ケンブリッジ・シックス
チャールズ・カミング(著)
,熊谷千寿(訳)
/ハヤカワ文庫NV
作品情報
キム・フィルビーら5人のケンブリッジ大学卒業生がソ連のスパイだったことが発覚し、英国は大打撃を受けた。だが彼らのほかに、もうひとり同時期に暗躍していたスパイがいたという。歴史学者のギャディスは親友の女性ジャーナリストからこの人物に関する本の共同執筆を提案されるが、その女性が急死し、彼は後を継いで調査を開始する。が、やがて国際情勢を左右する事実が明らかに! 巧妙に構築されたスパイ小説の力作。
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商品情報
- シリーズ
- ケンブリッジ・シックス
- 著者
- チャールズ・カミング, 熊谷千寿
- ジャンル
- 小説 - ミステリー・サスペンス・ハードボイルド
- 出版社
- 早川書房
- 掲載誌・レーベル
- ハヤカワ文庫NV
- 書籍発売日
- 2013.01.15
- Reader Store発売日
- 2013.03.01
- ファイルサイズ
- 0.7MB
- ページ数
- 544ページ
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この作品のレビュー
平均 3.5 (13件のレビュー)
-
キム・フィルビーら5人のケンブリッジ大学卒業生がソ連のスパイだったことが発覚し、英国は大打撃を受けた。だが彼らのほかに、もうひとり同時期に暗躍していたスパイがいたという。歴史学者のギャディスは親友の女…性ジャーナリストからこの人物に関する本の共同執筆を提案されるが、その女性が急死し、彼は後を継いで調査を開始する。が、やがて国際情勢を左右する事実が明らかに! 巧妙に構築されたスパイ小説の力作。「二人の巨匠ジョン・ル・カレとグレアム・グリーンに比肩する作家だ」(ワシントン・ポスト)
強力なバックアップがあるとは言え、素人スパイの行動にはハラハラさせられた。続きを読む投稿日:2017.01.21
イギリスの作家「チャールズ・カミング」のスパイ小説『ケンブリッジ・シックス(原題:The Trinity Six)』を読みました。
「ディック・フランシス」と「フェリックス・フランシス」の父子共著作…品に続き、イギリス作家の作品です。
-----story-------------
「キム・フィルビー」ら5人のケンブリッジ大学卒業生がソ連のスパイだったことが発覚し、英国は大打撃を受けた。
だが彼らのほかに、もうひとり同時期に暗躍していたスパイがいたという。
歴史学者の「ギャディス」は親友の女性ジャーナリストからこの人物に関する本の共同執筆を提案されるが、その女性が急死し、彼は後を継いで調査を開始する。
が、やがて国際情勢を左右する事実が明らかに!
巧妙に構築されたスパイ小説の力作。
「二人の巨匠ジョン・ル・カレとグレアム・グリーンに比肩する作家だ」(「ワシントン・ポスト」)
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スパイ小説は久しぶり… 長篇作品なので、やや中だるみする感じはあったものの、ハラハラドキドキの展開で愉しめました、、、
登場人物が多いうえに、諜報関係に携わっていた人物は複数の名前を使っており、名前が覚えにくかったのは、ちょっと辛かったですけどね。
イギリスの諜報機関には、「キム・フィルビー」、「アンソニー・ブラント」、「ガイ・バージェス」、「ドナルド・マクリーン」、「ジョン・ケアンクロス」がソ連のスパイが紛れ込んでいたことは有名ですが、彼らはケンブリッジ大学在学中にソ連にリクルートされたことから、「ケンブリッジ五人組」と呼ばれおり、本作品は、そこにもう一人のスパイがいたとしたら… という設定で描かれた作品、、、
ロシア史を研究する歴史学者の「サム・ギャディス」は、離婚した妻との間の娘の学資資金に困っていたところ、親友でジャーナリストの「シャーロット・バーグ」からの誘いで、共著でスパイのスクープに関する本を出して資金を稼ごうとしていた… 「シャーロット」は、いまだ世の中に知られていない第6のケンブリッジ卒業生のスパイである「エドワード・クレイン」というスパイを追っていたのだが、そんな矢先に「シャーロット」が心臓発作で突然、死んでしまう。
そんな「サム」のところに、女優志望の女性「ホリー・レヴェット」が現れる… 「ホリー」の母親はイギリスとロシアの諜報機関から送られた大量の資料を残して亡くなったばかりだった、、、
「サム」は「シャーロット」が生前に取材した関係者のひとりである病院の看護師「カルヴィン・サマーズ」と面会し、かつて働いていた病院で死亡が偽装された男がおり、それを首謀した人物が現在イギリス諜報機関の長官である「ブレナン」であることを知った。
さらに「サム」は、「シャーロット」と連絡を取っていた人物「トーマス・ニーム」と名乗る老人に会う… 「ニーム」は「クレイン」について詳しく知っている人物ということだった、、、
「クレイン」は当初イギリスの諜報機関の中でソ連のスパイとして活動していたが、独ソ不可侵条約でソ連がナチスと手を結んだことを納得することができず、その後はソ連のスパイであったことを上司に打ち明け、二重スパイとしてイギリスのために活動していたのだった… 死期が間近に迫っている中で、自らの存在を後世に残しておきたいという衝動から自らの業績を世に出そうとしたのだった。
「サム」がこの問題に関心を持った後、多くの関係者が命を落としていく… 何者かがこの案件を掘りかえされるのを防ごうとしていることは明らかだった、、、
「ブレナン」は部下の女性「ターニャ」に指示して「サム」を見張らせていた… 「サム」はベルリンに飛び、かつて「クレイン」の死亡偽装に関わっていた医師「マイスナー」に接触するが、その直後に「マイスナー」は殺害される。
「サム」は現場で危ういところで命拾いしたものの、暗殺者を銃で撃ってしまうが、「ターニャ」に助けられ、イギリスに戻ることができた… 「サム」は「マイスナー」と面会した際、「ニーム」が実は「クレイン」そのものであることを知ったのだった、、、
「サム」は、かつて「クレイン」がベルリンでロシアの現大統領「セルゲイ・プラトフ」と一緒に活動していたことを突き止め、かつてイギリス諜報機関のベルリン支部長を務めていた「ロバート(ボブ)・ウィルキンスン」がニュージーランドに住んでいることを知る… 「ウィルキンスン」は実は「ホリー」の母親と懇意な関係にあり、入手した資料は「ウィルキンスン」からもたらされたものだった。
「ウィルキンスン」が娘の結婚式でウィーンに来るとの情報を掴んだ「サム」はウィーンに飛び、「ウィルキンスン」と会うことに成功… そこで「ウィルキンスン」から聞き出した情報は衝撃的なものだった、、、
ロシアの現大統領「セルゲイ」がかつてソ連の諜報機関の諜報部員としてベルリンに勤務していた際、イギリス側に亡命を持ちかけていたというのだ… この情報を入手した直後、「ウィルキンスン」は何者かによって殺害される。
「サム」はまたしても「ターニャ」に助けられてロンドンに戻る… 「ウィルキンスン」がホリーの母親にもたらされた資料の中には、おそらくセルゲイが亡命を求めてた際の映像資料が含まれているに違いなかった、、、
「サム」はその映像を「ホリー」の家の地下室から見つけ出し、この情報を公開しないことを条件に大金を手にして、このテーマから手を引く… 「ニーム」は再び死亡したことになり、「ダグラス・カーサイド」と名前を変えて別の場所に移さる。
しかし、「クレイン」は再び自らの情報をマスコミに売ろうと試みるのであった、、、
またもや同じ惨禍が繰り返されるのでは… という予感を残した終わり方でしたね。
終わったと思った事件が、実はまだ続いているのかも… と予感させるエピローグは、個人的には好きですね、、、
たまにはスパイモノもイイなぁ… 面白かった。
ロシアの現大統領として登場する「セルゲイ・プラトフ」は、元KGBという経歴があり、柔道の達人となっているので… モデルは「ウラジーミル・プーチン大統領」なんでしょうね、、、
本書でのイギリスとロシアの関係は事実無根でしょうが… ホントだったら、パワーバランスが崩れてしまいそうで怖いですね。
以下、主な登場人物です。
「サム・ギャディス」
歴史学者
「ミン」
サムの幼い娘
「ホリー・レヴェット」
女優
「カーチャ」
ホリーの母
「シャーロット・バーグ」
ジャーナリスト。サムの親友
「ポール」
シャーロットの夫
「サー・ジョン・ブレナン」
SIS長官
「ターニャ・アコチェラ」
SIS部員
「"デス"」
ターニャの仲間
「エヴァ」
SISの協力者
「ミクロス」
SISの協力者
「ロバート(ボブ)・ウィルキンスン」
元SISベルリン支部長
「キャサリン」
ロバートの娘
「エドワード(エディー)・クレイン」
外交官
「カルヴィン・サマーズ」
聖メアリ病院の元看護師
「ベネディクト・マイスナー」
聖メアリ病院の元医師
「トーマス・ニーム」
ソ連のスパイに関する情報の持ち主
「ピーター」
ニームの警護員
「ジョセフィン・ワーナー」
国立公文書館の職員
「セルゲイ・プラトフ」
ロシア大統領
「マクシム・ケピツァ」
在英ロシア大使館二等書記官
「フョードル・トレティアック」
KGB将校
「ルドミラ」
フョードルの未亡人
「アレクサンドル・グレック」
警備会社の経営者
「ニコライ・ドローニン」
グレックの手下
「カール・シュティーリケ」
グレックの手下続きを読む投稿日:2022.10.22
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