スタンフォードで学んだ 最強の意思決定 メンバーの知恵を錬成する実践手法
籠屋邦夫(著)
/日本経済新聞出版
作品情報
スタンフォードで意思決定の技を学び、
マッキンゼーでその腕を磨いた著者が
「みんなの知恵」を束ねる手法を解説する。
日本企業は「意思決定が遅い」「決まったことが実行されない」と言われており、
このことがホワイトカラーの生産性低下につながっている。
著者の診立てによると、その原因は下記のとおりだ。
1「弱い個」病……些末な事象に難癖をつけて遅らせる「真面目だが真剣ではない症候群」
「我が社は2年で売上げを2倍にする」などと、願望と意思決定をはき違えている「全能の神症候群」
2「衆知破壊」病……ポジションパワーによる恫喝も辞さない「ガバナンス違反」
失敗したらどうするのか、ばかり指摘する「アイデアキラー」
3「意味不明」病……「確かに市場性はあるが、儲かるかどうか。結局は人なんだよね……」などと、どうとでもとれる
もっともらしいことしか言わない「解釈困難」症候群
4「積み上がらない」病…1つ1つの指摘はごもっともだが、議論が前に進まない「揚げ足取り症候群」
「そもそも、こうなんじゃないか」と突如議論をぶちこわす「ちゃぶ台返し症候群」
こうした症状を防ぎ、みんなの知恵を束ねて意思決定につなげる「衆知錬成の意思決定手法」を
解説するのが本書である。
◎衆知錬成の意思決定手法の7つのプロセス
プロセス1検討課題の明確化・共有化=ビジョンステートメント
プロセス2論点の洗い出しと意味合い抽出=フォースフィールド・ダイアグラム
プロセス3意思決定基本3要素の階層化=ディシジョン・ファクター・ヒエラルキー
プロセス4選択肢の設定と定性比較=ストラテジーテーブルと戦略テーマおよび「売り・瑕疵」
プロセス5収益測定方法、明確化と戦略の読み=インフルエンスダイアグラム作成と数字のアセスメント
プロセス6定量分析=ベースケース分析、感度分析、ディシジョンツリー分析と累積確率曲線
プロセス7収益以外の価値判断尺度も含めた全体判断=バリュートレードオフ
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商品情報
- 著者
- 籠屋邦夫
- 出版社
- 日経BP
- 掲載誌・レーベル
- 日本経済新聞出版
- 書籍発売日
- 2019.10.15
- Reader Store発売日
- 2019.10.21
- ファイルサイズ
- 17.3MB
- ページ数
- 232ページ
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この作品のレビュー
平均 2.0 (3件のレビュー)
-
①独力が大切。まずは独力でしっかり考え、取り組み、成し遂げる意欲も能力をつける。
②何か新しいプロジェクトを行う際は以下の三点をすり合わせる。
A)これから何をしようとしているのか?
B)なぜやろう…としているのか?
C)何ができたら成功と言えるのか?
③徹頭徹尾、当事者として取り組む続きを読む投稿日:2019.12.11
後半、意思決定のために必要な視点とプロセスが書かれている。
著者の造語が多くて入ってこない。
事業戦略レベルの意思決定を熟考するのには良い。
課長や部長クラスで、事業戦略よりも機能部門の場合は、
また…違う仕組みになるように思える。
学び
・経営資源配分へのコミットメントが伴わないものは、意思決定ではない
・いつ頃どうなったら嬉しいかをベースに、選択肢、不確実要因、価値判断尺度に分ける
・判断までの期限は必ず守る。そして期限は決める。
・意思決定は、次のプロセスで進む。ビジョンステートメント→フォースフィールドダイヤグラム→ディシジョンファクターヒエラルキー→戦略テーマ表→インフル円すダイヤグラム→ディシジョンツリー→バリュートレードオフ
・ビジョンステートメントは、我々はこれから何をしようとしているのか。なぜ、やろうとしているのか。何ができたら成功なのかを明らかにすること。
・意思決定項目と不確実要因と価値判断尺度は、ポリシーなのか戦略なのか戦術なのかで分ける。一致して変えられないのがポリシー、具体化して考えるべきが戦略、まだ考えなくて良いのが戦術
・トータルライフサイクルコストで、収益の全体を把握続きを読む投稿日:2022.09.10
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