儲ける仕組みをつくるフレームワークの教科書
川上昌直(著)
/かんき出版
作品情報
著者は気鋭の経営学者。ビジネスモデルを十数年にわたって研究するかたわら、企業や行政と組んで、利益を生み出す事業を構築したり、衰退産業を甦らせてきた。本書は、その実績をもとに、新しい事業を立ち上げたり、既存事業のてこ入れするにあたって、何からどう手をつけてよいかわからないという人に、「9つの質問」という著者オリジナルの儲ける仕組みをつくる考え方=フレームワークを使って、テッパンのビジネスモデルのつくり方を体系だてて解説。
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この作品のレビュー
平均 4.2 (18件のレビュー)
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このレビューはネタバレを含みます
●儲ける仕組みのキーファクターは「お客様の用事」
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この目次でいう「お客様の用事」とは?
商品やサービスを買うのは、その商品が「欲しいから」ではなく「用事を解決したいから」
つまり「ニーズは結果」。
着目すべきは「用事」となる。
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これはわたしが何か企画をプレゼンする際、最もモヤモヤしていたこと。
他のメンバーが何かと「ユーザーのニーズを聞く」という手法を取りたがることに対して腑に落ちない感じを抱いていたにも関わらず、うまく説明ができませんでした。
ニーズを聞くことが、マーケティング調査と思ってる人もすごく多くて、なかなか説得して前に進むことができなかった。
けれど、著書の内容にあるように、ニーズを生み出すこと自体がプロの、お金をもらう側の「仕事」なんだと改めて思えました。
例として「ドリルのニーズは『穴をあける』という用事から生まれたもの」ということが挙がっていました。
この用事を解決することがニーズなのであれば、既存のドリルより、より簡単に穴をあけられるドリルを提供することも一つですが、
お客様の代わりに「穴をあけるサービス」を提供したり、
すでに「穴のあいているものを提供する」といったニーズも生まれるかもしれません。
こう考えると、用事に対するニーズは1つではなく、ましてや既存のニーズに限ったものではないことが分かりますよね。
・・・つづく投稿日:2013.10.22
このレビューはネタバレを含みます
9つの質問をフレームワークとして紹介。
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真新しいものではないが、大事な論点が抽出されわかりやすくまとめられている良著。
内容自体はビジネスモデルキャンバスとも共通する部分多いが問いの形で構造的に整理さ…れているのはよい。
9つの問いも整合性ももっともなところながら、良い企画とするための要点は解像度の高さに帰結しそうという感想。そのとっかかりとして問いは有効だとは思う
事例はとてもわかりやすく、新規事業例、変革例、新商品例として参考になる。
ジョブ理論が背骨に入っている印象
メモ
・9つの質問
どんな用事を抱えている人をお客様にするのか
解決策として何を提示できるのか
どのように提案するか
誰から儲けるのか
何で儲けるのか
どのようなタイミングで儲けるのか
どのような手順でやるのか
手順の中で何が得意なのか
誰と組むか
・売れているものについて、何だけではなく、なぜに着目してみる
・顧客価値創造シート
片付けるべき用事を特定、優先事項を列挙、解決策を設定、購入ステージ、用事解決ステージ、継続ステージで訴求ポイントや価格帯を設定して、全体の整合性をとる。
・儲け方のバリエーション
儲ける方法
直接販売
販売後サービス
コンテンツモデル(媒体で収益化)
商品ファイナンス(補助サービス・金融など)
ロイヤルティ(知財の権利利用対価)
課金方法
商品対価
定額制
従量制
利鞘
紹介料
広告
・儲ける客、儲けない顧客を事前に決めて整理する。
子供からもうけず、親から儲ける
女性でもうけず、男性で儲ける
・どの商品で儲けるか
牛丼でなく、味噌汁、おしんこで儲ける
本体でもうけず、補充剤で儲ける
目玉商品でもうけず、それ以外の付随商品で儲ける
ハンバーガーでなくポテトやドリンクで儲ける
・どのタイミングで儲けるか(同時・時間差)
広告のように後で儲ける形をとるか
その場合、担保する別の収入源や無収入に耐えられるストックが必要。
・プロセスは役割分担、すなわち自社の強みを整理することが有効だが、
必ずしも競合対比でなく、顧客への価値という観点で考えてみる。
・組む相手の条件
規模があっていること
価値提案を共有していること
続きを読む投稿日:2023.01.09
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