速効!SEのための部下と後輩を育てる20のテクニック電子版
田中淳子(著)
/ITプロフェッショナルBOOKS
作品情報
「後輩がなかなか仕事を覚えない」、「部下はいつも指示待ちで、自分から動こうとしない」、「慢性的な戦力不足が問題だ」…。指導力不足に悩むSEに、とっておきの解決策を贈ります!
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商品情報
- 著者
- 田中淳子
- 出版社
- 日経BP
- 掲載誌・レーベル
- ITプロフェッショナルBOOKS
- 書籍発売日
- 2005.10.24
- Reader Store発売日
- 2013.03.22
- ファイルサイズ
- 3.8MB
- ページ数
- 270ページ
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この作品のレビュー
平均 4.0 (5件のレビュー)
-
タイトルのとおりな本です。
ただ、テクニックとはいっても小手先技というよりも、教育のための心構えを説いているように思えました。
なかなか勉強になる本です。
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何かを教える際にもっとも重要なのは、「何を知りたいのか」という相手のニーズを明確にすることである。相手のニーズを無視して、自分が教えたいことだけを教えていては、相手は「そういうことが知りたいわけではなかったのに。。。」と学習へのモチベーションを下げてしまう
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忙しくて正直ぶっつけ本番で教えているケースが多いのですが、それでは教える側も教えられる側も不満なまま時間が過ぎてしまいまうことがよくあります。やっぱり手を抜かずにまずは準備することが大事ですね。
準備の際に重要なこととして、「相手のニーズ」を把握することを第一に挙げています。たしかに、教えていると「あれも知ってたほうがいいな。。。」とか「これは別に使わないだろうから後回しで」とか、教える側の都合で内容を変えてしまうことがあります。たとえその判断が正しいものだとしても相手のやる気をそいでしまっては学習自体が無駄になってしまいますね。
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「教えることにより、何ができるようになればいいのか」という具体的な学習目標を設定する。(中略)学習目標にはなるべく「行動」「達成基準」「行動の条件」という3つの要素を含める。
(中略)
一つ目の「行動」は「最終的にできるようになってほしいこと」を具体的な動詞で表現したものだ。ただし、「○○を理解する」「○○を習得する」という、主観的であいまいな表現は使わないようにする。
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たしかに、「理解した?」って聞いて「はい」って言ったのにやっぱりぜんぜんわかってなかったってことはよくありますよね。だからそれを目標に設定しても意味はないってことですね。
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講義で教える際には、抽象的な言葉やあいまいな言葉を避けて、できるだけ数字や名詞などを使った具体的な表現にすることを意識したい。教える内容が抽象的で具体性にかけていると、参加者は「そのときはわかった気になったが、後で考えてみたら、あまりぴんとこなかった」「実務にどう役立つのかイメージできずわかりにくかった」といった、マイナスの印象を持ちやすい
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上記ができていない典型って、学校の授業ですよね。
学校の授業の後の人生への役に立たなさっぷりといったらもう。。。
そうならないように注意しないとだめですね。
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OJTを実施する際の基本的な心構えでもっとも大切なのは「その部下や後輩に、こうなってほしい」という人材像を明確にしたうえで、それを部下や後輩に伝えることである。目指す人材像が明らかでないと、行き当たりばったりの指導になり、「その時々で言うことが違う」ことになりかねない。OJTを受ける側の部下や後輩も、「自分に何を期待されているのか」がわからなければ積極的に学ぶ意欲を持ちにくい。
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これは注意が必要ですね。
自分だけでも結構あいまいですし、それを先輩同士で共有する必要もあるように思えます。
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部下や後輩にマナーを指導する際は、相手に「口うるさい人だな」と思われないよう、配慮する必要がある。相手に聞き流されては、指導の効果が薄くなる。そこで、次の2つのポイントを覚えておいてほしい。
第一に、「顧客や同僚に不快感を与えている」「周囲に迷惑をかけている」など、指導するタイミングについての明確な基準を持つことである。こうした基準を持たず、そのときの気分次第で目に付いたことを注意することは絶対に避ける。
第二に、部下や後輩がマナーに違反する行動をとっても頭ごなしにしからず、まずは本人の考えや意図、自覚の程度を確かめることだ。
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基準って難しいですよね。職場で共通した認識があればいいと思いますが、そういったものがなく、個人個人で考えている場合には、人によって言うことが違うとかが発生しそうです。
でも気分で注意するしないが決まってしまうのは本当に避けなくてはいけないですね。
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褒める時に使いたい7つのテクニック
・大げさな言葉を使わず、普通の言葉で褒める
・部下や後輩のよい変化に気づき、指摘する
・その部下や後輩んらではの特徴を指摘する
・部下や後輩の行動が周囲に与える良い影響を伝える
・第三者が褒めていたことを伝える
・皆の前で褒める
・次の課題を与える
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いずれも大事なことに思えますが、・は言い方間違えると褒めたことが台無しになりそうですね。
要注意です。
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しかるときに注意したい8つのポイント
・気づいたその場でしかる
・過去を持ち出さない
・人前でしからない
・感情を抑える
・自分を主語にする
・しかる理由を明確にする
・性格ではなく行動を指摘する
・プライベートには触れない
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・が一番難しいように思います。
気づいても本当にそれが悪いことなのか、過去に自分が指導してきたことと食い違っていないのか、そういったことが頭の中でぐるぐるめぐってついタイミングを逃してしまいます。普段からきっちりした基準を持っていないと難しいですね。
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うまくいかないことを「会社が悪い」「上司が悪い」「顧客が悪い」「メーカーが悪い」などと自分以外の誰かの責任にする。こうした後ろ向きな話は共感してもラチがあかない。人のせいにしていても何も生まれないことを、はっきりと本人に自覚させる必要がある。そのためには「あなたが言ってることはわかった」と部下や後輩の言い分をいったん受け止めた上で、相手を主語にした質問をぶつけることだ。
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会社に対する不満はよくあります。どんなに立派な会社であろうとも、中にたくさんの人がいる以上、不満はどうしたって出るものです。こういった不満を聞いた場合、立場的にはなんとかそれを解決してやりたいと思う反面、そんなことを言って自分に甘いことを言っていては成長しないとも思います。
解決方法を相手に考えさせる、というのはいいですね。
ほかにも学んでおくべきことがたくさん載っているいい本でした。
もっとも一番いいのは先輩からこういうことをしてもらって実地で学ぶことなのでしょうが。。。
一文は一見に如かず、です。続きを読む投稿日:2010.04.05
このレビューはネタバレを含みます
<目次>
レビューの続きを読む
第1部 ティーチング編
Technique01 教えることの重要性と3つのポイント
理由や根拠を明らかにし、相手のレベルに合わせて説明する
Technique02 成人学習の原理を…押さえる
相手を大人として尊重し、実務上の必要性を常に意識する
Technique03 教える準備をする
相手のニーズを把握して、詳細な指導プランを立てる
Technique04 講義形式の進め方
あいさつから復習までの流れを分かりやすく展開する
Technique05 講義形式で説明する
流れを明確にし、実例で注意を惹き付ける
Technique06 発問のテクニック
4つの発問スタイルを駆使して、発問への回答を大切に扱う
Technique07 発問への答えを扱う
言い換えや引用手法を駆使して、発問への回答を大切に扱う
Technique08 トラブル対策のコツ
事前にプランを立てておき、何事もあわてずに対処する
第2部 OJT編
Technique09 OJTで技術を教える
期待する人材像を明確にし、相手のレベルに合わせて教える
Technique10 ルールやマナーを指導する
ささいなことも毅然と指導して、同じ失敗を繰り返させない
Technique11 顧客訪問をOJTで指導する
学ぶべきポイントを事前に伝え、訪問後に振り返らせる
Technique12 質問を受ける
質問の意図や背景を押さえて、相手にも答えを考えさせる
Technique13 部下や後輩を褒める
良い変化や特徴に目を向け、気負わず素直に表現する
Technique14 部下や後輩をしかる
タイミングを外さず、問題点を具体的に指摘する
Technique15 OJT実践テクニック
指導方針を共有して、思い切って任せる
第3部 チーム強化編
Technique16 自ら動くメンバーを育てる
主体的に動ける環境を作り、提案や意見を全否定しない
Technique17 部下や後輩の悩みを聞く
感情を汲み取り、悩みに共感する
Technique18 部下や後輩を動かす指示
目的を明示して、自分の想いを伝える
Technique19 部下や後輩のやる気を刺激する
前向きな言葉を使い、“やる気の素”を聞き出す
Technique20 仕事に愛と誇りを持たせる
仕事の意義を体感させ、前向きな言葉で語る
付録
Q&A
チェックリスト
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本書は、日経ITプロフェッショナル誌に2004年3月~2005年9月号まで連載されていた内容をまとめ、加筆・修正されたもの。(追加したのは、Technique08と、Q&A、チェックリスト)
雑誌連載だったこともあり、細かくセンテンスが切られていて読みやすい。
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「教え育てるスキルやテクニック」を私なりに蓄積していくなかで、それらを多くの方と共有したいと思うようになった。(p2)
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とあるように、著者の実体験を踏まえた、分かりやすい内容となっている。
私も去年、後輩に対してOJTを任された。
実は2年目のときにも行ったことがあるのだが、その時は自分が行っている業務をそのまま後輩にも教えるだけで(それでも当時は苦労した…)比較的楽だったのだが、今回は少し異なり、自分は業務をこなしつつ、後輩には私の業務外のことを教えることになった。
自分も忙しかったこともあり、行き当たりばったりな指導になってきていて、後輩のために良くないんじゃないのかなぁ…と思って、数冊指導系の本を読んだ。そのなかの1冊が本書。
言われれば、「分かっている」、「知っている」、「聞いたことがある」という内容、といってしまえばそうかもしれないが、それを実際に実践することに苦労する人が大半なのであろう。
IT系のこういった本はなかなかないので、その点でも非常に参考になった。(最も、IT系に関わらず、本書は他分野においても通用する汎用的なテクニックを紹介している)
個人的に、ところどころにちりばめられた、「言葉の力」というコラムが面白かった。なかでも次のものは印象深かった。
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■「無理です」と言うな!
筆者の知人であるベテランSEの酒井さんは若いころ、ある顧客企業のシステム開発プロジェクトで、担当者にこう叱責された。「君たちSEは、『無理』と『難しい』を混同している。二度と『無理です』と言うな!」。
担当者はさらに、「我々の要望が無理難題に聞こえても、それをどう実現するかを考えるのがSEの仕事だろう。『ここがこういう風に難しいが、この部分をこうすれば、実現できるかもしれない』と提案してくれれば、こちらも『この部分を少し簡潔にしよう』と話を発展させられるんだ」と続けた。
酒井さんはそれ以来、顧客に対して「無理です。できません」と言わなくなった。顧客の要望が現実的ではないと思っても、「ここはこういう理由で難しいのですが、この方法はいかがでしょう?」、「こういう方法なら実現可能ですが、一方でこういう制限が生じます」などと他の選択肢を示したり、それに伴う制限などをきちんと説明したりするように心掛けるようにしたという。
酒井さんは、転機となった言葉を思い出しながら、「キツい一言だったが、おかげで『顧客の考えをなんとか実現しよう』という姿勢が身に付いたよ」と話してくれた。
(略)
(P64)
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より良く後輩を育てるにはどうしたらいいか、それを試行錯誤していると、自然と自分の仕事のやり方自体も改善方法が見えてくる。
「後輩を育てないと、自分の成長も止まる」(P40)と言う言葉が別のコラムであったが、その具体的な方法を学ぶには良い一冊だと思う。続きを読む投稿日:2014.01.18
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