葛飾郡行徳の浜に一隻の小舟が流れ着いた。舟のなかに倒れていた若い侍は、背中に斬られた痕があり、昏睡状態だった。浜の連中に助けられ、ももんじ屋「入船屋」に運び込まれた男は意識を回復するものの、名前や経歴をいっさい覚えていなかった……。袂に入っていた手紙によって、名前は誠四郎とわかるものの、苗字は不詳。ただ、入船屋で料理を手伝い、自分にその筋の才能があるらしいことが唯一の手がかりだった。喪われた記憶を求めて江戸に向かった誠四郎だが、そんな彼を待っていたのは、何者とも知れぬ刺客の凶刃。敵と立ち合うこと・・・
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ようやく自分の素姓を知った誠四郎だったが、お庭番だった父は切腹、御家は断絶、しかも父切腹の理由は不明。途方に暮れる誠四郎は、両国広小路で屋台商売をしながら父の死の謎を探ろうとしていた。そんなある日、奥州の小藩・如月藩から台所方の仕事を頼まれた誠四郎。だが、赴いた屋敷はひとけがなく謎めいた佇まいだった。屋敷で見聞きしたこと他言無用と念を押され、誠四郎は不審を抱く。如月藩には跡目の問題があるらしい―日が経つうちに屋敷の秘密に気づいた誠四郎だが、その矢先誠四郎は何者かに襲われ、誠四郎の命の恩人である甚兵衛も凶刃に斃れる。如月藩にうごめく跡目問題と、父の死にはなにか関わりがあるのか?書下ろしシリーズ第二弾。
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葛飾郡行徳の浜に一隻の小舟が流れ着いた。舟のなかに倒れていた若い侍は、背中に斬られた痕があり、昏睡状態だった。浜の連中に助けられ、ももんじ屋「入船屋」に運び込まれた男は意識を回復するものの、名前や経歴をいっさい覚えていなかった……。袂に入っていた手紙によって、名前は誠四郎とわかるものの、苗字は不詳。ただ、入船屋で料理を手伝い、自分にその筋の才能があるらしいことが唯一の手がかりだった。喪われた記憶を求めて江戸に向かった誠四郎だが、そんな彼を待っていたのは、何者とも知れぬ刺客の凶刃。敵と立ち合うことで、自分に剣の腕があることを知った誠四郎は、自らの身の上の背後にうごめく秘密を暴くべく動き出した。
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