
総合評価
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powered by ブクログ日本の今の国のあり方、国体などについて再考したい方は是非一度読むべき一冊。 荒谷氏は陸上自衛隊特殊作戦群長などの経験から軍事、国政、国際情勢についても相当の知見を有す方であり、また祖国日本のあるべき姿を取り戻すべく、熊野にて米作りや武道をはじめとして伝統回帰への活動をされている。 ジェイソンモーガン氏は米国南部ルイジアナ州出身の麗澤大学教授だが、ワシントンDCを中心としたグローバリズム勢力への抵抗を訴えており、ルイジアナ州を祖国として、この祖国をいかにあるべき姿に戻すかを考えている。また、日本がワシントンDCを中心としたグローバリズム勢力の支配下にあることを危惧しており、その意味合いにおいてはルイジアナ州と同列の位置づけで共に立ち上がるべきと訴えている。 グローバリストについて一般にディープステートという呼び方もなされるため、言わば陰謀論のような響きを感じるが、特定のそうした集団や闇の政府があるという意味ではなく、ワシントンDCを中心としたエリート層や官僚などに根強い国際政治に関する思想や雰囲気のようなものを分かりやすい表現としてグローバリストやディープステートと呼んでいると解釈できた。 その解釈に基づくならば、日本が本当にありたい国際関係を築けているのか、日本が自らの思想に基づいて国の方向性を決定できているのかなどについて、国民それぞれが真の日本人として再考するための視座を与えてくれる内容となっている。 以下、メモ的に書籍の中で印象に残った内容。 ・日本は神話の世界から優れた宇宙観を持っていた。 ・建国の理念は八紘為宇の考えのもと、それぞれの小集団を尊重しながら、一つ屋根の下に暮らす民族として国が成り立ってきた。 ・天皇の存在は「しろしめす」ことにある ・米作りとは社会や神とのつながりの意味もある ・日本がNATO諸国との価値観を共有しているということへの疑問 ・自衛隊も米軍もイラクにいくときは「言われたから行くだけ」の雰囲気があった(本当に祖国のためになる派兵のかという疑問として) ・米軍人は良い人間が多いが、それと米国政府は分けて考えるべき ・日米軍の統合指揮命令系統が確立できていない。かつ米軍の意思により自衛隊が運用される懸念あり。 ・古くから武力集団は日本の良心を守る砦であったが、現在はその空気感が薄い。 ・軍事予算で見ると日本は世界3位レベルだが、その内情や予算の執行状況に国民は関心を持っていない。(日米同盟が維持されればいいね程度の意識) ・日米の安全保障に関する情報発信をしている元自衛官や有識者は元の情報ソースに米国のグローバリストなどのシンクタンクに基づいており、日本としての見方ができていない ・尖閣諸島をめぐる米国の対応などから米国の本当の思惑を見抜くべき(例えば、米国としては日中が不仲でいてほしいと思っている、など) ・右派も左派も今の日本では捻じれていて日本人らしい価値観が混乱している
5投稿日: 2025.10.16
