相手に負担をかける質問である。例えばミスをしたときは4W1Hを使って具体化すべき。
読解力とは抽象化能力であり、「ようするに?」「つまり?」「まとめると?」で要約して、重要なところ、大事なところ、一番美味しいところ。抽出する能力。
「本当は?」は表に出ている見た目ではなく、本質を問う質問。表面を疑う質問でもある。
「目的は?」人は手段に集中してしまい、目的を失うことが多い。「なぜ?」は攻撃力が高いので、人に質問するときはこちらを使うべき。
「そもそも?」抽象化が好きな人は、口癖のように「そもそも〜」という。その後には、目的、理由、本質をとう質問が入る。「そもそも」のあとは必ず抽象化が始まり、しばらく具体化に入れないから、具体で考える人はげんなりする。抽象(右)で考えるのが苦手な人は自分に「そもそも」を問いかけてみると良い。「そもそも」を会議で言葉を発した瞬間、今までの議論がひっくり返り、会議がゼロからスタートになる可能性を秘めている。会議をひっくり返すときは責任が発生するので気をつけるべき。
下記は具体化(左)する時に使う。
4W1H、さらに抜けを減らすためには、「How」を細分化して「How to」「How many」「How much」として使えば良い。
たとえば、言わずもがな、具体的にわかりやすくする質問。
TPO(時と場合による)、抽象(右)方向が好きな人は、時と場合を超える「普遍の法則」「絶対の正義」があるように信じ込む傾向がある。現実にはなかなかないので、考えが凝り固まってしまう。そんな時に「TPO」の考え方は考えを柔軟にしてくれる。「TPO」の考え方は主張や理論が対立した時に有効である。たとえばリモートワークが仕事の効率を上げるという意見と、下げるという意見がある。結論は「時と場合による」である。上がる会社上る人もいれば下がる会社下がる人もいる。白黒を決めるのが目的ではなく、白黒はTPOによって変わるので、どんな時どんな場合に黒になる、白になるかを議論したほうが建設的である。リモートワークで効率が上がるのは、どんな業種の、どんな会社で、どんな人が行った場合だろうか?
「階層構造」の思考法において、MECEの考え方は実用的ではない。
コツの1つ目として「それ以外」という選択肢を付け足すことによって現実でも使えるようにする。「それ以外」を付け加えるだけで論理的にMECEが保証される。もし「それ以外」の中に、考えるのに値するものがあれば並列にその項目を追加すれば良い。
コツの2つ目として、「余白」を作る。余白があれば、自分の限界を超えて具体化と抽象化ができる。(左右)に余白を作り意識的に余白に移動することで距離が伸び、「頭が良くなる」わけだ。「階層構造」に似た思考フレームワークに、「マインドマップ」というものがある。ただし、中心より内側に余白がないので、中心に書いたテーマより抽象方向には進めないという弱点がある。マインドマップをつかうなら、「目的」とか「つまり」とかの抽象方向に進む枝を出しておくべき。
3つ目のコツとして、3種類の質問をして、左右を自在に移動する。上記で書いたように、「なぜ?」「つまり?」などの抽象化の質問で右に進み、「4W1H」「TPO」などで左に進む。左と右の他に、もう1つ使うと便利なのが、「並列」の質問である。「並列」の質問を使うと、抽象度を変えずに階層の中を広げることが出来る。「他には?」等がある。
正義がぶつかり合うときは、次元を上げる。アインシュタインによれば「いかなる問題も、それが発生したときと同じ考えのレベルで解決することはできません」。意見が対立すると相手が悪いと考えがちだが、間違っているのは今いる次元だ。しかし、次元を上げるためには?「両方とも正しいとしたら?」という質問1つすれば良い。ただ、自分の意見と相手の意見を同時に受け入れる愛さえあれば良い。
本書では、「思考とは、具体と抽象の往復運動である」と定義されている。ここで一般的な「具体」と「抽象」では足りないので、(右)と(左)と表現した。
(右)とは、抽象的・概念的・本質的・高次元・長期的な方向である。
(左)とは、具体的・五感的・実用的・低次元・短期的な方向である。
「具体」と「抽象」の間のなるべく長い距離を、素早く、何回も移動することが頭の良い思考であり、それは、少し意識すれば誰にでも出来ることである。
「知性とは、理想と現実をつなぐ力である。」
理想とは常に(右)側にあり、現実とは常に(左)側にある。理想と現実はなかなか一致しない。だから人は悩み、迷い、苦しみ、葛藤する。しかし、あなたはその理想と現実を行き来することが出来る。思考することができる。知性とは、目の前の現実から理想とする社会を書き出す力であり、その理想を現実化する方法を探す力のことである。あなたは、自分自身や社会に対し、どんな理想を描いているのだろうか?そしてその理想をどのように実現しようとしているのだろうか?
続きを読む投稿日:2024.03.04
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