
総合評価
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powered by ブクログ先日読んだ『あの図書館の彼女たち』と同じ著者の作品、『わたしたちの図書館旅団』。こちらも素晴らしかった。2作品とも、実在の人物をもとに書かれている。 “戦争は本当に嫌だ。憎いな。”涙なしには読めなかった。司書の仕事に、生涯情熱を傾けた1人の女性に敬意を表したい。 第一次大戦中、司書のジェシー(アメリカ人)はCARD(荒廃したフランスのためのアメリカ委員会)のメンバーの1人として、ドイツ軍との戦いで破壊された、フランス北部の図書館再建のため尽力する。 兵士や住民の心を慰める本の提供、子どもたちへの読み聞かせ、移動図書館、ドイツ軍の襲撃から村人を避難させることもしている。明日の保障がない日々、砲火を浴びながら行った活動の数々.... 自分の恋人が亡くなった知らせを受け、悲しみの中でも負傷兵たちのケアにあたる彼女の気持ちを思うと、胸が痛んだ。 公共図書館の記憶保管課で働いているウェンディー(アメリカ人)は、司書ジェシーの存在を知った。時は1987年。ウェンディーは小説も書いている。彼女は、恋人(ロベルト)と会う前に、性暴力を受けた過去がありトラウマとなっていた。彼女の物語も読み応えがあった。 ウェンディーが、司書ジェシーの生き方に感銘を受け、彼女の生き方を世に知らせるため、物語を書こうとする過程そのものが、彼女に生きる力を与えていた。本書にも多数、海外文学作品が登場し、未読のものもあり興味がわいた。 本書は、Marさんに教えていただきました。読むことができ大変良かったです。ありがとうございました。 (2026.6.30読了)
35投稿日: 2026.07.03
powered by ブクログ現代を生きるウェンディの存在が、どのように物語に関係していくのかなと思いながら読み進めたが、過去からの時間軸と一本に繋がる気配を感じた瞬間、そこに現れるのが誰なのかわかり、一気に涙腺が決壊した。 歴史に埋もれていた司書たちを、同じように本を愛する図書館で働く現代の女性が発見していくという多層のプロットも素晴らしかった。 私はあの残念な教授と同じく、ただのおっさんだが、 何か新たなことに挑もうとして、『女性』がその足枷になっているように感じる人がいれば、迷いなく勧めてあげたい。
1投稿日: 2026.06.16
powered by ブクログ#わたしたちの図書館旅団 第一次世界大戦下のフランスで、戦火に翻弄される人々を、本を届けることで支え続けたアメリカ人女性たちの物語。こうして毎日本を読むことができる環境は、決して当たり前ではない。人の心は一冊の本で救われることを教えられる。 #読書好きな人と繋がりたい
0投稿日: 2026.06.14
powered by ブクログ第一次世界大戦中に、フランスを支援した「荒廃したフランスのためのアメリカ委員会」(CARD)という慈善団体に所属した図書館司書と、彼女についての小説を書くためにNYPLで文書保管のアルバイトをしている現代の小説家の卵の物語が交互に展開。 CARDはJ.P.モルガンの娘アン・モルガンとその友人アン・マリー・ダイクが立ち上げたとのこと。実際にこの委員会にいた女性たちがモデルになっている登場人物が魅力的!
0投稿日: 2026.05.29
powered by ブクログ第一次世界大戦時に米国の「荒廃したフランスのためのアメリカ委員会」のスタッフとして、戦争で荒れ果てた北フランスに派遣されたニューヨーク公共図書館の司書ジェシーの働きを描いたフィクション。 1980年代のニューヨーク公共図書館でジェシーの存在を知った記憶保管課のウェンディ―の章と共に描かれる。 フィクションではあるけれど、モデルとなる女性司書が実際にいて、フランスの図書館再建に尽力したという。つくづく米国の図書館はスゴイと思う。日本の現在の図書館は、戦後の米国による啓蒙によるところが大きいと思っている。 あぁ、今の大統領に見習ってもらえないだろうか?
3投稿日: 2026.05.28
powered by ブクログ本書は1918年1月~のフランスと、1987年のニューヨークを行ったりきたりしながら進む。フランスのほうの語り手はジェシー・カーソンで、CARD(荒廃したフランスのためのアメリカ委員会)の一員としてニューヨーク公共図書館から派遣された。指名は栄誉であったが、現地は交戦地帯であり、全てが壊されていて、死者や遺された者ばかりという悲壮感に満ちている。また、なかなか帰省はできない。一方現代(一昔前だが)NYの方は、作家を目指すウェンディー・ピーターソンが語り手。彼女はNY公共図書館の記憶保管課で資料を撮影する仕事をしながら、小説を書く学校に通うのだが、その先生から全くほめられない(ほかの生徒も)。ウェンディーがカーソンの記事や記録を見つけて、何があったのか調べて、小説に仕立てるという流れで進んでいく。絶望しかない戦地で、物語の持つ力を信じて仕事をするカーソンがまぶしい。 恋人たちが交わるシーンあり、また、時代背景など難しいので、高校以上向け。
2投稿日: 2026.05.11
powered by ブクログ100年は人の立ち入りが出来ないほど傷めつけられたという、フランスのある場所に 戦時中アメリカから女性メインのカーズという団体が活動していた。 その中の司書の人を中心に、現代のニューヨークの女性司書との 時代を挟んだ物語。 その場で生活していた人々が浮き上がってくる様な描写が良かった。数少ない書籍が人々に与える物の大きさを知る…
0投稿日: 2026.05.09
powered by ブクログ実話をベースにしたフィクション。 第一次世界大戦中、戦場となった村で図書館再建を目指した実在の司書、ジェシー・カーソンの物語。1918年、ニューヨーク公共図書館を離れ、フランス北部のブレランクール村へ赴いた彼女は、愛する人を喪った住民や兵士、子供たちに本を届け続ける。ドイツ軍の足音が迫る中、彼女が守ろうとしたのは単なる「本」ではなく、人々の「希望」だったのだと思います。 時代は下り、1987年のニューヨーク。公共図書館に勤めるウェンディーは、偶然目にした古い会報からジェシーの足跡を辿り始める。 日本語版の帯にある「本の力を信じて、わたしたちは生きる」という言葉。そして英語書評の "the power of books to change our lives"。 読み終えて、本には「生きる力」や「人生を変える力」があることを改めて実感しました。 以前読んだ『紙つなげ!』では、東日本大震災の極限状態の中で「何があっても紙を届ける」と奮闘する人々の姿が描かれていました。衣食住が不可欠なのは勿論ですが、それと同じくらい、人は心を支えるための「物語」を求めている。戦地でも被災地でも、本は人が人として生きるための灯火になるのだと、二つの作品が重なって胸に響きました。 ジェシー・カーソンは、『児童サービス(子どもへの読み聞かせなど)』の先駆者だそうです。
5投稿日: 2026.05.04
powered by ブクログ図書館という娯楽的要素の一面があるものが、戦争という中でどう人々と関わっていたかなど、色々な見所があって興味深かった。
1投稿日: 2026.04.30
powered by ブクログ実話をベースにしたフィクションであるが、その中で2部になっている。 1918年、フランス北部。 ニューヨーク公共図書館の司書・ジェシーが、ドイツ軍との戦いで破壊された図書館の再建を目指す。 1984年、アメリカ。 ニューヨーク公共図書館の記憶保管課で、収蔵されている資料を保存用に撮影する仕事をしているウェンディーは、1918年に発表された会報に興味を惹かれる。 第一次世界大戦中にフランス北部再建のために働いた団体とは…。 戦時中、過酷な生活を余儀なくされている人々に本を読む歓びをもたらす…ということは並大抵ではないというのがわかる。 荒廃した地域で子どもたちが何を必要としているのか…もちろん生きることが前提で衣食住が大切ではあるが、生きるための楽しみも必要である。 それは言葉であり、聞くことから、読むことであり、一冊の本がもたらすものはたくさんあると感じた。 心の安定のために明日の活力のために癒される一冊はあっていいと思った。 彼女たちが、その大切さを理解し、守り繋げたのだろう。
69投稿日: 2026.03.10
powered by ブクログ静岡市女性会館図書コーナーの書誌詳細はこちら↓ https://lib-finder.net/aicel21/book_detail_auth?authcode=Vm1cqlUYab%2BL8d8T0BeoXg%3D%3D
0投稿日: 2026.02.26
powered by ブクログ海外の作品を敬遠、そして読みたい日本作家がいるのに魅力的な題名にワクワクしながら手に取る。 本作にあまり関係ないがまずフランスが今でも戦争による立ち入り禁止区域があることに驚いた。 戦時中にアメリカからフランスに渡り壊滅状態にある地域に人々に希望を持ってもらうために本を提供し奮闘する。 その一生を書こうと調べながらも成長していく現在の女性の2人が主人公。名前がたくさん出てきて覚えきれなくて読むのに時間がかかったが海外版の大河ドラマのようで重厚感あふれる時間を過ごす。
17投稿日: 2026.02.25
powered by ブクログ『あの図書館の彼女たち』に続き、本好きにはたまらない物語です。過去の人物の価値を再認識させ、時代を超えて図書館・本・読書がいかに人々の救いとなるかを、静かに確かに伝えてくれます。 本作はフィクションですが、実在した人物を中心に据えています。語られるのは、第一次世界大戦の歴史に埋もれていた、献身的で勇敢、愛情や友情に満ちた本を愛する女性たちの姿です。 第一次世界大戦中の1918年、有志女性たちがフランス北部再建のため命がけで働いた団体の事実があり、その中にニューヨーク公共図書館の司書ジェシーがいました。これが過去パートです。 一方で1987年のアメリカ。ニューヨーク公共図書館で働くウェンディーは、収蔵資料(上記団体の過去の会報)に興味をもち、調査を開始します。これが現代パートで、物語は2つの時代を行きつ戻りつ展開します。 北フランスでのジェシーたちメンバーの仕事は、ドイツ軍との戦いで破壊された図書館の再建だけにとどまりませんでした。 図書館や本に関係ない、いやそれ以前の数々の苦難を乗り切り、また読み聞かせ、図書館の設置、巡回、開架式、児童書コーナーなど、時代を先取りした取り組みは後世に残る成果でした。 戦争という過酷さの中で自分たちも傷つきながら、なぜ覚悟と矜持を持ち続けられたのか…。やはり誰かに必要とされている、代えはいないという意識が自分を鼓舞し、それが自分にも他人にも希望となるのでしょうか。心が熱くなりました。 大変な時代にも、「本が人を癒し希望を与える」という信念をもつ人がいたのですね。人も本も、その積み重ねが今につながっているのだと感じさせられます。カッコいい派手な英雄譚でなく、女性たちの勇気ある姿がとても尊く強く心に残りました。
99投稿日: 2026.02.25
powered by ブクログ史実に基づくフィクション 第一次大戦末期、解放されたフランスに乗り込んだ「荒廃したフランスのためのアメリカ委員会(CARD)〉」のキットは、ドイツ軍に破壊された図書館の再建に取り組む。 文化が破壊された戦場で、書籍のような生活に直結しない物資への支援が大事だということに気づき、実際に行動した女性たちの存在に深く感銘を受ける。 「図書館は民主主義の基礎だ」エピローグで著者は直接読者に語りかける。 トランプやプーチンには、図書館で学ぶ機会はなかったのかもしれない。 私たちは、今からでも学び実践することができる。
6投稿日: 2026.02.18
powered by ブクログ★5 読書好きは全員読むべし! 戦争中に図書館再建を目指す司書たちの物語 #わたしたちの図書館旅団 ■あらすじ 第一次大戦中のフランス北部。ニューヨーク図書館に勤務していたジェシーは、アメリカの支援団体の一員として前線近くの村を訪れた。彼女は戦争に苦しむ住民や兵士たちのために、図書館の再建を目指すことになる。 1987年のニューヨーク、図書館で働く作家志望のウェンディー。彼女はある日、第一次大戦中のフランスで図書館を再建した司書たちの存在を知る。その支援団体を調べ始めると、彼女たちがいかに本を愛し、生死を賭けて戦ってきたかを学ぶのだった… ■きっと読みたくなるレビュー ★5 読書好きな人は全員よむべき一冊、号泣。 戦時中にも関わらず、本の力で人々を助けた司書たちの物語。もちろん当時は男社会ですが、本作で活躍するのは本を愛する女性たちです。決して派手ではありません、でも私の目にはキラキラに輝いていました。 好きなことに真剣になれる、命を懸けられるってのは、なかなかできることではありません。人間なんて弱い生き物、すぐに諦めたりしちゃうのが普通ですよ。はー、カッコ良かった… 彼女たちが所属するのは〈荒廃したフランスのためのアメリカ委員会(CARD)〉という支援団体。名前はジェシー・カーソン、アン・モルガン、ルイス、ブレッキーなど、他にも多くの女性たちが所属しています。 本作はフィクションではあるのですが、なんと彼女たち、実在の人物なんです。そしてこの時代、パリをはじめフランスで多くの図書館を再建したのです。さらには今では当たり前の図書館の開架、児童コーナー、読み聞かせを広めました。 彼女たちの功績によって、どれだけの人々が救われたのでしょうか。人生の目標を見つけたり、辛い日常を忘れさせてくれたり、友達のように話しかけてくれたり。本を読むと、幸せなことがいっぱいありますよね。 また本作では、CARDの仲間たちの友情、現地住民との助け合い、そしてロマンスも描かれます。もういい人たちばっかりでさー、泣けてくるよ。 戦争で亡くなる人は可哀想なんだけども、亡くなったそのひとりひとりに大切な人がいることを忘れずにいたい。不幸が不幸を呼び、どんどん不幸が膨れ上がっていく戦争。残酷すぎませんかね… 下手な自己啓発セミナー行くより、100倍人生の役に立つ一冊でした。 ■ぜっさん推しポイント 本作でもうひとつ描かれる重要なテーマ「母親」について。 二つの時代を生きる二人、ジェシーとウェンディー。彼女たちが語る母への想いがすごくリアルなんすよ。嬉しかったこと、悲しかったこと、いつまでも気に掛かる、まだ甘えていたい… それでも自立しなければならず、自分の生きる道を歩まなければならない。 私が母親のことを思い出すときも、こんな感覚に近いんですよね。どんなに辛いことも、母親の愛情があったからこそ、生き抜けるってのを感じましたね。
107投稿日: 2026.02.05
powered by ブクログ『あの図書館の彼女たち』のジャネット・Sチャールズが丹念に取材して描いた、本をめぐる感動的な物語が、またひとつ生まれた。 第一次世界大戦下の北フランス。ドイツ軍の毒ガスや地雷などで土地が荒廃し、作物を作ることも、動物を飼育することもできない、危険地帯とされていた。 アメリカからやってきた図書館旅団(略称CARD)には、女性の司書が含まれていた。ジェシー・カーソン。専門は児童書。開拓の英雄のでてくる小説、キット・カーソンにちなんで、CARDの一人、看護師のブレッキーは、親しみを込めて彼女をキットと呼んだ。 ブレランクールでは本を読む以前に、食べ物が必要だった、薬品が必要だった。最初に古いフォードのトラックに積み込まれたのは、本ではなかった。危険地帯にはまだ取り残された人たちがいる。彼らは戦争の残酷な犠牲者だった。キットは現状に打ちのめされる。キットと相棒のマルセル(わずか15歳の戦地ドライバー!)は、ブレランクールの人たちに、必要なものと一緒に本を届け続ける。 これと並行して、現代の作家志望の女性、ウエンディ・ピーターソンが、CARDに興味を持って資料を集め、小説化すべく、ジェシー・カーソンを追い求める。しかし、彼女はそこにいなかったかのように記録がなく、なかなか辿り着けない。 果たしてキットはアメリカに帰国できたのか?マルセルはどうなったのか?ウエンディは物語を描くことができるのだろうか?読者もそれぞれの運命を案じながら読み進む仕掛けだ。 戦争のあらゆる残酷さと運命が描かれるこの作品は、やがてジェシー・カーソンが、フランスの図書館に与える影響までを辿っていく。
7投稿日: 2026.01.30
powered by ブクログ「マックス、ただの悪夢よ」 第一次世界大戦中のフランス北部、最前線からほど近く、砲撃の音が鳴り響く地に、〈荒廃したフランスのためのアメリカ委員会(CARD)〉のメンバーたちはいました 傷付いたフランスの人々を助けるために海を渡った女性たちがたくさんいたんですね しかもリーダーは金融王として知られるJ.P.モルガンの娘アン・モルガン そしてその中に戦地での図書館の再建に力を尽くしたジェシー・カーソンという図書館司書もいました 本作はそんな彼女たちをモデルにした物語です いやー全く知りませんでした 本の力を信じ、戦地で子どもたちに、その親たちに、時には兵士に本を届ける そんな女性がおったんですな〜 すごいことです 同じアメリカ人として誇りに思います そして本作では、あらゆる場面で名作と呼ばれる本たちが発したたくさんの言葉によっても彩られていました これがかなり痺れる(ビリビリ) いや〜、やっぱり本ていいですよね〜
69投稿日: 2026.01.29
