ソーシャルワーカー ──「身近」を革命する人たち
井手英策(著)
,柏木一惠(著)
,加藤忠相(著)
,中島康晴(著)
/ちくま新書
作品情報
多くの人が将来不安におびえ、貧しさすらも努力不足と切り捨てられる現代日本。人を雑に扱うことに慣れきったこの社会を、身近なところから少しずつ変革していくのがソーシャルワーカーだ。暮らしの「困りごと」と向き合い、人びとの権利を守る上で、何が問題となっているのか。そもそもソーシャルワークとは何か。未来へ向けてどうすればいいのか。ソーシャルワークの第一人者たちと研究者が結集し、「不安解消への処方箋」を提示した入魂の書!
もっとみる
商品情報
以下の製品には非対応です
この作品のレビュー
平均 3.5 (13件のレビュー)
-
精神保健福祉士の資格取得の一環として、今一度「ソーシャルワーカーとは」というところに立ち返ろうと思い読み始めたものの、時間がかかりすぎました。
1章 ソーシャルワーカー――悲惨に立ち向かい、身近な社…会を動かす人たち ★★★★☆
現代の社会・個人が抱える問題を提示し、ソーシャルワークとソーシャルワーカーについて事例を交えながらわかりやすく説明している。
2章 ソーシャルワークの原点とは?――課題を乗り越えるために ★★☆☆☆
本作品は、”ソーシャルワーカーを知らない人にもわかりやすくソーシャルワーカーのことを伝える作品”というスタンスで描かれていると序盤で説明があったのだけれど、うーーーん…
文章が難しいだけでなく、なかなか専門的なことが述べられている気がして、福祉の学校で学んだことのあるベースの部分(リッチモンドとかエンパワメントとか)があったからなんとかついていけていたような気がする。
P64「リッチモンドは、ソーシャルワークにおける複数の機能や役割を統合するのがソーシャルワーカーであり、『訓練を受けたことのない者では知的能力があろうと達成されない』と私たちに呼びかける」。
ガツンと来ると同時に揺さぶられる。自分にその専門性があるのか、考えさせられる。
また、ソーシャルワーカーに必要な価値として「社会変革」が最重要であり、それは大きなものでなくてもよく、P70「非常勤等の立場を利用して『組織の価値』から離れた展開を密かにまたは非公式なかたちで推し進めることが考えられる」P82「『社会変革』の起点は個人のアイデンティティの変容にあり、そのためには人々の関係構造に対して変化を求めていく必要がある。黙殺・無理解・不安や恐怖・排除に支配された関係性を、対話・理解・信頼・包含に基づく関係性へと変容させていくことが肝要なのである」。
こうして考えると、どんな職場の人間関係もまさにこんな感じで、ちょっとした関係性がぐわんぐわんと波打っていて、みんなきっと毎日そういうことと戦いながら働いているわけで、それこそが「社会変革」なのかもしれないな、なんて思った。つまりソーシャルワーカーは、職場の中でも外でも社会変革をしているわけだ(ちょっと違う)。
最後は、社会福祉士と精神保健福祉士の資格のことに触れ、第3章へ入る。
第3章 ソーシャルワーカーはなぜひとつになれないのか ★★☆☆☆
社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士と資格が分離されていることに対する歴史的背景が描かれている。
P130「精神保健福祉士の受験資格があまりにも甘いことがあるのかもしれない。受験資格こそ社会福祉士のそれに倣ったようだが、合格率は精神保健福祉士の方が圧倒的に高い。通信教育でも取得できる、高校に行かずとも取得できる、そのようなものがはたして専門職の資格だと言えるだろうか」。
ごめんなさい!!通信教育で取得を狙っていまああああああす!!!
第4章 ソーシャルワーカーはどこに立ち、どこに居場所を作るのか ★★★☆☆
読みやすさ、分かりやすさでいうと、本作品の中で断トツの章。ソーシャルワーカーだけがソーシャルワークをしているとは限らない。やっていることが結果としてソーシャルワークだったのだ。
あれ?じゃあソーシャルワーカーの専門性ってなんだ。
P175「私たちがやるべきなのは支配じゃない。支援なのだ。」
最終章 ソーシャルワーカーが歴史をつくる ★★☆☆☆
作品全体を通して熱量があって、それは同じように感じる部分もあるのだけれど、どことなく居心地の悪さを感じたりすることも多く、方向性がわたしとは少し異なっているのかもしれない。でも、こうして異なる価値観の人間がソーシャルワーカーとして共存していることも、人を支援する上で、大切なことなのかもしれない。
読み終わっても自分自身のことを振り返る余裕もなく(いや、振り返りたくないのかも)、日々が過ぎて、もう秋を感じるようになって。
体調はなんとか回復したものの、ものもらいができたり、季節性の喘息になったりと、なんだか年中ベストな体調ではない気がしている。
そして、こういう作品を読んでいると、なかなか頭が切り替わらなくて、ぐるぐるといろんなことを考えてしまう。
幼稚園のバスに置き去りにされた子どもの命のことを思う。
ご冥福をお祈りいたします。続きを読む投稿日:2022.09.09
仕事柄、初心に帰ろうと思い読みました。
精神保健福祉士資格化の経緯とその裏の秘話を知ってじゃあ自分には何が出来るだろう、と考えさせられた…
4章は一番読みやすく心に染みました。
もちろんそうだよね…って分かってはいるけど
現場にたつとその場の流れとか、権威とか、雰囲気にまみれてあたりまえを押し付けてる感覚になる時もあったり。
いやほんとソーシャルワークの価値、倫理って言われるけど完璧にこなすことなんて難しいし
それもストレスになるのでは。
ソーシャルワーカーとして疑問を持てる人になりたい。けど人として空気読まないといけないとかそういう圧に立ち向かうのも難しい。
色々ぐるぐる考えながら読みました。続きを読む投稿日:2024.03.24
新刊自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
※新刊自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新号を含め、既刊の号は含まれません。ご契約はページ右の「新刊自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される「増刊号」「特別号」等も、自動購入の対象に含まれますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると新刊自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約・新刊自動購入設定」より、随時解約可能です続巻自動購入は、今後配信となるシリーズの最新刊を毎号自動的にお届けするサービスです。
- ・発売と同時にすぐにお手元のデバイスに追加!
- ・買い逃すことがありません!
- ・いつでも解約ができるから安心!
- ・優待ポイントが2倍になるおトクなキャンペーン実施中!
※続巻自動購入の対象となるコンテンツは、次回配信分からとなります。現在発売中の最新巻を含め、既刊の巻は含まれません。ご契約はページ右の「続巻自動購入を始める」からお手続きください。
※ご契約をいただくと、このシリーズのコンテンツを配信する都度、毎回決済となります。配信されるコンテンツによって発売日・金額が異なる場合があります。ご契約中は自動的に販売を継続します。
不定期に刊行される特別号等も自動購入の対象に含まれる場合がありますのでご了承ください。(シリーズ名が異なるものは対象となりません)
※再開の見込みの立たない休刊、廃刊、出版社やReader Store側の事由で契約を終了させていただくことがあります。
※My Sony IDを削除すると続巻自動購入は解約となります。
お支払方法:クレジットカードのみ
解約方法:マイページの「予約自動購入設定」より、随時解約可能ですReader Store BOOK GIFT とは
ご家族、ご友人などに電子書籍をギフトとしてプレゼントすることができる機能です。
贈りたい本を「プレゼントする」のボタンからご購入頂き、お受け取り用のリンクをメールなどでお知らせするだけでOK!
ぜひお誕生日のお祝いや、おすすめしたい本をプレゼントしてみてください。※ギフトのお受け取り期限はご購入後6ヶ月となります。お受け取りされないまま期限を過ぎた場合、お受け取りや払い戻しはできませんのでご注意ください。
※お受け取りになる方がすでに同じ本をお持ちの場合でも払い戻しはできません。
※ギフトのお受け取りにはサインアップ(無料)が必要です。
※ご自身の本棚の本を贈ることはできません。
※ポイント、クーポンの利用はできません。クーポンコード登録
Reader Storeをご利用のお客様へ
ご利用ありがとうございます!
エラー(エラーコード: )
ご協力ありがとうございました
参考にさせていただきます。