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powered by ブクログ● 第1章:自己統御その一 ― アリストテレスの助けを借りて現代生活を乗り切る 自己統御は「成果主義」的な現代社会においては誤解されがち。 アリストテレスの「高邁(メガロサイキア)」の徳を通じて、自らの判断に誇りを持ち続ける姿勢を再評価。 自己憐憫に溺れず、意味ある経験を選び取る美徳の実践へ。 ● 第2章:自己統御その二 ― ソクラテスの生と死 ソクラテスの生き方と死に方を通じて、「自己統御」の極致を示す。 「吟味されざる生に生きる価値なし」という姿勢が、自らの生を倫理的に支える柱となる。 対話、内省、魂への配慮を通じて、自己と社会を貫く一貫性の力を語る。 ● 第3章:友情 友情は自己統御と実存の実践において欠かせない。 真の友情とは、利害関係や効率を超え、「いま、そこにいること」を選び続ける関係。 他者を通して自己を見つめ直す場であり、人格形成の共働的なプロジェクト。 ● 第4章:自然と触れ合う 自然との関係は、自己統御と倫理的感受性の原点。 ストア派哲学やニーチェを手がかりに、自然を「問いを発する相手」として再構築。 技術や効率の論理から離れ、偶然性に身を委ねる自由を学ぶ。 ● 第5章:時間と闘う 時間に追われる現代人の生を見直し、「今、この瞬間」を生きることの意義を掘り下げる。 ニーチェの「永劫回帰」やストア哲学の時間観に基づき、時間は意味づけのプロセスであると再定義。 死の受容と生の意味の構築が、時間への真の統御へとつながる。 ● 第6章:自由が意味するもの 自由は「自分で決められる」ことではなく、「意味を創造する能力」。 サルトル、ニーチェなどを参照し、自由とは「可能性に開かれていること」「目的に縛られない行為」。 他者との共在を通じて自由が開かれ、選択よりも「選び方」が本質となる。
0投稿日: 2025.04.02
