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花代の元丹那・榎本の焼死、その息子・定行の自殺、花代の病死など、真崎ちよの身辺には不幸な事件が相次ぐ。ちよは花代の跡を継いで「おきな」の女将になったものの、おる日突然、娘・弥千枝が失踪、心中死体となって発見される不幸に見舞われる。自分と同じような道を歩んだ娘の死により、さらに深い孤独の中を歩むことになる、長編ロマンの最終巻。〈全五巻〉
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榎本の元愛人だったみつの死は、ちよの孤独感を深める。榎本に抱かれながら、ちよは大人の世界の汚さを悲しむが、生きていくためには術もない。弥千枝はこうした母の醜さを憎み、東京へ逃れ、民俗舞踊に打ち込むが、その舞踊団も解散となり キャバレーで踊ることになる……。同じ苦しみの輪をひためぐる白鼠のように、母と娘の流転の人生を描く、第4巻。
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娘・弥千枝を捨てて上京し、劇作家と甘い生活に入ったものの、間もなく別れたちよは、銀座のバアで働くことになる。しかし、新潟の大火を機に、ちよは帰郷し、みつの旦那であった榎本の出資で、バアを開く。娘・弥千枝の父親の死をフィリッピンの戦場で見届けた田島が、突然、ちよの店に現れる。……運命に弄ばれるちよの、変転きわまりない人生を描く、第3巻。
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愛する男の子供を産んだが、入籍を拒まれ、悲嘆に暮れた真崎ちよを救ったのは、料理屋の女将・榎本みつ。が、愛する男は戦死。やがて終戦を迎える。ちよは芸妓になり、たちまち売れっ子になるが、しょせんは鵜匠の鵜に過ぎない。その頃、著名な劇作家に見染められたちよは、幼い弥千枝を捨て、東京に走る。冷酷な運命に抗し、つかの間の愛に燃える、第2巻。
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強い季節風の吹き下す、新潟県の石曾根で生れた真崎ちよは、幼い頃に父を失い、貧しい娘時代を過す。しかし、不幸な青春の中にあって恋を知り、やがて妊娠する。だが、愛する男は軍隊におり、男の両親はその責任から逃れようとする。「別れ」の人生を送ってきたちよが、誰にも恥じない陽の下道を選んで生きようとする、哀切きわまりない長篇ロマン。<全5巻>
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