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コンテキスト・リーダーシップ 「最高の上司」と「最悪の上司」は文脈で決まる
コンテキスト・リーダーシップ 「最高の上司」と「最悪の上司」は文脈で決まる
山口周/光文社
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総合評価

29件)
4.5
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8
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    リーダーシップの本質について新たな視点を得ることができました。リーダーシップは単に権威を持つことではなく、文脈、テキスト、そして自分と相手の認識を理解し、それらをうまく活用することだと実感しました。ミッションの重要性と、その達成のために適切な行動を選択することの重要性も再認識しました。また、状況に応じて柔軟に対応し、効果的なリーダーシップを発揮できる能力を養うための指針となるでしょう。

    0
    投稿日: 2026.06.07
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    参考にしたいこと。 •リーダーシップとは、個人の能力やスキルではなく、周囲との関係性から生まれる現象であり、高度に社会的なもの。 ・組織に問題がある場合は、必ずリーダーに問題がある。 ・マネジメントの本質は行動ではなく、コミュニケーションにある。 ・コンテキスト・リーダーシップとは、変化を読む力とそれに応じて編む力の統合体である。 ・流動性知能のピークは20歳だが、結晶性知能(知識、知恵、経験知、判断力)のピークは60歳である。 ・イノベーションとは生産性を均等に押し上げるものではなく、ボトルネックの位置を移動させるものである。 ・最上流と最下流が付加価値の源泉となる一方で、中段はコモディティ化する。 ・ボトルネックはAIが代替できないプロセス、具体的には、上流のアジェンダの設定、仮説の構築、下流の実行、実装のプロセスとなる。

    0
    投稿日: 2026.06.07
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    優れたリーダーは、コンテキストを編集し、物語を作る。 身近な事例をもとに、組織における自身の振る舞いに対して示唆を与えてくれる一冊。

    0
    投稿日: 2026.06.07
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    リーダーシップは、能力やスキルのように個人の内側に生まれるものではなく、周囲との関係性のあり方から生まれる一種の現象であり、高度に社会的なもの。 理想の型は存在せず、マクロな時代変化や対話を通じた状況への適合が求められる。 AI時代においてリーダーに不可欠なのは、五感による一次情報から文脈を「読む力」と、多様な視点を結びつけて新たな秩序ある物語を共同で「編む力」。

    0
    投稿日: 2026.06.06
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    タイトル:コンテキスト・リーダーシップ 著者:山口周 気づき・学び: リーダーシップは日常の会話・関係性・文脈によって決まる。ワンポイントの施策では身につかないし発揮できない。マクロ・ミクロどちらで見るか、俯瞰した上で発揮することが必要。 気づきとして:①多様性とは世界を単純化しすぎない勇気=ケースバイケース。その場で最適を考え実行する ②リーダーの役割は部下のナラティブと組織のナラティブを紐づけ、部下が能動的に動くようにすること ③日々の営業でも相手のナラティブを元に会話することで理解が深まり相手を動かせる ④企業・個人の成功は「いつ、どの文脈で行ったか」で決まる。外部要因・タイミングが重要。 仕事への活かし方: すべてケースバイケース。その場で仮説を立てて考えることが重要(絶対の正解はないので実験・検証してコンテキストを読み取る力を養う)。部下のナラティブ=物語を会話の中で理解し、組織とつなぎ合わせることで相手を動かせる(井原さんはこれがうまい。だから部下が能動的になる)。

    0
    投稿日: 2026.06.03
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    リーダーシップは、行為そのものではなく、コンテキストによって生まれる行為の意味づけによって大きく左右される。 リーダーシップとは、他者との関係の中で、一緒に星座を作り上げていく営み。 後半は現代情勢に踏まえて書かれているが、移りゆく将来においても活用できる様な、根幹となる考え方であり、常に頭の片隅に入れておこうと思う。

    0
    投稿日: 2026.05.31
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    最初、届いた時は何で買ったんだろう?と思ったけれど、山口周さんをもう一冊読みたかったのだと思う。多分。 自分としては珍しい、リーダーシップ論。 指示命令、ビジョン、関係重視、民主、率先、育成。 これらのスタイルを、コンテキストに合わせて変えていくことが、リーダーには求められる。 指示命令と率先だけでは、いつか限界がくる。 それは、今の自分が感じるリーダー像と照らし合わせても納得がいく。 現場感覚からどんどん離れていかざるを得ない「上司」になるとき、プレイヤーから、マネージャーへの価値観の変化を意識しなくてはならない。 「語る」リーダーから「聴く」リーダーへ。 「導く」リーダーから「関係を編む」リーダーへ。 筆者はそうまとめるけれど、多分、四つそれぞれに必要な時があるのだと思う。 次のステージを見据えながら、今を作ることは、本当に難しいことだけど。 自分の中に、一つの視点として入った一冊だった。

    7
    投稿日: 2026.05.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『コンテキスト・リーダーシップ』自分用メモ 1. リーダーシップは「行為」ではなく「意味づけ」で決まる * 同じ行動でも、「任せる」にも「丸投げ」にもなる * 違いを生むのは、能力・信頼関係・状況などを含むコンテキスト * リーダーシップとは個人スキルではなく、人間関係の中で成立する現象 →「何をしたか」以上に、「相手にどう意味づけられたか」が重要 ⸻ 2. 人は“ナラティブ(物語)”で動く * 人は事実そのものではなく、「意味づけられた物語」を現実として生きている * 組織でも、人は合理性だけで動かない * これから価値を持つのは、戦略だけでなく「仕事や人生に意味を与える物語」を提示できる力 → リーダーの役割は、 「部下の物語を読み取り、組織全体の物語と接続すること」 ⸻ 3. リーダーは“意味の場”を設計する * コンテキストのズレが、組織のズレを生む * 特に多様化時代では、「同じ前提を共有している」という幻想が危険 重要なのは: * 自分の見えている景色(視野・視座)を共有する * 相手がどう解釈したかを聞く * 小さく試し、対話しながら修正する → 合意形成より、「実験→対話→修正」の循環 ⸻ 4. 強みは“固定能力”ではなく“文脈との相性” * 強みは「見つけるもの」ではなく、「どの文脈で価値化されるか」 * 「自分にしかない特徴」が、ある環境では欠点、別の環境では武器になる 重要な問い: * 自分の際立った特徴は何か? * それがポジティブに機能する環境はどこか? → 「正しい場所にいること」自体が競争力 ⸻ 5. リーダー選びも“絶対評価”ではなく“適合性” * 優れたリーダーとは、万能な人ではない * その時代・組織・局面のコンテキストと噛み合う人 → 「誰が優秀か」より、 「今この状況に誰が合うか」 ⸻ 6. AI時代ほど“ナラティブ能力”が価値を持つ * AIが合理性・分析・知識を代替するほど、 「人の心を動かす意味づけ」は希少化する * ナラティブを作る力は市場価値を持つ → 今後重要なのは、 「正解を出す力」より 「人が動きたくなる物語を作る力」 ⸻ 7. コンテキストを読む知性=コンテクスチュアル・インテリジェンス 優れたリーダーは、常に時代の文脈を読んでいる マクロコンテキストの7要素: 1. 経済 2. 政治・外交 3. 社会・文化 4. インフラ 5. 人口動態 6. テクノロジー 7. 歴史 → 大きな成功は、「時代の波を読めたか」で決まる ⸻ 8. 変化耐性=ダイナミック・ケイパビリティ * 変化に耐えるだけでは弱い * 変化そのものを成長エネルギーに変える必要がある → 必要なのは柔軟性ではなく、 「変化を前提にした構造・文化」 ⸻ 9. コミュニケーションは“言葉”だけではない * 言葉の影響は7% * 声の調子38% * 表情・仕草55% → リーダーは、 「何を言うか」だけでなく、 「どう存在しているか」が問われる ⸻ 10. 文学・他者理解・ナラティブ * 文学は娯楽ではなく、「他者の人生を追体験する装置」 * 他者の物語に触れることで、自分の物語も編集される → 読書とは、 「他者を通して自分を理解し直す行為」 ⸻ 11. 自分なりの総括 * リーダーシップとは、管理技術ではなく“意味編集” * 組織運営とは、「正解を与えること」ではなく「物語を接続すること」 * 人は論理だけでは動かず、“納得できる文脈”で動く * 今後は、知識量よりも 「コンテキストを読み、意味を編み、他者と接続する力」が重要になる → 結局、人を動かすのは“正しさ”だけではなく、 「この物語に参加したい」と思える感覚。

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    投稿日: 2026.05.23
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    ★ひと言でまとめると リーダーシップとは他者を支配し、動かすための技術なのではなく、他者との関係性の中で一緒に星座を作り上げていく営み 語る人ではなく聞く人、導く人ではなく関係を編む人 ◆実行アイデア カイロスを見極める(顧客提案、紹介依頼 を満足のタイミングを外さない) 新規事業は時代、社会、技術のカイロスを捉えると成功する すべての行動の根拠を「なぜ?」で説明できる様にする ◆考え方 コンテキストの共有=意味付け ビジョンを機能させる3つの要件 1.そのビジョンに戦略合理性がありメンバーが共感できるものである →自分ごとになるまで繰り返し伝え続ける 2.現状の延長線上には未来がないという健全な危機感が醸成されている →組織側に心理的な土壌を自ら作り出すこと 3.そのビジョンを打ち出したリーダーが組織構成員から信頼されていること →人間としての信頼が最重要 リーダーは組織のパフォーマンスが上がるという観点から合理的な理由を即座に答えなければならない(仮説があるか?) 強みは編集するもの キャリアにおける成功は資質とコンテキストの適切なマッチングで決まる ◆トーク Q.なぜビジョンが必要か? →組織構成員に権限委譲しながら、組織が1つの方向に向かって動く為に 時間にはカイロス(好機)とクロノス(物理)がある 2023年優勝慶應高校野球部の文化「なぜそうしたの?」→常に複数の選択肢を持ち根拠を持って選択すること

    0
    投稿日: 2026.05.21
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    6 リーダーシップという現象は「行為そのもの」ではなく、部下による「行為の意味付け」によって発現する。 38 コンテキスト(文脈)に応じて紡がれる意味や物語のことを、組織論の用語を用いて「ナラティブ」と総称する。 40 コンテキスト・リーダーシップとは、単に環境や状況を読み解くことではなく、それらを一貫した物語として編集し、人々に「自分たちはどのような物語の、どのような場面に立ち会い、そこでどのような役割を担っているか」を腹落ちさせる営みでもある。 45 コンテキスト・リーダーシップとは、言い換えれば「世界を単純化し過ぎない勇気」の実践。そして、多様性への感性とは、その勇気を支える感覚器官。 51【なぜ文学は武器になるのか】 人は、その人なりの物語を生きており、周囲の人々の言葉や行動だけでなく、場合によっては自分の言葉や行動すら、コンテキストに応じてあとから意味付けする。したがって、コンテキストを理解し、操作しようとするならば、他者がどのようにして「行為や言葉の連鎖」から意味付けして物語を生成するかのパターンを、どれだけ知っているかが重要な要素。 だからこそ、「文学」は人生を生きる上で大きな武器になる。よく「文学など架空の物語で、現実には役に立たない」といった趣旨のことを言う人がいるが、この指摘がいかに人間洞察に欠けた底の浅いものか、よく分かる。 私たちが「現実の世界」と考えているのは、私たちによって意味付けされた、私たち個人の「現実という名の物語」。そしてリーダーは、周囲の人々にとっての「現実という物語」を生み出し、その物語の中での当事者の役割を意味づけることを求められている。 54 長年にわたって組織開発や人事制度に関する膨大な研究を行っていた人事・組織コンサルティング会社のヘイ・グループは、1990年代にリーダーシップに関する大規模な調査・研究を行い、世界中で成果を上げている数千人のリーダーに共通して見られる組織介入のスタイルを6つに整理した。 ➀指示命令…短期的にやるべきタスクを指示し、進捗をチェックする ②ビジョン…チームの進むべき方向を示し、「なぜそれが大事なのか」を理解させる ➂関係重視…本人や家族の状況を気にかけ、人と人との情緒的な関係を築くスタイル ➃民主…メンバーに意見を求め、意思決定に反映させるスタイル ➄率先…自ら率先してタスクに取り組み、模範を示すスタイル ➅育成…人材育成に配慮して仕事を与え、指導やフィードバックを与えるスタイル 68 マネジメントとは単に業務遂行の指揮・命令をすることではなく、「コンテキストを編集し、意味をデザインする」という営む。コンテキストを適切に読解・編集できるリーダーは、行動や発言が意図通りに解釈されやすい環境を整え、誤解による摩擦やエネルギーの消費を最小化することができる。 123 打ち出されたビジョンが組織構成んに方向感を与え、モチベーションの源泉となり、仕事の優先順位を決定する立脚点として機能するには、3つの要件が満たされる必要がある。 ➀そのビジョンに戦略合理性があり、メンバーが共感できるものである ②現状の延長線上には未来がない、という健全な危機感が醸成されていること ➂そのビジョンを打ち出したリーダーが、組織構成員から信頼されていること 125 「なぜビジョンが必要か?」という質問に対する答えは、「組織構成員に権限委譲しながら、組織が1つの方向に向かってい動くため」。 150 経験を通じてマネジメントスキルは開発できないが、経験から学ぶスピードは何によって変わるのか? 「仮説があるか、ないか」 ある局面において、自分なりにコンテキストを整理したうえで、「ここでは民主が有効なはずだ」という仮説をもって、そのスタイルを実践したとき、結果が仮設通りにいったか、仮設通りにならなかったか、その検証を通じて、コンテキストを理解するための視点に磨きがかかり、コンテキストとリーダーシップの関係を整理するロジックが洗練されていく。 177 私たちは、ともすると「優秀さ」をコンテキストから切り離された、単独で成立しうる要件のように考えてしまいがち。しかし、この事例が示すように、適切な人選はコンテキストから切り離して考えることはできない。リーダーの資質は、それ自体が絶対に良い悪いと評価できるものではなく、状況に応じて適否が決まる相対的なもの。 179 強みとは絶対的なものではなく、相対的・状況的なものである。これはマーケティングでいう「ポジショニング」の概念とも似ていて、自分の資質や才能を、誰と比較されるのか、どのような目的に照らされるのか、どのようなニーズがあるのかという軸で見直すことで、初めて「強み」として戦略的に生かすことができる。 181 LCC(格安航空会社)として独自の存在感を放つ日本のピーチ・アビエーションの事例。 「過去には日本とアジア諸国との間で不幸な出来事があった。二度と同じ過ちを繰り返さないためには、若いうちから外国に出て、様々な文化に触れ、多くの友人を持つことが大事。そのためには、財布の軽い若者でも利用できる航空会社が必要。ピーチはそれを担う」 204【ダイナミック・ケイパビリティ】 それ以前の主流だった「リソース・ベースト・ビュー(RBV)」では、企業の競争優位は、模倣困難で希少なリソースや能力を内部に保有することから生まれるとされた。 しかし、急速に環境が変化する時代には、「静的な強み」を守ることよりも、「変化に応じて自らの強みを変えられること」こそが、真の競争優位になるという洞察が示された。 ■Sensing(感知する) ■Seizing(掴み取る) ■Transforming(変容させる) このプロセスは、単に環境に「反応」するのではなく、変化を自らの内部に取り込み、「再構成」していく行為。すなわち、マクロ・コンテキストを読み、そこに合わせて自らの文脈を編みなおす力、それがダイナミック・ケイパビリティ。 216 インフォーメーションは、誰にでも届く「生の情報」に過ぎない。新聞記事や統計データ、ニュース速報といったものは、誰にでも平等に開かれている情報。しかし、それらを集めて並べただけでは、まだ「インテリジェンス」にはなれない。 一方でインテリジェンスは、その情報をコンテキストに位置付け、意味を解釈し、そこから行動に資する洞察や示唆を引き出したもの。 234 戦後のベビーブームは学校教育や住宅需要を一気に拡大させ、その後の高度経済成長を支えた。一方で、今日の少子高齢化は医療・介護の需要を高めると同時に、労働人口の減少によって経済成長の制約要因となった。 しかし、人口動態の意味は単に「人の数」の問題にとどまらない。各世代は、その時代の背景や経験によって固有の価値観を形成する。団塊世代が「モノの所有」を豊かさの象徴としたのに対し、ミレニアル世代やZ世代は「体験」や「社会的意義」を重視する。このような世代間の価値観の差異は、消費行動や働き方のスタイルに直結し、社会やビジネスの方向性を大きく左右する。 239【印象派】 19世紀半ばにカメラが登場。 人間の手でどれほど写実的に描いても、写真の精度と速度には敵わない。結果として、「本物そっくり」という技術の市場価値は崩壊し、画家たちは新たな価値を模索せざるを得なくなった。 そこで生まれたのが、印象派。 彼らは、対象を正確に再現する代わりに、「光の印象」や「瞬間の印象」といった主観的な体験を描こうとした。これにより、美の規範そのものが更新され、絵画は現実再現から感覚表現へと舵を切った。 244 スティーブ・ジョブズの凄さは、iPhoneという製品のアイデアそのものよりも、製品を取り巻くテクノロジーのコンテキストを踏まえて、しかるべき時期まで待った上で、満を持してい出したという「タイミングのうまさ」にこそあった。 ピーター・ティールはその著書『ゼロ・トゥ・ワン』において、「市場に一番乗りすることが重要なのではなく、適切なタイミングで市場に入ることが重要」と語っている。 265 数々のテクノロジーイノベーションが起きているにも関わらず、経済成長率は低下の一途を辿っていて反転の兆しが見えない。 最大公約数的な回答は「需要の飽和」、つまり「社会に残存する問題が少なくなった」ということになる。 ビジネスはこれまで、社会に存在する問題を解決することで経済的価値を生み出してきた。しかし一口に「社会の問題」といっても、その性質は決して一様ではない。多くの人が共通して抱える大きな問題もあれば、ごくごく限られた人にしか関係しない小さな問題もある。また、解決に多くの時間や資金を要する、複雑で難易度の高い問題もあれば、時間もコストもほとんどかからない、単純で容易な問題も存在する。 資本主義の世界において、ビジネスは原理的に「できるだけ大きく、簡単な問題から優先的に解決する」という点。 266 ビジネスが、社会に存在する「できるだけ大きく、より簡単な問題」から順に解決している以上、社会に残存する問題は、原理的に不可逆に、小さく、断片的で、複雑なものになっていく。 267 ビジネスの停滞が「問題の矮小化・断片化」によって起きているのであれば、解消することで大きな経済価値を生み出す「新しい問題」を人工的につくればいい。 268 そもそも問題とは何か? 問題解決を専門とする職業=コンサルティングの世界では、問題を「ありたい姿と現状との差分」と定義する。したがって、「ありたい姿」が定義されなければ問題は原理的に設定できない。 273 「問題は与えられるものだ」という前提から自由になり、次の3つのアプローチを実践すること。 ➀新しい「ありたい姿」を構想することで問題そのものを生成する ②社会に残存する小さく複雑な問題に適合する小規模な経済ユニットを生み出す ➂市場原理だけでは解決できない領域を、公共という枠組みで引き受けなおす 278 「ビジョンやパーパスに顧客や市場という概念が含まれていない」 ■テスラ…化石燃料に依存する文明のありかたを終わらせる ■パタゴニア…地球環境を保全するためのビジネスを営む ■グーグル…世界中の情報を整理して誰もがアクセスできるようにする ■Airbnb…世界を自分の居場所にする 287 現在の日本では、「少子・高齢化の進行」という量的なコンテキストと同時に「価値創出の主体の若年化」「社会や組織における年長者・高齢者の存在意義の希薄化」という質的なコンテキストが同時に進行している。 【量の次元】社会の重心が年長者・高齢者に振れる 【質の次元】社会の価値創出は若年層へシフト 295 【流動性知能】推論・思考・計算・暗記 【結晶性知能】知識・知恵・経験知・判断力 2つの知能はピークを発揮する年齢が大きく異なる。流動性知能のピークは20歳前後あり、加齢とともに大きく減衰していく。一方の結晶性知能は成人後も高まり続け、60歳前後でピークを迎える。 305 産業革命は、ある特定のイノベーションによって産業全体が一気に変革されたことで起きるのではなく、個別のイノベーションによってボトルネックが解消され、その度にバリューチェーン上の別の場所にボトルネックがスライドされ続けた、きわめて道的なプロセスだった。 310 AIは与えられた問題について情報を収集し、示唆や洞察を生み出すことはできるが、「そもそも何を問うべきか」を考えること、すなわちアジェンダの設定は不得意。 アジェンダを設定するためには、誰もが当たり前だと持っていた前提を疑い、世の中で認められてきた価値観を批判的に考察することが必要。 AIは過去データに基づく統計的パターンを学習し、それを再構成する仕組みで動いているので、「社会に共有された前提を疑う」とか「多数派に認められた価値判断を転換する」といった知的営為は原理的に苦手。 312 分析やアウトプットが高速化すればするほど、その先にある実行のプロセスが新しいボトルネックになる。生成された情報や提案を、どのようなコンテキストで、どのようなナラティブとして語り、働きかけ、人々を動かすのか。ここでは、コンテキストを編集し、集団を束ね、モチベーションを高める「人文学的知性」が決定的な意味を持つ。 313 現在のAI革命によって、これから「与えられた問題に正解を出せる人」の価値は大きく減損する一方で、「解くべき問題を生成できる人」「多くの人を束ねてリーダーシップを発揮できる人」の価値が大きく向上する。 315 ここから先の未来を考えるのであれば、「人工知能をどう使いこなすか」などという論点よりも ・どのようにして有意義なアジェンダを設定する能力を育むか? ・どのようにして多くの人を束ね、動かせるリーダーを育むか? 316 2026年現在の歴史のコンテキストは「500年続いてきた世界の西欧化プロジェクトの終わり」。 これまで西洋が矜持をもって世界に広めてきた自由・民主主義・人権といった価値観は、WWⅡ後の国際秩序を支える規範として機能してきた。 ところが、その西洋自身が、ポピュリズムや分断主義、排外主義の高まりによって、その足場を自ら掘り崩している。自由や民主主義は「普遍的な価値」ではなく、いまや1つの選択肢に過ぎないものとして相対化され、権威主義的な体制や別種の価値体系が、むしろ現実的な代替案として存在感を強めている。 人間の歴史を振り返ると、ある時代には必ず、その時代の中心となる国や文明が存在してきた。15~16世紀はポルトガル・スペインが、大航海時代の覇権国として海を制し、世界の地図を書き換えた。 17世紀にはオランダが金融と海上交易の力を背景に「黄金時代」を築き、18~19世紀にかけては「日の沈むことのない大英帝国」が産業革命と海軍力で世界の覇者として君臨。そして、20世紀に入ってからは、アメリカが経済・軍事・文化といった面で世界の基準を形づくる。 中世末期以降の500年の歴史を総括すれば、それは「世界の西欧化プロフジェクト」。合理性・個人主義・自由主義・資本主義・科学重視といった西欧の価値観は、時に暴力的な手段を伴いながらも世界中に広まり、ある意味では「世界の標準」になった。 321【礼節と秩序の希少化】 アメリカが覇権国として国際ルールの制定者であり裁定者であること止め、多くの国家元首が「自国ファースト」を掲げて、これまで世界が守ってきた規律や秩序を蹂躙し、いわば「正義の断片化」が起こることで、逆説的に「礼節と秩序」が、これまで以上に求められることになる。 これから先の歴史のコンテキストを言語化すれば、それは「礼節と秩序が希少化する時代」と言える。 このようなコンテキストの中で、礼節や規範を重んじ、秩序を保つことを美徳としてきた日本文化は、相対的にプレミアムを持つようになる。これまで「目立たない美徳」とされてきた日本的価値が、世界的に求められる時代が来る。 日本は明治以降、西洋近代を積極的に取り入れつつも、自国の文化や美意識を失わずに独自の近代化を果たしてきた。自然との共生、場の調和、謙虚さと実直さを尊ぶ姿勢。これらは、西欧的近代の「拡張」や「支配」の論理とは異なる価値観であり、世界が多極化する今こそ、その価値が光を放ち始めている。 330 そもそも歴史とは、過去の出来事同士をつなぐ因果の連鎖を読み解くことを養うことで、「今、何が起きているのか?」「これから、何が起こるのか?」を深く洞察するための学問。言い換えれば、「私たちの生きている時代の文脈を読み取り、編むための知的装置」。 「成功する方法」を教えてくれる学問。 341 19世紀、古代以来続いていた農村共同体を基本とする社会から、都市工業社会への転換が進み、また並行して資本主義経済の拡大、大衆民主主義の台頭などがあり、人々がかつて経験したことのない規模の社会変化が進行していた。 この混乱の中で社会の秩序や統合の原理を探ろうとしたのが社会学の出発点。 344 21世紀に入ってから、世界的に中国の存在感が大きくなっているが、なぜ共産主義国である旧ソ連が崩壊した一方で、中国は発展しているのか。 旧ソ連ではゴルバチョフがペレストロイカとグラスノスチを進めてソ連を改革しようとしたが、政治制度が不安定化し、国家が崩壊。一方で中国の鄧小平は、共産党独裁を維持したまま、主に経済体制の転換を推し進め、それは現在の習近平にも受け継がれている。 上部構造から変えようとして国を崩壊させてしまったゴルバチョフ。 株高校から変えることで国を発展させた鄧小平。 347 野球の才能に生まれ月は関係ないのに、プロ野球選手は異常に4~5月生まれが多いのはなぜ? 周囲の期待によって学習者の成績が変わることを明らかにしたローゼンタール。 352 歴史・哲学・経済学が社会の構造と前提を読み解き、社会学・心理学がその中で人間の行動原理を分析し、文学・芸術が感覚や物語を通じてその文脈を再構築する力を与える。 357 AIの強みはあくまでもデジタル空間上に存在する二次情報を扱う領域にある。AIには身体がないので、現場の人の息遣いを感じることも、部屋の温度や匂いも嗅ぎ取ることができない。 つまり、まだ文字になっていない一次情報、「五感を通じてしか得られない情報」を収集・分析・統合することはできない。 359 キリスト教の、中でも米国で影響力の強い長老派教会の始祖はフランス出身の神学者ジャン・カルヴァン。カルヴァンはの思想体系を理解するためにの最大のカギが「予定説」。予定説とは「ある人が神の救済に預かれるかどうかは、あらかじめ決定されており、この世で善行を積んだかどうかは、関係ない」という考え方。 これはつまり、「成功する人は神の恩寵によってあらかじめ決められている」という信念であり、だからこそ「現世で成功してい人は神の祝福を受けている」ということになる。

    0
    投稿日: 2026.05.21
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    行為ではなく文脈。巷に溢れるリーダーシップ論への引っ掛かりが言語化され、腹落ちする。「全面的に任せてくれた」と「丸投げされた」の違いは関係性による文脈の違いに過ぎない。引いてはビジネス(パーソン)の成功・失敗についても、戦略的合理性の有無やビジネスモデルの巧拙ではなく、様々な文脈を読む力が重要であることが、具体的事例と共に紹介される。良書。

    1
    投稿日: 2026.05.17
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    同じことを言っていても、言っている人や環境や時代背景(=文脈、コンテキスト)によって受け止められ方は違う。リーダーシップは行為で定義されるものではなく、人間と人間の関係性の中で存在するものだから、コンテキストを読みさらには編み出して各人と関わるべし…言われてみたら当たり前のようにも感じるが、とても納得感があった。 さて明日からどうするか。既存の関係性の中である既存の文脈を編み直していくのはとても大変。まずは自分なりにコンテキストを読み、軸、考えをもって目の前の仕事にあたりたい。

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    投稿日: 2026.05.14
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    あたなにとって最高の上司と最悪の上司を思い浮かべてみてください。 最高の上司の言動とは・・・ 最悪の上司の言動とは・・・ 実は、最高の上司と最悪の上司の言動は紙一重である では違いは何か? 違いは「コンテキスト=文脈」の違いのみ では最高の上司になるためのコンテキストとは何か?どうすればそれを身につけることが出来るのか?という問いの答えがこの本に書かれています ポイントを2つだけ共有します。 まず一つ目は コンテキストを3つに分けて、それぞれをつなげてナラティブ(物語)を編むこと 3つのコンテキストとは ①ミクロコンテキスト(上司・部下の関係性) ②マクロコンテキスト(企業を取り巻く社会情勢・時代背景) ③メソコンテキスト(組織の文化や風土) そして2つ目 どうやれば、コンテキストを読む力と編む力が鍛えられるのか いろいろ書かれているが、ひとつあげるとすれば、文学や芸術に親しむこと バラバラのエピソードやハプニングを自分なりに意味付けし、ひとつの 物語を編むことで説得力が生まれ、周囲のメンバーを腹落ちさせることができる 野﨑まどの「小説」と同じ 心は言葉で出来ている。小説を読み意味や情報を増やすことで自分の精神世界を広げることが出来る。小説は多様性に富んでおり、多様性のリテラシーも高まる 気になる方はぜひ読んでみてください。

    8
    投稿日: 2026.05.13
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    大好きな山口周さんのビジネス本。しかも、僕がずっと考え続けているリーダーシップについての本だったので、興味深く読みました。 本書のメインメッセージは良いリーダー、悪いリーダーは”行動”で決まるわけでも、”能力”で決まるわけでもない。周囲(特に部下)との関係性の文脈の中で決まる。ということです。 同じ行動をしていても、 ・悪い上司の場合には「丸投げ」と言われ、良い上司の場合には「任せる」と言われる ・悪い上司は「マイクロマネジメント」と言われ、良い上司は「きめ細かい」と言われる みたいに矛盾ってよくありますよね。結局のところは、何かをしてくれる上司が良い上司なのではなく、それまでに築いた関係性、上司・部下それぞれの能力など複雑な要因をひっくるめた”文脈(コンテキスト)”によって決まるんだという話でした。 そして、このコンテキストリーダーシップを築くためには、 ・文脈を読み取る力 ・文脈を自ら作り出す力 の2つの能力こそがリーダーには必要ということでした。ただ、文脈を読み取ること、自ら作り出すこと、どちらも超絶難しいと思います。そんな文脈、気付けないよ〜と感じるような目から鱗の事例がたくさん紹介されていて、心が折れそうになりますw 正直言って、難しすぎて、できる気がしないからこの本の評価で星5つにできなかった。書いてあることの理解はできるんですけどね。だって、大きな文脈って後から振り返ったときに初めて見えたりするものですからね。 でも、ともするとロジカルシンキング、クリティカルシンキングみたいなものが重要だよね〜ってなりがちな中で、この本が提案している内容は、もっと人間的で、AI時代にも残っていくスキルでもあると思うんですよね。 なので、物語をたくさん読んで、芸術にも触れて、いろいろな人の気持ちを理解できるようになりたいな〜と思いました。(最後は変なまとめだけど・・・)

    27
    投稿日: 2026.05.12
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    同じことをしても、同じようなことを言っても捉え方で結果が異なる、たしかに。 どんな環境か、どんな文脈か、そもそもどんな人間関係かでリーダーの影響力が決まる。世界のリーダーはもとより、日頃のひとつひとつの出来事でも当てはまる。 流れを読む力、そして環境をつくっていく力が大事だなと示唆に富む内容でした、、

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    投稿日: 2026.05.10
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    面白い。”コンテキスト”というフレームで、世の管理職が抱える悩みと部下の相関を見せて、進むにつれて世の中の捉え方、それを実用的な知識として捉える流れを解説してくれる。時代の空気感を感じて、自分をアップデートしていくことは大切と分かりながらも、歳を重ねるにつれて、自分が纏う経験くる自分の常識に囚われてしまう難しさを改めて実感。

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    投稿日: 2026.05.10
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    リーダーシップとはコンテキストを読み、編む営みであると理解した。確かに、リーダーシップとは〇〇であると端的に語れないことは、即ち文脈によるもの言えるのだろう。ここで言うリーダーシップを他のワードに変えても成立するように思え、そういったものは文脈次第とも言えそうである。幸せとか。こんなこと毎回考えていたら日々の生活が立ち行かない気もするので、放っておくと人は視野が狭くなり、✖️✖️は〇〇と思い込み思考をショートカットするようにできているのかもしれない。などとはたと気づくためにも、本を読むとかして自分の偏りに気づくのは大事かと思う。

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    投稿日: 2026.05.09
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    世の中で理解されている「リーダーシップ」の概念を覆して、文脈=コンテキストから再構築する著者の着眼点には毎度ながら唸らせられる。数々の実例や書籍からの引用もその幅広さや奥の深さから大いに感化されるところが随所にあり、問題が希少化する時代において教養=リベラル・アーツの重要性を再認識させられる。歴史的コンテキストの中で日本的美徳の価値がより高まるとの見方には思わず共感を覚える。

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    投稿日: 2026.05.07
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    毎度著者の物事の観察眼とその言語化能力には感心する。リーダーシップは個人の能力ではなく、環境とのコンテキストで決定されるという視点は、サラリーマンとして中間管理職を担う自分に大変参考になった。

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    投稿日: 2026.05.07
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    いわゆるリーダーシップ論の本ですが、本書は今までの巷にあるリーダーシップ論をさらに発展させたものであるといえます。 すなわち、今までは率先垂範して自ら手本を示すのがリーダーであるというところだったのですが、そのスタイルを続けていても、率いる人数が大きくなった時、必ず壁にぶち当たります。 そのため、必要なのはコンテキスト、すなわちビジョン・理由・背景・方向性の共有を伴うリーダーシップであるということです。 本書ではコンテキストの重要性に加え、これからのリーダーに必要とされるコンテキストの示し方、編み方についての示唆も多く記述されています。 私も今まで山本五十六さんの有名な格言「やってみて、言って聞かせてさせてみて、褒めてやらねば人は動かじ」を頭において行動してきましたが、組織が大きく仕事が増え限界を感じていました。 そのような時にこの本に出会ったのは非常に幸運だと言えると思います。 今年、最も感銘を受けた本の一つとなりました。組織がうまくいかないときや迷ったときは、もう一回この本に帰ってこようかと思います。

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    投稿日: 2026.05.06
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    良著は、優れた本を紹介してくれる。 まさに、その典型例でした。 読みながらAmazon3冊ポチりました。 企業のリーダーシップ、社会経済規模でのリーダーシップ、マクロレベルでのコンテキストの読み方、編み方、いろいろな視点で現代社会を分析してくれる山口周さんの分析は、現代的視座と、歴史的視座の組み合わせが横糸と縦糸で交わっているので、非常に厚みがあります。 この著書でも、数々の歴史的リーダーシップの在り方を提示されており、改めて歴史文化に触れたいと思える気分も高めてもらえました。 この新書をきっかけに、『コンテキスト』について再考する機会にしたいと思います。

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    投稿日: 2026.05.05
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    副題から、日頃の人材マネジメントの参考にと読み始めたら、良い意味で裏切られた。 リーダーシップとは、どんな意味を持ち、どんな要素で成り立つのか、面白い切り口で思考が深められる。 「コンテキスト・リーダーシップ」とは、複雑な現実を繊細に見抜く読解力と、他人のナラティブを洞察しながら、新しい物語を描く編集力によって成り立つ。 ここには、当人の感受性や美徳、知性が問われていると思う。 リーダーシップはある種アウトプットだが、もっと手前にある、日々の世界との接地面における態度を、自分に問いたくなる。 表面化している事象を短絡的に捉えるだけでは不十分。複雑で、曖昧で、わからないことも多い。このような事象に、想像力を働かせて丁寧に掬い上げる態度。 それが、事業や組織をよりよい方向に導く、正しい努力だと思わされた。

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    投稿日: 2026.05.05
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    「今」読みたい本だった。こういうのを読みたかった。それは、自分の「実践」を見直す、位置付けることに役に立った。本に呼ばれる体験は、こうして続くのだろう。

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    投稿日: 2026.05.04
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    前書きと第一章だけでお腹いっぱいになったが、なるほどたしかにという本質であった。 タイトル通り、まさに「最高の上司」と「最悪の上司」は文脈で決まることを1冊かけて語り、何がリーダーに重要なのかを解釈している。 従来のリーダーシップ論は、「優れたリーダーは○○をする(傾聴する、任せる等)」という行為が中心だったが、同じ「仕事を任せる」という行為も、文脈次第で「信頼の証」にもなれば「無責任な丸投げ」にもなり得る。 同じ行為でも、文脈=コンテキストに応じて「最高」にも「最低」にもなるということ。 つまりリーダーシップは行為という静的・画一的なものではなく、過去から現在に至る人間関係や、その場の状況から表出する「動的なもの」である。 良い上司と悪い上司の境界線は、受け取り手との「コンテキストの合致」にある。リーダーは、背景・意図・目的を丁寧に言語化し、組織が進むべき方向をナラティブ(物語)として提示することで、ズレを防ぎ、メンバーの納得感を生み出す存在であるべきだと説いている。リーダーに重要なのはコンテキストの理解と再編集である。ミクロ(個人の心理・関係)・メゾ(集団、組織の状況・フェーズ)・マクロ(社会・時代の変化)を把握し、必要に応じて変化させていくことが必要。 そして、優れたリーダーは、一つのスタイルに固執せず、コンテキストに合わせて自分を変化させる。現場の専門性で率いる「前半期」から、ビジョンで組織を動かす「後半期」への脱皮や、「何を言うか」以上に「いつ、どの文脈で言うか」が重要。あえて「待つ」こともリーダーの重要な能力である。 世の中に溢れる最新の経営手法や戦略(飛び道具)は、それ自体が万能なわけではない。どんな手法も、その組織の文脈に合致しなければ機能しないというコンテキストを知らなければいけない。 そしてコンテキスト・リーダーシップにおいては「多様性に関するリテラシーと感性」が重要である。多様性を文脈を豊かに彩るための情報をして感受できるリーダーは、部下のナラティブを捉え、一緒に共有できるコンテキストとして再編集することができる。 コンテキストを理解できる人の多くは、文学に触れていることがあげられ、文学は人生を生きるうえで大きな武器になることも書かれていた。文学を読むことは「他者の物語を借りながら、自分自身の物語を豊かに編み直す行為」である。 現実世界において人を理解し、関係を築き、状況を動かすために最も重要な能力である。文学は単なる娯楽ではなく、むしろ現実を読解し、編集するための強力な訓練場である。

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    投稿日: 2026.05.04
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    ブックカフェで、まだ50ページしか読んでませんが、備忘録で、、この本は買いたい。何回も読みたい。 山口さん最近ハマってしまった。 〜感想〜 最初から面白い! いい上司と悪い上司の違いを並べてみると、例えば いい上司...仕事を任せてくれる 悪い上司...仕事を丸投げする があるけど、これは受け取り手次第で決まってしまう。 コンテキスト

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    投稿日: 2026.05.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    良いリーダーシップと悪いリーダーシップを考える上で、こういう行為が良いという感じで今まで伝えられてきたが、行為は基本的には表裏一体である。 丁寧に教えてくれることと、マイクロマネジメントでしつこいというのは表裏一体だし、色々任せてくれると、雑に業務を振ってくるも表裏一体。 つまり大事なのは、そのコンテキストである。 コンテキストは相手が纏っている物語も考慮した上で、伝えるということにもなる。 組織はリーダーの写像である。組織の問題はリーダーの問題とも言える。コンテキストもこちらから伝えたいコンテキストと相手が感じるコンテキストがずれることは往々にして起こる。 コンテキストのずれを防ぐために、背景/意図/目的を明示することは、冗長になったとしても不可欠である。 マネジメントとは、コンテキストを編集し、意味をデザインするということ。優れたリーダーは、言葉の使い手でもある。組織と世界の物語を紡ぐものである。ただ、言葉だけでなく非言語もとても重要である。 本書では、コンテキストを個人/組織/社会にわけており、それぞれミクロ/メソ/マクロコンテキストと言っている。 明確に、現場の専門性を持って率いていく前半期と、専門性に頼らず、大きなビジョンを示しながら、組織を推進していく後半期では求められる思考/行動様式が異なる。指示命令率先のリーダーシップを手放し、ビジョン民主育成にシフトしていく必要がある。 IBMのガースナーも、在籍の8年間で、率先指示命令スタイルから始まり、関係重視民主、その後ビジョン、育成型という形でマネジメントスタイルを変えてきた ビジョンについては、 1.戦略合理性があり、周りが納得できること →これがないとメンバーが変わらない 2.現状の延長線に未来がないという危機感が醸成されていること 3.ビジョンを打ち出したリーダーが、周りから信頼されていることが求められる クロノスよりもカイロスを捉える力が重要。何を言うかも、いつどういうコンテキストで言うかが一番重要。だからこそ、待つ力も重要。 マネジメントがなんとなくの手なりではなく、全ての組織への介入に対して、なぜそれをするべきなのか?という問いに対して答えられる必要がある。なんとなくは許されない。 →経験から学ぶスピードを左右するのは仮説があるかないかのみ。 経営手法、戦略が巷でたくさん出回るが、そのような流行の経営手法は、万能の飛び道具ではなく、コンテキストに依存するため、必ずうまくいくわけではもちろんない。(飛び道具トラップとも言う) →BCGの、戦略にも戦略が必要という、戦略パレットという考え方が面白い。

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    投稿日: 2026.04.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    個人的なことで申し訳ないが、昨今の氏の発信(特にXにおける政治に対する発言※)は好きではないのでが、本書は示唆に富む部分があり、上からっぽくて大変恐縮ながら、氏を再評価させていただいた。 本書の帯にもあるとおり、リーダーらしさは、これまでは「行動」として捉えられ・実践されていたものの、行動だけを切り取ってみると、同じものでもポジにもネガにも転ぶものであり、それはコンテキストに依存する。 したがって、どのようなスタイルのリーダーシップ(指示命令、ビジョン、関係重視、民主、率先、育成)を採用したとしても、良いこともあれば悪いこともある。 そして、そのコンテキストには、3つの次元がある、と。 それが、①ミクロ②メソ(組織等のレベル)③マクロ。 ①は、ざっくり言えば他者としっかりコミュニケーションを図り、何を求めているか、や、どんな立場か、を推し量るべし、なのだが、ポイントは、ノンバーバルなコミュニケーション、身振りや視線からしか得られない情報もある、ということ。 ②は、組織の置かれた状況や時機を捉えて、適切なタイミングで適切なリーダーシップを使い分ける重要性を説く。また、組織の中の一個人として見れば、役職が上がるにつれ、リーダーシップのあり方も変わってくることにも言及している。つまり、役職が上がると現場仕事より管理に寄っていくため、指示命令などが不適切になり、ビジョンや育成的なスタイルへのシフトチェンジが求められる。そして、発揮するリーダーシップ、というか変革をメンバーや組織に落とし込むためのナラティブづくりの方法論にも触れている。 ③は、いわゆるPEST的なマクロ環境の変化を察知し、それとアラインするような戦略を採ることを説く。ただ、この③に関してのみ、リーダーシップという文脈からはやや反れているうえ、割と当たり前のことを言っているため、個人的に納得感があまりなく、本書で期待することとはかけ離れているように思われる(併せて、第4章で丸々とマクロコンテキストを説明しているのだが、これは別に本書に要る内容か?と思ってしまう。別に無いよりはあったほうが良いのは確かなのだが、蛇足感と御高説感が気にかかる、、、) ※その内容や対象、思想信条に対しては何らネガティブではないが、発言の仕方などにやや稚拙さが現れているため。あくまで私見です。

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    投稿日: 2026.04.20
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    まさに政治・経済・社会・テクノロジーが乱世のように目まぐるしく状況がかわる現在において、 世界:マクロ 組織:メソ 個人:ミクロ それぞれがどういう文脈コンテキストによって、 上下のレイヤーや、ステークホルダーたちと関係性を紡ぎ成果や変革へとつなげるのか? を考えるためのヒントとなる視点を紹介されている。

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    投稿日: 2026.04.15
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    山口周の新著。これまでとはまた違ったアングルである「コンテキスト」をテーマに、著者の豊かなリベラルアーツの知見・洞察を展開していく。リーダーシップが、「行為」という静的・画一的なものではなく、過去から現在に連なる人間関係から表出される動的なものであるという考えは、意外と今まで気づかず、納得感もあった。 人間はナラティブをつくるもの、意味付けの過程で「現実」をつくるというのもその通りだと思う。複雑な現代のビジネスにおいてチームを引っ張るリーダーに必読の書。

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    投稿日: 2026.04.15