日露戦争―もうひとつの「物語」―
長山靖生(著)
/新潮新書
作品情報
開国から五十年後、太平洋戦争敗戦の四十年前、近代化の節目に起きた日露戦争は、国家のイメージ戦略が重んじられ、報道が世論形成に大きな役割を果たした、きわめて現代的な戦争だった。政府は「正しい」戦争の宣伝に腐心し、新聞は開戦を煽った。国民は美談に涙し、戦争小説に熱狂した。大国ロシアとの戦争に、国家と国民は、何を考え、どう行動したのか? さまざまな「物語」を通して、日露戦争をとらえ直す。
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商品情報
- シリーズ
- 日露戦争―もうひとつの「物語」―
- 著者
- 長山靖生
- 出版社
- 新潮社
- 掲載誌・レーベル
- 新潮新書
- 書籍発売日
- 2004.01.21
- Reader Store発売日
- 2011.12.28
- ファイルサイズ
- 4.3MB
- ページ数
- 222ページ
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この作品のレビュー
平均 3.3 (9件のレビュー)
-
メディア史の視点から、メディアが煽り、大衆が熱狂する事により、日露戦争がエンタメ化していた事を論じており結構面白い。メディアと大衆の共犯関係は日清戦争にその萌芽が見られるが、日露戦争により本格化したと…言えるだろう。
メディアは売れる記事を書くので、中には捏造もある。よって、読者にはリテラシーが求められるわけだが、それはフェイクニュースが蔓延る現代において尚更必要であろう。続きを読む投稿日:2020.08.26
このレビューはネタバレを含みます
2004年刊。商業ジャーナリズム、寄稿される文学作品、他大衆小説の分析から、日露戦争時と戦後の世論とジャーナリズムの関係、政府擁護あるいは批判における大衆意識の実相を解読。戦中に関しては、反戦的言説に…対する発禁処分の多さは目を引くが、当該言説の問題点も本書は指摘しており、戦争賛美・反戦の何れの功罪も議論しているのは好感。ただ、戦後の講和批判新聞への発禁処分等、政府対応に関し、現代との隔絶性を感じずにはいられない。つまり、現代のイメージで旧憲法下の報道機関の、報道内容の正確性を把握する危険性を看取できそう。
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逆に冷静さを欠いた世論とそれに迎合する商業ジャーナリズムについては、戦後のポ講和条約批判言説と、(東京)二六新聞への根拠なき露探疑惑が興味を引く。後者は、露探疑惑による部数減、部数回復の起死回生策として旅順陥落号外。誤報のためさらに部数減、の過程がそれ。商業ジャーナリズムへの印象操作・世論による誘導の危険性と、商業報道機関の限界を看取可。この点は、ある意味現代的。世論の冷静さ欠如は、政府が欧米諸国に遠慮して忌み嫌う人種間戦争視観は、国内での愛国心には響くといった面にも伺える。
さらに、ある時代の大衆小説にその時代の空気感が反映している点も意識すべき事項のよう。日露架空戦記モノが日露戦前に広く刊行されたが、戦後は日米架空戦記モノが隆盛(ちなみに現在はどうかなぁ)。一部には、戦争の推移のみならず、満州の経済的開放、国際連盟を予知したかのごときものあり。一方で、かかる架空戦記モノには外交交渉の描写が欠如するばかりか、その存在意義すら意識外で極めて偏頗と解説。至極尤もの感。本書が十分な内容かは不明確だが、示唆に富む書。続きを読む投稿日:2017.01.22
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