
総合評価
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powered by ブクログダイジェスト。面白かった?というのか怖かったというのか、色んな国、作風の短編小説で味わい深い。どれも少しずつ心に朧げな画として残る。冷たく白い月夜。
0投稿日: 2025.11.10
powered by ブクログ宮田登先生が「雪女」に吸血鬼みを「恐らく」あるんぢゃねえかと言ってそれっきりなのだが、小泉八雲大先生が本著参照なのであった。しかもこれ、その辺で出回ってる。 で宮田説で日本の血を吸ふ妖怪とヴァンパイアは明確に区別つくさうであるが、小泉八雲大先生も本著参照である。奥が深い。 牧野陽子説でボードレールの本著でピャッと紹介される詩が『雪女』へ影響がとあった。 大分県で「吸血雪女」傳承があるとか、小泉八雲はマルティニーク島で「死者の霊」と別の妖怪としての「ゾンビ」話を収録してるとか無いー でも面白い。
0投稿日: 2025.10.01
powered by ブクログ雪妖や氷魔と吸血鬼。白と赤。生と死の境界。 ラフカディオ・ハーンと同時代の文学者が織り成す 怪異譚の13の短編小説集。 ・はじめに 一 雪と氷と白魔 「幽霊と悪鬼について(抄訳)」ラフカディオ・ハーン・・・ 聞き書きのユキオンナの話の抄訳。血を吸う雪女がいる? 「年老いた乳母の物語」エリザベス・ギャスケル・・・ 陰鬱な屋敷から雪の丘に誘う少女と女の正体とは? 「雪の妖術」アルジャーノン・ブラックウッド・・・ 真夜中のスケート場での出会いは雪と妖の魅惑の誘い。 「光と光の間で」E.F.ベンスン・・・幻影か?悪夢か? 悍ましい光景は雪の中でも彼に付きまとう。 「北極星号の船長」アーサー・コナン・ドイル・・・捕鯨船の 船長の不可解な行動。日記に綴られた怪異の記録。 二 血と夢と月光 「春の幽霊たち」ラフカディオ・ハーン・・・それは幻影。 春に心に取り憑く場所と幽霊(ファントム)の花嫁。 「死せるクレオールの幻」ラフカディオ・ハーン・・・ 血が墓所に眠る彼女を起こした。愛は死の如く強し。 「クラリモンド」テオフィル・ゴーチェ ラフカディオ・ハーン英訳・・・情熱の恋。 死の唇への接吻が呪われた悪夢の始まり。 「血抜きの幽霊」ジェレマイア・カーティン・・・ サンザシの杖。蘇る死者。血とオートミールは民話の情景。 「忠五郎の話」ラフカディオ・ハーン・・・ 日本での再話。忠五郎を誘う異界での婚姻。相手の正体は? 「吸血鬼ドラキュラ(抄訳)」ブラム・ストーカー・・・ 長編の一部だが女吸血鬼がなかなかのインパクト。 「あの血が命となるのです」F・マリオン・クローフォード ・・・塚の上に横たわる「もの」。その発端は悲劇。 「カルデンシュタインの吸血鬼」フレデリック・カウルズ ・・・この城には300年存在する吸血鬼の伯爵がいた。 解説、参考文献、翻訳初出一覧有り。 雪や氷の白は神秘的のようだが怪異譚では、 血の赤の如くの凄惨な恐怖が語られる。 それらは生贄を求めるように、人を魅惑する。 テオフィル・ゴーチェの「クラリモンド」と ラフカディオ・ハーンの再話「忠五郎の話」の共通点が 興味深いものでした。 特にぞくぞくしたのは「光と光の間で」と 「あの血が命となるのです」「カルデンシュタインの吸血鬼」 カルデンシュタインの伯爵がなんだか無惨様みたい。
14投稿日: 2025.09.30
powered by ブクログ小泉八雲=ラフカディオ・ハーンの業績を手掛かりに 各国の雪女もしくは吸血鬼にまつわる物語を収集した アンソロジー、編著者の訳し下ろし。 一 雪と氷と白魔 ラフカディオ・ハーン「幽霊と悪鬼[ゴブリン]について」 (抄訳:Of Ghosts and Goblins,1894) エリザベス・ギャスケル「年老いた乳母の物語」 (The Old Nurse's Story,1852) アルジャーノン・ブラックウッド「雪の妖術」 (The Glamour of the Snow,1912) E.F.ベンスン「光と光の間(はざま)で」 (Between the Lights,1912) アーサー・コナン・ドイル「北極星号の船長」 (The Captain of the "Pole-Star",1883) 二 血と夢と月光 ラフカディオ・ハーン「春の幽霊(ファントム)たち」 (Spring Phantoms,1881) ラフカディオ・ハーン「死せるクレオールの幻影」 (The Vision of the Dead Creole,1880) テオフィル・ゴーティエ「クラリモンド」 (Clarimond,1836) ジェレマイア・カーティン「血抜きの幽霊」 (The Blood-Drawing Ghost,1895) ラフカディオ・ハーン「忠五郎の話」 (The Story of Chūgorō,1902) ブラム・ストーカー『吸血鬼ドラキュラ』 (抄訳:Dracula,1897) F・マリオン・クローフォード「あの血が力になるのです」 (For the Blood Is the Life,1905) フレデリック・カウルズ「カルデンシュタインの吸血鬼」 (The Vampire of Kaldenstein,1938) 一編一編は面白いのだが、 アンソロジーとしては薄味でやや物足りない気も。 ※後でブログに細かいことを書きます。 https://fukagawa-natsumi.hatenablog.com/
0投稿日: 2025.09.03
