帝国と立憲 ──日中戦争はなぜ防げなかったのか
坂野潤治(著)
/筑摩書房
作品情報
近代日本は、憲法にもとづく国家体制の確立と東アジアへの勢力拡張とを、ともにごく限られた期間のうちに成し遂げた。だが、歴史の複雑な流れを丹念によみとけば、「立憲」化と「帝国」化の歩みが、つねに同時進行していたわけではないことが分かる。じつは、立憲勢力が軍部らの暴走を効果的に抑え込み、日中対立の激化に抵抗した時期も少なくないのだ。戦前の政治体制のもと、そのような抵抗はいかにして可能であったのか? そして、それにもかかわらず、最終的にこの国の民主主義が対外侵略を阻止しえなかったのはなぜなのか? 悲劇的結末にいたる道を選ばざるをえなかった真因を、第一人者が明らかにする。
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この作品のレビュー
平均 3.3 (4件のレビュー)
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副題は「日中戦争はなぜ防げなかったのか」。1874年の台湾出兵に始まり、1937年の日中戦争勃発までの約60年の日本の政治体制の変遷を、「立憲」化と「帝国」化という二つのファクターを軸に考え、軍部の暴…走を抑えられず、日中戦争に突入していった負の歴史を振り返りながら、なぜ止められなかったのかを明らかにしていく。現代の常識的観点からすれば、言うまでもなく「帝国」化は悲しむべきことであり、「立憲」化は喜ぶべきことである。しかしこの二つの歩みがつねに同時進行していたわけではなく、「立憲」が強い時には「帝国」は抑制され、「帝国」が強い時には「立憲」は息をひそめる、という形になっているのではないかと筆者は主張する。(例外的時期もある、らしい。)そして「内に立憲、外に帝国」のような両者の併存を意味する言葉で日本近代史を理解するのは間違っている、という。そして1.戦争が起こらない限り、デモクラシーを鎮圧することはできない、2.一旦戦争が起こってしまえば、戦争が終わるまで、デモクラシーには出番がない。この二つを前提にすると、問題は次の一点に絞られてくる。すなわち、デモクラシーが戦争を止めるにはどうしたらいいのか。そしてその問いに対する答えを一言で要約すれば、デモクラシー勢力が政権についていれば、戦争を止めることができる、ということである。詳細→
https://takeshi3017.chu.jp/file9/naiyou28002.html続きを読む投稿日:2023.10.18
政党内閣は515で終焉を迎えたが、その後も立憲政治は続いたという点については留意する必要がある。が、「昭和デモクラシー」によって結果的に戦争に突き進んでしまったとも言えるわけで、この辺は社会大衆党の台…頭(社会主義と戦争との親和性)にフォーカスして検証してく事の重要性を再認識させられる。続きを読む
投稿日:2019.08.10
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