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0投稿日: 2025.06.09
powered by ブクログ陸海空、全ての国境の最新状況を整理してくれている。 残念ながら、、通勤時に読める大きさではないのと、地図上のマークが見にくい。。。 でも、ロシアやウクライナ、イスラエル、南沙諸島、、、北極まで、知らない世界を覗くことができた。 キューバにアメリカの飛び地?あ、グアンタナモ収容所かぁ、、、その成り立ちは? バチカン、パレスチナ、マルタ、コソボ、台湾、グアム、ニューカレドニア、、、国家とは何?? など、知ったかぶりで適当に答えてたものの正確な答えが、ここにある!
0投稿日: 2025.05.25
powered by ブクログ第I部:国境の基礎と多様性 中心テーマ: 国境概念の多面性、歴史性、人為性、そして国家や社会への影響。 重要パート: 近代における国家数の増加と、文明や認識の衝突、特にサイクス・ピコ協定(中東)や英国による南アジアの国境線策定が、外部要因による国境形成を示す例として挙げられる。 冷戦時代のヨーロッパ分断(様々な「カーテン」)や、文化・宗教・政治が絡む古い対立の歴史。 ヨーロッパの国境線の多様な見方(英仏海峡の二面性、海外領土の存在による複雑性)。 南米における国境問題が紛争、協力、密輸などを引き起こす現状(ペルー・チリ間の海洋アクセス問題など)。 専門的内容: サイクス・ピコ協定の地政学的影響、国境の人為性(ラルース、ドゥプレ、フーシェの引用)、ローマ帝国のリメス、イスラム・中国の伝統的国境概念。 第II部:水域の国境 中心テーマ: 海、湖、河川といった水域が国境となる際の複雑性と関連紛争。 重要パート: 海における国境の重要性と海上主権の概念。 海洋法における領海、接続水域、**排他的経済水域(EEZ)**の定義と、フランスの広大な海洋権益。 領有権問題が複雑な地域:北極(複数国の主張)、スプラトリー諸島(「ユニークな領土」)。 戦略的重要性を持つ水域:ペルシャ湾(石油、軍事基地)、カスピ海(法的地位論争と2018年の解決条約)。 河川国境の画定(タルウェグ原則)と自然変化による複雑性。 新たな紛争要因:東地中海の海底天然ガス資源、イスラエル・レバノン間の対立。 専門的内容: 海洋法(領海、接続水域、EEZ)、タルウェグ原則、カスピ海の法的地位に関する条約(2018年)。 第III部:壁と移民 中心テーマ: 国境における物理的障壁(壁)の役割と、国境を越える移民問題。 重要パート: ギニア湾における歴史的海上国境協定と、訴訟・海賊行為の問題。 アジア太平洋地域の領有権問題:日本周辺(尖閣諸島など)、南シナ海(中国の「新シルクロード」「真珠の首飾り」戦略、軍事プレゼンス拡大)。 国境の壁の歴史と現状:冷戦後減少したが、不法移民、密輸、テロ対策で再び増加。世界の多様な壁の事例。 具体的な障壁(バリケード、フェンス)と、地中海における移民の悲劇(「国境が墓場と化すとき」)。 シェンゲン圏における国境検査撤廃と再導入の揺れ動き。 スペインの飛び地(セウタ、メリリャ)の特異性と移民問題の焦点としての側面。 パスポートの重要性と限界。 専門的内容: シェンゲン協定、飛び地の概念、中国の「新シルクロード(一帯一路)」「真珠の首飾り」戦略。 第IV部:特殊な国境 中心テーマ: 地理的、歴史的、政治的に特異な状況にある国境や領土。 重要パート: 米墨国境の壁建設とその変遷(トランプ政権の公約との乖離)。 朝鮮半島:世界で最も重武装された国境。 長期紛争下の特殊な障壁:西サハラ(砂の壁)、カシミール(世界最高地の有刺鉄線)。 キプロス:現在も続く分断。世界的な壁の増加傾向。 特殊な法的地位・形態:グアンタナモ(キューバ内の米軍基地、治外法権的)、クーチベハール(旧・世界最複雑の飛び地群)、バールレ(ベルギー・オランダ間の複雑な飛び地)。 その他の事例:日付変更線、南極大陸(領有権主張凍結)、内陸国(二重内陸国含む)。 専門的内容: 治外法権、飛び地(様々な種類)、内陸国、二重内陸国、共同主権(フェザント島)。 第V部:国境を巡る紛争 中心テーマ: 世界各地の国境紛争の原因、現状、影響の分析。 重要パート: 国家の定義(領土、住民、主権政府、国際的承認)と、準国家(非自治地域、分離独立地域、限定的承認国家)の不確実性。5つの占有形態。 国境紛争の原因:植民地解放や分離に伴う未確定国境、資源共有、国家の威信、国民感情。紛争が単なる「口実」の場合もある。 国境画定・監視の欠如がテロリスト集団の活動を助長する可能性。 世界の主要な国境紛争地域のリスト(ニカラグア/コロンビア、ガイアナ/ベネズエラなど)。 専門的内容: 国家の成立要件、準国家のカテゴリー、国境紛争の多層的な原因分析。 第VI部:現代の国境紛争と地政学的動向 中心テーマ: 現代世界における主要な国境紛争地域と、背景にある地政学的要因の深掘り。 重要パート: 地域紛争:アフリカの角(「バルカン化」の懸念)、スーダン(南スーダン独立、アビエイ地区)、サヘル(砂漠の仮想国境、不安定化)、ヨルダン川西岸・パレスチナ・ガザ・エルサレム(イスラエル関連の複雑な紛争、2023年10月衝突含む)、ゴラン高原、旧ユーゴスラビア(分裂の痕跡)、ガイアナ(ベネズエラの領土的野心)、トリエステ(帝国の歴史的影響)、ナゴルノ・カラバフ(飛び地の誕生と消滅)。 主要国の動向:中国の海洋進出と台湾問題、ウクライナ紛争(欧州の国境変容、NATO拡大、スバウキ・ギャップの重要性)、トルコの越境活動活発化、ロシアの歴史的領土拡大とソ連成立の影響。 専門的内容: 各紛争地域の地政学的背景、スバウキ・ギャップの戦略的重要性。 総括: 本書は、国境が単なる線ではなく、歴史、政治、文化、地理、経済など多様な要因が絡み合う複雑な存在であることを、豊富な事例と専門知識を用いて解説。壁、移民、水域、特殊な領土、現代の紛争など多角的な視点から、国境が依然として国家と社会、国際関係を規定する重要な要素であることを強調している。技術進歩による国境管理強化の一方で、紛争は絶えず、グローバル化の中でも国境の意味は問い直され続けている。
0投稿日: 2025.04.21
powered by ブクログフランスの地政学研究所、新聞「ル・モンド」などに関係のある3人の著者によって文と地図が作成されている。地図は、歴史的な経緯、地形的なもの、移民などの人の流れ、紛争などの切り口から、全部で71の国境地図が示される。著者が、フランス人なのでフランス軸の思想か、と感じる。なにより扉の言葉は1907年にオックスフォードで開催されたロマンス語学会におけるケドルストンの初代カーゾン侯爵ジージ・カーゾンの言葉が記されている。そこでは、「地球上から未開の土地が完全になくなり、すべての国境が確定すれば、・・吸収できる領土が少なくなり・・」という言葉に1907年という時代を感じる。 <目についたもの> 6.ヨーロッパにおける古い対立 文化、宗教、政治 ・700年 文化的な境界線(西側諸国ースラブ民族) ・1500年 宗教的な境界線(西洋キリスト教ー東方正教) ・1990年 政治的な境界線(西側諸国ー共産圏) 7.ヨーロッパの境界線 さまざまな見方 9.ヨーロッパの海外領土 フランスは今でも、いまだに?太平洋、大西洋、インド洋に島々を持っている 21.日本と周辺国 食い違う主張 として竹島尖閣列島、北方領土などの地図 26.シェンゲン圏 ヨーロッパの自由移動エリア、国境管理を一時的に再開するに至った理由として、フランスはテロ、ドイツ・オーストリア、スウェーデン、デンマーク、ノルウェーは移民の流入が2016あたりから。 37.バーレルの飛び地 中世以来ベルギーはオランダに22の小さな領土があり、その中に8つのオランダ飛び地も含まれている・・初めて知った。 51.パレスチナ あやふやな国 52.ガザ 2023.10.7の衝撃 56.旧ユーゴスラビアの国境 分裂の傷跡 61.キエフ大公国から1991年まで ウクライナ領土の変遷 62.鉄のカーテンの崩壊 ソビエト世界の領土の分離 1922-1991 63.ロシア復活 影響力の回復 64.ウクライナ紛争 ヨーロッパの中心部で再燃する国境問題 ・882-1240 キエフ大公国 キリスト教を受け入れた東スラブ人最初の国家 ・17世紀 ウクライナはロシアとポーランドに分割される ・18世紀 ロシアの拡大 ・1917-1921 革命期 65.新たな鉄のカーテン? フィンランドからウクライナまで 66.世界支配を目論む中国 「シルクロード経済ベルト」構想、「21世紀海上シルクロード」構想、数多くの国境紛争 目についた説明見出し ・ロシアの問題には、それだけでヨーロッパという概念の曖昧さが集約されている。ロシア自体も常に逡巡している。果たしてロシアはヨーロッパなのか、それともユーラシアなのか ・国境のない国家は存在せず、ましてや国民国家など存在しない。 ・今後長い間、国民国家と「主権主義」の「ウェストファリア」体制、つまり主権国家体制は、かたや自由貿易の勢力との衝突が続くだろう。 ナショナル・ジオグラフィック社 本紹介ページ https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/product/25/030300013/ 2025.3.24第1刷 図書館
11投稿日: 2025.04.01
