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人新世の「黙示録」(集英社シリーズ・コモン)
人新世の「黙示録」(集英社シリーズ・コモン)
斎藤幸平/集英社
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総合評価

33件)
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    20 資本主義が引き起こした気候変動の事態は、2020年代前半に決定的なものになってしまった。大量の化石燃料を使用し、膨大な二酸化炭素を排出するようになった産業革命の時点と比べて、世界の年間平均気温は1.5°以上、上昇してしまった。しかも気温は加速度的な上昇を現在も続けている。1.5°の壁を破ったのは2024年のことだったが、気温上昇を2.0°以内に抑える目標でさえも達成は。ほぼ不可能。このままいけば、今世紀末の気温は3°以上も上昇し、この世は灼熱の地獄となる。 46 プラットフォーマーは、マッチングの場を独占することによって、高額な手数料を利用者たちから徴収し続けている。アプリを作っていないアップルが、アップルストア上で販売されるアプリ代の30%もの手数料を徴収している。 この手数料は場所代、英語でいう「レント」。米国のテック企業が提供するプラットフォームには社会全体が依存するデジタル経済のもとでは、レントこそが主要な金儲けの方法になっている。そのレントを徴収するデジタル・プラットフォーマーが、世界経済の支配者として、のし上がっている。 これが、デジタル空間のレントをテック企業が独占するテクノ資本主義。 52【米国が覇権を握った20世紀後半の資本主義の発展過程】 ①産業資本主義の時代 ➁商業資本主義の時代 ➂金融資本主義の時代 グローバル化と金融市場の自由化に加え、新自由主義の構造改革(民営化、減税、賃金カット)や金融緩和によって資本主義を延命させ、未曾有の高収益を実現 ④テクノ資本主義の時代 コロナ禍対応対応で巨額の財政出動や現金のバラマキが必要になり、戦争によるエネルギー高騰も重なった。こうしてインフレ対策として、各国では金融引き締めが行われるようになった。 そして今、金融資本の行き詰まりを前に、さらなる資本の蓄積のフロンティアが切り拓かれようとしている。 それこそが「レント資本」の跋扈するデジタル空間であり、GAFAMを中心とするデジタル・プラットフォーマーによる新しい収奪体制である。 57 労働価値説のポイントは、資本家の投資や経営も、機械や建物も、商品を生み出す労働家庭に関わってはいるけれど、追加の剰余価値は生んでいない。剰余価値を生むのは、あくまで労働者の労働だけ。 58 マルクスによれば、資本家も地主も、ロボットもAIも剰余価値を生まない。つまり、金融資本やレント資本がどれだけ膨れ上がったとしても、それは実体経済の裏付けのない「虚偽の社会的価値」にすぎない。 マルクスは、このレント資本の儲けの部分が「超過利潤」であると言う。超過利潤とは、自然的希少性を理由に、独占によって価格を吊り上げて、通常より多く獲得する儲けの事を指す。 社会全体としては使用価値が増えていない中で、地代は、社会の他の部分から、富を簒奪した成果にすぎない。 ところが、土地所有者の視点に立つと、土地があたかも新しい剰余価値を生んで、自分の懐を肥やしてくれるように見えてしまう。このような倒錯がなぜ起こるのかを説明するのが、マルクスの地代論の狙い。 59 莫大な初期投資が必要な鉄道事業や電力事業のように、新規参入が困難で自然独占が生じる事業における超過利潤もレントとして固定化される。競争が起きにくい事業では、継続的に超過利潤を獲得できるようになる。 それゆえ、マルクスはレントに対して、地代よりも広い、より一般的な定義を与えている。すなわちレントとは、「資本がそれ自身では創り出すことのできない生産や流通の条件を独占的に所有することで獲得する超過利潤」である。 61 GAFAMは独占的なプラットフォームを構築し、コンテンツや知財へのアクセス料を徴収する。あるいは、効率化のためのデータを収集分析して、販売する。こうした行為が、プラットフォーム企業にレントという形の超過利潤をもたらす。 66 レント経済の真の問題は、それが独占を生み、格差を広げることではない。マルクスも指摘しているように、その収奪が「コモン」という社会全体の富を破壊してしまうことが問題。 AIをテック企業はどうやって発達させてきたか? これまで人類が生み出してきた知を対価を支払うことなく、大量に読み込ませたおかげ。ところが、いまやユーザーに利用料を請求するのみならず、知の独占を加速させている。その結果、「知の生産」は痩せ細っていく。 つまり、レント経済における独占対象は、土地や知識、文化やコミュニケーションのように、資本の力では創り出せないがゆえに、誰かによって独占されるべきではないもの、すなわち社会全体の富である共有財としての「コモン」。 73 「人新世」の資本主義は、私たちにとって二重の危機をもたらしている。それが「修復不可能な物質代謝の亀裂」がもたらす「レント資本による簒奪」による危機。 行き詰った資本主義における「物質代謝の亀裂」は文明の物質的基盤である自然環境を破壊し、「レント資本による簒奪」は社会の富を枯渇させる。この二重の危機は、資源やデータと言った「コモン」の囲い込みや奪い合いをもたらし、自然と社会の破壊を加速させ、欠乏を慢性化させていく。 78【暗黒啓蒙】 トランプやマスクと同様に、暗黒啓蒙は米国の民主党が掲げるリベラル・エリートたちによる寡頭制になっていると指弾。 81 テクノ・リバタリアンが目指しているのは、気候変動がもたらす被害の軽減でなく、環境=社会崩壊の中で、自分たちの富と暮らしだけを是が非でも守ろうとする道。別の言い方をすれば、マスクやティール、アンドリーセンといったテクノ・リバタリアンたちは、実際には、テクノ楽観主義者ではない。 むしろ、テクノ・リバタリアンは、今後到来する終末的な状況を真剣に考えている。彼らは普遍的な人類の進歩を諦め、「世界の終わり」に備えて、エリートのためだけの選民的な未来を描こうとしている。だからこそ、彼らは自らの生存戦略のため、テクノ・ファシズムを選択することに躊躇がない。 120 暗黙知は命題化できないがゆえに他者との共有が難しく、社会全体に散在している。別の言い方をすれば、暗黙知は集約化できない。だが、暗黙知こそ、統計やデータ、マニュアルといった形式知とならんで、現実の経済活動に欠かせないものなのである。 この事実が、なぜ経済計算論争にとって重要なのかと言えば、中央の計画策定者は暗黙知を利用できないからだ。中央の計画策定者が利用できるのは、共有のたやすい形式知だけであるが、形式知は生産に必要な知識のほんの一部でしかない。 120 ノイラートら社会主義者の根本的な誤りは、自然科学のモデルを社会の領域にまで拡張する科学主義の誤謬に陥っていることに端を発している。社会科学と自然科学の本質的違いを見逃し、すべての情報を集約し、不確実性を排除した計画を策定できるという誤った主張を社会主義者は掲げているとハイエクは批判した。 要するに、トップダウン式の中央集権型計画経済は、暗黙知をうまく生かすことができず、必然的に失敗する。 124 ハイエクによれば、人間が無知にとらわれている以上、計画を設計することは不可能である。それは国家にもできない。だが、そもそもすべてを知る必要はない。暗黙知を用いて、各人は自分が置かれた状況を十分に理解し、リスクを評価して選択し、自由に行動することができる。 こうして市場は、個人にとっての自由と自己実現の基盤となる。その自由とは、国家による管理や介入なしに、生産者や消費者が失敗しながらも、それぞれの「計画」を調整して、生産・消費活動を行うことができるというもの。 138 市場の競争的環境では。各企業はさまざまな知識を独占・隠ぺいして、情報の非対称性から生じる優位を保とうとする。特に、特許やライセンス、データを囲い込むテクノ資本主義のもとでは、独占の傾向にますます拍車がかかっている。 そのデメリットは大きい。最適な投資や開発を社会全体で行うために、共有され、伝達されるべき知識までもが独占されてしまう。

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    投稿日: 2026.07.06
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    このレビューはネタバレを含みます。

    出てくる言葉が全般ひたすら不穏です。気候ファシズム、デジタル資本主義からのテクノファシズム、戦時経済、暗黒社会主義…危機感を煽られているのではなく、今が危機なんだ一刻も早く手を打たなければ、という話なのだからそうならざるを得ないでしょうけれど。 考えたこともなかったことばかり書かれていて、そもそも自分のような経済や社会動向に対する素養のない者にきちんと理解できているかも怪しいですが、気候破壊についてはもう始まっていて終末期はこれから来るのではなくもうその最中に自分たちはいるのだというのは体感として感じてもいる事実。 ここ数年でとても増えた大規模森林火災の起きる原因の一つが気候変動であるということさえも知らない無知だった自分には「そうだったのか」が多すぎてただただ恐ろしい。 何も考えず日常的に利用しているネットサービスやサブスクも知らないうちにテクノファシズムに飲み込まれていることになるのか?と思うと知らないということ自体の怖さや、おかしいと思うことを放って知らぬ顔をしていることの無責任さも振り返らずにはいられない気持ち。 気づいた時には何もかも手遅れ、とならないように今から自分にできることはなんだろうと考えさせられるも…うーん 災害は自然の作用だけによってもたらされるのではない。災害的な状況はすでに、私たちの社会のうちに存在しており、自然災害はそれを悪化させて、可視化するにすぎない(p89) GAFAMによる独占が進むにつれ、デジタル・レント経済はもはや有用なモノやサービス、つまり「使用価値」すら、生産しなくなっている(p64) 消費者はプラットフォーマーに囲い込まれ、広告やデータ、AIの誘導によって消費に駆り立てられる。人々が目にする情報が勝手に選択されるだけでなく、気づかぬうちに情動まで操作され、テック企業への自発的服従を私たちは無意識に欲するようになる(p170) 第十章の提言、日本でも行なっている自治体は出てきたとのことですが、それぞれの自治体がこの提言のような転換を計る、ことは難しいでしょうね。 でもだから「本書を読んだあなたが立ち上がるかどうか」決断せよ、なんですよね。 先日読んだ「もしもわたしが」という絵本を思い起こしました。

    0
    投稿日: 2026.06.28
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    ●読前 #人新世の「黙示録」 2021年に『人新世の「資本論」』を読み、その頃気候変動を肌で感じることも増えていたのでとても共感した。その続編として、書かれた「黙示録」。個人的には、世界の均衡変動が世界滅亡へつながっていると感じだしているのだがどうなのであろう? https://amzn.to/4vGc5x8 ●読後 #人新世の「黙示録」 書かれている不安項目は理解できるが、それらを僕がどうこうできるものでもないと思えて流し見で読了。僕はなるようになるしかないな、と諦めていることに気付かされた。あとがきにあるディーセント・ライフを目指すことではたしていいのだろうか https://amzn.to/3Q559JM

    3
    投稿日: 2026.06.28
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    気候崩壊によって世界は欠乏経済に突入した。その不安がテクノファシズムを生み、選民思想が広がっている。不安の悪循環を逆回転させ、全体主義にならない計画経済を提案する。 なるほど、と思いつつ真に理解していない自分がいる。分かるけど無理なのでは?これって徐々にできてることでは?と色々浮かぶ。大きな思想転換はできないかもしれないけれどテクノ資本主義とバランスを取る世界になればよいなと浅はかに感じた。 印象に残った所は、「独裁」という言葉について。 今と過去ではニュアンスが異なるということ。今の「独裁」のイメージは「主権」だが、過去は「委任」だった。マルクスのプロレタリアート独裁について、「これは真に自由で民主的な社会を構築するための過渡期体制であり、その先に対立のないコミュニズムを理想としていたのだ」と。マルクスに対する批判を言葉の意味から丁寧に説明してくれる点は哲学者的で興味深かった。

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    投稿日: 2026.06.28
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    コロナ禍もあって氷の融解による未体験のウィルスの脅威というのは、素人にも想像しやすくなっている。それだけでも地球の温暖化とは恐ろしいものだが、毎年暑くなっていく気候に対してどんどんエアコンを使うようになっている自分もいる。個人でそんなんだから、やっぱりパリ協定だったり、SDGsといったものは全く達成されず、環境問題はちっとも改善していない。 では経済的に豊かになったかと言うと、本書によれば驚くべきことに、実は先進国は全く経済成長しておらず、アメリカですら成長しているのはテック企業のみとのこと。危機感を強めるには十分な内容であった。 一方、前著『人新世の「資本論」』に比べると話が壮大で、一個人として何ができるのかピンと来ない。それだけ『「資本論」』からの数年で地球環境に対する危機が強まったということなのかもしれない。 …本の内容とは全く関係ないが、こちらの著者、『「資本論」』のときより売れっ子になったせいかパーマなんかかけちゃったりして、なんかちょっとチャラくなって見えるのが残念(自分の完全な偏見です)

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    投稿日: 2026.06.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    “これからは資源がなくなっていく時代であり気候崩壊の時代である”ということを、欧州の熱波で脱エネルギーvsエアコンつけろ論争が起きているのを見ながらひしひしと実感する。 本書で示される解決策はすぐにも行動に移さなきゃと思うけれど、現政権の支持率を見るにつけ、いまだ経済成長を望む人たちに果たして届くのだろうか?という気持ちに。 だからこそ与党は餌をまいて有権者の支持を得ようとするんだろうけど、“応援した有権者は最終的には切り捨てて自分達だけ生き残るつもり”というのも説得力があるね… 私たちも生き残りたければ、現政権の甘い餌にはつられずに残されたパイを分け合うような政権を選ばなくちゃいけないのだけど、いや、どの政権もそれを目指してほしいところ。 しかしそう考えると、少子化の日本はわりと勝ち組な気もするけど。水資源も豊富だし、一次産業を大事にすれば。 益田肇『人びとの社会戦争』で、“大衆の中に戦争を望む気持ちを内面化していったから当時の政権は戦争に突き進んだのだ”というのを読んだところなので、「ファシズムは『受動的革命』、大衆の能動的な参加を欠いた静かな体制転換であり、上からの反動革命である」と考えるのは楽観的すぎるような気がする。 だからこそ、政権に抗う声や戦争に反対する声はずっとあげ続けなければならないのだろうと思う。 (https://booklog.jp/users/junjinnyan/archives/1/4000245627)

    0
    投稿日: 2026.06.24
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    イーロンマスクが、AIやロボットの急速の進化を前にして、近い将来、お金が時代遅れになると宣言した。 もはや不足と言うものはなくなる。欲しいものは何でも手に入れられるようになるだろう。仕事をする事は任意になり、趣味でゲームをしたり、家庭菜園を楽しんだりするのと変わらなくなる。夢のような純白な世界である。 寒アルトマンの予測、多くの商品の価格は最終的に劇的に低下している。高級品や本質的に限られた資源、例えば土地の価格については劇的に高騰する可能性がある。土屋水、食料やエネルギーを意味する。 限られた資源を超富裕層たちが独占する未来がすぐそこに迫っている。未来は暗い、世界の終わりを前にしたファシズム、週末ファシズムが待ち受けている。 選民的な週末ファシズムを乗り越えるため、ソ連の全体主義の脅威、西欧社会の自由を守ろうとしたハイエクと退治する。マルクスに寄ってハイエクを乗り越える作業が不可欠。 1991年のソ連崩壊により、社会主義社会は全体主義社会になり、人々の幸せをもたらすものではなく、自由で民主主義の資本主義社会が勝利したと伝えられ、世界は冷戦を乗り越え、民主的な資本主義社会が到来すると期待されたか、その後の新自由主義、思想にもより、資本主義は理想の社会ではなく、1部の超富裕層が支配する末期的な社会であることが明らかになってきた。 この世界をマルクスが想定していたと言う。筆者の論考には納得できる部分と、できない部分が入り乱れている。今後の社会の進展について一緒に考えていきたい。

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    投稿日: 2026.06.22
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    紛争解決・平和構築分野で仕事をしてきて、嫌でも感じるグローバル・サウスの痛み、苦しみ、そして気候変動に翻弄される現実。その全てを言語化し、資本主義と結びつけながら問題を的確に指摘していた点にまず共感と感動。自分は未来に対して悲観的すぎるのか?と人と話して思うことがあったが、「もうすでに破局に入っている」という認識を持っている識者がいたことに安心すら感じた。その上で、どうこの気候変動とテクノ資本主義、ファシズムによる社会秩序の崩壊をアップデートされた社会主義の考え方で乗り越えるかを論じる。具体的に共感できる政策や方向性も多く、つい本に書き込みしながら読み進めた。市場に任せっぱなしにするのではなく、政治と経済をもっと近づけて、欠乏経済の訪れを少しでも遅らせるorなくしていかなければならない。 この手のことを思考する際に、いつも疑問に思うのは、なぜ富裕層や中上流階級の多くはお金のことしか考えないのか、ということ。どうしたら彼らが斎藤幸平さんが考えるようなコモンの大切さや、彼らがGAFAを代表とする利潤追求命の会社で働くことで、加担して引き起こされているグローバル・サウスの問題に目を向けてくれるのか。欠乏に直面することでしか、こうした人の考えは変わらないのかもしれないが、手遅れになる前に身近なところから何とかできないものかと思ってしまう。

    0
    投稿日: 2026.06.19
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    前著を踏まえての内容だと思いますので、真新しさみたいなものは少なからず減っていました。前著と比較して、より現実的な議論になったなぁ、という印象です。 エクアドルや「赤いウィーン」の話は、市民的な社会主義の具体例として非常に興味深かったです。世界にはそんな政治もあるのかと、驚きました。 一つ悲しくなったのは、なぜこんなにも左派的な思想が忌避されているのか、という日本の現状です。 インフラの公営化にしろ、ベーシックインカムにしろ、資本主義の金稼ぎのための金稼ぎにしろ、もっとこのような政策や問題点が広く議論されてほしいなぁと思いました。

    8
    投稿日: 2026.06.17
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    恐るべしテクノ資本主義。一つ一つの論点は納得。米の権力の暴走見てると下からのコミュニズムの重要性、強く感じるも同時に無力感と絶望感も。手遅れにならないうちにコモンの再生に微力でも取り組まないと、ディストピア世界が現実に。

    1
    投稿日: 2026.06.10
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    前作はまだまだ理想主義的で「本当にできるかな」という違和感があった。そして、それから10年。状況は予想以上に急速に悪化している。だからこその「暗黒社会主義」というインパクトのある言葉を使っているんだと思ったが、そこまで怖いものではなかった。斎藤さんはやっぱり根が優しくて、善意ベースで社会を組み替えようとしている方なんだな。 PPPについては個人的にも以前から強い違和感があったので、興味深く読んだ。誰にとっても不可欠な資源やサービスを、利潤追求の手段に乗せてしまう点が根本的に受け入れられない。かつては「民間のほうが効率的」という言葉に騙されてしまったけど、実際には、儲からなくても社会に不可欠だからこそ公が担ってきた領域があるはずだ。 だから、今回初めて聞いたPCPという言葉に希望を感じる。自治会が弱体化している一方で、財政難の自治体では限られた予算をどう配分するかについて、市民の関与を高めざるを得ないという問題意識が現場にもある。参加型予算のような仕組みを通じて、弱くなっている自治の側と、資源配分に悩む行政の側とをつなげていくことで、相互に補完しうるのではないか。 また、緑の国民皆兵制や参勤交代的な仕組みにも魅力を感じた。都市に住む人が定期的に地方と関わるようになれば、実際に地方で暮らしたいと考える人は増えるはずだ。加えて、東京23区での自家用車制限のような提案も、現実的に検討されてよい段階に来ているのではないか。 こうした構想は、国家レベルで一気に進めるよりも、まずは自治体単位で試行的に始めるほうが現実的だと思う。現場から積み上げていくことにこそ、希望がある。

    1
    投稿日: 2026.06.09
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    前著の『人新世の「資本論」』の執筆時よりも事態が悪化しているという認識で、気候変動が取り返しのつかないところまできているなか、テクノ資本主義が登場して「黙示録」のような選民思想がはびこる暗い未来。もはや直線的な成長は不可能で、進歩あきらめ資本主義を捨てる選択を模索する必要があるという。著者は、その方向として「暗黒社会主義」を提起する。 前著の脱成長コミュニズムではなく、暗黒社会主義。国家の役割(「国家を中心とする、より大規模な経済の「社会化」と「計画化」」104頁)を強調する「社会主義」の語を用いるという。 暗黒社会主義を広めていくには、市場への信奉を取り除く必要があり、著者はそれを「ハイエクの呪縛」という。 マルクスが指摘する資本主義批判を考慮しつつ、「ハイエクの呪縛」を乗り越える。「民主的経済計画」が処方箋。 技術革新によりかつては不可能とされた複雑な計算が可能となったこと、気候変動の対応で国家が計画を策定するようになってきたことが背景。 テクノ資本主義が市場の優位性を崩す。大量のデータを活用して価格以外の情報も用いつつ、マッチングを行えている。 気候崩壊には「緑の戦時経済」で対応する必要がある。 ただし、資本主義の「緑の戦時経済」ではなく社会主義の「緑の戦時経済」。すなわち「エコロジー独裁」。 「プロレタリア独裁」は暴政や専制と異なる。また、非常時から平時に戻すための一時的な強制力を認めるかつての「独裁」の意味とも違う。「プロレタリア独裁」は理想とする社会を実現するために一時的な強制力を認める参加型の統治形態とのこと。 気候危機に対応するために「プロレタリア独裁」をアップデートして「エコロジー独裁」で危機に対処。目指す社会は「暗黒社会主義」。 「エコロジー独裁」は前著で提起された「脱成長コミュニズム」とも両立可能で、気候危機の際は、上からの社会主義と下からのコミュニズムである「脱成長コミュニズム」が必要。 著者の見立てでは2080年頃がタイムリミットだが、人類はなかなか考えが変わらないだろうから2050年頃までは浪費を続ける。20年から30年という短期間で対処することになるという予想。 「エコロジー独裁」のあり方は、パリ・コミューンを参考に、労働者(市民)の参加、外国人も参加、環境保護活動に一定期間従事することを国民に義務付け、物資不足等に対応する配給と接収、気候危機に対応した化石燃料の使用禁止等の禁止措置が考えられる。 「エコロジー独裁」はコロンビアのペトロ政権やエクアドルのコレア政権で現実に行われるようになっている。 「エコロジー独裁」を経て達成すべき「暗黒社会主義」にはマルクスが指摘した資本主義の問題点に対応する形で5つの柱がある。すなわち、脱商品化とニーズ型経済への転換、投資の社会化=民主化、多元的な価値を反映する経済、参加型経済による暗黙知の活用、環境制約の経済への埋め込みである。 「暗黒社会主義」による対応ができるかどうかは今後の人類次第。 「黙示録」には選民思想という解釈が一般的であるが、包摂的な解釈もある。つまり、破局がすでに始まっていると考え、それを認めることで「終末」の実現に参画できるというもの。 気候崩壊に直面した個々人ができることから始めていく決断をできるかどうかがカギになるということで本書は締めくくられていた。 読み終わって、「暗黒社会主義」をどう実行していくかのイメージが十分にわかなかった。気候危機に対応するには、一国だけではなく、国家間の協調も必要になるが、最終的には計画は一国単位なのだろうか。 それと、人々の考えや行動はそうそう変わらないのだろうと思った。特に、問題を外部化して環境問題の負担をグローバルサウスに押し付けてきたグローバスノースの国々の人。資本主義的生活様式からの脱却は相当難しい。温暖化等の異常気象に直面しても、それに適応する形で対処しそう。 あと、現在でも先進国は色々な形で環境計画等の計画を策定していると思うが、その計画は活用できないものか、とかなんかまとまりがないけどそんなことを思った。

    0
    投稿日: 2026.06.08
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     衝撃の前作、「人新世の資本論」から5年。  人類に残された時間は少ない。そして人類が取れる気候対策とは?  このあと気候変動との闘いは経済にも影響してくる。否応なく対応していかなくてはならないという意味で戦時経済に突入していく。そこには、強力に国や経済を統率する、独裁も必要になる、と予言する。  そして世界を救うのは、暗黒全体主義、と。計画経済は上手くいかない、というのは論証済み、としながらここを切り抜けるためには、デジタルプラットフォームを国有化し富と情報の偏在をただしたうえで計画経済へ移行することが重要、とする。

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    投稿日: 2026.06.07
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    ベストセラーの「人新世の資本論」では脱成長論が提唱され、いきすぎた資本主義に歯止めをかけることで、暮らしにゆとりを戻したり、気候変動を抑制する道が示されていた。 新書で50万部以上売れるまでに社会を盛り上げたが、むしろこの5年で地球環境は超えてはならない1.5℃上昇にも達してしまい、もう取り返しのつかないフェーズにまできてしまっている。 克服することを諦め、この厳しい状況下でどう生き延びていくかに方向転換した末、新たに提唱されたのは「暗黒社会主義」で、計画経済こそが残された道になるという。これはソ連、中国の一党独裁的な計画ではなく、GAFAなどのプラットフォームを国営化したり、国民株主制度を導入したりで、独占された経済圏を国家中央主権的、かつ民主的な道で推し進めるもの。 確かに近年ピーター・ティールやイーロン・マスクによる独占・独裁の動きがあったり、日常的な消費行動も全てGAFAに抜き取られ、ますますテクノ資本主義に人々の行動が踊らされているのは恐怖でしかない。 1点ボトルネックに感じたことは、個人データをテック企業ではなく国家に渡すことに抵抗を覚える人の方が多そう。これだけ政治不信の時代に、モノ、カネ、データを信頼して国に託すことを許せるのか。。

    2
    投稿日: 2026.06.06
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    前作を読んでから5年。当時から脱成長コミュニズムを訴えていた背景には、立ち止まることを知らない資本主義のまま突き進んででいけば、環境破壊と格差問題は悪化するばかりとの危機感からだった訳だが、5年間歯止めはかからずにきてしまったのが現実。 とはいえ、終盤に紹介のあった2026年1月に民主的社会主義者ゾーラン・マムダニを市長に選んだニューヨーク市民の選択の成否の行方は、期待を持って見守りたい。まだまだ小さな動きに過ぎずこの先も上手くいくかは分からないが、「金融資本とレント資本が跋扈」し「カネさえあれば無限に個人の自由は拡張さ」れてきたニューヨークの市民が、「労働者の街としてのニューヨーク」を目指し「他者との協力から生まれる社会的自由の拡張」「〈コモン〉の拡充」「金融資本とレント資本が蓄えた市の膨大な富を、エッセンシャル・ワーカーの為に使うべきだ」と主張するマムダニを選出した、というのは、GAFAMを筆頭とするテクノ・リバタリアンが君臨するアメリカにおける中心都市ニューヨークでの出来事であり、当時このニュースを聞いて驚いたことを思い出した。 著者のいう気候崩壊による終末を少しでも遅らせる為に必要な「暗黒社会主義」の実現性は、「あとがき」にて「未来はやはり、本書を読んだあなたが、それに向けて立ち上がる決断をするかどうかにかかっている」と言ってしまう辺りから、著者自身困難だと認識しているのだなと思えてしまう。 それでも自分は、マムダニの様な主張を繰り広げる自治体首長が出てこないものかと切望している。

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    投稿日: 2026.06.04
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    刺激的だ。問題意識は共有できる。環境危機とテクノファシズムの到来だ。ハイエクとの対決、マルクスの独裁論が見せ場だ。理念や視点はわかる。しかし、計画の解決がAI的なのが楽観的に感じる。

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    投稿日: 2026.06.03
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    マルクスでハイエクを乗り越える イーロンマスクが言うように、AIやロボットの普及で不足が解消される未来が来るのか?否、水や食料などの本質的に有限なものは不足し高騰する。 それを避けるためにはマルクスでハイエクを乗り越え、暗黒社会主義を打ちたてねばならない。さもなくば、疫病、飢餓、戦争、死、破局という黙示録が訪れる。

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    投稿日: 2026.05.31
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    自分の理解では、かつて生産力が足りないために、欠乏していた社会が、いまは生産力がありすぎて、地球環境破壊している。 生産力を上げるために資本主義は有効だったが、温暖化を促進している要因になっているので、逆に生産力を抑えなければならない。 今であれば社会主義的なアプローチが有効ではないか、ということ。

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    投稿日: 2026.05.27
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    気候危機が及ぼす時代に生き抜くための理論について経済思想家である著者が提言したシリーズの第二弾 本書では気候崩壊から選民ファシズムとなる時代にどうやって生き抜いていくかが書かれており勉強になりました。 普段身近に使っているGoogleやAmazonといったテック企業が搾取している新たな地代についてや選民ファシズムが進んでいくメカニズムを知るとともにそれらを阻止すべく著者が薦める社会主義を実践するためにハイエクの呪縛から解かれることと労働の民主化、市民権の解放、徴発・徴募、配給制と接収、禁止措置のエコ独での5項目をヒントに考えられた暗黒社会主義の実践が大切であると感じました。 環境における部分はこれまでとは異なり国家が統制しながらも投資を社会化したり、テクノ企業に集まっていた暗黙知を解放するなど柔軟な対応も行うことで新しい社会の形をこの数十年で行う必要があるということを本書を読んで感じました。 そんな本書の中でも環境問題については国家による経済計画や市場規制は効率がいいことや国家が産業政策まで決める必要はないことなどはエコ独を行うべきで大事だと感じました。 本書を読んでこのままだと近い将来訪れるであろう未来が恒久欠乏経済となる現実を受け止め、その上で暗黒社会主義を粛々と進めていくことが選民ファシズムが進まない道だと言うことが理解できました。 そして、突飛な部分もあるので即共感できない部分もありましたが本書で書かれていることに考えて一人一人ができることを行うことはこれからの社会において重要なことではあるとも感じた一冊でした。

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    投稿日: 2026.05.25
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    斎藤幸平氏は、若き天才だと思います。斎藤氏のどの書籍も、棺桶に片足を突っ込んでいる(もしかして両足かも)老人の知性に刺激的に語りかけてくれます。本書籍は、今現在の危なかしい社会の流れに立ち、資本主義に対極する社会を、希望の工程をみさせてくれました。ポンコツな老人にならないように再読したいと思います。

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    投稿日: 2026.05.18
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    前作の「資本論」の提言をさらに推し進めた感じ。 言いたいことはわかるが、取るべき政治手法や目指す体制に「独裁」とか「暗黒」というラベルを貼るのはどうなのか? 耳目は集まるかもしれないが、やはり共感してほしい想定読者と距離を作ってしまう気がして心配。 期待する論客には違いないので、今後の活動が楽しみ。

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    投稿日: 2026.05.17
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    2026/5/17 p.61まで読んだ 平均気温上昇により、安価な自然が終焉。また、レント(地代)によるデジタルプラットフォームのテクノ資本主義が進むとのこと。

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    投稿日: 2026.05.17
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    「黙示録」とは新約聖書の「ヨハネの黙示録」に由来し、最終戦争(ハルマゲドン)を経て神に選ばれた者だけが楽園を得るというキリスト教終末論を指す。斎藤氏がこの言葉を現代に重ねるのは、気候危機と格差の極端な深化が、まさに「選ばれた超富裕層だけが生き延びる世界」として現実味を帯びてきたからだ。 気候変動による資源不足が深刻化するなか、テクノリバタリアンと呼ばれるテック富豪たちはすでにそのような世界を想定し、影響力を拡大しているという。なぜ世界はこの流れを止められないのか。斎藤氏はその根本原因を「ハイエクの呪縛」に見出す。 ハイエクやフリードマンが主導した新自由主義思想は、「市場の自由こそが個人の自由を守る唯一の道であり、計画経済は隷属への道だ」という強い二元論を持っていた。ソ連崩壊がその正しさを証明したかに見えて以来、私たちの想像力は「資本主義の枠内」に封じ込められてきた。ハイエクが重視したのは「消費・投資する自由」であり、この前提のもとでこそ、現代のテック富豪たちは絶大な影響力を行使できるのである。 これに対して斎藤氏は、資本主義のもとで私たちは「生存のために働き続けなければならない」という根源的な不自由を強いられていると説く。そして「自由」の定義そのものを書き換え、過度な労働から解放されて自己実現や相互扶助に時間を使える社会こそ、真に自由なのではないかという逆転の発想を提示する。 さらに斎藤氏は、資本主義が水・土地・知識といった本来潤沢なものをあえて私有化・希少化することで市場価値を生み出す構造を「人工的希少性」と呼び、それを取り払って「コモン(共有財)」を取り戻す必要性を訴える。利潤最大化を至上命題とする経済活動は、人間の豊かな生活に必要なものの供給とは必ずしも一致せず、むしろ「ブルシット(無意味な)」生産・消費を優先し、気候危機下でのコモンの喪失を加速させてしまう。 斎藤氏の提言は、実現へのハードルが高く、理想論に聞こえる部分もある。しかし本書の真の力は、経済理論の提示よりも、私たちが「常識」と疑わずにいた檻を一枚一枚外していく過程にある。「資本主義以外に選択肢はない」という呪縛を解くことなしに、気候危機への真の対応も、民主主義の再建も始まらない。本書はそのことを、静かに、しかし確かに突きつけてくる。

    3
    投稿日: 2026.05.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    <目次> はじめに  未来はファシズムだ! 第1章   気候崩壊による恒久欠乏経済 第2章   テクノ資本主義で進むファシズム 第3章   「世界の終わり」と加速主義 第4章   計画経済が全体主義を連れてくるのか 第5章   「ハイエクの呪縛」を解くために 第6章   デジタル社会主義は可能か 第7章   ハイエクの盲点と「緑の戦時経済」 第8章   晩期マルクスの独裁論 第9章   エコロジー独裁への道 第10章   暗黒社会主義という希望 おわりに  名もなき者たちの「黙示録」 <内容> 重い本だ。前作でも気候変動を食い止めるためには、資本主義を辞めなければならない。そのためにはマルクスが必要だ、と説いたが、さらに本作は一歩進んでいる。かなり無理な社会を作ろうと説いているが、夢想や空想ではないのは、歴史上のあるいは政治上の実践例を多く述べていること。そこをベースに新しい社会主義を目指そう!という主張だ。テクノ資本主義やトランプらの一国主義をどう止めるかは、対策は載っていない。

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    投稿日: 2026.05.10
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    難しかった。理屈のつながりがわかりにくいからだろうか。最早、気候変動は災害級だから戦時経済に移行しようという話。それ自体はわかるのだが。日本はアメリカや南米ほどじゃないからか危機感は薄いかもしれない。 計画経済は悪手という意識はないのだけど、自由を制限されるのは違うと思ってしまう。脱商品化やケアはボトムアップで進めた方が良いようにも思う。国家権力は再分配くらいに留めておきたい。ただそう感じるのは民主制と自由の理解の問題かもしれない。 本当にどうしようもなくなると戦時経済的でしょうがないが、まだ利潤追求みたいなわかりやすい、できれば明るいインセンティブで動けるようなビジョンが必要に思う。

    1
    投稿日: 2026.05.06
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    2026.05.06 考え方はとてもよくわかる。どうやって実現に向けて動いていったら良いか。大きな宿題を与えられた。

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    投稿日: 2026.05.06
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    大変学びになりました この考え方は道徳でちゃんと学ぶべき 個人的には、誰もがいろんな考え方が知っていた方が社会は良い方向に向くと思っているが、エリートと呼ばれる人は「ハイエクの呪縛」に取り憑かれている印象 もう計算や暗記の力はAIにより不要になりつつあるのだから、正義とは何か、哲学・倫理のレベルを上げないと…

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    投稿日: 2026.05.06
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    過去と現在を繋げ、資本主義に替わる新しい経済のあり方を提示するが、資本の側からの圧力の中で実現可能性はあるか?

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    投稿日: 2026.04.29
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    何十年と前から言われてきた温暖化や環境破壊は未だにマシにすらなっておらず、この現実をみるに資本主義は気候崩壊を止めることができないのは100%明らかと言えるだろう。だからこそ、資本主義を捨て去る必要があり、本書では新自由主義の原点となっているハイエクを徹底批判し対案を出している。 この現実認識は八割方同意できるのだが、社会主義・計画経済を志向する対案の方はその実現までの道筋が全く想像できず、辛いなと感じた。そう感じるのはハイエクの呪縛に囚われているせい…なのか。 しかし環境破壊を止めるために、必要なモノを必要なだけ消費する必要があるのは納得感あり、それをテクノロジーを使い目指していくのはなるほどというところ。問題は、それを我々市民が主体的に…という部分であり、なんならAIアルゴリズムに全部任せる方が良い気がする。それはそれでディストピアなのが嫌なところ。

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    投稿日: 2026.04.20
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    あらためて自身の考え方を整理できる1冊でした ここに描かれてるより未来は悪くないかもしれないし、もっと悪いのかもしれない。すべての人類を救う道がないのは当然。成長の概念を変えたってそんなの何が楽しい?テクノロジーの海を自由自在に泳ぎながら、そして昨日よりちょっとはマシな世界になりますように。

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    投稿日: 2026.04.15
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    読めば読むほど気が重くなっていく。脱成長コミュニズムにはまだ希望が持てた。しかし、著者としては前作がベストセラーとなって100万部売れたとしても、3.5%には満たない、世の中は一向に変わらないということに危機感を感じての本作なのだろう。環境問題に対するスタンスが僕自身のものとちょっと違うので、自分の中にはここまでの焦りはない。著者自身、養老先生とも対談されているからその話も聞かれていると思うが、地球温暖化よりも地震や富士山噴火の方が、僕にとってはリアリティがある。温暖化については二酸化炭素だけが原因ではないし、もっと長いスパンで見ている地球科学者からすると地球は寒冷化に向かっているというし、寒冷化の方がよっぽど怖いとも聞く。それに、むちゃを承知で言うと、夏場の気温を下げたければ、いっせいにエアコンの使用を止めればいい。あるいは、電気の供給をいっせいに止めるとか。そうして窓を開放すれば意外と熱中症になる人はいなくなるかもしれない。病院などどうしても必要なところだけで電気を使えばよい。とまあ、言っても仕方ないようなことなのだが、温暖化の問題は矛盾に満ちているように思う。何もしないよりかはましかもしれないが、よほど国連でもが権力を持って、世界中でいっせいに対応しない限り難しいような気がする。自分だけがよければいいと思っているような人物が国のトップなどに立っているようではどうにもならない。そこをどう変えていくか。とういうことで、プロレタリアート独裁とか暗黒社会主義という話が出てくる。独裁とか暗黒とかちょっとイメージが悪い。もっとも、僕は若いころ暗黒舞踏に関わっていたから、おどろおどろしいところに興味が湧いたりはするが。環境問題はともかくとして、GAFAMなんかに独占されるのは癪に障る。僕もそこに大いに貢献しているから何とかしたいものだが、新たに公営の無料のプラットフォームが世界中に広がることを期待したい。ニューヨークで社会主義者が首長となっている。日本でも清瀬市に新たに誕生した。京都の知事選はまったくもって惨敗だったが、世界的にもいろいろな動きはあるだろう。そういうところにも期待していこう。そして、技術に期待しすぎは良くないが、計画経済にしても100年前とは全く違う状況になっている。うまい方法を見つけ出していってくれることだろう。さらに、著者はどうも環境問題のことがあって、まずは生きのびること、生存の問題を中心に考えられているようだが、できればより充実した楽しい人生を歩めるような社会を目指していってほしい。なんか期待するばかりで申し訳なくなってきた。僕は進学塾で働き出して36年目になるのだが、塾というのは奢侈として余分に税金を取られたりするようになるのだろうか。僕の勤めていた会社では保育所や介護施設なども運営するようになったが、これらは結局すべてケアに関わることなのだ。そこで儲けようとするのはやはり間違いなのだろう。利益を出して新店舗も出していかないといけないのだが、ボーナスが満額出るほどには儲かっていないのだ。だいたい塾に勤めている人間の子どもを塾に通わそうとすると経済的にはかなり厳しいことになってしまう。だから社員割引を使うのだけれど。でも、自分の給料で、自分の子どもを自分の勤める塾に通わすことが出来ないなんてなんか変な気がする。だからやはり、教育や医療、福祉については公的な支援があってしかるべきだと思う。必要に応じて必要なものが与えられる社会であってほしい。そして、能力に応じて働ける社会であってほしい。ブルシットジョブとブルシット消費が無くなることを願う。塾がブルシット消費なんて言われないように貢献していかないといけないな。

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    投稿日: 2026.04.13
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    気候変動の数字がそこまで取り返しがつかないことになっていることに無自覚であった。自分を反省、 物自体が欠乏していく一方で、貧富の差が大きくなるといった考えはあり得るものとして捉えた。 しかし、ハイエクの話を論破すれば良いと言うものでもないし、マルクスに頼って論を組み立てる必要性があったのかがよくわからなかった。 現在の置かれた環境を理解し、未来がどうなるかを想像した上で、自分の身の振りを考える考える良い機会になった。

    6
    投稿日: 2026.04.12
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    https://x.com/nobushiromasaki/status/2042229247864086756?s=46&t=z75bb9jRqQkzTbvnO6hSdw

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    投稿日: 2026.04.09