日本人として読んでおきたい保守の名著
潮匡人(著)
/PHP新書
作品情報
「ネット保守」という言葉をよく聞くようになった。若い世代で「保守」を自認する人も増えている。また、時の政権のリベラルな政治姿勢に反発しているのかもしれない。とはいえ、保守陣営でも政策によって意見は分かれることがしばしばだ。論者によっては、日米関係重視を主張する人もいれば、反米を声高に唱える人もいる。「平成の開国」に賛成する人もいれば、TPP反対を叫ぶ人もいる。では、そもそも保守とは何か。深く考えたことがあるだろうか。本書は、「保守主義の父」と呼ばれるエドマンド・バーク『フランス革命についての省察』にはじまり、ハナ・アーレント『全体主義の起原』、カール・ポパー『開かれた社会とその敵』、ハイエク『隷属への道』など7人の名著を紹介し、保守の核心に迫る。「保守思想は垂直軸を持つが、リベラル陣営は水平次元でしか生きられない」と主張する著者による「保守主義」の入門書である。
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商品情報
- シリーズ
- 日本人として読んでおきたい保守の名著
- 著者
- 潮匡人
- 出版社
- PHP研究所
- 掲載誌・レーベル
- PHP新書
- 書籍発売日
- 2011.09.01
- Reader Store発売日
- 2011.12.16
- ファイルサイズ
- 0.8MB
- ページ数
- 264ページ
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この作品のレビュー
平均 4.0 (5件のレビュー)
-
バーク、トクヴィル、ハイエクなど、少なくとも、私は知らない学者(本書には、日本ではあまり知られていないとか書かれていた)が取り上げられていた。その内容を筆者なりにまとめたこの本は、読みやすく明快。今の…政治状況を比べながら読んでも、色あせていないというか、今の様子を表しているようであった。
特に、なるほどと思った点は次のようなところだ。
・「法治主義」と「法の支配」がきちんと整理されていた。
・民主主義者であることは、多数が正しいからではなく、最小限の害だからだ。
・人々を平等に扱うことと、平等たらしめようとすることとの間には天地ほどの違いがある。
・構成員が同じような思想を持つ協力で人数が多いグループは最悪の人々から作られる傾向がある。
筆者は決して現在を変えるなとは言っていない。過去を見て、祖先からの連綿と続いてきたものを見て、残すべきものを見極めよということではないか。そのうえで、変えていくものを強い思いをもって変えていくべきである。続きを読む投稿日:2012.05.10
10年ほど前に購入しました。世界の保守の名著がわかりやすく紹介されています。中川八洋の『保守主義の哲学』同様、保守思想の入門書として最適です。ただ、前書きにも書いてありましたが、名著の取捨選択は、一般…人が入手可能か否かということもあり、取り上げられている名著が少ないです。その点だけ少し不満でした。保守思想について学びたい人におすすめです。続きを読む
投稿日:2023.11.18
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