お母さんみたいな母親にはなりたくないのに
田房永子(著)
/河出書房新社
作品情報
実母との関係に悩む女性が、「女の子のママ」になったら一体どうなる!?『母がしんどい』『ママだって、人間』の田房永子が今度は自分が母として、娘との日々を描くコミックエッセイ!
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商品情報
- シリーズ
- お母さんみたいな母親にはなりたくないのに
- 著者
- 田房永子
- 出版社
- 河出書房新社
- 書籍発売日
- 2018.08.25
- Reader Store発売日
- 2018.09.07
- ファイルサイズ
- 69.6MB
- ページ数
- 128ページ
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この作品のレビュー
平均 3.7 (7件のレビュー)
-
借りたもの。
子育てする母親の感情の変化が描かれている。時間軸としては同著者『キレる私をやめたい ~夫をグーで殴る妻をやめるまで~』( https://booklog.jp/item/1/480190…7652 )にも被るところだろうか。
“目やには捨てる”“子供は捨てない”の二者択一が意味不明だった。
授かるまでは女性の月のもの、排泄器官に近い場所なので、そこから出てきたものは“捨てる”ことが多かったのに、そうではない“存在”が生まれてきたことが衝撃的なのかも知れない。
そこから始まる育児。
自分が受けた生育環境のコンプレックスの反動と、ジェンダー問題がごちゃ混ぜになっている気がした。
もっとも、ジェンダーは家庭→社会→家庭…といった地続きでループしているものかもしれない。
同著者『男しか行けない場所に女が行ってきました』( https://booklog.jp/item/1/4781612792 )に通じる。
愛しさで、自分の感情と子供の問題を分けることか難しくなる感情の高ぶりが、気持ち悪いくらい生々しく表現されている。
この本は一貫性なく大分ブレている気がする。
この中で一貫性を持たせるキーワードが「A面」「B面」という、社会への建前と本人の気持ちを大切にする、表裏を行き来する必要性だ。
その中で毒親の母(以下、毒母)が、社会(というより、毒母主体の限られた世界)にしか目を向けず、自身の優位性(子供の価値観を無いものとして)を確かめるために接していたことを浮き彫りにする。
毒母もそうだが、読んでいるとその母(祖母)や姉(叔母)にも問題がある。
著者が想起する毒母は、そんな彼女らの共感を得るために著者をマウンティングの対象にしている。
他の本でもその凄まじさが見受けられたが、この本の表紙に「もういいじゃない 仲良くしましょ」とある通り、悪びれた様子がない。
連綿と受け継がれる、負の愛着スタイルではないだろうか?
※愛着スタイルについていは岡田 尊司、原わたほか『話を聞きたがらない夫 悩みを聞いてほしい妻 精神科医が教えるコミュニケーションのコツ』( https://booklog.jp/item/1/4040693841 )等参照。
“こいつ(毒母)じゃなくて 「お母さん」にだっこされたい”
文鳥を育てたとき、子供が 社会と接するようになった時に感じる焦りや不安の根本に、毒母の面影がある。
“結局 また お前かよ”
育成環境が個人に影響を与えることを強く感じた。
自分を癒しながら、子供の主体性を否定せず(B面)、社会と関わる子育てをしていこうとする著者の決意でしめくくられる。
しかし「A面」「B面」よりも、『キレる私をやめたい』で明記していた、“子どもの「今の気持ち」に寄り添う”ことの方が大切ではないだろうか?続きを読む投稿日:2019.05.30
このレビューはネタバレを含みます
2022/02/05 図書館 読了。すぐ読めた。続きが気になったから。漫画読みやすかった。
レビューの続きを読む
分かるー分かる分かるー。と、なりながらも、著者の気づきは素晴らしいなぁ、自分でよく気づいたなぁ、すごいなぁと…尊敬。
私にもA面に生きるよう育てられた家族がいる。なりたいようになれなかった人生、お金があっても虚しいのかもしれないと感じる。その家族と過ごす私もまたB面を生きようと必死に自分を推した。推しても否定された。推して良かったと思えている。でも否定されてきたことはしっかり残る。それと、食い違う価値観の押し付け。それ自体が「否定」なんだけど。
部活みたい…嫌な慣習…自分も嫌だった…でも/それで、やらない後輩に強く当たる。良いことないな。負の連鎖
個の特性に環境のレイヤーが重なっていると思う。
ヤバい人?
ヤバかろうが、頑張ってるんだ、偉いじゃないか。
かっこいいな。
変えられない特性がB面なんだよ。
この本買いたい。
励ましになる。
目標になる。私は疲れちゃって頑張りきれてない。
読んでいると私も頑張れる気がした。
もちろん、同じ人なんていなくて重ねるもんでないかもしれない…(A面)
でも、励ましになる。(B面)
…そうかぁ、こうやって建前というA面を話した上で世間に取り繕ってB面を繰り出す。すっかり染み付いていたようだ。いちいちB面の意見に突っ込まれるのが面倒くさいから。
この本を家族にも教えてあげたい。
気づきと励ましをもらった。
「私はこうだったよ。」と教えてくれて、ありがとうございます。
搾取されて生きてきたことに気づいていない人は山ほどいる。そんな人達に届いたらいい。
続きを読む投稿日:2022.02.06
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