金が通貨になる
谷口智彦(著)
/幻冬舎新書
作品情報
戦後の金ドル本位制「ブレトン・ウッズ体制」に突如終わりを告げたニクソン・ショックから40年、これまでトンデモ論扱いされてきた金復活論が、ドル凋落と世界的な金融不安で俄に現実味を帯び始めた。実際、アメリカでは金を法定通貨として認める州さえ登場し、EUの中央銀行はしっかり金を確保、中国人もインド人も金を買い漁っている。金の復活は、世界を救うのか!? 突然訪れるその日のために、備えのない無防備な日本人へ、緊急警告。
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商品情報
- シリーズ
- 金が通貨になる
- 著者
- 谷口智彦
- 出版社
- 幻冬舎
- 掲載誌・レーベル
- 幻冬舎新書
- 書籍発売日
- 2012.02.27
- Reader Store発売日
- 2012.04.27
- ファイルサイズ
- 0.7MB
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この作品のレビュー
平均 4.0 (2件のレビュー)
-
このレビューはネタバレを含みます
おすすめ度:85点
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通貨について再考させる好著である。
「金本位制」が復活する。そんな考えは、経済学的議論からは一笑に付しておしまいだ。
ところが、政治学と宗教論の領域からは、決して荒唐無稽の考えではないことが理解される。
ましてや、とにかくやるのだと信念で突っ走る人の方が強いとしたならば、その信念体系がこれまでアメリカがさまざまな局面を転換してきた時の強さだとすると、金本位制の議論は言下に一蹴できる話ではなくなってくる。
アメリカにとっては、さんざん借金をしておいて、今度はルールそのものを変えてしまうという、いいとこどりの大逆転劇となる。
メモ:オーストリア学派:戦争の激化とユダヤ人迫害とを忌避し、アメリカに渡った。フリードリヒ・ハイエクがその代表格。ミーゼスはハイエクの先輩格。
メモ:「オズの魔法使い」は銀本位制の寓話になっているとという解釈がある。オズは重量単位オンスの略式単位OZ。投稿日:2012.05.21
米国のリバタリアン、ティーパーティー系議員やシンクタンク、有識者など、一部で盛り上がっているらしい金本位制復活論について。米国憲法を厳密に解釈すれば金銀に裏打ちされないペーパーマネーの造幣流通は違憲と…なることや、米国における金本位制の思想的背景、州政府の中央政府に対する根強い不信感、基軸通貨としてのドルの弱化とフランスや中国など脱ドル派からの挑戦、過去約10年で金価格が約7倍に高騰する中、日本を除く各国中銀が金保有量を大幅に積み増していることなどなどを踏まえ、広い視点から解説している。
著者は、米国人はまず目標が理念的に正しいと判断すれば、どんな困難に思えることでもその信念に基づき力技でどうにかして実現してしまう傾向があることから、日本としては、一見荒唐無稽なような金本位制の復活論でも一蹴せずウォッチすべきとしている。
金本位制への移行手順はというと現段階ではアイデア以上のものは無さそうだが、レーガン政権下で「金委員会」に所属していたレーアマン氏によると、「アメリカの連邦準備制度理事会は、大統領からの要請を受けて、主要10カ国(G10)辺りと協議に入る。そこで、それら国々の相互間の貿易が均衡するよう、為替レートを購買力平価に照らして釣り合うポイントで安定させる。(略)主要国相互間で購買力をはかる指標についての合意を得るため、様々な消費価格の物価の序列体系を考え、そこに個別通貨の尺度となる金平価を正確に位置づける。そうすることで各国通貨相互の最適かつ公正な交換レートが決まる。このようにして決まる金のドル換算価格は、世界の金産出コストを上回る価格に設定することで、通貨の素となる金が安定して産出されることになる」こうして、米国大統領が国際通貨会議での合意を経て、3年か4年先の決められた日に金本位制を始めるようG1諸国に促すとしている。
個人的には金本位制復活はまず政治的に無理なんじゃ。。。と思うけれど、とても興味深い本だった。続きを読む投稿日:2012.03.30
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