クルマ社会・7つの大罪 アメリカ文明衰退の真相
増田悦佐(著)
/PHP研究所
作品情報
ニューヨークは、誰もが知っているように大都会である。だが、この街と日本の東京を比べると、明らかな違いがある。それは、東京は、まだまだ都市として成長できる余地が山ほどあるが、ニューヨークには最早それが無いという厳然たる事実である。なぜ、このような違いが生じるのか? それは、ニューヨークにはもう昼間人口でさえも増加させるスペースがなくなってしまっているからである。ニューヨーカーは、そのほとんどが、毎朝、クルマで出勤する。その渋滞たるや、当然すごいものとなっているが、それになれきってしまっている彼らにとっては、改善しようという発想は全くないようだ。また、それだけのクルマを置いておく駐車スペースももう限界だ。そんなことが、ニューヨークという都市の成長可能性を奪ってしまっている。つまり、原因は、「クルマ」だ。本書ではこのような、アメリカに存在する、「クルマ社会」の様々な弊害を明らかにする。
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商品情報
- シリーズ
- クルマ社会・7つの大罪
- 著者
- 増田悦佐
- 出版社
- PHP研究所
- 書籍発売日
- 2010.09.01
- Reader Store発売日
- 2013.06.14
- ファイルサイズ
- 18.2MB
- ページ数
- 368ページ
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この作品のレビュー
平均 4.2 (6件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
おすすめ度:85点
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「アメリカという国をクルマという視点から一刀彫」。アメリカはなぜここまで落ちぶれたのかを著者は見事な切れ味でさばいている。
7つの大罪は以下の通り。
1.エネルギー・スペースの浪費
2.行きずり共同体の崩壊
3.家族の孤族化
4.大衆社会の階級社会化
5.味覚の鈍化
6.自動車産業の衰退
7.統制経済への大衆動員
1から5までは、グイグイ読ませる、新鮮な刺激的視点。納得させられる。6,7はやや強引か。
罪の意識なく結果として、アメリカを衰退させたということであり、大罪という言葉はふさわしくなく、7つの皮肉ともいうべきか。
題名は「大罪」という言葉を消して、「アメリカ文明衰退の真相~クルマで一刀彫~」といったほうが本著を正しく表現しているように思う。投稿日:2012.01.02
アメリカの事でしかも少し過去の話になるから勘が働かない所もあるが、とにかく、車社会がアメリカに齎らした罪悪について。エネルギーの非効率化、共同体の崩壊、核家族化、階級社会化、味覚の鈍化など。データも駆…使しながら、面白い持論が展開されるが、こじつけである。
車社会にならなくても起こっていた現象、害悪とまでは言えない事象が含まれる。しかし、移動の概念が変わった事は、人間社会に大きな影響を与えた事は間違いない。人力で届く時間と距離から、乗り合わせの輸送機で移動する時代を経て、個々に高速で移動する時代。そして、今のように移動を不要化するリモートテクノロジーの時代。
結局人間はコミニケーション手段を進化させているのであって、その手段がボーリングのセンターピンとなり、物事が変わっていく。DXによる情報デジタル化も、殆どは、コミニケーション手段のために行われる。だからこそ、それが変われば社会が変わらない訳はないのだが、大罪か、というとそれは面白おかしく表現しているだけだろう。コミニケーションは超高速なリアル対面を実現する「どこでもドア」や即時脳内共有の「テレパシー」をゴールに進化するのだろうから、車社会など、なんだかんだあっても、通過点に過ぎない。ハイウェイの通過地点として過疎化する村のように、コミニケーションが高速化すれば、交流に無価値な物は、その域外で滅びるしかない。公共の乗り合わせ、知識や文化の護送船団方式も無用。対面しないなら治安悪化を防ぐための社会保障も要らないから、境界以下は救われない。本著を類推に、こんな面白い思考実験に至る。
中身と関係ないが、そんな思考を齎す読書。続きを読む投稿日:2022.04.22
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