見える化4.0 AI×IoTで「稼ぐ力」を取り戻せ!
木村尚敬(著)
,沼田俊介(著)
/日本経済新聞出版
作品情報
IGPIのコンサルタントが提言!
「現場再生」のスペシャリストだから語れる4ステップ進化法!
AIもIoTも、製造業の競争力向上の要となるテクノロジーであることは間違いない。
しかし、多くの日本企業が、そのメリットを最大限享受するまでには到っていない。
このままでは、グローバル競争に取り残されてしまう危険性も否定できない。
「いかにIoTを活用しようが、ビジネスモデルを進化させようが、
モノづくりの基本ができていないと意味がない」と著者たちは強調する。
本書では、まず「見える化1.0」「2.0」「3.0」というモノづくりの土台を
しっかりと築いたうえで、新しいモノづくりの姿である「見える化4.0」を提唱する。
すぐにでも手をつけられる具体的な施策が満載の1冊だ。
【「見える化」進化の4段階】
見える化1.0=儲けの構造の見える化
グローバル化の進展で複雑化する組織・製品をきちんと仕分けて
原価・儲けの構造を解き明かしていく。
「どの拠点、どの顧客、どの製品が儲かっているのか/いないのか」
という一番大事な情報を明らかにする。
見える化2.0=プロセスの見える化
顧客のニーズを製品企画にしっかり取り込むのと同時に、
モノづくりのプロセス全体を一気通貫に見える化して重複や無駄を省く。
見える化3.0=稼ぐポイントの見える化
モノを売るだけでなく、それをサービスモデル化することで、
収益の構造を根本から見直す。
PLモデルから、バランスシートモデルへ、頭を切り換える必要がある。
見える化4.0=リアルタイムの見える化
IoTを活用すれば、各種のデータをリアルタイムで取得できる。
それらを分析することで、バリューチェーンのあちこちに、
それぞれの企業にあった「儲けの戦略」が見えてくる。
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商品情報
- ジャンル
- コンピュータ・情報 - IT・Eビジネス・資格・読み物
- 出版社
- 日経BP
- 掲載誌・レーベル
- 日本経済新聞出版
- 書籍発売日
- 2018.10.17
- Reader Store発売日
- 2018.10.25
- ファイルサイズ
- 7.2MB
- ページ数
- 256ページ
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この作品のレビュー
平均 4.0 (10件のレビュー)
-
副題にインダストリー4.0に代表されるようなAI・IoTといった技術を製造業で活用すべし、というのはもはや異論がない方向性だとしても、それがどのように会社の利益の増大に貢献するのか、という点については…、まだ試行錯誤の段階である、というのが実質ではないだろうか。また、インダストリー4.0関連の類書においても、しっかりその点を意識して書かれている本は少ない印象がある。
そうした状況において、経営共創基盤のパートナー/MDのお二人によって書かれた本書は、サブタイトルの”AI×IoTで「稼ぐ力」を取り戻せ!”とあるように、徹底的に製造業が利益を出すために取り組むべき基本的なアクションと、そこでAI・IoTをどう活用すべきか、という点が強調されている点で、貴重な一冊と言える。
本書では製造業のマネジメントにおける4つのステップごとに、必要な考え方とアクションが示される構成になっている。
・見える化1.0=儲けの構造の見える化
・見える化2.0=プロセスの見える化
・見える化3.0=稼ぐポイントの見える化
・見える化4.0=リアルタイムの見える化
特徴的なのは、見える化1.0と2.0の世界では、AI・IoTといったテクノロジーというよりも、泥臭い製造業の原価管理や製品開発の在り方がテーマになっている点である。本書はテクノロジーを使うかどうかは別として、しっかり製造業としての基本的な利益改善の活動を行うべきであるということがしっかり示されている点で、「何でもかんでもAI・IoTで解決!」といった夢想的な着地に逃げない真摯さが現れていると思う。
また、本書を貫く哲学として、いわゆる製造業における競争戦略の古典かつ最重要の概念である「モジュラー/すり合わせ(インテグラル)」・「オープン/クローズ」の選択の重要性が繰り返し主張されるあたりも、本書の独自性であろう(そうした戦略論を理解していないSIer系のバックグラウンドを持つ執筆者による類書などには、恐らくこうした概念の重要性は出てこないだろう)。
「稼ぐ」という観点からあるべき製造業のマネジメントの姿と、テクノロジーの活用方針を網羅的に理解できる点で、AI・IoTバブルの今だからこそ読むべき一冊と言えると思う。続きを読む投稿日:2018.10.21
IGPIのコンサルタントが提言!
「現場再生」のスペシャリストだから語れる4ステップ進化法!
AIもIoTも、製造業の競争力向上の要となるテクノロジーであることは間違いない。
しかし、多くの日本企業…が、そのメリットを最大限享受するまでには到っていない。
このままでは、グローバル競争に取り残されてしまう危険性も否定できない。
「いかにIoTを活用しようが、ビジネスモデルを進化させようが、
モノづくりの基本ができていないと意味がない」と著者たちは強調する。
本書では、まず「見える化1.0」「2.0」「3.0」というモノづくりの土台を
しっかりと築いたうえで、新しいモノづくりの姿である「見える化4.0」を提唱する。
すぐにでも手をつけられる具体的な施策が満載の1冊だ。
【「見える化」進化の4段階】
見える化1.0=儲けの構造の見える化
グローバル化の進展で複雑化する組織・製品をきちんと仕分けて
原価・儲けの構造を解き明かしていく。
「どの拠点、どの顧客、どの製品が儲かっているのか/いないのか」
という一番大事な情報を明らかにする。
見える化2.0=プロセスの見える化
顧客のニーズを製品企画にしっかり取り込むのと同時に、
モノづくりのプロセス全体を一気通貫に見える化して重複や無駄を省く。
見える化3.0=稼ぐポイントの見える化
モノを売るだけでなく、それをサービスモデル化することで、
収益の構造を根本から見直す。
PLモデルから、バランスシートモデルへ、頭を切り換える必要がある。
見える化4.0=リアルタイムの見える化
IoTを活用すれば、各種のデータをリアルタイムで取得できる。
それらを分析することで、バリューチェーンのあちこちに、
それぞれの企業にあった「儲けの戦略」が見えてくる。
もくじ
まえがき──IoT時代の新しいモノづくりのあり方
プロローグ──「インダストリー4・0」は「見える化4・0」
-「創る」→「作る」→「造る」の再定義
-「上からの標準化」と「ブラックボックス化」のせめぎあい
-「何をつくるか」よりも「どこで稼ぐか」がポイント ほか
見える化1.0 儲けの構造を把握する
-御社の「原価の見える化」のどこが問題か
-工数ベースで原価計算すれば、製品・工場ごとの実力がわかる
-IoTが「誰でもABCの時代」を後押しする
-赤字パターンによって検討課題が変わる
-ライフサイクル全体を見なければ、本当に儲かっているかわからない ほか
見える化2.0 プロセスの見える化──バリューチェーンの上流部分を見直す
-収益性と競争力は必ずしも一致しない
-真の競争力は、表から見える競争力とは違う
-VOCによって顧客ニーズを洗い出す
-QFDでプロセスの見える化を実現
-「流用設計」が隠れコストの温床になる
-DSMでプロセスの順番を最適化する ほか
見える化3.0 稼ぐポイントの見える化──サービスモデル化とIoT
-「インダストリー4・0」がもたらす本質的な意味合い
-P/L重視からB/S重視へと発想の転換が必要
-すでに家庭に入り込んでいる家電には勝機がある
-Tier0・5のサプライヤーが自動車業界をリード
-保守点検サービスが宝の山に
-どのデータを残すかがオープン・クローズ戦略の要に ほか
見える化4.0 リアルタイムの見える化──IoTのフル活用で自動化を実現
-「AIを入れたら何かしてくれる」は間違い
-匠の技術のデジタル化
-プラットフォーマーに名乗りをあげたコマツ
-データづくりがうまい会社と下手な会社
-人間の想像力がボトルネックになる可能性
-「見える化4・0」とは何か ほか
あとがき 「ジャパン・アズ・ナンバー1」アゲイン続きを読む投稿日:2021.12.02
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