
頂点都市
ラヴァンヤ・ラクシュミナラヤン、新井なゆり/東京創元社
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総合評価
(3件)4.0
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powered by ブクログ国家が崩壊し、都市国家が乱立する未来。その一つ頂点都市では徹底した能力主義により生産性とSNSのスコアにより、2割の上級層と7割の中間層=ヴァーチャル民、そして残り1割最下層のアナログ民に分類されていた。この設定をインド人の作者が言うと、多くの人が自ずと意識するのはカースト制度でしょう。 上級民は新興企業の創業者や社会に影響を与え特権を与えられるインフルエンサー達、そして上級民に憧れ必死に上を目指しもがき続ける中間層、そして虐げられ、ヴァーチャル民のために“収穫”されるアナログ民という構図は、未来でありながら現代の縮図でもあり、インドの現在でもある(はず)。 となると、体内インプラントで精神矯正をされたり、胎外ポッドで遺伝子操作した胎児を矯正したり、仕事で失敗してアナログ民に落とされたり、さまざまなエピソードがなんとも象徴的だ。 正直最後はさらりとしすぎだけど、この現代の崩壊を予見しているようで、なかなか純粋に楽しめなかったほどだ。
20投稿日: 2025.08.24
powered by ブクログストーリーとして目新しいわけではないが、インドの作家ということもありそこはかとなくインド的な価値観におけるそれぞれの立ち位置みたいなものが一割民から見えて良かった。「一割民め!」という吐き捨て言葉や「くず」という呼称は、原作ではどう書かれてたんだろう。英語だとshitと同じ意味合いだろうが。
2投稿日: 2025.07.16
powered by ブクログhttps://www.nikkei.com/article/DGKKZO89972280R10C25A7MY6000/
1投稿日: 2025.07.12
