言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学
西村義樹(著)
,野矢茂樹(著)
/中公新書
作品情報
「雨に降られた」はよくて「財布に落ちられた」がおかしいのは、なぜ? 「西村さんが公園の猫に話しかけてきた」の違和感の正体は? 認知言語学という新しい学問の奥深い魅力に目覚めた哲学者が、専門家に難問奇問を突きつける。豊富な例文を用いた痛快な議論がくり返されるなかで、次第に明らかになる認知言語学の核心。本書は、日々慣れ親しんだ日本語が揺さぶられる、“知的探検”の生きた記録である。
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商品情報
- シリーズ
- 言語学の教室 哲学者と学ぶ認知言語学
- 出版社
- 中央公論新社
- 掲載誌・レーベル
- 中公新書
- 書籍発売日
- 2013.06.25
- Reader Store発売日
- 2014.09.12
- ファイルサイズ
- 2.6MB
- ページ数
- 256ページ
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この作品のレビュー
平均 3.9 (41件のレビュー)
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対談形式で読みやすい
認知言語学者に哲学者がツッコミを入れていく対談。まだ新しくて発展途上の認知言語学の視点から言語学全体の簡単なレビューもしてくれる。対談はざっくばらんで面白いが、意外と咀嚼するのは大変。
古くは言語学…といえば言語のルーツなどを調べる学問だったが、ソシュールが共時態の言語学を唱えて言語の構造を調べる方向へ。そしてチョムスキーが単に言語のあり方をブラックボックス的に記述するのでなく、なぜそうなっているかの学問として生成文法をはじめる。言語知識を他の知識から独立したものとして捉えて(狭義の)文法に意味を認めない生成文法に対するアンチテーゼとして生成意味論がおこったが敗北。しかし生成意味の後継者として認知言語学あらわる。認知言語学は言語相対主義と親和性がある。
直感的には何を言っているか分かりにくい生成文法と比べると、認知言語学はハラ落ちしやすい。掛け算の順序の議論に例えると、順序に意味を認めないのが生成文法で、順序に意味を見出す(実際に意味を持たせて使われているじゃないかということで)のが認知言語学って感じ?
・カテゴリー間をしっかり区分けする古典的カテゴリー論に対して、そのカテゴリーらしさ=プロトタイプを中心に、グレーな色分けを想定するプロトタイプ論(ペンギンは「鳥」のプロトタイプではない、みたいな)。
・プロトタイプ論と似た百科事典的意味論。言語の意味も、事実に関する意味(百科事典)と切り離せない。意味論と語用論も切り離せないと。
・使役構文。英語ではcausation=因果。文法が意味を含んでいる例として。
・メトニミー。「村上春樹を読んでいる」みたいな。(の本)を省略しているだけではないかとも言われるが、参照点理論とか、「フレームと焦点」理論とか、独自の働きを説明するフレームワークがある。
・メタファーには言語の本質があると。More is up、Argument is warのような概念メタファー。続きを読む投稿日:2016.10.09
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言葉を操ることは楽しいし、考えれば考えるほどドツボにはまる。言語をめぐる哲学的対話の体で、野矢さんが多彩な質問を繰り出しテンポよく論が進んでいく。実際の対話はもっと長かったそうで、中公新書の編集担当者…さん、お疲れ様でした。
冒頭でソシュールを引き合いに「共時態」と「通時態」の話が来たところでいよいよ引き込まれてしまった。全体的に通底しているテーマだったように感じる。続きを読む投稿日:2023.11.12
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