死にいたる病
セーレン・キルケゴール(著)
,桝田啓三郎(訳)
/ちくま学芸文庫
作品情報
絶望とは、人間の精神のみが罹る「死にいたる病」である。キリスト教会の欺瞞を批判しつつ、無限なる神との関係における有限なる自己(単独者)をめぐって、絶望と罪との諸形態を徹底的に分析し、考え抜く――精神の教化と覚醒のために。自己疎外に陥った現代人の魂の、その核心への肉薄が、今なお鮮烈に読む者を捕えて離さない実存主義哲学の古典。20世紀の思想に広範な影響を与えたキルケゴール晩年の思索を、デンマーク語原点から訳出し、詳細を極める訳注と解説を付す。
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商品情報
- シリーズ
- 死にいたる病
- 著者
- セーレン・キルケゴール, 桝田啓三郎
- 出版社
- 筑摩書房
- 掲載誌・レーベル
- ちくま学芸文庫
- 書籍発売日
- 1996.06.10
- Reader Store発売日
- 2014.08.02
- ファイルサイズ
- 0.4MB
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この作品のレビュー
平均 3.6 (7件のレビュー)
-
牧師たるものは、もちろん信仰者でなくてはなるまい。
では、信仰者とは!信仰者とは、もちろん、恋する者である。
・・・・・・『死に至る病』190頁
彼、キルケゴールの指す「死に至る病」とは、絶望のこと…である。
この書では、様々な絶望の形を弁証法的に解説しているのだが、普段、私たちが使う「絶望」とは違う意味を持つらしい。
彼の絶望とは、人間の自己が神を離れ、神を失っている状態のこと。
そして、人は皆、絶望しているということが語れる。
自分で絶望していないと思う者も、絶望に気づいていないに過ぎない。
真に絶望していない者は、極めて稀な存在なのだ。
第二編では、罪についてが語られるわけだが、ここでは特にキリスト教界への批判の色が濃くなる。彼はキリスト者だ。牧師を志すほど熱心なキリストへの信仰心を持つからこそ、当時のキリスト教界の欺瞞的な態度に大きな憤りを感じていたのだ。
解説では、本書が如何に難産であったかを、キルケゴールのノートから、多くの引用を用いて解説されている。
彼が絶望を語るに至った理由、
それは、彼自身が絶望していたからではないだろうか。
絶望を知る者でなければ、このように絶望を語ることなどできなかったはずだ。
信仰者を恋する者に例える箇所がある。
恋する者が、恋する相手ことを賛美することは容易いだろう。
だが、恋するということの正当性を語ることはできるわけがない。
いやむしろ、そんな行為は馬鹿げているとすら感じる。
何故なら、現に恋をしているのだから。ただ恋をしているのだから。
信仰心の乏しい私にとって、この例えは非常にわかりやすく、興味深いものだ。
信仰する者に、なぜ信仰するのか、その信仰が正しいかどうかを尋ねたところで無駄なのかもしれない。
では、どうすれば、彼らを理解できるのだろうか?続きを読む投稿日:2010.12.22
本文は半分。後の半分は注釈と解説。訳文にカタカナが混じっていたり、訳者独自の翻訳ルールが意味不明。
本文だけ一読した時点で、全くチンプンカンプンだった。先に、注釈と解説から読めばよかったと思う。
…タイトルから、死についての考察なのかと思って読んだら、違った。キリスト者、信仰などについて書かれた本だった。続きを読む投稿日:2024.01.21
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