
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
文語調ながら明治に出版されたものであるし、(他の岩波文庫よりは)文字も大きく絵も多いから、そんなに難しいものではなかろうと、手を出してみた。文語文それ自体は難しくない。が、「按ずるに」で始まる一字下げの段落がなかなかの難物で、それまでの本筋からどんどん脱線していく。これは巻末解説においても言及されているもので、文章としては非常に読みにくいものだった…。 北斎という人は、着る物は粗末で、部屋の掃除はまるでしないのに、意外と筆まめではあったようで、本書には、北斎自身による書簡が多く引かれている。そして、絵描きなればこそなのか、その書簡には絵が多い。「かくの如くに御座候」といった文中の「かく」を将棋の駒「角行」の絵にしていたり、「画狂老人 卍」署名の下に平身低頭の姿を描き込んでいたり。これは現代なら、ビジネス用のメール文面のあちこちにポップな絵文字・顔文字を多用しているような感じか。 また、娘・お栄に与える「葛飾応為」という雅号は、てっきり、北斎がお栄を何かに付け「おーい、おーい」と呼んでいるから「応為」にしたのだと思っていたら、北斎がお栄を呼ぶときはその身体的特徴から「アゴ、アゴ」と呼んでいたらしく、「おーい」と呼ぶとすれば、それはお栄が父・北斎を呼ぶときの声だったようだ。
0投稿日: 2025.12.30
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2025年10月17日公開の映画『おーい、応為』の原作のひとつに挙げられているので、読むことにした。 天才芸術家としての技能、経済観念に疎い浪費、赤貧、禁酒・禁煙、引っ越し好き、そして金や成功のために妥協しない、芸術家としての魂を売らない高潔な態度などが著者の筆によって明らかにされている。応為ももちろん登場するが、しかし、ほんの少し。とはいえ、「おーい、応為」は映画が脚色したダジャレではなく、本書にそういう名前の由来が触れられている。 本書の提示する葛飾北斎伝は人としてこうありたいと思うようなそれだった。
0投稿日: 2025.10.16
powered by ブクログ浮世研究家による北斎の評伝。上下巻に分かれている。 明治26年ということで北斎が死んで40年近く。北斎を知っている人から話を聞いているというのがポイント高い。 文語体で分かりにくいが面白い。 北斎が下戸かどうかとかどうでも良さそうなことから馬琴との仲違いや巨大達磨を描いたエピソードなど後世の人が知っている北斎のソース元と思われる。
0投稿日: 2021.06.17
powered by ブクログ読了 北斎の今に伝わるエピソードはここがほとんどソースですね 画力という意味では浮世絵作家のなかではダントツと思います 変人のくせに幾何学的に完璧に調和をしてるので、不協和音は聞こえてこない いや、有名じゃない作品の中にそういうのもあるけども、基本的に完成させた人ですよね 北斎や写楽や歌麿とかの有名どころはやっぱり頭一つ飛び抜けてる その中で、でも実は、国芳や広重にある乱調が僕は好きですね
1投稿日: 2018.11.23
