在中日本人108人のそれでも私たちが中国に住む理由
在中日本人108人プロジェクト(編者)
/CCCメディアハウス
作品情報
2012年9月の反日デモ激化から1年――。
今も現地に住み続ける日本人たちが語った、中国の現実、中国人の本音、そして日中関係の行方。
戦後最悪ともいわれる日中関係のなか、彼らはいったいどんなふうに中国を見てきたか。
マスメディアの報道だけでは知ることのできない、108人の中国在住日本人の証言。
駐在員からブロガー、建築家、NGO代表、研究者、日本語教師、俳優、起業家、寿司職人、医師、主婦、高校生まで
尖閣国有化、反日デモ、PM2.5……
ニュースの裏側の中国の素顔。
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この作品のレビュー
平均 3.6 (13件のレビュー)
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予想以上にキチンと作られた本だった。編集意図はもちろん「2012年9月に反日デモが発生したが、そのニュースの裏側で中国の素顔はどうだったのか」というものである。この本はそれにも答えてはいるが、図らずも…様々な職種の日本人を登場させて、キチンと原稿を回収していることで、在中日本人の文化体験記録にもなっている。
私はデモの発生当初から日本のニュースと在日日本人の反応に偏りがあると感じていた。というのも、その半月前に韓国に対する日本人の反応にウンザリするような偏りを感じていたからである。半月前に私は一ヶ月の長期韓国旅行をしていた。当時当の韓国内では、竹島に韓国大統領が渡っていて日本で大ニュースとして扱われていたらしいが、オリンピックサッカーで韓国が日本を破ったニュースよりも小さく扱われていたのである。8.15に私は従軍慰安婦集会に参加したが、何の危険も感じなかった。それよりも韓国の田舎町を旅して自分が日本人と知られても、親切は受けたが嫌な思いは一切しなかったのである。ところが、帰国するとみんな一様に「大丈夫だった?」と言うのである。
この本を読んで、韓国の事情と中国のそれとはやはり少し違っていて、中国で全て安全とは言えないとは思った。しかし、大まかでは、在日日本人はやはり色のついたマスコミの眼鏡でしか、中国を見ていないと思ったのである。
現在中国には14万人以上の日本人が住んでいるそうだ。日系企業は22000社。日本の対中直接投資額は国別で一位(全体の約6.6%)、日本の貿易総額に占める中国の割合も約2割に達し、米国を抜いて最大の貿易相手国である。
我々はこの巨大な国と付き合っていかざるを得ない。それなのに、相手の目を見てモノを言わない昨今のコミュニケーション下手の若者のような付き合い下手を、我が日本国首相は晒しているのではないか。この本の誰かが言っていたが、「相手は顔かたちは似ているが、外国人なのである。生い立ちや習慣や性格が違うのは、当たり前」なのである。日本人は「中国人は「はい」と言っておきながら、なぜ指示に従わず仕事をしてしまうのか」と思っているだろうが、中国人も「日本人はなぜあんなに細かいのか」と思っているだろう。
大変刺激に富んだ本だった。
その他、記録メモを幾つか。
●「寿司緑川」料理長の好きな中国語は「不客気(どういたしまして)」。「謝謝!」と言うと、みんなこの言葉を返す。日本では死語になりつつあるのに。
●俳優矢野浩二が、最近抗日ドラマにも人間味のある軍人とかが出てくる様になったと言っている。彼は現在抗日戦争期に八路軍に入隊した元日本軍人の役で長期ロケに入っているらしい。
●原田燎太郎(35)は、在中10年、ハンセン病支援NGO「家JIA」代表として、中国人にボランティアの裾野を広げている。
●藤田康介(39)在中17年は、台湾系のクリニックで、中国伝統医学の医師として日々上海で診察している。
●在中10年の高校生天野端月さん(15)は言う。「(お互いいい感情を持てないのはなぜか)それは、多くの人が国と国との関係にとらわれ、不安や恐怖を必要以上に感じているからではないでしょうか」
2013年10月26日読了続きを読む投稿日:2013.11.21
中国で尖閣諸島問題で抗日運動が起こった時、中国に在住していた日本人108人の体験とそのときの思いが、綴られている。日本マスコミの加熱した報道姿勢、そして中国政府(中国共産党政権)と中国人民は別物という…ことらしい。続きを読む
投稿日:2019.06.10
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