メディアアート原論
久保田晃弘(編)
,畠中実(編)
/フィルムアート社
作品情報
メディア・アートは、なぜそう呼ばれているのか?
ポストインターネット状況を経た、21世紀の芸術精神を探る!
現在、メディア・アートという名称は、単にメディア・テクノロジーを使用した美術作品の総称というだけにとどまらず、技術を応用したデモンストレーションなども含めて幅広く使用されています。
そしてメディア・アートは、「ポスト・インターネット・アート」やデジタル・ファブリケーション、デザイン、現代美術などさまざまな領域と接続しており、多くの人の関心を集めています。また、ライゾマティクスをはじめとしたテクノロジー×エンターテイメントの活動にも注目が集まっています。
しかし、メディア・アートを明確に定義することは難しく、メディア・アートをめぐる言説に関しても複数が錯綜している状態です。
本書は、最先端の工学に明るく、創作者としても活躍中の久保田晃弘さんと日本のメディア・アートのメッカ、NTTインターコミュニケーション・センター[ICC]で20年間メディア・アートの現場に携わってきた畠中実さんという第一人者の二人が、メディア・アートに関する論点をわかりやすく整理・解説した入門書です。
メディア・アートの歴史や重要なキーワードを学ぶにはうってつけの一冊となっています。
芸術表現の可能性を切り開く、メディア・アートの世界へようこそ。
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商品情報
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この作品のレビュー
平均 3.5 (3件のレビュー)
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多摩美 久保田先生、ICC畠中さんによる、メディア・アートの成り立ちに関する対談を収めた本。「原論」とあるとおり、ただ論ずるのではなく、その源流ともなるビデオアートやコンピュータ・アートからポスト・イ…ンターネットに至るまで、そして、これから先のニュー・メディア・アートについて、過去・現在・未来の3段階で語られている。
キーとなる作品へのポインタが多く、リファレンスとしても参考になる。巻末にはメディア・アート年表も掲載される。
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新しいメディアがその効力を発揮したときに起こるのは、それ以前と以後が変わってしまうということ
「自分がつくっている作品が美学美術史の本に入るとすれば、どういう章に書いてほしいですか」
情報と物質のハイブリッドであるバイオメディア
デジタル・ファブリケーション技術も、その核心は「ソフトウェアでものをつくる」ということであって、決して(旧来の意味での)モノづくりの復権や手技の復権ではありません。
テクノロジーを使うと制作手段は確かにアップデートされるのですが、芸術観は全然揺らいでないものもまだあります。そうではなく、テクノロジーを使うとそれ以前と以後で芸術観が変わってしまうというようなことを含んでいるものを、テクノロジー・アートだとか。メディア・アートというふうに見なしていこうと思ってます。
個人の自己主張やポジショニングのための創作ではなく、探求のため、そしてはるかなる辺境の地を目指すための創作のあり方が見えてくる
(ライブ・コーディングは)コンピュータを操作している感じを醸し出しているだけの、疑似ライブ・パフォーマンスに対する批評のひとつとして生まれた。
サイバネティック・セレンディピティ
ベンジャミン・H・ブラットン『The Stack』(MIT Press,2016)続きを読む投稿日:2018.04.13
ポップアートの背景に、アメリカ的な大量生産、大量消費があったようにネットアートの背景には、皆が共有できるとか、誰でもWebを作れるとか、新しい民主主義のような時代精神がありました。SNSディストピアの…始まり。続きを読む
投稿日:2018.05.31
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