ビジネス・経済
ナチス 破壊の経済
シリーズ内の平均評価:
(3)
ナチスの経済政策が、いかに付け焼き刃に過ぎなかったかを、圧倒的データと史料で描ききり、通俗的理解を覆す決定版、ついに邦訳。「本書の第一目的は、経済をヒトラー体制理解の中心に据え直すことだ…20世紀経済史の決定的な特徴として突出しているのは、ドイツ、あるいは他のヨーロッパ国の特異な優位性ではなく、一連の新経済大国、なかでもアメリカによる「旧大陸」の失墜だ…アメリカは私たちの第三帝国に対する理解の中心軸となる…東部で最後の一大領土掌握を行うことで、ドイツは、国内の豊かさと、来るべきアメリカとの超大国・・・
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「過去20年間で出版された、もっとも重要かつオリジナリティあふれる第三帝国についての書だ」――ニーアル・ファーガソン(『キッシンジャー』)「軍事戦略史と、経済史を生みだす洞察を、非常に読みやすいかたちで調和させている」――『エコノミスト』誌「さまざまな先入観を打ち砕く傑作だ」――ベルトラン・ベノワ 『フィナンシャル・タイムズ』紙「経済史が持つ説得力を見事に示している」――ハワード・デイヴィーズ 『タイム』誌「本書のすべてのページに、新鮮かつ示唆に富む内容が含まれていると言ってもいい」――マイケル・バーリー 『サンデー・タイムズ』紙下巻では、西部戦線の開戦(1940)から、バルバロッサ作戦、ジェノサイド、シュペーアによる軍備の奇跡、そして敗戦(1945)までを扱う。二正面戦争に突入したドイツが、いかにして雪のロシアまで戦争活動を巧みに維持したのか、占領した東欧とロシアの資源をナチはどのように利用しようとしていたのか、ホロコーストの経済的側面の全貌とはどのようなものだったのか、「シュペーアの奇跡」の実態とは。破壊に向かって突き進む総動員経済の終幕を描く。
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ナチスの経済政策が、いかに付け焼き刃に過ぎなかったかを、圧倒的データと史料で描ききり、通俗的理解を覆す決定版、ついに邦訳。「本書の第一目的は、経済をヒトラー体制理解の中心に据え直すことだ…20世紀経済史の決定的な特徴として突出しているのは、ドイツ、あるいは他のヨーロッパ国の特異な優位性ではなく、一連の新経済大国、なかでもアメリカによる「旧大陸」の失墜だ…アメリカは私たちの第三帝国に対する理解の中心軸となる…東部で最後の一大領土掌握を行うことで、ドイツは、国内の豊かさと、来るべきアメリカとの超大国競争に勝つために必要な基盤の両方のための、自給自足基盤を作り上げようとしたのだった…だがヒトラーといえど、根底にある経済力や軍事力の均衡を変えられはしなかった。要するにドイツ経済は、アメリカはおろか、イギリスとソヴィエト連邦両国を含むヨーロッパの隣国すべてを圧倒できる軍事力を作り出せるほど強くはなかったのだ…ヒトラーの内心では、アメリカが第三帝国に与える脅威は、よくある単なる超大国間の対立ではなかった。ヒトラーのユダヤの世界的陰謀に対する不変の恐怖と絡み合っていたのだ」(序文より)上巻では、シュトレーゼマン政権(1923)から、ヒトラーの政権掌握、再軍備と戦争準備、そしてポーランド占領後(1940)までを扱う。雇用創出、アウトバーン建設といったナチ経済政策につきまとう神話の実像を暴きつつ、戦争遂行に向けた、外貨確保を中心とした金融経済政策、および兵器、食糧、労働力、資源の動員体制の確立を、あますところなく詳述する。
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