小説
20 アンバー・コート
シリーズ内の平均評価:
(1)
ある九月の月曜日。ジェインは朝から災難続きだった。セクシーな夢を見て寝坊し、出勤途中には大雨に遭った。憂鬱な気分に、さらに追い打ちをかけたのは、勤め先の宝石販売会社が何者かに乗っ取られるという噂だった。両親を亡くし、弟と妹を大学に通わせるために働く彼女は、リストラに遭うことを憂えて、冗談半分に同僚に言った。億万長者と結婚して別れる際に慰謝料をもらえたら、と。偶然その言葉を聞いた町の名士のエリックは、内心、小躍りした。彼女こそぼくが求めていた女性だ!これで、祖父が残した遺産相続の条件は満たされる!・・・
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孤児として育ち、本当の家族の温かさを知らないシルヴィは、勤め先の会社を愛し、同僚たちを家族のように思っていた。だがそこへ、その大切な宝物を握りつぶそうとする男が現れた。会社を、同僚たちを守るため、彼女は行動を起こすことにした。無理は承知。それでも、誰かがやらなくては!意を決して株主の集まる会議室に押しかけ、敵に向かって異議を申し立てた。しかし、そこには、想像していたような怪物はおらず、彼女の目を釘づけにするひとりの男性が立っていた。胸の中で辛うじて繋がっている勇気の糸が揺らいだ。端整な顔に浮かぶ不敵な笑みと、彼女を眺め回す目に、シルヴィは身動きがとれなくなった。そして、近づいてきた彼に腕をつかまれても抵抗できず、無情にも、会議室からつまみだされてしまった!
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平凡な容姿で恥ずかしがり。地味で冴えないジュエリー・デザイナーのメレディスのもとへ、会社が主催する“独身女性オークション”の誘いが来た。親友でもある、イベント担当の同僚の頼みを断りきれず、しぶしぶ参加することにした彼女は不安に駆られた。こんな私とデートしたがる物好きな男性なんているはずないわ。そして、オークション当日。セクシーなメイクとドレスで大変身を遂げたメレディスに、会場を埋め尽くす男性たちの熱い視線が集中した。初めての経験にとまどう彼女をよそに、次々と高値がつけられていく。そろそろ落札と思われたころ、突然、けた外れの額が呈示された!放心状態のメレディスをさらに驚かせた落札者の正体とは……。
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宝石会社の重役秘書のライラは、ずっとボスに惹かれていた。一方、ボスのニックは彼女を優秀な部下としか見てくれなかった。平行線をたどっていた関係が、ある日突然、角度を変え、二人はオフィスで情熱に身をまかせてしまう。父親に捨てられたみじめな過去を持つライラは、身ごもったかもしれない子には、同じ思いをさせたくなかった。だがニックのほうは、まったく結婚するつもりはなく、もしも彼女が妊娠していたら、生活に不自由させないとだけ約束した。しかし、それはライラの求めていた約束ではなかった。再び角度を変えた二人の関係……。これ以上、傷つけられたくないという心とは裏腹に、彼女はニックの魔手に引きずり込まれていった。
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ある九月の月曜日。ジェインは朝から災難続きだった。セクシーな夢を見て寝坊し、出勤途中には大雨に遭った。憂鬱な気分に、さらに追い打ちをかけたのは、勤め先の宝石販売会社が何者かに乗っ取られるという噂だった。両親を亡くし、弟と妹を大学に通わせるために働く彼女は、リストラに遭うことを憂えて、冗談半分に同僚に言った。億万長者と結婚して別れる際に慰謝料をもらえたら、と。偶然その言葉を聞いた町の名士のエリックは、内心、小躍りした。彼女こそぼくが求めていた女性だ!これで、祖父が残した遺産相続の条件は満たされる!一人の女性だけに永遠の愛など誓えないプレイボーイと、家族を守るためにお金が必要な、恋におくてな女性。利害が一致したとき、ふたりの狂想曲が始まった。
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