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酒を主食とする人々
酒を主食とする人々
高野秀行/本の雑誌社
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総合評価

(109件)
4.3
40
42
7
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    ・面白い ・興味深い内容でもあり、ハプニングなど旅行記としても面白い ・著者が変わった視点で切り込んでいくので知らない世界を知ることができる ・妊婦も病院でも酒が出てきてみんな健康で酒を見直しました

    0
    投稿日: 2026.09.25
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    アフリカ、ってあんなに広いのに、ひとまとまりみたいな理解しかないので、この本を読んで、エチオピアのことをちょっぴりよく知れたのが、とてもおもしろかった。 笹の葉しか食べない動物がいるのだから、人間でも、酒しか飲まなくても健康に生きていけるのは、そりゃそうか、と思った。

    0
    投稿日: 2026.09.23
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    酒は健康によくない そんな概念で生きていない、なぜなら主食が酒だから エチオピアの民族が、酒だけを飲んで生きているという。本当にそんなことがあるのか?衝撃の実体験記 著者の高野さんはクレイジージャーニーにも出演する、実際にその国に飛び、体験し、書き記すノンフィクション作家だ。本作で3作目だが、通常の人なら死ぬのではないかというくらいのハチャメチャ体験記だった。 個人的にはデラシャ劇団のくだりが一番好きでした。

    6
    投稿日: 2026.09.22
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    鮮やかでありながら肩の力が抜けるような独特な冒険家・高野氏の作品。今回はアフリカでもアフリカらしくない部類の先進国であるエチオピア南部で、タイトル通り老若男女が酒を主食とする民族(氏族)を体験する旅行譚。クレイジージャーニー取材班との旅ということもあり、高野氏独特の希少冒険にはなっていないところは残念だし、ソマリランドまで到達してしまうと、それ以上はなかなか難しいのも確か。勿論面白いのだが、別の興味視点での冒険ノンフィクションも期待したいところ。

    7
    投稿日: 2026.09.20
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    以前にTV番組で見ました。エチオピアの秘境に酒を主食にする部族がいる。なんと興味を駆立てるタイトルでしょうか。実際に存在しており、大人はもちろん、子供までもがお酒を主食としている。固形物はあまり食べず、お団子的なものを少々食べる程度らしい。高野さんの本にハズレは無いですね。

    17
    投稿日: 2026.08.23
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    いつものようにFMcocoloの番組、本紹介のコーナーでおすすめされた「酒を主食とする人々」。 図書館の蔵書を予約しましたがかなり人気のようで順番待ちが長かった。 この書籍、もとは「クレイジージャーニー」というTV番組での企画が通ったことからはじまる、エチオピアへの取材旅行をもとに書かれたもの。 お酒を主食がわりにしている人たちが住むエチオピアの高地で主に栽培されている作物、ソルガムはただ粉にして食べるだけだと炭水化物なのが、発酵させてお酒にすることでアミノ酸など必須の栄養素が含まれるようになること、そして衛生的に質の良い水源を確保することが難しい地域でアルコールにすることで安全に水分を摂取することができることから主食としてお酒が摂取されるようになったのではないか、ということでした。 そういえば日本で馴染みのある甘酒は栄養が豊富で「飲む点滴」といわれたりするので主食とされるのもイメージができるかも。 ともあれ、とても面白く興味深く読ませていただきました。

    0
    投稿日: 2026.08.23
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    「イスラム飲酒紀行」ですっかりとりこになった高野さんのお酒関連の本、2冊目。私自身、お酒が好きだから…と安易な気持ちで読み始めたら、えらいことになった。 アレルギーやトコジラミなどの虫、現地の方々との交流(うまくいかないことの連続)。わたしの苦手とするものばかりで。でもそれを、文章で伝えてくださることに感謝。ものすごく興味深く読めて、あっというまだった。

    0
    投稿日: 2026.08.17
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    高野さんの本は本当にハズレがない!その地の文化の話も高野さんの体験話も面白いが、文化への考察もあって単なる体験談に終わらない。

    0
    投稿日: 2026.08.01
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    エチオピアの酒を主食にする民族の取材紀行。民族の生活の興味深さもさることながら、高野さんや取材スタッフ達のドタバタぶりも楽しく読めるし、ファンになってしまう。

    0
    投稿日: 2026.07.07
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    エチオピア南部のデラシャ族を訪ね、酒を主食とする生活を描いた探検記です。 朝から晩まで酒を飲み、子どもや妊婦までもが日常的に摂取するという驚きの文化に、最初は信じがたい思いでしたが、彼らの健康状態が良好であることに驚かされましたし、著者自身もその生活に順応していく様子がユーモラスに描かれていました。 異文化理解の大切さと人間の多様な生き方を教えてくれて、自分の価値観を覆し、異文化への敬意と好奇心が詰まった一冊です。 著者の他の作品も読んでいますが、探究心と行動力には本当に敬意を表しています。

    0
    投稿日: 2026.07.06
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    エチオピアにある酒を主食にする人々のお話。 異世界…。 異世界すぎる。 だからこそ、私の想像力では不足しているのでもっと写真を載せてほしかった! やっぱり土地には土地に合った暮らしがあり、適した体質があるのだと感じた。 幸せな暮らしは近代化された欧米傾倒のライフスタイルではなく、その土地だからこそのスタイルにあるのかもしれない。 自分も室町時代くらいの日本人の暮らしをしたら、いらぬストレスや疲労は減り、ココロ穏やかに暮らせそうな気がする…などと都合良く考えてしまうのは浅はかだろうな。

    1
    投稿日: 2026.05.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    エチオピア南部のデラシャなる民族は子供も大人もパルショータという酒を食事にして暮らしている…という学術書を読んで衝撃を受けた著者が、テレビ企画で念願かなって2023年に現地を訪問したときの旅行記である。 エチオピアといえばインジェラ、私もインジェラとワットなどを中心としたエチオピアの食生活を研究した本は読んだことがあったが、インジェラを食べずお酒だけをメインに暮らしている民族がいるなんて全然知らなかった。 本当に老若男女、妊婦まで一日中酒を飲んで暮らしているというのはびっくりしたが彼らが全く健康であるというのにはさらに驚く。彼らの作る酒が特別身体にいいのかもしれないが、アルコール生活に適応できる人類が存在する!という事実が常識を強烈に揺さぶってくる。 旅行記はヤギの糞が転がってくる寝床で寝たりとか、強烈な体調不良、身体中あらゆる虫にたかられたり外国人をだます原始的「ヤラセ」生活を見せられたりというトラブルの連続。いくら積まれても絶対現地には行きたくないと思ったが、読んでいるぶんにはめちゃくちゃ面白い(笑)。 チャガやパルショータというどぶろく的な酒は一度飲んでみたいと感じた。お酒は普段飲まないけど、酒粕ドロドロにした甘酒が好きで飲むから似たような感じなのかなという漠然とした期待感がある。はじめは酸っぱいらしいけど…どんな味なんだろうな。

    1
    投稿日: 2026.05.15
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    本当に酒を主食にしていることに驚き! そして、その人達が健康的だということにさらに驚き! 色だけでなく、エチオピアが他のアフリカの国々とは異なる文化があることも知れて、最初から最後まで興味深かったです。

    1
    投稿日: 2026.05.06
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    最初から最後まで面白く、未知のものに出会う喜びに溢れた一冊だった。パルショータは飲んでみたいし、インジェラも食べてみたいし…。現地劇団の話は特に面白かった。 また、現代科学(西洋科学)のあり方にまで問題提起、というか現代科学を超越した存在がここにあった。酒飲み大歓喜の一冊ではないかと思う。もっと広まってほしい。

    1
    投稿日: 2026.05.03
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    【農学部図書館リクエスト購入図書】 ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆ https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BD10302679

    0
    投稿日: 2026.04.30
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    この本はいつもの作者の本とちょっと違う。クレイジージャーニーというテレビ番組が同行していて、ヤラセをしないために日本人の先行隊も使わないという、ぶっつけ本番な企画。というわけで、テレビ番組の裏側も知ることができる。行先はエチオピア南部。近くに紛争地帯もあって、入国許可が出るかどうかというところから始まる。現地ガイドを見つけるのも難しい。テレビ番組のロケなので、スタッフの時間的制約もある。果たして、酒を主食とする民族に出会うことができるのか。面白かった。

    1
    投稿日: 2026.04.27
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    まさかのエチオピアでもカートを噛みまくる高野さんがいい。本書に出てくる食べ物と飲み物すべてが美味しそうに思えないのも面白い。コンソもデラシャも、あらゆる虫に咬まれながらほぼ外のような環境で寝泊まりしているのだから、日本人とは桁違いの免疫力の高さを持っていそうだ。 お酒を主食にする民族と聞くと、最初に頭に浮かぶのはビールだが、実際に摂取しているのはチャガやパルショータという聞き慣れないものだった。高野さんはWHOのアルコールへの警告や健康懸念も取り上げていたので、私も気になって調べた。 まずパルショータと一般的なお酒は役目が違う。パルショータは発酵した主食を液体で摂っている。お酒の場合はあくまでも嗜好品。パルショータのアルコール成分は発酵時の副産物で、主役ではない。栄養の主成分は穀物でカロリーの大半はデンプン由来。お酒はカロリーはあるが栄養価がかなり低い。同じ量のアルコールでも、体づくりの支えになるかどうかが違う。また、パルショータは1日中ちびちび飲むのに対して、お酒は短時間に集中して飲むため血中アルコールが急上昇し肝臓に負担がかかる。「アルコール」が含まれていて多少の酔いは感じることから同じ飲み物だと思いがちたが、パルショータは穀物ベースの発酵食品であり、体への入り方が全然違うことがわかった。さらに、彼らの場合は遺伝だけでなく、運動量も腸内細菌も異なるだろうから、健康な理由は複合的な可能性が考えられる。 とにかく本書で一番印象的だったのは、アルマズさんが良い子だということ。気遣いができるのは、観察力や洞察力が優れている証拠。アルマズさんは相手の立場に立つ想像力も持っている。学びたい、外へ出たいという意欲があり、集合写真の中でも一際目立っていた。知性を感じる眼差しで、笑顔もかわいらしい。高野さんとD岩木さんだけでなく私までアルマズさんが好きになった。この先、彼女が英語を取得し、高野さんのガイド兼助手として共にエチオピアを旅する話をぜひ楽しみに待っている。

    4
    投稿日: 2026.04.22
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    頁の間からアルコール臭が漂ってきて酔いが回るような錯覚すら覚える。おまけに居ないはずの虫にくわれたかのようなむず痒さまで。 いや、本当に世界は広い。 赤ちゃんも妊婦さんも入院患者も、みんなお酒を飲んでいるとは。 滞在させてもらった家がフェイク家族だったと判明したときにはびっくり。OMOTENASHIに続いて、YARASEという言葉ができるのではと笑ってしまった。 さらにテレビ放映されたのがごく一部だったというのにもびっくり。全部こんなに面白いのにもったいない。

    0
    投稿日: 2026.03.20
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    おもしろかった!インディーズ文明もっと知りたい。酒を飲みまくってむしろ健康ってそれまたすごい。 読みながら、NGOワーカーとして事業運営につい必死になって文化を深掘りすることなどが最近できていなかったことを反省。あの短期間でこんなに情報を引き出していること、カメレオン現地に溶け込んでること、すごいなぁと思った。これを機に自分をリセットして、改めてカラモジャのことを0から知っていきたい。そしてみんなのより良い未来のために一緒に活動する実務者でありたい。 グル&コティドにて

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    投稿日: 2026.03.17
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    いや〜、面白かった。自分が一生行くことが無い場所の生活を赤裸々に書いてくださって、ただただ脱帽。すごいなぁ。世界は広い。人間って本当に色々な所で生きているんだなぁ。

    0
    投稿日: 2026.02.23
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    エチオピアに旅行に行くのだが、情報があまりなくたどり着いた本。 取材力が卓越しており、観察眼と表現力がすごく楽しく読ませてもらった。 YouTubeでは見聞きしたことのない内容だったので大変面白かった。 面白さの一方で、水不足や飢饉による部族間の戦争などまだまだ基本的な生活が崩れてしまう様な世界が存在する現実もしれた。

    0
    投稿日: 2026.02.20
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    健康や食生活、生きることについて考えさせられる一冊。タイトルにインパクト大だけど、それだけでなくどういう暮らしをしているか、お酒の影響、医学が信用できなくなりそう笑 せっかくならテレビで見てみたかったけどデラシャカットしてるなら別にいいか。

    0
    投稿日: 2026.02.16
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    高野秀行さんの本は、おそらく自分が生涯行かないであろう場所に生きる人の文化や姿が描かれていて面白い。さらに、当人は大変だと思われるが、様々なトラブルのエピソードも面白い。 本著も酒を主食にする民族というとても興味深いテーマだが、その行程ですでに色々ある。エチオピアのデラシャ民族がそれに当たるのだが、個人的にはその前に行ったコンソ民族の話が良かった。ホームステイ先の長女アルマナさん、幸せな人生を送ってほしいなぁ。

    0
    投稿日: 2026.02.11
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    読んでいる間、なんだか固形物を食べること、それ以前に多様な食材を多様な調理法と味付けで豊かな食卓を演出することが不自然な気持ちになりました。本来の姿を短期間で見ることは難しいものの、見ているこれは演出であると気付けることも旅する能力のうちだと思いました。家に縛られ村から出ていけないビジネス能力の高い娘が、旅人に村から連れ出すチャンスを見出して甲斐甲斐しく世話役を引き受けるところは切なく、旅人は去った後にもなんらかの支援ができるんだなと思いました。

    0
    投稿日: 2026.02.07
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    酒を主食にする民族がエチオピアに実在するという。 その実体を体験しに行ったタカノさんの珍道中。 そもそも成田空港で飛行機に乗る前からおもしろい。エチオピアに到着してからも面白い。 その環境を面白いと思える力がすごい。何より登場する人々が魅力的だった。 そして、力強いルポルタージュだった。

    0
    投稿日: 2026.02.06
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    クレイジージャーニー等の番組に出演経験のある、ノンフィクション作家の高野秀行氏の最新作。 読み進めながら「本当か?!笑」と思うような我が目を疑いたくなる事象が押し寄せてくる。 いつか行きたい国リストにエチオピアが加わりました。

    0
    投稿日: 2026.02.06
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    「クレージージャーニー」というテレビ番組企画で、 エチオピア南部で酒を主食とするコンソとデラシャという民族を訪ねた旅行記。 チャガとパルショータという、食事やお茶やお酒の代わりとなるようなアルコール飲料に驚く また、健康に関する知識についても現代の西洋医学のものを鵜呑みにしてはいけないような気になる 何はともあれ、やはり、氏の本はオリジナリティ溢れていて面白い!

    0
    投稿日: 2026.01.25
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    TBSの番組『クレイジージャーニー』 著者が一度訪ねてみたいと熱望していた「酒を主食にする民族(エチオピア/デラシャ族)」に会いに行く旅は、なるほど、衝撃的でワクワクするものだった。 世界には、自分の住む環境に適応して驚くような食品を食べている民族がいる。 安全な水を確保できないがために、水代わりに薄い酒を飲む人々もいる。 しかし「酒を主食とする」とはどういうことなのか。そんなことがあり得るのか。子どもや妊婦、高齢者はどうなのだろうかと、次々と頭の中を無数の疑問が駆け抜けた。 メインの取材はデラシャ族と決まっていたが、デラシャ族に会う前に訪れたコンソもまた興味深い。 子どもは二〜四歳で少しずつ酒に慣れさせ、十二歳ころから「主食」としてチャガと呼ばれる酒を飲むようになるらしい。 本当に酒を主食とする種族が存在したことに驚くとともに、彼らの穏やかで優しげな性質もまた魅力的だった。彼らがこの旅をどれだけ救ってくれたことだろう。 コンソから移動したデラシャの地ではハプニングの連続だった。映像にはならないだけで、笑えるものも含めた無数の事件がクルー達を苦しめていた。 ハプニングだらけのデラシャで振る舞われる秘酒はパルショータ。 酸味が強くて濁り酒であるところはチャガに似ているが、口当たりも滑らかで野菜ジュースのような風味もあるらしい。 しかし体感ではアルコール度数は八〜九パーセント。これを「主食」とする彼らは、一日に四〜六リットルものパルショータを飲む。 固形物の食事を摂り、ビールを飲んだとしても、パルショータを飲まないと食事をした感じがしないのだという。 日本で言う「白米」的な感覚のようで、また読み進めていくと「味噌的なもの」とみなすこともできるので面白い。 おそらくタイトルを見た誰しもの頭をよぎるであろう、健康上の問題における記述も驚きの連続だった。 現代の医学ではアルコールの多量摂取は良くないとされているが、子供の頃から大量の酒を飲み続ける彼らに健康上の問題はないという。妊婦たちもまた同様だった。 ライフスタイルが変わる中で、飲む量も飲み方も変わってはきたが、現代医学の常識をはるかに超えたデラシャの実態に驚愕した。 他のアフリカ地域とは全く違う伝統と文化が息づくエチオピア。 アフリカ諸国の村には口伝の伝承だけで、目に見える形で残された歴史がないことも多い。アフリカのユニークな文化習慣をもつ少数民族がひしめく中、一体どれだけのものが世に知られているのだろう。 この国にしかないもの、この国でしか見られない状況の多さにワクワクが止まらなくなる。 知らない世界に触れるというのはこういうことなのだと、まさに教えられた。 著者である高野さんの、未知なるものをあれこれと考えることが楽しくて仕方ないのだということがひしひしと感じられる。 食事と酒の枠組みが覆され、異文化を目の前にした時の衝撃や高揚感が伝わってくる。 テレビクルーだからこその悩みや葛藤もふんだんに盛り込まれ、まさにノンフィクションといえる一冊だ。 今まさに、知られてこなかった文化が一つ世に放たれたのだ。エチオピア飲酒紀行は、これこらまだまだ続いていくだろう。

    7
    投稿日: 2026.01.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    本書は、アフリカのエチオピアに2週間という短い期間。 TBS『グレートジャーニー』という番組で著者が観た、主食をお酒だけで生活している酒呑み民族の実態を伝える驚き旅本である。 子供達がなんと、一日5リットルのお酒を主食にしているとか、驚きのお酒ネタの場面が沢山出てくるから 酒呑みにはたまらない。 後半の病院での、ビックリ場面は、本書をお酒を呑みながら読むと、更に本書を楽しめること間違いなし。 著者がエピローグで語っているのに納得した。 WHOの報告では『アルコールは少量でも健康に有害』とあるが、アフリカ民族のお酒を主食にしている実態を知って欲しいと語る。 その民族は一日中お酒を呑んでも、健康な人が多いのである。 この本の事実をWHOは研究して欲しいと実感する。

    1
    投稿日: 2026.01.18
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    アフリカ・エチオピア南部に実在するという「酒を主食とする民族(デラシャ族)」の真実を確かめるため、現地を訪れたノンフィクション作品で、子供や妊婦までが日常的に栄養源として低アルコール(3%程度)の自家製酒「パルショータ」を摂る生活、過酷な取材のドタバタ劇、そしてその背景にある自然環境と食文化を描き、読者に世界の多様性と驚きを伝える内容です

    4
    投稿日: 2026.01.14
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    自分では行けない場所、できない体験を高野さんを介して知ることができて幸せです。 今回はエチオピア南部へ。 タイトル通り、お酒を主食とする人たちの暮らしに潜入。 文句なしに面白かったので、本文の紹介はなし。みなさま、ぜひ読んでください。 かわりに、些細な私の変化をお知らせします。 あまりお酒を飲めないからか、日中から飲むことや酔っ払いには厳しい目を向けがちな私。 でも、読み終わったその日は(お正月の親族の集まりということもあり)昼からワインを飲んだし、ビールを飲む夫にも笑顔で接することができました。 もうひとつ。 お酒を主食とする、つまり固形物をほとんど食べない日常が、とても快適だったとか。一方私はお正月の御馳走疲れで胃もたれ中。なるほど、胃腸に負担をかけすぎているんだ、と実感。 液体ばかりの生活は無理だとしても、よく噛んで胃腸への負担をへらすことならできそう。 まだ1日だけだけど、よく噛む、をしています。 クレイジージャーニーの取材の様子を本にした、とあるので、読み終わったら番組を見るのを楽しみに、すごく楽しみにしていたのですが、なぜかUNEXTでこの回を見つけられず。。。 残念。

    0
    投稿日: 2026.01.05
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    酒は百薬の長と言われていたが、近年ではアルコール1滴でも害だとする説をよく目にする。 飲みたいのに、罪悪感がついて回る… そんな中出会った「酒を主食とする人々」という本。エチオピアのある部族は大人から子どもでも妊婦でも、朝から晩まで酒を主食として飲み(1日5リットルぐらい)固形物はほぼ食べないとのこと。それで健康に過ごしているらしい。 日本やその他の西欧社会とまったく違う生活様式だし、見た目は遅れている文化に見えるかも知れない。けれどそれはただ、進んだ方向が違うだけ。遅れているように見えるだけ。 自分の常識が常識じゃないとあらためて考えさせてくれる本。 お酒は有害ではない。と思う。

    12
    投稿日: 2026.01.04
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    いつもの高野さんと少し違うのは、同行者がたくさんいて、その人たちをすごく気にしているところ。なんだかちょっとかわいい。

    0
    投稿日: 2025.12.31
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    詳細は、あとりえ「パ・そ・ぼ」の本棚とノートをご覧ください。  → https://pasobo2010.blog.fc2.com/blog-entry-2218.html

    6
    投稿日: 2025.12.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    酒を主食とする人々 エチオピアの科学的秘境を旅する 著者:高野秀行 発行:2025年4月7日 本の雑誌社 タイトルは比喩表現ではない。主食のように酒をよく飲む人々、ではなくて、本当に1日3食以上、食事として酒を飲んで生きている人々がエチオピア南部にいる。今回は二つの少数民族が住む村を訪ねるのだが、どちらも小さな子供から老人まで、食事として酒を飲む。ソルガムというイネ科モロコシ属(日本ではコーリャン、モロコシ、カカキビとも)の穀物(世界五大穀物の一つ)を発酵させた酒を飲む。固形物としては、ソルガムで作った団子(みたらし団子ほどの大きさ)と豆を食べるだけ。 早稲田大探検部出身のノンフィクション作家である著者は、生態人類学者・砂野唯の研究書を読んで前々から行きたいと思っていたものの、独特な文化習慣を持つ少数民族の村を個人で訪れるのはハードルが高かった。今回は、TBSの番組から誘われた。ただし、テレビ番組のリポーター役やコーディネーター(スタッフ)としての参加ではなく、作家・高野秀行が訪れるところをカメラが追うという設定でということだった。そのため「では、今から○○に入ります」とかいうリポートしゃべりの類いもない。なお、ガイドなど旅の手配はTBSがしてくれた。 訪れて滞在したのは、南エチオピア州にあるコンソ特別自治区と、その北隣にあるデラシェ特別自治区(ごく最近「ガルドゥラ自治区」に編入)。本命はデラシェだが、その前に〝前菜〟としてコンソ人の村へ。 コンソ人が飲むのは「チャガ」という酒 デラシャ人(地名はデラシェ)は「パルショータ」 どちらもソルガムを発酵させて作るが、製法が違い、前者は3日で出来るのに対し、後者は1月ぐらいかける。 事前の調べでは、 コンソ人は平均で1日2リットル デラシャ人は5リットルの酒を飲む チャガの度数は4~5度(ビール並み)、パルショータは最初に出されたものは9~10度ぐらいあるように思えたが、その後出されたものは4~5度の感じ。出す相手や状況によって原酒に加える水の量を変えるようだった。 最初に訪れたコンソ民族の村。朝から晩まで家で酒(チャガ)を飲んでいるのに、外でも飲む。チャガバーでチャガ。同じもの。そして、帰るとまたチャガを家飲みするのだった。 ●コンソ人たちが住むマチャロ村へ ガマイダ家に二泊三日の滞在。 父親の年齢は70歳、母親が55歳だが、どちらも推定であり、本人たちもよく覚えていないという。 子供は22歳の長女、20歳の次女、13歳の三女の3人だと思っていたが、他に男子が3人。独立して別居しているわけではないが、畑の作業小屋に寝て直接畑に行くなどして、あまり家には帰ってこない様子。他の家族も同様。娘たちも父親とはあまり一緒にいたくないような雰囲気。 著者達にとって初めてのチャガタイムは昼食だった。家族はもうとっくに済ませている様子。チャガと一緒に出てきたのは、ソルガムの粉を団子状にこねて、モリンガの葉と一緒に煮込んだ「ダマ」と呼ばれる食べ物。モリンガは、ワサビノキ科で「ワサビノキ」という和名を持つが、アブラナ科のわさびとは無関係。ビタミン、カルシウム、たんぱく質が非常に豊富で、近年は日本でも「スーパーフード」として話題になっている。 案内してくれたチュチュによると、チャガは朝1~2杯、昼1~2杯、夜3~4杯飲むという。1杯で500ミリリットルは優にありそうだから、1日2.5リットル~5リットルの計算になる。 ヒョウタンの上部(細くなったところ)を切った容器に入れ、それを回し飲みする。各人がどれだけ飲んでいるのかよく分からない。 味はすっぱい。ディレクターは「腐ったヨーグルト」の味だと表現。 子供には2~4歳で少しずつ慣れさせていき、12~13歳で主食としてチャガを飲むようになる。それまではマラダというノンアルコールのソルガムドリンクを飲む。 夕食の準備を始めたが、母親は豆を茹でながら2種類の塩を入れる。長女はダマ(ソルガム団子)を作る。 なお、朝はコーヒーの葉で出した〝コーヒー茶〟も飲む。 チュチュにチャガバーに行かないかと誘われた。朝から晩まで家で飲んでいるのに、バーまで行って飲むのか?男たちは外で飲みたがるという。村のあちこちにチャガバーがある。飲んでみると、味が違う。より酸っぱい。そして、一般の酒場のようにみんな酔っ払って盛り上がるという雰囲気でもない。 バーから戻ると、夕食だった。ソルガム団子、小豆、そしてチャガ。また飲むのか!とう思い。日本でいうなら、さんざん家でビールを飲み、ビアガーデンへ行って飲み、帰ってまた家でビール、という感じ。 滞在も終わりに近い頃、チャガバー以外のバーがあることに気づいた。長女のアルマズに案内された飲食店には、蜂蜜酒とアラーケという蒸留酒があった。飲んだ感じは、度数が40度ぐらいありそう。客は全員が男性で、アルマズもアラーケは飲まないという。チャガバーとこのバーは、完全に別種のバー。チャガを飲んでいる時にはあれだけ穏やかで礼儀正し人たちが、「一杯おごれ」「俺にも」と騒ぎ出した。 ●デラシャ人の村へ デラシャ人の住むデラシェ自治区へ。 酒を主食とする人たちの本命だが、グローバリゼーションが進み、パルショータではなくチャガを飲む人が増えたという情報などもあり、不安を抱えての移動。自分たちはツーリストではない、普通のデラシャの人たちの生活が見たいと強くリクエストしておいた。それがとんでもない事態を招く。 連れられて行ったのは、ホルテ村のクンバラ家だった。 通訳と称する男性がいて(通訳1)、その友達だという男性は通訳その2。しかし、どちらもあまり英語が話せない。通訳1の父だという男と、その妻がいるが、家にいるその他の人たちは、どういう関係なのかよく分からない。親族でもなさそう。母親はなにか不機嫌。 水はここでも貴重だが、水源までくみにいくのに、女たちが重い土器を背負っていく。ついていこうとすると、止められる。父、母、息子の名前が違う。ニブレットという「できる長女」っぽい人がいるが、孫でここから遠く離れた村に住んでいる、警察官をしているとも言う。もしかして監視している? パルショータもヒョウタンに入り、朝、昼、午後、晩に1~2杯飲むから、1日に4杯、多いときは6杯飲むと、ここへ連れてきてくれた町役場のアナトフが説明していた。ヒョウタンは1リットルぐらいありあそう。最初飲んだ時は、8~9%ぐらいアルコール度数がありそうだった。 ソルガム団子はコンソのソルガム団子「ダマ」にそっくりだったが、バルバレというタレ(唐辛子と生姜とニンニクを混ぜたもの)があり、これをつけると旨い。 水くみ場に行ってやっと分かった。他の人々はみんな土器ではなくプラスティック製品で水を運んでいる。まんまとやられた。著者達は民俗資料館に住まわされていたのだった。実はこの村はもっと近代的だった。自分たちがいる敷地内だけ19世紀以前のアフリカであり、日光江戸村みたいなものだった。デラシャ人の普通の生活が見たいというリクエストに対し、民俗資料館を住まいに変え、芝居をする人たちを集めて演じさせていたのだった(本物の役者かどうかは書かれていない)。 ニブレットが住む、アルガイ村へ移動することになった。タファセ家。ニブレットはそこの三女(22歳)だった。父は58歳、母は55歳。長男38歳と妻33歳、そしてその子供たちは同居しているが、長男の弟たちや結婚している妹たちは別居。ニブレットは同居だった。 透明な焼酎「アラーケ」は、客人向けで家の者は飲まない。パルシュータは食事でアラーケは酒という扱い? こちらでは、小学校低学年ぐらいまで「カララ」というノンアルを飲んでいる。ソルガム粉からつくる甘酒的なもの、度数は1~2%。ただ、5歳の子(ティアン、長男の子)がおいしそうにヒョウタンから酒(パルシュータ?)をごくごくと飲んではいる。 ずっと酒を主食にしていると、固形物を口にしたくてしょうがなくなる。団子だけではいけない。しかし、そこはじっと我慢。通訳のヨハネスにランチに誘われ、ニブレットとともに飲食店に入った。彼らは平気で肉の炒め物とビール。しかし、著者は我慢、ビールだけにしておいた。一口だけつまんだ炒め物がどれだけ美味しかったか!ニブレットは、家に戻るとパルシュータを口にする。パルシュータを飲まないと食事した感じがしない、と驚かせた。 長男のダンナベは、朝、日が昇ってから夜に日が沈むまで、息子と一緒にずっとソルガムとトウモロコシの畑にいるという。荷物はポリタンク一つと、水が入った2リットルのペットボトル2本、そしてヒョウタンの器だけ。ヒョウタンにパルシュータを注ぎ、水で薄めて飲む。朝から晩まで、パルシュータだけ飲んでいるという。他にはなにも食事を用意していない。 著者はコンソ入りしてから通算して約10日となった時、体調がすばらしくいいと感じた。ここ10年でいちばんと言っていいほど調子がいい。 デラシャ地区で最も大きな病院を訪ね、肝臓や高血圧、糖尿病といった多飲酒の影響について聞いた。院長はアルコールが与えると一般に言われている医学的影響はもちろん知った上で、デラシャ人の健康状態は他よりも良好です、と言った。何も問題ありません、と。著者は、デラシャ人は背が高くて肉厚な人々ばかりだと感じていた。院長は「デラシャの人たちは周辺の民族より体格がいい、筋肉量も多い」と言う。 デラシャの飲酒には何も問題はない、と言い切る博士号を持つ院長と専門医の2人。むしろ、最近になって、グローバリゼーションにより、肉や脂を撮る生活になってから悪化しているという。 もちろん、院長本人もパルショータを飲んでいる、「子供の頃から」とのこと。「生まれたときからですよ」と笑う。 さらに驚いたことに、入院患者の全員がパラショータを病室で飲み、すぐにでも生まれそうなお腹をした妊婦までも飲んでいる。へその緒を伝って胎児にいくのでは?これは生まれる前から飲んでいるのだ、と著者。 ********** (読書メモ) パルショータ:ソルガムから作る濁り酒。エチオピア南部のデラシャという民族は栄養の大部分をこの酒から得ている。 ソルガム:イネ科モロコシ属。カカキビ、モロコシ、コーリャンとも。稲、小麦、大麦、トウモロコシと並ぶ世界五大穀物。 テフ(穀物)で作ったインジェラ。エチオピア料理。一般的な食べ物。 コンソ人、デラシャ人:コンソ人は平均で1日2リットル、デラシャ人は5リットルの酒を飲む コンソの酒は「チャガ」:ソルガムから作るが製法はパルショータと異なる、度数は4~5度 デラシャの酒は「パルショータ」 <まずはコンソへ> コンソのガイドはチュチュという人物 この人物の出身地でもあるマチャロ村に入る *高野秀行は世界遺産とか絶景とかいったものに一切興味がない(83P) (ガマイダ家)  ガマイダ:父、70歳(推定) グレタ:母、55歳(推定) アルマズ:長女、22歳 ガサワ:次女、20歳 ネタネット:三女、13歳 他に兄弟が計3人(何処かで寝て直接畑へ行く) コンソでは子供は2~4歳で少しずつ慣れさせていき、12、3歳で主食としてチャガを飲むようになる。それまではマラダというノンアルコールのソルガムドリンクを飲む <デラシャ人エリアへ> 民族名はデラシャ、土地はデラシェという。 「デラシェ特別自治区」(ごく最近「ガルドゥラ自治区」に編入)はコンソ自治区の北隣 ギドレの町(村が大きくなった程度の町)へ。町役場に行く。 滞在するところは、ホルテ村。 アナトフ:ギドレ町役場の職員、ホテルや滞在家庭を手配してくれた。 パルショータもヒョウタンに入り、朝、昼、午後、晩に1~2杯飲むから、1日に4杯、多いときは6杯飲むとアナトフの説明。ヒョウタンは1リットルぐらいありあそう。 最初飲んだ時は、8~9%ぐらいアルコール度数がありそう。 (クンバラ家) ホルテ村 ニブレット:女性、賢い、「できる長女」っぽい雰囲気、警察官だという。この家の夫婦の孫だと言うが後にそれも嘘だと判明、アルガイ村に住む ティグレ・ティナイダ:男性、(英語)通訳1号、この家の息子というが嘘だった トルネット:男性、(英語)通訳2号、ティグレの友達で別の村の出身と紹介されるが実は娘のイトコだった(娘は裏に住んでいる) クンバラ・リゼ:ティグレの父とのこと、60代後半~70歳前後? 母:同じぐらいの年齢、実際にはこの父母だけこの家の人だった キト・キタンボ:女性、大阪のおばちゃん的、著者より20キロぐらい重そう パリトゥ:女性、小柄でせっせと立ち働く アディス:30代男性、どこの誰だか不明、親族ではなさそう ソルガム団子はコンソのソルガム団子「ダマ」にそっくりだったが、バルバレというタレ(唐辛子と生姜とニンニクを混ぜたもの)があり、これをつけると旨い。 土器で水を運ぶなんてと思っていたら、水場では他の人々はみんなプラスティック製品で水を運んでいる。まんまとやられた。著者達は民俗資料館に住まわされていた。実はもっと近代的だった。自分たちがいる敷地内だけ19世紀以前のアフリカであり、日光江戸村みたいなものだった。 (タファセ家) アルガイ村 タファセ・デファルシャ:父、58歳 ソイガ・ダムテ:母、55歳 ダンナベ:長男、38歳 ケトナ:長男の妻、33歳 ・ベテルヘム:長男夫妻の長男16歳 ・マゼル:次子14歳 ・マハレット:次々子12歳 ・ティアン:娘5歳 ほか3人(計7人) アシェブル:次男、35歳、子供3人、教師、別居 タレケン:三男、30歳、独身、軍隊、別居 アヤリン:四男、29歳、子供3人、農業、別居 ゼブシ:長女、28歳、既婚、子供2人、別居 シャワレム:次女、25歳、既婚、子供2人、別居 ニブレット:三女、22歳 ムダヤネシ:四女、15歳 ウレタネシ:五女、13歳 プズナシ・プルブラ:父タファセのイトコ、女性、50歳過ぎ、未婚 透明な焼酎「アラーケ」:客人向けで家の者は飲まない。パルシュータは食事でアラーケは酒という扱い? 小学校低学年ぐらいまで「カララ」というノンアルを飲んでいる。ソルガム粉からつくる甘酒的なもの、度数は1~2%。 5歳の子(ティアン)がおいしそうにヒョウタンから酒(パルシュータ?)をごくごくと飲む。 パルショータ:ソルガムから作る濁り酒。エチオピア南部のデラシャという民族は栄養の大部分をこの酒から得ている。 ソルガム:イネ科モロコシ属。カカキビ、モロコシ、コーリャンとも。稲、小麦、大麦、トウモロコシと並ぶ世界五大穀物。 テフ(穀物)で作ったインジェラ。エチオピア料理。 コンソ人、デラシャ人:コンソ人は平均で1日2リットル、デラシャ人は5リットルの酒を飲む コンソの酒は「チャガ」:ソルガムから作るが製法はパルショータと異なる、度数は4~5度 デラシャの酒は「パルショータ」

    1
    投稿日: 2025.12.16
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    いつだって高野秀行さんの本は面白い。『謎の独立国家ソマリランド』で大ファンになって以降いろいろ読んだけど、最初の本『幻獣ムベンベを追え』しかり、アフリカものが一番面白い。結局、日本的常識に浸りきっている私のような日本人からすると、一番想像を絶する世界がアフリカなんだろう。そして、辺境マニアの高野氏でさえ特別だというのだから、本当にコンソもデラシャもすごすぎる民族。 アルコールという常識に一石を投じる。私のようなアルコールが飲めない(分解できない)体質の人はコンソやデラシャにはいないんだろうか? ただ、同じ女性として、アフリカにおける家父長制、男尊女卑については胸がギュッと悲しみに潰される。できる長女アルマズに幸あれ!私も彼女が大好きになってしまった。

    2
    投稿日: 2025.12.15
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     面白い。エンターテイメントについては、ミステリーを読みがちになっていましたが、こういうノンフィクションのルポというのも改めて面白いなと感じました。  タイトルだけ読むと何か、医学的な見地から学者の研究として現地に赴くようなイメージで、少しお堅い本なのかなと思っていましたが、全くそういうことはなく、旅が好きなひとがいろいろなトラブルに巻き込まれながら貴重な体験をする話でした。もう少しタイトルを工夫したら間口が広がるかも・・・。  勝手な考察ですが、お酒だけを摂取しても生きていけるというのは、このお酒が、甘酒のようないろいろな栄養を含んだタイプのものであること、アルコールの分解力が人によってまちまちだけれども、この民族については長い年月をかけて耐性ができてきているのかなとも思いました。

    0
    投稿日: 2025.12.13
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    面白かった。 口絵の何枚もの写真からワクワクした。が、「空港から始まる旅行記にろくなものはない」と始まり、笑った。 「酒を主食とする人々」に驚いたし、そこに潜入され、お腹を壊しながら、虫に刺されながら、滞在された高野さんに、さすが!って思った。 先行研究にも敬意を払われていたのが良かった。砂野唯さんの本も読んでみたい(高い、地元の図書館にない)。

    1
    投稿日: 2025.12.13
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    面白かった!クレイジージャーニーの放送は見逃したので、本書をとても楽しみにしていた。期待を裏切らない内容だった。世界には自分の知らない、想像を超える文化をもつ民族がまだまだあるんだろうなあと思う。エピローグで、西洋文化の広まりや多様性についての言及があったが、本当に著者の意見に完全に同意。そして自分も、日本人として日本人の文化をもっと大事にしていきたいなと思う。 高野さんの作品はいつも楽しみにしているが、彼のおかげで、自分では絶対に行けないような土地や、そこに生活している人達の暮らしを知る事ができて、本当に感謝している。現地に行く事は難しいので、とりあえず日本で エチオピア料理を食べてみたいと思う。

    13
    投稿日: 2025.12.12
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    タイトルと表紙から、子どもがお酒飲んで大丈夫なの?って思っていたので、その疑問にちゃんと答えてくれて嬉しい。しかも、妊婦までって衝撃。自分の常識が常識ではないと思い知らされる。それと、私は毎日の献立を考えるのがしんどいので、毎日同じもの食べるって羨ましい。日本人、色々食べすぎだよね?前半、アルマズに感情移入していたので、最後に希望がもててよかった。高野さんありがとう!

    3
    投稿日: 2025.12.11
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    このレビューはネタバレを含みます。

    インジェラアレルギーから始まったエチオピアへの旅。 ビザが取れない、長い長い道のり、未知なる酒"チャガ"、ヤラセ村・ホルテ村の人々、未知なる酒"パルショータ"、未だ続く村同士の抗争etc. 高野さんの喋り口調が思い起こされながら読み進めました。 エチオピアに入ってから出会った人々のことや口にしたもの、目に入った景色が、自分がリアルに体験したことのように感じられて、没入感マックスで読めました! アルマズがコーディネーターとして働ける日も近いのかな? 村同士の抗争で"焼き討ち"が未だに行われているというのに、不謹慎にも笑ってしまった。 ヨハネスの家可哀想…日本だと無期懲役だぜ? 多面的にみないとデラシャやコンソの人々の生活は、現代科学では悪とされてしまうのは違うなぁと高野さんの視点から気付かされ。 お酒は飲めないけど、私は食生活に気を付けよう!

    18
    投稿日: 2025.12.11
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    彼の地の人々はなぜ依存症にならないのだろうという問いの答えを求めて読んでみた。はっきりしたことは分からないが、あくまで「食事」であり、泥酔するために飲んでいるわけではないからか。 そういうシーンもあるが、一人きり部屋にこもって飲み続けるといった風習はなさそうだ。 「孤立しない」ここがポイントと言えるだろうか。 最終章に「酒は万病の元」と評したWHOの見解に異を唱えた点は面白かった。確かに酒という単一要因だけでなく、もっと複雑に入り組んだものが酒害には影響しているのかもしれない。

    0
    投稿日: 2025.12.05
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    タイトルから勝手に、その地域の環境に適応するために、お酒を飲むようになったのでは?と思っていたけど、そうでもないらしい。 →  彼らは決して「遅れている」わけではない。「自然と共生している」わけでもない。コンソ人もデラシャ人も強烈なデベロッパーであり、自然と作り替え、コントロールしようとしていた。酒を主食とする食生活もやむおえずそうなってしまったわけではなく、意識的につかみとったものだろう。その意味では現代の日本人や西洋人と同じだ。ただ、「進んだ方向性が違う」のである。だから、西洋文明が世界基準になってしまった今、「遅れている」ように見えるだけだ。 こういう見方ができるようになりたいと思ったり。 そして、視聴者を「ヤラセ」で楽しませるテレビ番組の制作人側が、現地の人に「ヤラセ」で歓迎されるところは皮肉めいて面白かった。

    18
    投稿日: 2025.11.25
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    私の大好きな「クレイジージャーニー」で放送された表題の回を書籍化したものです。 酒を主食…何だか楽しそう…という浅はかな感想はすぐに撤回。朝昼晩、毎日、酒意外飲めないし、食べられないと考えるとなかなかハードな状況です。 さて、真相は? 目的の酒飲み民族にたどり着くまでに起こる数々の事件!!さすがクレイジー!

    40
    投稿日: 2025.11.15
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    タイトルを見て、面白そう!と手に取った本。 あのクレイジージャーニーの取材を元にしているそう。 筆者が酒飲み民族との出会いを求めて、エチオピアのコンソとデラシャという村を訪れたときの記録。 酒が主食⁈と驚くが、生まれたときからそういう環境で育つっていうのはそういうことなんだろうな、と人間の不思議を感じる。 一種の酒だけで生きていけるの?って思うけど体格などにも問題ないとのこと。 栄養バランスとか気にしてめっちゃ多種多様な食材や料理を口にしている我々だって、逆の視点から言えば不思議なのかもしれない…。 酒以外にも、未知の世界の話は面白かった。 劇団デラシャにフェイク家族、思わず笑ってしまう。 面白そうとは思っても実際に訪れるとなるとめちゃくちゃハードルの高い場所だけど、そこに飛び込んでいける(そして馴染んでしまえる)高野さんって凄い。 村の様子や酒造りの過程、家の中の雰囲気とか、文字だけでは想像の域を出ないのでもっと写真で見たかった。 一部、巻頭カラーページに載っているのがすごく分かりやすくて、白黒でもいいから写真増やしてほしかった。

    0
    投稿日: 2025.11.13
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    謎の独立国家ソマリランド 幻獣ムベンベを追え イラク水滸伝 など、体当たりで現地に飛び込んで冒険記?を書く高野秀行さんの新刊。 今度はなんと、酒以外は栄養を取らない人たちを訪ねてエチオピアを訪ねる。 TBSテレビ「クレイジージャーニー」の企画らしい。 https://www.tbs.co.jp/crazyjourney/ https://youtu.be/l-TSEAN8etQ?si=nY2yHIUlqDltUSF0 こんな番組があったんだ、、今度見てみよ。 砂野唯著「酒を食べる エチオピア・でラシャを事例として」という本に衝撃を受け、 それを自分の眼で確認したい、というのが発端。 現地の生の生活を見ようとエチオピアにたどり着いたものの、 そこで待っていたのは「やらせ」。現地の人が取材班に受けるように あえて風習を「再現」していた。 このクレイジー・ジャーニー自体がやらせ番組、という批判を受けたこともあったようで、 その皮肉に苦笑するクルー。 しかし服装などはやらせでも、酒に関してはやらせではなかったようで。 ほんとうに酒だけで生きている人たちがいた。 それも、幼児も、妊婦もそれで生きている。 高野さんたちも次第にそれに慣れ、固定食を食べるとおなかの調子が悪くなるほど。 酒だけで必要な栄養が取れるのか? 皆マッチョらしい。 そういえばウサイン・ボルトもタロイモであの体を作ったとか。 科学なんてあてにならんのかもしれん。 酒は毒、でもないのか? そういえば、やたら「モリンガ」が登場する。 団子に混ぜたり、酒に混ぜたり。 モリンガ、一年前社員旅行でセブに行ったとき、 スーパーフードで、土産にいいとたまたま耳にして購入した。 そしたら妻がはまった。 お茶にして飲むとお通じにいいとか。 更にその茶葉はご飯を炊く時に混ぜるといいとか。 効果は分からないが毎回そうしている。 当然セブの土産はすぐなくなり、 今は沖縄モリンガを買っている。 東京に定期的に出店するので、まとめ買いしているのだ。 https://freeoursoul.net/ それにしても高野さんの旅は楽しい。 はじめに 1 第1章 ありえない「出発」 1 酒を主食にしている謎の民族デシャ 18 2 葛飾区のエチオピア 27 3 日本医学史上初(?)の"怪挙" 37 第2章 アフリカの京都 1 アフリカの京都は嗜好品天国 46 2 酒飲み民族への道 58 3 オールド・エチオピアの世界 64 第3章 不思議の国のコンソ 1 秘境テレビ番組の舞台裏と裸の王様の苦悩 72 2 異形の村 82 3 酒取材最大の危機 90 4 朝から晩まで酒 100 5 大酒飲みのハードワーカー 113 6 銀河鉄道999の星 124 第4章 劇団デラシャ 1 本格酒民族デラシャの洗礼 132 2 十九世紀以前のアフリカへタイムスリップ 141 3 どっちも土器、みんな土器 149 4 謎と混乱の果てに 155 第5章 ホンモノの家族とホンモノの酒飲み民族 1 ホンモノの家族を発見! 168 2 汝、固形物を食べるなかれ 177 3 味噌入り(?)の濁り酒パルショータ 185 4 テレビ画面に映らない問題 193 5 幻の本格酒飲み民族は実在した 203 6 地下銀行「ポロタ」 212 7 素に近づくと素面でなくなる 221 8 究極の異種格闘技、主食酒VS現代医学 232 9 別れの固形物パーティ 242 10 裏の裏に裏がある 252 エピローグ 261 謝辞 274

    1
    投稿日: 2025.11.05
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    エチオピアの酒を主食とする人々を訪ねた旅行記 著者のエキゾチックな体験を記した本として、確かに悪くはなかった。ただ、私の興味としては、 ① 酒が主食となった文化的背景 ② 本当に健康に影響を及ぼしていないのか ③ (②がYesなら、)それは何故か この辺であったため、物足りなかったのが正直なところだ。完全な推測だが、②は現地の人々の腸内菌と関係している気がする。テーマは間違いなく面白いので、文化人類学、医学、生物学などの研究者の書いた本があればな、と思う。

    1
    投稿日: 2025.11.02
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    「酒を主食とし固形物を摂取せずに生きる民族がいる」とゆう本を見つけた著者が、現地に実際に行き、その民族と寝食を共にして調査してきたノンフィクション取材ルポだった 知らない事だらけで想像が全然およばない エチオピアの、山奥の、辺境で、水道はなく、電気もなく、風呂も入らず、どろどろして酸っぱいお酒と少しの団子を食べて、石の上で寝て、寝てる隣でヤギが放尿して、酒を主食にしてはいるが日中はきちんと働いて、夜にはまたお酒を食事にして、また石の上で寝て、頭上には満天の星空..... 本当にお酒を主食にしている民族はいるのだ 健康的にも問題は無いそうで、その民族は赤ちゃんも妊婦も子供も大人もそのお酒を飲む だってそれが主食だから それなりの背景なども知れます 本を読んでもまだ信じられないなあ。。。 エチオピアってコーヒーでしか知らないけれど、その国の更に辺境にいる民族の生活を少し知れました ーーー追記ーーー この本の面白い処は酒呑み民族を取材する背景にあると思う   TBSグレイトジャーニーとゆうテレビ取材クルーとノンフィクション作家(著者)が二週間とゆうタイトスケジュールの中で酒呑み民族を取材しているとゆう背景だ 誰も指揮する事のない一時的調査団の中で行き当たりばったり予測不可能な旅が展開されてゆく トラブルに難題問題が同時多発的に勃発してゆく  自由に研究したいのにテレビとゆう巨大なパトロンのせいで思うようには動けない著者の葛藤や、ノミシラミダニゴキブリとの闘い、地元民族に騙される話しまで、テレビには映る事のない情報を著者は詳らかに本にしてくれている 終始酒を呑むせいで朦朧とする意識の中、日本で違法な薬物カートの葉っぱをくちゃくちゃしながら覚醒し這いつくばって記録にした著者の探究心に驚かされるばかりだった 最後にはきっちりとオトシてくれます

    26
    投稿日: 2025.11.01
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    このレビューはネタバレを含みます。

    めちゃくちゃおもしろい。インジェラアレルギーと言うパワーワードから始まり、チャガの村の独特な世界、デラシャのフェイク家族など、飽きることなく次々と異世界の扉が開かれていく。 デラシャの話が、テレビでは全てカットされた、と言うので、改めて本には本の面白さがあるのだなぁと、読書の醍醐味も感じられて大変良かった。

    1
    投稿日: 2025.10.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    エチオピアの奥地、酒を主食とする民族を求めて調査に向かった話。 テレビでは見れない民族ツアーの裏側の生々しいリアルな話がてんこ盛りで面白い。 小さい頃から酒を飲んでいて、毎日浴びるように飲んでるが健康。むしろ日本人より健康のようにも見え、現代医学の」酒の飲み過ぎは不健康」を根底から覆す。 文明が遅れているのではなく、彼らなりの進化をしている。我々が進んでいる文明、技術が果たして適切な方向性なのかを改めて考えさせられた。 あまりこういう体験記は読まないが、自分がおそらく一生体験しないことを本を通して感じれるのは本当に素晴らしいと思いますね。

    2
    投稿日: 2025.10.23
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    アフリカっておもしろい!と思う。が、ムシが酷いくだりを読んだら、行きたいとは思わなくなる❗️ 酒が好きで、主食⁈と見て手に取った本。他の民族より、体格もよく健康的という。が、それは食事全てにおいてそうしないと為すことができない習慣。タイヘンだ。 争いが多く、貧しさがイメージ先行するアフリカだが、価値観の違い、それぞれの幸福、いろんな見方があるなと思った。

    0
    投稿日: 2025.10.18
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    「クレイジージャーニー」のロケ隊が、エチオピア南部の酒を主食とする民族を取材。 空港から始まる、抱腹絶倒の旅行記を大いに楽しんだ。 子どもから妊婦まで、酒から栄養を取って健康に暮らしている民族が実在することに驚いた。

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    投稿日: 2025.10.13
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    納豆の本のように、たくさんのふしぎも出るといいな。飲酒は子ども向けにはならないかな?世界は広いということを子どもにも伝えたい。

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    投稿日: 2025.10.11
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    まさかのアヘン王国潜入記の方だった。 ただただ知的好奇心を満たしてくれる本は本当に面白い 酒ができる仕組み 酵母菌が糖を食べてエタノールと二酸化炭素を生成する

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    投稿日: 2025.10.08
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    このレビューはネタバレを含みます。

    三宅香帆さんがおすすめしてたので - 書き出しが素晴らしい 空港から話が始まる旅行記にはろくなものがない。成田であっても目的地の国の空港であってもーーというのが私の持論なのだが、この旅行記は私が成田空港へ向かうところから始まる。ろくな旅行記でないことがこのことからもすぐわかる。 - エチオピアのビザがないと飛行機に搭乗できない。。。1週間遅れての出発となる。 - 旅のきっかけは砂野唯著『酒を食べる エチオピア・デラシャを事例として』 - エチオピア南部のデラシャという民族は栄養の大部分をパルショータと呼ばれる酒から得ているというのだ。パルショータはイネ科モロコシ属のソルガムという穀物から作られる濁り酒で、アルコール度数3〜4%くらい。それをなんと1日5リットルも飲むとか、子供も2歳から少しずつ慣れて10代半ばで大人と同じように酒が主となるとか、ほとんど酒だけで生きているのに筋骨隆々としているとか、信じられないことばかり書かれている。 - ソルガムはアフリカでは主食として広い地域で食されているが、ふつうは粉にしたものを煮たりふかしたりして、柔らかい団子か餅みたいな形態にして食べている。それだけだとデンプン室ばかりで栄養が足りないが、発酵させて酒にするとタンパク質を構成するための必須アミノ酸などが生じ、人間が生きるに十分な栄養をまかなえるという。 - 私の目的は大きく3つ - 1.酒を主食とする民族は実在するのか? - 2.実在するとしたら、一日中、酒を飲む生活はどんな感じなのか? - 3.日常生活や健康に悪い影響はないのか? - クレイジージャーニーのスタッフが同行するフィールドワークの記録 - 覚醒植物「カート」 - 学名:Cathy edulis - ニシキギ科の常緑樹で和名はアラビアチャノキ - アラビア語では「カート」ソマリ人やエチオピア人は「チャット」 - カートの葉っぱを食べると楽しくて酔っ払ったような感覚が得られる。でも酒のように酩酊せず、意識はむしろはっきりするから私は「覚醒植物」と名づけている。 - - カートはもともと酒を飲まないイスラム教徒の嗜好品だが、最近はエチオピア全土に広まっている。 - - - - - - - - - - - - - - - - もともとアフリカ諸国では円形の家が主流だったが、今はほとんど見ない。円形の家は少ない表面積で大きな体積を作ることができる。材料と手間も少なくて済む。強度も高い。 - - 廃れてしまったのは欧米の文明が入ってきたせいだ。 - - - - - - 少しでもお金が入ると四角い家を建てようとする。家が四角いこと自体が近代化の証なのだ。 - - - - - - - でも、エチオピアの地方にはまだ丸い家が普通に残っている。 - - - - 異形の村「コンソ」 - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - コンソの人たちは最初に村を作るとその周りに砦を張り巡らし、その中に家を作る。人口が増えると村の外側に新しい村を作って同じように砦を張り巡らせる。これが「第二世代の村(集落)」なのだ。さらに手狭になるとそこ側に第三世代をつくる。 - - - - - - - **ほとんど進撃の巨人の世界** - - - - - - - - - - - - - なんて不思議な場所。電気も水道のない辺境の村なのに、村の中に「自然」が全くない。何もかも人工物なのだ - - - - 「酒」とはなにか - - - - - - - - - - - - - - - 酒とは酵母菌(イースト)が糖を分解して作る物質。もっと正確に言えば、酵母菌は糖を食べてアルコール(エタノール)と二酸化炭素を排出する。 - - - - - - - - - - - ブドウなどの果実や蜂蜜、サトウキビなどには糖が含まれているので酵母菌が直接食べることができる - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - 米、麦、ソルガムなどの穀物やイモ、バナナなどは糖ではなくデンプン質(炭水化物)を含む。これらは糖は糖でも「多糖類」で、酵母菌が直接分解できない。 - - - - - - - - - - - この場合、デンプン質を糖にかえてやる必要がある。これを「糖化」と呼ぶ。 - - - - - - - - - - - - - - - - 原材料を水と一緒に加熱し糖化しやすくする。穀物が潰れて糊のようにねっとりした状態になるので「糊化(コカ)」と呼ぶ。 - - - - - - - 糊化したタネを糖化させるにはいくつか方法がある - - - - - - - ①麦芽(モルツ)を入れる - - - - - - 麦芽の酵素で糖化 ビールなど - - - - ②麹菌を入れる - - - - - - 麹菌がデンプン質を分解して糖に変える 日本酒や焼酎 - - - ③口噛み - - - - - - 唾液のアミラーゼでデンプン質を糖に変える - やられた! - - - - - 普段の生活が見たいのに、演出された作られたファミリーだった - - マイノリティあるある - - - - - - - - - - - - - - - マジョリティ(もしくは有力民族)と少数民族が居合わせると、公用語を使ったり「よそいき」の態度になってしまう。

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    投稿日: 2025.10.06
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    初めてノンフィクションの本を手に取った。 書店で、本を探していたところ興味深いなぁと思ったから。 読む前は、タイトルのようなことはあるのかなぁと疑問に思っていたが、読み進めると納得していった。 まるで現地に行ったように吸い込まれた。 ノンフィクションの面白さを教えてくれた。

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    投稿日: 2025.09.29
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    どこからどこまでか、ほんとなのか、ヤラセなのか? 伝統的な生活の現地調査が日光江戸村となりがち、とはその通り。 一方で、旅とは食の違いを体験することか。 ちなみに、正面から理詰めで責めるとろくなことがない、とは日常と同じなり。

    0
    投稿日: 2025.09.21
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    2週間にわたる調査旅行での刺激も道中の大変さも思いっきり描かれていてとても面白い!! 第4章の劇団デラシャは特に面白い!

    0
    投稿日: 2025.09.12
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    世界には自分が知らない部分がまだまだあるなと思わされた。 テレビ番組の裏側も垣間見えて、その点でも興味深い。

    0
    投稿日: 2025.08.30
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    TV番組「クレイジー・ジャーニー」のロケで、エチオピア南部の秘境に暮らす、酒を主食とする民族の暮らしを二週間体験。 めちゃくちゃ面白くて一気読みでした!! いつも著者のぶっ飛んだ体験に度肝を抜かれておりますが、今回は特に出国前からハラハラさせられました。 そして、毎度ながら高野さんの現地への適応力には恐れ入る。 コンソ村滞在では、「チャガ」というお酒を飲み、デラシャ村では「パルショータ」というお酒を飲んでいる。 酒を主食とする民族で、お茶を飲むようにお酒を飲み、ご飯としても飲む。朝も昼も夜も飲み続けている。何と幼児までもがゴクゴク……… そうして楽しく読んでいるうちにトンデモな展開になり、ひとり突っ込み&爆笑。 そんなことあるーーー!? こういう体験を引き当ててしまう高野さん、ある意味すごい。 次から次へと……あぁ、もう笑い事じゃないのに、吹き出し、突っ込まずにいられない。 おもしろかった! 気分は、昔見ていた「世界ウルルン滞在記」。 著者の他作品も着々と読み進めたいと思います。

    10
    投稿日: 2025.08.12
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    本つまみ食いラジオで紹介されていたため、購入。 終始わくわくする内容。 TVの方は観てなかったけど、残念な気持ちになりそうなので観ずにいようかな。 固形物を食べずにいることが人間の体にとってはいいことなのかも。 行ってみたい!と思うけれど、 お酒が飲めないのと虫刺されのくだりは本当に大変そうで…行くのはやめておこう。

    0
    投稿日: 2025.08.04
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    期待していた以上に面白かった。 面白かったというのは、酒を主食とする人々、が面白いというのもあるが、高野先生が面白い。 面白いことをするわけでも面白いことを言うわけでもないのだが、淡々とした文章が、裏表ないシロウトっぽさがくすぐられるように面白い。 本当に酒を主食にしている民族があるんや。 もちろん酒には栄養もカロリーもある。ビールがそもそも、ピラミッド建設に従事する労働者の健康維持のために配られたことを考えても間違いない。 しかし、アルコールは脳に直接影響を及ぼすことを考えたり、中毒性があることを勘案したら相当信じがたい。なんせ、水の代わりにワインを飲み続けるフランスでも、大人になって交通事故を起こして自分がアル中であることに気がつくという。 食文化全体の違いなのか、遺伝子の違いなのか、寿命の違いなのか、その辺はわからない。 何せ、この本は研究書では無く、そんなんところがあるらしいので行ってみた、体験なのだ。著者の高野先生は、早稲田大学探検部時代に、モケーレンベンベを探しにジャングルに行ってしまった人。その本は知っていたが、先生が書かれていたことは先日まで知らなかった。 異文化の人たちが、日本人を受け入れる様子もまた面白い。 「クレイジージャーニー」と言う番組の取材だったらしいが、番組の都合で本筋と違う感じで割愛されてしまったようだ。それでも一度見てみたいと思う。

    1
    投稿日: 2025.08.02
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    世界はのぺっとした特徴のない顔になってしまった。西洋人の勤勉さのおかげである。かの勤勉さには他に対するリスペクトなんかは微塵もないので彼らは迷いもなく徹底的に平坦化していく。幸いなことに彼らの目を逃れたところでは実に多彩な特徴を持った顔を窺い知ることができる。

    0
    投稿日: 2025.07.19
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    予約してサイン入りを購入して、忙しいのもあり、大事に大事にようやく読み進めました。 ページが残り少なくなってくると、悲しいあるある...また後日談を楽しみに生きよう

    0
    投稿日: 2025.07.17
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    エチオピア南部で暮らす酒を主食とする人々の元で、同じような暮らしをしながら調査をした記録 テレビで放送されたのは観ていたが、その裏でいろんなことが起こっていたとは。滞在期間が短いため細かいところまで詳細に取材したというよりは、生活の雰囲気が伝わってくるような記録になっていると思う。いろんなトラブルが起こっていることもあり、高野さんのいつもの取材の雰囲気がありつつも、スタッフが多いことで起こる問題もあって面白かった。

    1
    投稿日: 2025.07.15
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    酒を主食とする、というタイトルで好奇心が湧くなら読んでみて欲しい。 朝からアルコールは飲んでるけども先進国でありがちなファストフード中心とかよりはよほど健康的にみえる人たちが出てきて、食の正解って何だろうかと考える機会にはなる。 とりあえずチャガ、パルショータ飲んでみたい。カートも噛んでみたい。

    6
    投稿日: 2025.07.04
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    この本を読んだきっかけは、高野さんの他著「イスラム飲酒紀行」を読んだこと。この本では高野さんは酒にありつけない苦痛、そしてご褒美の酒に出会えた悦びを本当に美味しそうに記していた。絶対的にお酒が手に入らない大自然的田舎に出張で身を置いていた私は、この本を読めば読む程、酒を求める喉の渇きが強くなっていくのを感じた。ただ、酒への欲望が強まって困るのに、読んじゃう程面白かった。その時に、今度は酒を飲みながら他著を読もうと決めた。 そして今回、ジャカルタ発日本行のフライトの中、満を持して本作を読了。ご飯時だけではなくわざわざ1番後ろまで赴いてCAさんに追加を貰い、計3本のビールと共に本作を読了した。 素晴らしい!!!本を肴に酒が進む、というのを地で行くような本だった。中断含めずに光の速度で一気読みした。飲んでいる酒は全く異なるけど、酒を愉しむ悦びという点では高野さんと一緒でしょう。 ただ、地域社会の中のディープな所に突進し、彼らのより普段の生活の中に自身を浸す高野さんの姿勢と、空調完璧な昼行便の中でCAさんに若干の羞恥を晒して酒を得た自分の間には天と地の差がある。高野さんのような苦労をもとに酒を飲んだらもっと美味しいのだろう。 今度は行動をも真似て、美味しいお酒を飲みながら、他著も読んでみたい。

    3
    投稿日: 2025.06.27
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    「誰も行かないところへ行き、誰もやらないことをし、誰も書かない本を書く」高野秀行さんの新作ノンフィクションルポ。 今回の訪問国は「アフリカの京都」ことエチオピア。他のアフリカ諸国とは異なる伝統と文化を持つという。特に南部エチオピアは、ユニークな民族がひしめく秘境。今回、「酒を主食とする民族」は実在するのか?をテーマに取材。いつものように高野さん単独取材ではなく、TV(クレイジージャーニー)取材班も同行。それが故にすったもんだのトラブルが発生してしまうのだが、詳細は読んでからのお楽しみ。ギャラ事情にも驚いた…。高野さんをますますリスペクト。 高野さんが行く所って、自分では絶対に行かない行けない行きたくない辺境ばかりだが、今回のも行きなくない度MAXの場所だった。特に“虫”の場面は読んでるだけで体中がゾワゾワして絶対無理! でも、だからこそ怖いもの見たさで読んでしまうし、自分が生きている日本とのあまりの文化風習の違いっぷりに毎回驚かされるし、世界は広いなぁ〜としみじみ。 行きたくは無いけど、本書に出てくる酒(チャガとパルショータ)はちょっと飲んでみたい。味覚を別の辺境で体験した味で喩えるのは高野さんらしい。誰もわからんし!(笑) 高野さんルポにはちょくちょく気になる女子(ソマリのハムディとか)が登場するが、本書では働き者で利発な少女•アルマズが好感度大。またいつか高野さんと再会できることを期待したい。

    44
    投稿日: 2025.06.25
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    「ソルガム」という作物を原材料に、醸す「パルショータ」というアルコール飲料を、ご飯代わりに飲むエチオピア南部デラシャの人たちを訪ねる話なのだがは、コンソの世界遺産あたりは、それなりに興味深かったけれど、期待しすぎか、個人的には、話の焦点が定まらず、ちょっと残念な感じ。作者の下痢の話なんぞ読みたくもない。

    0
    投稿日: 2025.06.23
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    めちゃくちゃ面白かった。銀河鉄道999の例え、わかりやすぅい。砂野さんの『酒を食べる』、重版してる!一般向けの本、ワタシも読みたいです!

    0
    投稿日: 2025.06.20
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    あちこちの辺境へ自ら進んで足を運ぶ物好きな探検家兼ノンフィクション作家である高野秀行による最新作。タイトルでわかる通り、今回もなかなかに(日本人からすれば)変わった場所がその目的地となっており、そこへ行きつく道中でもさまざまな困難が待ち受けていて、異国へ旅する楽しさ大変さが存分に味わえる。 まず、今回の「秘境」なる場所は、先行する研究成果がすでにある点が特徴。砂野唯著『酒を食べる エチオピア・デラシャを事例として』という本が先行する例の本で、この本に感化された高野は自分も行ってみたい!と思い立つわけです。なんでも一日に1リットルはお酒を飲み、大人だけでなく子供もごくごく日常的に酒ざんまいなんだとか。そんなことがほんとにありえるのー??という疑問と興味がむくむく湧いてきっちゃってもう止まらない。だが現在エチオピア南部の地域は個人的に行くには少々ハードルの高い場所らしく、さてどうしようか、という状況に。 ここでもう一つのいつもと違う点「クレージージャーニーという番組の企画として赴く」という要素が加わってくる。目的地である「デラシャ」は、これまでテレビ番組で取り上げられたことが過去に数例しかないらしく、であればこの興味深い人々の生活を番組の企画にすることでいくつかのハードルを乗り越えられるのではないかという魂胆。かくして酒を主食とする人々が住む地域への旅がはじまるのであった――。 んで結論を言うと、大人も子供も一日中お酒を飲んで過ごしている人々はちゃんと実在しています(まあ本の表紙でどどんと見せているのでそれは初めからわかっていることではありますが)。今回の旅記録で面白い、というか興味深かったのは、彼らがテレビクルーへの”映え”を意識し、はじめの方こそ服装から佇まいから「伝統的な民族の姿」を演じていたということが発覚するくだり。 どうやら良かれと思ってやったことらしいのだが、やらせを疑われてもおかしくない事態であり、”よそいき”の彼らを撮っても本来の目的を達成したとは言い難い。ここに、ノンフィクションとは何か? 何をもってして「普段通り」と言えるのか? という、これまで著者の本ではほとんど扱われてこなかったテーマが浮上しはじめ、個人的にはここが一番の読みどころかと思う。 やがて一緒に過ごす時間が長くなるにつれ、彼らの「素」の姿(電子機器を使う、洋服を着る等)が見えてくることになるわけだが、そういった「外面」を見せ、喜ばせようとする意識が彼らの中にはすでにあり、他国からきて騙されてしまう人々、という構図がドキュメンタリーの在り方を考えさせる部分となっていて面白かった。 固形物よりも酒の方を優先して摂取している点、一日に5リットルくらい酒ばかり飲むこともある点、相手の口に物を運んであげる「あーん」の文化がある点、その生活を続けることで起こる健康への影響とは?などなど、他にも興味深い記述が数多くあり、ここら辺は本書を読んで確かめてほしい(昔のゲーム攻略本みたいな締めで恐縮だが)。ともかく今回も楽しい楽しい探検記でした。 あと、彼らに合わせて酒ばかり飲んで過ごす高野さんが地味にすげえ。

    6
    投稿日: 2025.06.16
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    とても興味深い。だけど、テレビ局との取材ということで、なんだかいろんなことがスムーズですね。いや、『デラシャ劇場』とか『虫問題』とか『インジェラアレルギー?』とかはありつつも、いつもの高野さんの旅がバックパッカー自由旅だとしたら、今回のは豪華ツアーだな、と。 それでも、高野さんの視点はおもしろい。お酒飲んでばかりなのに(笑)ちゃんと人間関係とかお酒の作り方とか原材料の育て方と貯蔵のしかたとか、それぞれの土地のお酒の味の違いとか、飲むとき食べるときの作法とか、よくたった二週間でこれだけ見て聞いてできるものだなぁと思う。誰でも行ってみたらわかるってもんでもないから、やっぱりすごい。

    1
    投稿日: 2025.06.14
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    人間はお酒だけで問題なく生きていける、驚きだ。完全栄養食みたいなものなのだろうか。子供から大人、病人まで。しかも長期保存が可能で、火を使ったり調理の必要もなく持ち運びも簡便。すごい。世界にはまだ知らないことがたくさんある。大体の人間は無駄に食べ過ぎだと最近常々思う。1人の人間が生きるのに絶対に必要のない異常な量を貪り食べている動画がSNSで異常に流れてくるが、毎度ぞっとする。地球の資源は無限ではない。自分も戒めようと思った。

    1
    投稿日: 2025.06.13
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    高野秀行の本はおもしろい。 書店でたまたま新刊を見かけたので購入。 酒を主食とする…と言う内容は文句なく面白く、家で飲む主食たる酒とバーで飲む酒との区別があったり、酒を飲んでも塩分とか油をほぼ取らないせいか健康面に問題はなかったりと、ふむふむと思わせられた。 また、滞在する家人との交流や、村の人の生活ぶりも細やかに書かれていて、あっという間に楽しく読み終えた。 「未知の現象を自分なりにあれこれ考えるのが楽しくてしかたない」と言う言葉に、著者が心底楽しんでいる様を感じた。

    9
    投稿日: 2025.06.08
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    面白かった。インジェラ食べてみたい。 パルショータは勝手にHuelのような完全食のようなものに想像した。

    0
    投稿日: 2025.06.08
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    エチオピアのマチャロ村の挿絵はファンタジー小説に出てきそうな様子をしていて、現実の未知の世界にワクワクが止まらない。 旅に行ったような新しい発見やリフレッシュ感を味わいたい人におすすめ。 現地の人が飲むチャガは栄養満点ファスティングドリンクのようだ。ぜひ分子栄養学的観点から研究して欲しい、そして私も飲んでみたいと思った。 「私は絶好調。…一つには食べる量が少ないし、一気に食べない。固形物も少なくて食べてもモリンガと豆とソルガム団子のみ。肉、油はゼロだ。あとはチャガをまるでお茶のように飲む。すると、満腹にもならない代わりに空腹にもならない。常に腹五、六分目くらい。それがいいらしい。その証拠に驚くほど体が軽い。こんなに体調がいいのは何年ぶりだろう。」(P.118) エステシャンのお姉さんに教えてもらった。 どんな本が好きかで人柄が垣間見えるからおすすめの本を聞くのは面白い。 アフリカのルポなんてあまり読まないジャンルだったので尚更刺激的で、アフリカ、エチオピア民族の世界に没入して読む事で、新しい発見やリフレッシュにつながった。

    2
    投稿日: 2025.06.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    エチオピアの、アルコール飲料(チャガ)を多飲するコンソとアルコール飲料(パルショータ)を主食とするデラジャへの訪問記。 デラジャの伝統的な暮らしに酔いしれていたら、実はそれはわざわざ古いものをかき集めて「それっぽく」振舞っていただけだったくだりが面白かった。日本の怪談収集でも、なんか地方の人がわざわざ気をつかって「質の良い」都会風の怪談を用意してしまった話とかあったなあ、と思った。 そう思って読んでいたら、そもそも著者をもてなしてくれていた一家がぜんぜん血縁とかでなく、寄せ集めの人々だったという話だったし、別に気遣いとかでもなく(気遣いがゼロだったわけでもないのかもしれないが)どちらかというと村おこしというか、利益を求めてのことだったので、うん、まあ…利益は大事ですよね。と思った。 酒(パルショータ)の作り方がはっきりしないのも、各々のご実家の作り方がバラバラだからでしたね。 デフォルトの歓待が「白人様が村にやって来る」風の、快適な天幕・現地の方々のダンス・群れる子供たちと追い払う大人、的なもてなしなのは、著者と同様非常に気味悪く思った。これは歴史的な事情によるものですね。 コンソでお世話になった特定の人物に対して後々の教育の手配をした件については、心温まるエピソードだと思う一方、やって良いことなのかどうかよく分からないと感じた。

    1
    投稿日: 2025.06.04
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    安定の高野秀行。 とても面白かった。 ただし語り口のせいなのか、内容の衝撃度は低かったかな。 TVも見てみたかった。

    1
    投稿日: 2025.06.04
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    まずタイトルからして面白い。読む前からワクワクさせてくれる。 舞台はエチオピアの南部のとある農村部。作者の高野さん同様にそんな民族が本当に存在するの?と読み進めた結果、実際に存在するんですよねそんな民族が。 しかも子供も妊婦も飲んでいるじゃありませんか。 その酒の名はパルショーターと言い、作り方も詳しく描かれていていかにも美味しそう。 登場人物の女性たちも個性豊かで、民族の住まいや暮らしぶりも詳しく丁寧に描かれていて、滞在期間は二週間ながらも内容の濃いジャーニー誌であると断言できます。

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    投稿日: 2025.06.01
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    今回高野秀行は、TVクルーと同行。高野は楽しそうだが、クルーは⁈ そして現地の人の「ヤラセ」をどう避けるかの話も面白い。でも一番印象に残ったのは「シラミやゴキブリ」の話…。

    0
    投稿日: 2025.05.23
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    固形物をほとんど食べずに酒を主食とする人々がいる。 このテーマだけでも心惹かれるものがある。 実際にエチオピアにいるのだ。 ビールから日本酒の間くらいのアルコール濃度で、子供から妊婦まで飲むわ飲むわ。 高野氏の食べ物紀行は共感するところが多い。 西洋、東洋文明ばかりが文明でないことを改めて知らされた。

    0
    投稿日: 2025.05.22
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    「クレイジージャーニー」の企画で「酒を主食とする人々」を訪ねたルポ。番組の内幕も含めていつもの高野さんらしい面白くてためになる本。現地の家族とのやり取りも楽しい。エピローグでのアルマズとのやり取りも心和む。 【目次】 はじめに 第1章 ありえない「出発」 1 酒を主食にしている謎の民族デシャ 2 葛飾区のエチオピア 3 日本医学史上初(?)の"怪挙" 第2章 アフリカの京都 1 アフリカの京都は嗜好品天国 2 酒飲み民族への道 3 オールド・エチオピアの世界 第3章 不思議の国のコンソ 1 秘境テレビ番組の舞台裏と裸の王様の苦悩 2 異形の村 3 酒取材最大の危機 4 朝から晩まで酒 5 大酒飲みのハードワーカー 6 銀河鉄道999の星 第4章 劇団デラシャ 1 本格酒民族デラシャの洗礼 2 十九世紀以前のアフリカへタイムスリップ 3 どっちも土器、みんな土器 4 謎と混乱の果てに 第5章 ホンモノの家族とホンモノの酒飲み民族 1 ホンモノの家族を発見! 2 汝、固形物を食べるなかれ 3 味噌入り(?)の濁り酒パルショータ 4 テレビ画面に映らない問題 5 幻の本格酒飲み民族は実在した 6 地下銀行「ポロタ」 7 素に近づくと素面でなくなる 8 究極の異種格闘技、主食酒VS現代医学 9 別れの固形物パーティ 10 裏の裏に裏がある エピローグ 謝辞

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    投稿日: 2025.05.22
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    高野秀行さんの新作。エチオピアの秘境にいるデラシャの人々をクレイジージャーニーのTVスタッフと共に訪ねている。パルショータというお酒を老若男女全員が飲んでいるというのだから日本にいたら想像できない話である。いつも通りの好奇心をくすぐる内容と軽快な文章でスラスラ読めた。 "最低でも、「酒が有害かどうか」などという単純すぎる議論はデラシャとパルショータを十全に研究してからにしてもらいたい。それが多様性時代のフェアで科学的な態度だろう。" この一文には酒好き(?)の高野さんの強いメッセージを感じました。

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    投稿日: 2025.05.21
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    「語学の天才まで1億光年」「イラク水滸伝」で、すっかりファンになった高野秀行さんの最新作。表紙の男の子が手に持っているペットボトルの中身は、いわゆる地酒。こどもが酒、でも十分な驚きだが、ほとんど固形物を口にせず、酒を「主食」にする民族に会いに、エチオピア南部へ行く話。 イラク水滸伝とは違って、テレビ番組の企画のため、取材は2週間に限定、など多くの制約が、ハプニングを起こしたり。しかし、事前調査ほとんどゼロで、現地のコーディネーターの段取りだけで乗り込むところは、最近のテレビの厳しさのせいなのか。興味を持って取材を希望していたのが高野さんだから、成立したはずで、レポーターやタレントなら途中で中止になるだろう。 2週間の調査でも、楽しい、興味深い話が盛りだくさんだが、やはり謎や疑問が残るのも確か。続編に期待。民俗学的な比較や考察も面白い。 酒を主食にする村でも、皆さん体格がよく、健康だという。もちろん酒は飲み方しだいで、行動や健康に問題を起こすが、酒そのものが健康に与える影響は、単純に決めつけられるものではないのかも。 食料がなく、水の少ない離れた場所で長期滞在して、畑などの仕事を行う時には、酒は便利だと。時々、村から原酒の補給が来るとか。

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    投稿日: 2025.05.18
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     『アヘン王国潜入記』『謎のアジア納豆』に続いて、高野秀行の本は、3冊目『酒を主食とする人々』を読む。著者は、実に探究心が旺盛だ。  「エチオピア南部に酒を食べる人々がいる」という名古屋大学特任助教の砂野唯の情報から、高野秀行は、エチオピア南部のコンソ村とデラシャ村を訪問し、民家にホームステイしその日常生活を観察する。実に反吐を吐き、下痢をしながら、虫に食われての体験記。まさに身体を張った取材だ。  エチオピアの人が主に食べるインジュラは、イネ科作物のテフ(種子がコメより小さい)の粉を水で溶いて、発酵させて生地として、焼いて食べる。高野秀行は、このインジュラを食べると下痢をする体質のようだ。テフにはグルテンがないのに、なぜなんだろう。エチオピアに立つ前に、日本のエチオピア料理店で、インジュラを食べて、七転八倒し、出発を1週間遅らせるという事態さえ招いた。  最初に、首都アジスアベバから南西550kmほどのエチオピア南部のコンソ村(標高1000mほど)に潜入。コンソ村では、「チャガ」と呼ばれる。その地域は、水がなく、乾燥した土地でも生えるソルガム(コウリャン)、トウモロコシが主原料となる。ソルガムの粉ととうもろこしの粉とモリンガ(わさびの木)の葉が使われる。こねてダンゴ状にする。それゆでて、放冷させ、それに麦芽を入れて発酵させる。三日程で水で延ばしてのめるようになる。アルコールは4〜5度くらい。それを朝から晩まで飲むのだ。コンソ村の人は1日に5リットルほど飲むという。ドブロク風で青臭い味がするようだ。ひょうたんで飲むのが普通。  そして、固形物としては、ソルガムの粉を団子のようにしたものを食べる。それ以外は、あまり食べないが、ソルガム団子を食べる量は多い。  次に、その隣村のデラシャ村(人口13万人)にいく。ここでは「パンショータ」という酒がある。ここはかなり都会化されていて、民族博物館のようなところで最初歓迎を受ける。おばさんたちがたくさん来て、朝からパンショータを飲む。同じように、住民は1日5リットルを飲む。水が貴重品なので、パンショータが水代わりで、5歳くらいの子供から妊婦までみんなパンショータを飲む。  パンショータの作り方は、ブランゴ(エチオピアンケール:Brassica carinata)というアブラナ科の野菜の葉を刻み、容器に入れて、その上をソルガム粉で覆う。3日後の追加でソルガム粉を足して、全体を混ぜ込む。さらに1週間後に石臼で練り込み(それをシュッカという)、加熱して糊化する。麦芽種子粉末を混ぜて、密閉容器に入れて、ドロドロな状態(それをソカテタという)で3ヶ月後に飲めるようになる。  コンソ村のチャガと比べて濃厚である。それを水で割って飲み、偉い人には濃いめのパンショータを振る舞う。糊化して水で延したのがカララという飲み物になる。パンショータを飲み続ける生活をしているが、栄養不良やアルコール依存症にはなっていない。タンパク質の摂取量が足りないように思えるが、あくまでも、パンショータは、主食の位置を示している。発酵によって、アミノ酸が供給されるようだ。その地域では、豆類は虫が多くて栽培ができないようだ。  初期の段階で、モリンガやブランゴを使うのは、葉に棲みついている微生物(主に乳酸菌)がいるからだと思われる。世の中は、広くて、多様な生活がある。お酒が嗜好品ではなく、主食っていい生活だ。それにしても、ソルガムが重要な役割をしている。ソルガム生活ですね。

    2
    投稿日: 2025.05.14
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    クレイジージャーニーで放映されたノベライズ。 高野さんの観察力、考察力とその描写力が相変わらず面白い。 コンソのチャガとデラシェのパルショータ飲んでみたい、マッコリでも飲もうかしら。。

    0
    投稿日: 2025.05.09
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    えーほんと?と思うようなタイトル。 酒は脳を破壊するといわれてるけれど 大酒飲みなのに元気で長生きしてる人もいる。 ほんとはどっち?って、結論はないと思うんだけど。 こんな本が出てるとは知らなかったので 読んでみたいな。

    0
    投稿日: 2025.05.05
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    面白かった! 著者の、『彼らは決して「遅れている」わけではない』『ただし、「進んだ方向性がちがう」のである。だから西洋文明が世界基準になってしまった今、「遅れている」ように見えるだけだ』という視点が好きだった。 …と思った矢先に、『 「アルコールは有害」という趣旨を打ち出すことを推奨する学術雑誌が増えている』ことに対して、『それはおかしいんじゃないか』と激怒している文章が続いているのを見たら、「著者が、大好きなお酒を飲むことを正当化したい面もあるのでは?」とちょっと笑いたくもなった。 でも、『少なくとも現代科学ではデラシャ人の酒主食生活を説明することはできない。彼らは科学がまだ達していない「未知」の領域にいるのだ。西洋文明の方がこの点ではまだ「遅れている」。早く追いついてほしい。最低でも、「酒が有害かどうか」などという単純すぎる議論はデラシャとパルショータを十全に研究してからにしてもらいたい。それが多様性時代のフェアで科学的な態度だろう』という主張には、まぁまぁ納得。私もその研究結果を知りたい。 しかしまぁ、世界には、知らない文化、信じられないような生活が、まだまだ沢山あるんだろうなぁ。

    2
    投稿日: 2025.04.30
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    驚きが多かった。 ・クレイジージャーニーはノーギャラだった ・デラシャでのヤラセ(番組側ではなく現地の人によるもの) ・酒を主食にしている人たちが実在した ・彼らは近隣の他の人々と比べて体格が良く、健康に問題がある様子もない 読み進めずにはいられない文章で、未知の世界を教えてくれた。 ますます高野秀行さんのファンになった。

    21
    投稿日: 2025.04.26
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    このタイトルなに!?リアル「あぶさん」?ということで、読んでみました。参考文献にもありますが、『酒を食べる エチオピア・デラシャを事例として』砂野唯という本で既に学術的に紹介してあるそうです。高野氏的には興味あっても後追いだし、仕事でなく訪れるにはハードルの高いこの地域へ、TVクレイジージャーニーの仕事として行くなら意味があるのではないかということで、TVの取材旅行をまるごとノンフィクション本にしてあります。いやー、面白い。かなりダラダラと話が続いていくんですが、予想外のことが起き続けて、さらには酒を主食のように飲む民族に会えたかどうかは読んでのお楽しみなんですが、結構常識ひっくり返ります。 そこそこ難しいので中学校以上だけど、読めれば小学生でも大丈夫です。

    3
    投稿日: 2025.04.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    めっちゃ面白かった!本来はクレイジージャーニーの企画だったようだけど、ハイパーハードボイルドグルメリポートと同じく、地上波に載せきれなかった部分を補填したような作品。しかしデラシャ旅全カットというのは信じられない。 まあ出オチというか本当に"酒を主食とする人々"の話なんだけど。パルショータは感覚的にどぶろくみたいなもんなのかな?美味しくはなさそうだけど著者があまりに旨そうに飲むので美味しそうに見えてくる。かなり過酷な環境での旅だと思うけど……虫に刺されて睡眠不足になりながらも仕事を続けるところに研究者シップ・テレビマンシップを感じた。特にトコジラミを持って帰ってきてしまった話は戦慄したけど……本棚とかに寄生してしまったら家財道具を入れ替えないといけないくらい大変なので、寝具を乾燥させただけで済んでよかった。あとアルコール度数を測りようがないので己の酒飲みセンサーで感覚的に測定していたのがなかなかざっくりで面白かった。自分は酒飲みなので夢のような環境……と言いたいところだけど、肉やら魚やらの固形食も大好きなので酒だけ飲めればいい!ってことにはならないなーと思った。酒が良いというか、パルショータが完全栄養食として優れているのかなと思う。 あと、彼らの暮らしはある種人間の進化系の一系譜って感じもする。でも著者は順応してたから、外から来た人も同じ暮らしをしても問題なく生きられるのかなー。常にほろ酔いで明るく過ごせるなら良いねえと思う。アルマズのその後もぜひ知りたい。 砂野先生の「酒を食べる」もぜひ読んでみようと思った。

    2
    投稿日: 2025.04.14
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    本の概略はタイトルの通り。 エチオピアにはこんな民族が存在しているのだなあと。 アルコールは妊婦や子供の健康には悪いというのが西洋医学の定説だが、この人々は当たり前に飲み、健康にも影響しないどころか筋骨隆々。 その理由も記載されていた。

    0
    投稿日: 2025.04.09
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    【感想】 辺境探検家・高野秀行氏の最新作では、エチオピアに住む「デラシャ」という民族を訪ねる。デラシャは世界でも類を見ない「酒飲み民族」であり、パルショータという酒「だけ」を飲んで暮らしているらしい。固形物や普通の水すら摂らないというのだから驚きだ。 今回、デラシャとその近くに住むコンソという2つの民族を訪ねるのだが、彼らは普通にメジャーな民族である。ガイドによるとコンソ人は「35万人ぐらいいる」ということであり、実際行ったらすぐに会えてしまった。今までの筆者の辺境探検とは異なり、会うための交渉、現地までのアクセス、生活実態の調査等は格段に難易度が低く、これによって生活習慣を克明に記録することに成功している。 さて、パルショータという酒は実際どのような物なのか?私たちにもなじみ深い食品で例えると、少し酸味の強いバナナマッコリだ。アルコール度数は3~4パーセント程度、酒の種類としては濁り酒であり、蒸留酒と違ってある程度お腹に溜まる様になっている。筆者は1日1.5リットルが限界だったようだが、デラシャ人はこれを1日5リットル程度、毎日飲んでいるという。そして食事をそれだけで済ませ、他に何も食べない人もいる。 そもそも、そんなにアルコールを摂取して平気なのか?と思ってしまうが、これが意外と大丈夫らしい。それどころか、むしろ健康にいいのだ。筆者が10日間酒中心の生活をしていたところ、パルショータを飲んでも喉が渇かなくなり、水分を全て酒から取るようになった。そして体調はここ十年でいちばんと言っていいほど良くなったとのことだ。 パルショータは濁り酒なので、一度にそれほどたくさんは飲めない。そこそこ飲むと満腹ではないけれど「満足」してしまう。放っておけば、すぐに腹が減るはずだが、ちょくちょく呼ばれて酒を差し出されてそれを飲むから空腹には至らない。つまり、常に「空腹でもなければ満腹でもない」という理想的な状態にあるのだ。 アルコールは健康に悪いと言われているが、むしろアルコール「単体」には害が無いのかもしれない。逆に現代人の健康を害している原因は、アルコールではなくて固形物――酒の肴として食べる炭水化物や糖質、塩分にあるのかもしれない。 現代医療の常識を覆す人々、それがデラシャ人なのだ。 ――彼らは決して「遅れている」わけではない。「自然と共生している」わけでもない。コンソ人もデラシャ人も強烈なデベロッパーであり、自然を作り替え、コントロールしようとしていた。酒を主食とする食生活もやむをえずそうなってしまったのではなく、意識的につかみ取ったものだろう。その意味では現代の日本人や西洋人と同じだ。ただし、「進んだ方向性がちがう」のである。だから西洋文明が世界基準になってしまった今、「遅れている」ように見えるだけだ。 ――――――――――――――――――――― 【まとめ】 1 エチオピアへの旅支度 砂野唯著『酒を食べる エチオピア・デラシャを事例として」(昭和堂)という本を読み、心底驚いた。エチオピア南部のデラシャという民族は、栄養の大部分をパルショータと呼ばれる酒から得ているというのだ。パルショータはソルガムという穀物から作られる濁り酒で、アルコール度数3~4パーセントくらい。それをなんと1日5リットルも飲むとか、子供も2歳から少しずつ慣れて10代半ばで大人と同じように酒が主となるとか、ほとんど酒だけで生きているのに筋骨隆々としているとか、信じられないことばかり書かれている。 しかも、この情報化社会において、デラシャについて取り上げたテレビ番組やYouTubeなどは一切ない。目撃条件は、砂野氏の著書だけなのである。 そんな謎に満ちた民族にいつかに会いに行きたいと思っていたところ、クレイジージャーニーのスタッフから「高野さん、どこか一緒に行きませんか?」と声をかけられ、提案したところ企画が通った。 2 アフリカの京都、エチオピア まず、デラシャの隣に住む「コンソ」という別の酒飲み民族の村に訪れ、その後デラシャを訪ねるというプランを立てた。デラシャの人たちは一人あたり1日平均5リットルの酒を飲むのに対し、コンソの人たちは平均約2リットルだという。それでも十分な酒飲み民族だ。 ガイドのヨハネスによれば、コンソ人は「エチオピアでいちばんの働き者」として有名だという。それからデラシャ人もよく知っている。しかし、そのヨハネスも、デラシャがほとんど酒だけで生活しているとは、今回の仕事を頼まれるまで知らなかったという。さらに彼曰く、「今、(デラシャ本来の酒である)パルショータだけを飲んでいる人は20パーセント程度で、かなり辺鄙な村へ行かなければいけない」らしい。 一行はまず飛行機で首都のアジスアベバに向かい、そこから陸路でコンソ特別自治区へ向かうことにした。 アジスアベバから南部の都市アルバミンチに向かう約8時間の道のりで、つくづく感じ入ったのは、エチオピアという国の特殊性だった。「エチオピア好きはアフリカ好きではない」という話がある。研究者にしても援助関係者にしても、ケニアやコンゴが好きなら他のアフリカ諸国にも興味があるし、アフリカ全体が好きであることがふつうなのに、エチオピア好きは他のアフリカにさして興味がないと言われる。 あたかもエチオピア好きが「偏狭な性格」みたいに聞こえるが、エチオピアを旅していると無理もないと思ってしまう。他のアフリカとあまりにちがうからだ。 京都に夢中になって他の日本に興味を持たなくなってしまう外国人がいると聞いたことがある(日本人でもそういう人はいる)。京都だけでも見所がキリもなくあるし、京都を見たあとで日本の他地域を見ても薄味に感じてしまうらしい。それと同じことかもしれない。 アフリカの京都であるアジスアベバは日本の京都より何倍も独自性が高い。アムハラ人など中心的な民族だけでも本当の意味での「グローバリゼーション」から離れた独自路線を驀進しているのに、南部に来ると、いくつもの少数民族がおり、それぞれがさらに独自路線を歩んでいるのである。 3 コンソ人の酒飲み習慣 コンソ特別自治区の人口は2007年に実施された国勢調査で約24万人、ガイドのヨハネスによれば「今は35万人ぐらいいる」とのこと。デラシャの人よりもマイルドな酒民族であるが、彼らの飲む「チャガ」は今やこのエチオピア南部を席巻し、グローバリゼーションを引き起こしているという。 コンソ人が住むマチャロ村は、石と岩を使って砦のような形に作られていた。敵の襲来に備えるための造りだ。コンソの人たちは最初に村を作るとその周りに砦を張り巡らし、その中に家を作る。でも人口が増えるとそれ以上家を建てられない。すると、村の外側に新しい村を造って同じように砦を張り巡らせる。これが「第2世代の村(集落)」なのだ。そしてもしこれ以上人が増えると、また外側に新しい円を描くように砦と集落を作る。第3世代だ。 このマチャロ村では、第1世代に何年の歴史があるかわからないが仮に200年として、第2世代で180年、合わせて380年の歴史が「記録」されていた。 マチャロ村に着いた一行は、ツーリスト・ガイドのチュチュに案内されて、早速チャガをご馳走になった。 チャガは酸味が強くて薄味、アルコール度数は4、5パーセントといったところだ。チャガは濁り酒であり、韓国のマッコリよりもどろっとしている。穀物の殻のようなものが喉に引っかかる感じもある。だから、そんなにグイグイ喉を通らない。そして想像以上に胃がもたれた。私は美味しかったが、ディレクターの岩木くんは、一口飲むなり「うわっ、酸っぱい!」と顔をしかめた。その仕草がおかしくて家の人たちから笑いが起きた。D岩木君曰く、「腐ったヨーグルトが発酵したみたいな味」とのこと。そこまでひどくないだろうと思うが、彼はこういう僻地の村で飲み食いすることも初めてだから、すごいゲテモノ酒を飲まされたように錯覚するのだろう。 コンソでは、子供は2~4歳で少しずつ慣れさせていき、12、3歳で「主食」としてチャガを飲むようになるらしい。主食酒開始の時期を決めるのは親。それまで子供は「マラダ」というノンアルコールのソルガムドリンクを主に飲むとのことだ。 そして、朝晩問わず飲む。住人は市場に出かけたり水を汲みに行ったり農作業をしたりするが、その合間にしばしばチャガを飲んでいる。2人以上で飲むときもあれば、1人でカップにさくっと注いで飲んでいることもある。しかし酔ったように見える人はおらず、一息つくとまたテキパキと働き始める。 私は急速にチャガの生活に慣れてきていた。最初は酸っぱくてお世辞にも美味しいとは思えなかったのに、2日目には「ああ、旨い!」と口に出してしまうようになり、飲む量もどんどん増えてきた。ほろ酔い寸前のまま活動もできる。ただ、慣れないのは喉の渇きだ。酒を飲めば喉が渇く。気候は極度に乾燥していて暑い。最高気温は30度を超し、直射日光はひじょうに強い。 だからどうしてもキャンプから持ち込んだペットボトルの水を飲まざるをえない。ところがコンソの女性は水を一切飲まない。朝にコーヒー茶を500ミリリットルほど飲み、3~4日に一度チャガを作るときにソバ湯ならぬソルガム湯をすする程度で、あとは酒で水分を補給している。 エチオピア東南部は水が貴重だ。だから乾燥に強いソルガムをもっぱら作るが、それだけでは栄養が足りない。でも発酵させて酒にすると栄養分がまかなえる――というのが、コンソやデラシャが酒をメインの食生活にした理由の一つとされている。 4 飲酒民族デラシャ人 コンソ人が住むマチャロ村を離れ、一行はデラシャ低地にあるホルテ村へと向かった。 敷地は風流な石積みと竹の柵でいくつかの区域に仕切られていた。コンソとちがって、広々とした空間の中に丸い円錐形の屋根の家が5つ、6つ立っている。コンソのもっこりした屋根とはちがう、鋭角的な円錐形の屋根だ。 パッと見て、現代的なもの、あるいは西洋文明的なものは全く見当たらない。 さらにモリンガの木をくぐり、2段ほどの石段を上がると、タイムスリップ感はますます強まった。上に植物を這わせた棚が屋根代わりになっているテラスが設えられており、そこに民族衣装を着用した男女がずらりと腰を下ろし談笑していた。7割方は女性だ。 近くの女性が土器に入ったパルショータを持っていたため、さっそく味見させてもらった。酸味が強くて濁り酒であるところはチャガに似ているが、ちょっと野菜ジュースのような風味がする。パルショータにはモリンガを混ぜると書かれていたからそのせいかもしれない。ソルガムの粉は細かい。口当たりもなめらかだ。 その後、ホルテ村でのもてなしや生活様式がすべてヤラセだということに気づいた一行は、きちんとしたデラシャ人の生活を見るべくアルガイ村に身を移す。 ここでももてなしとしてパルショータが出てきた。飲んでみると、低地のホルテ村のものと少し味がちがう。青臭さが少ない。低地では酒に発酵したモリンガが含まれているが、高地ではブランゴ(エチオピアンケール)が含まれていると聞く。それで味がちがうのかもしれない。アルコール度数はビールよりやや弱い程度、4パーセントぐらいだろうか。 ホストファミリーのニブレットがパルショータの作り方を説明してくれた。まず、菜の花似のブランゴを混ぜたソルガム粉を発酵させ、その後でそれを別のソルガム粉に混ぜて発酵させ、酒にする。あえて日本人的に喩えれば、味噌を仕込んでから、それを米に混ぜて発酵させて濁り酒を造るような感じである。チャガはたった3日でできるのに、パルショータは作るのに1カ月以上かかるというのだから驚きだ。 畑で農作業する、長男のダンナベに話を聞いてみた。彼は「朝から晩まで、パルショータだけ飲んでいる」という。しかも彼の子ども(7歳ぐらい)も当たり前のようにパルショータをごくごく飲んでいた。 1日にどのぐらい飲むのかというと、4〜5%の酒を10リットルぐらい飲んでいるという。しかも子どもも酒のほうが美味しいという理由で水は飲んでおらず、他に何も食べないという。 パルショータはバナナジュース的な見た目と同様に、非常にどろどろしていて、他の酒のようにするする喉を通っていかない。私は1日1〜1.5リットル程度が限界だ。しかし、ここでは誰も彼も酒を飲んでいる。酒は煮炊きする必要がなく、一日、陽にさらされていても傷まない。好きなときに好きなだけ飲める。保存もきく。仕事中にはこれ以上便利な飲食物はない。パルショータは食事と水を兼ね備えたスーパードリンクなのだ。 5 健康面に問題はないのか? デラシャの人たちが――大人ばかりか一部の子供たちも――酒を主食としていることは間違いなさそうである。信じにくいことだが実際にそうなのだ。 しかしである。現代の医学ではアルコールの多量摂取は好ましくないとされている。彼らは子供の頃からずっと大量の酒を飲み続けて、健康に悪影響を及ぼさないのだろうか? デラシャ第一病院の院長であるアスマラ・アベラ博士は、「デラシャ人の健康状態は他民族よりも良好です」と豪語する。確かにデラシャの人たちは周辺の民族よりも体格が良く、筋肉量も多い。また、肝臓疾患や高血圧、糖尿病など、酒をたくさん飲む人がかかりやすい病気についても見られないとのことだった。むしろグローバリゼーションによって肉や油を摂る生活となった低地の人たちに高血圧と糖尿病が増えているという。 しかし、医学的にはよくないとされている飲酒がなぜデラシャでは問題ないのだろうか?それに対する答えは次のとおりだった。 「それはデラシャの飲酒が気晴らしや娯楽のためではないから。パルショータは食事です。飲むことにも慣れているんです」(院長先生) 「アルコールのとりすぎで問題を抱える人はいます。でもそれはパルショータではなく、アラーケのようなもっと強い酒です」(ウォンドン先生) 2人の医師は、「昔はそれほど飲まなかった。(食糧事情が改善された)今の方がたくさん飲むようになった」こと、加えて「酒を飲む量が増えてからもデラシャの人たちの健康には何も影響が見られない」ことを強調していた。 驚きだったのは、病院で入院中の患者や妊婦すらパルショータを飲んでいたことだ。もはや「子供の頃から酒を飲んでいる」とか「生まれたときから飲んでいる」という次元ではない。「生まれる前から飲んでいる」のだ。胎児は酒に浸りながら産まれるのを待っている。 デラシャの人たちは油を摂取しない。砂糖もほとんどとらない。塩分摂取も少ない。もっと言えば、固形物の摂取量が少ない。もし本当に飲酒がよくないとすれば、甘いものや脂っこいものや塩辛いものをたっぷり食べ、肉や魚もたくさん食べ、そのうえ酒を飲むからではないか。そういう「全体」を見る視点が現代科学では決定的に欠けているように思える。 少なくとも現代科学ではデラシャ人の酒主食生活を説明することはできない。彼らは科学がまだ達していない「未知」の領域にいるのだ。西洋文明の方がこの点ではまだ「遅れている」。早く追いついてほしい。最低でも、「酒が有害かどうか」などという単純すぎる議論はデラシャとパルショータを十全に研究してからにしてもらいたい。それが多様性時代のフェアで科学的な態度だろう。

    35
    投稿日: 2025.04.07
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    朝に飲み、昼に飲み、夜にも飲む。空腹満たすために飲む。食事として飲む。子供も飲む。妊婦も飲む。生まれたときから、いや生まれる前から母親の体を通して飲む。肝臓は元気。糖尿病にも高血圧にもならない。栄養失調もない。推定4%の酒。アルコールは身体に悪くはない。…内戦が続く、エチオピア。比較的治安のよい南部諸州。1日2ℓを飲むコンソ特別自治区を前菜に、メインディッシュのデラシェ特別自治区では1日5ℓ。酒の名前はパルショータ。主食でありお茶でもある。”ヤラセ”が発覚する舞台裏。放送でカットされた顛末は本書が伝える。

    3
    投稿日: 2025.04.07
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    辺境ライターの高野さんの最新作 テレビのクレイジージャーニーの取材で、エチオピアにあると言う酒を主食とする民族を取材した本。相変わらず文章が素晴らしく面白い。高野さんにかかると旅で出会ったトラブルが全てネタになる。高野さんの面白さはそのトラブルがなぜ起こったかと言うことを分析する能力にある。高野さんは、自分たちと違う習俗について、人間は平等な価値観を持っていると言う視点からなぜこのような習俗の違いが生まれるのかということについて深く考察がなされる。今回訪れた民族は、今、現在世界的には悪とされる飲酒の習慣を持ちながら、それも妊婦や子供でさえも飲酒しながら、健康な生活を維持していると言う驚愕の民族であった。ぜひもう一度取材して再調査してほしい。 有機的な直線のない文化というのはぜひ見てみたい。

    5
    投稿日: 2025.03.27
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    2025年3月22日、日本橋 丸善にあった。2階(初)。棚に面出しされてた。今の私にドストライクな内容。発酵酒。ちょうど執行草舟社長の動画の影響でハチミツ酒(ミード)に興味があるところ。日本橋丸善END

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    投稿日: 2025.03.22
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    酒は体に悪い。 今や常識と言ってもいいこの考えは、西洋式の思い込みでしかないと本書は気づかせてくれる。 高野さんの著書の中でも、本書や『アヘン王国潜入記』は、私たちが普段、どんな色眼鏡をかけて世界を見ているのかを教えてくれる。 とか書いてみたが、高野さんの本を読んだことのない方のために言っておくと、硬い本ではないので、全然。 見慣れないものを飲み食いしては腹を壊し、ホームステイ先の人々と仲良くなってほっこりし、とんちんかんなオチがついて回るという、高野さんの旅の魅力が全開の一冊。 番組でカットされたシーンが満載の、いわばディレクターズカット版クレイジージャーニーなので、放送を観た人も観ていない人も、ぜひ手に取って読んでほしいと思う。 私は普段、酒を飲まない。 以前は飲んでいたが、妊娠と胃がんをきっかけに飲まなくなった。 飲んでも年に一、二回。 が、肝臓の数値がメキメキ上昇している。 定期検診の血液検査のたびに、主治医も嫌な顔をする。 そりゃそうだ。 せっかく胃を切ってやったのに、今度は肝臓かよ、とうんざりしているに違いない。 が、それは胃がないせいだということを言っておきたい。 私は夜中や寝る前に飲み食いしている。 胃がないので、すぐに空腹になってしまう上に、血糖値まで下がってきてしまうからだ。 けれど、そのせいでバカみたいに酒を飲んでいた頃より明らかに数値が悪くなっている。 つまり、飲酒するかどうかに関わらず、食習慣に問題があれば内臓疾患には罹りやすくなるのだと思う。 酒をやめたからと言って健康上の問題がオールグリーンになるわけではない。 それと、デラシャの人々の栄養状態が良好なのは、あの酒が甘酒に近い成分をもっているからなのじゃないかと思う。 甘酒は必須アミノ酸を摂取できるので、飲む点滴とも言われるらしい。 それと、たぶん腸内細菌。 牛が草食なのに筋肉を蓄えられるのは、腸内細菌をタンパク源にしているためだと聞いたことがある。 デラシャの人たちの腸内環境は、かなりいいんじゃないんだろうか。 その証拠なのかなんなのか、体つきががっしりしている上に、虫刺されにもびくともしないスベスベお肌に高野さんも驚いている。 今後、この驚きの食生活の謎を解明し、本当に悪いのは酒なのか、西洋スタイルの食生活なのか、曇りなきまなこで論じてくれる医学者が登場してくれるのが待たれる。

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    投稿日: 2025.03.12
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    酒を主食とするエチオピアの部族を巡る旅行記。高野さんの旅行記に出てくる酒や料理はいつも食べたくなる。それくらい筆がうまい。 多様性と謳っていながら世界各地の文化や風習を科学的根拠とやらで西洋化してしまう西洋文明に対するあとがきの苦言に頷いてしまう。

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    投稿日: 2025.03.09
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    TBSテレビ「クレージー・ジャーニー」の企画にのり、エチオピアの「酒を主食とする人々」への地へと向かった高野氏。その人々を知るきっかけは2019年、書店でたまたま砂野唯著「酒を食べる エチオピア・デラシャを事例として」という本を見つけて読んだこと。 それによると、エチオピア南部デラシャという民族は栄養の大部分をパルショータという酒から得ている。イネ科のソルガム(別名モロコシ、コーリャン)という穀物から作られる濁り酒で、アルコール度数は3~4%、それを一日5リットルも飲む。発酵させて酒にすると、タンパク質を構成するための必須アミノ酸などが生じ、人間が生きるに十分な栄養をまかなえる、という。 いろいろと大変な準備を乗り越え、2023年9月下旬にスタッフと共に出発、滞在期間は2週間。首都のアジスアベバから南へ、ケニア国境に近いデラシャへ。そこでは確かに「酒」を日常的に飲む人たちがいた。 村にはいると、まさに砂野氏の本にあったごとく「酒」があった。村によって作り方も度数も違うが、日本酒ほど度数は高くない。水で割って飲んだりするが、写真にもあるが、アルコール分の入ったバナナジュースのような見た目と舌ざわりとのこと。その酒のほかはソルガム粉を練った団子を食べる。デラシャの病院の医師とも会い話を聞くと、「デラシャでの飲酒は気晴らしや娯楽ではなく、食事だから」という答え。それに体格もいいでしょう?と問われると、確かにデラシャの人は背が高く体格がいい。 高野氏がデラシャで感じたのは、 生活は質素だが、決して「遅れている」わけではなく、「自然と共生している」わけでもない。生きるために自然を作り替え、コントロールしようとしていた。酒を主食とする生活は止むを得ずそうなってしまったのではなく、意識的につかみ取ったものだろう。その意味では現代の日本人や西洋人と同じ。ただ西洋文明が世界基準となってしまった今、「遅れている」ようにみえるだけ、「進んだ方向が違う」、と言う。 メモ ・1人1日5リットルくらいは飲むらしい。高野氏も滞在中は酒に慣れ、酒とダンゴの日々だったが、満腹ではないが空腹でもない、という腹具合。 <酒の名称> ・コンソ、マチャロ村:「チャガ」 ・デラシャ、アルガイ村:「パルショータ」チャガに比べひと手間かかる作り方で度数が高い。 ※甘酒のような「カララ」というのもある。 ※蒸留した「アラーケ」もある 表紙の写真は、ヤギ追いの子供たち。手に持っているペットボトルの中身は、3~4パーセントの「パルショータ」。この「酒」がこの子供たちのお弁当にして水筒なのだった。水と食事を兼ねたスーパードリンクといえ、酒は煮炊きの必要もなく、一日陽にさらされていても傷まず、好きな時に好きなだけ飲め、仕事中にはすごく便利な飲食物なのだった。 ホームステイしたデラシャ、アルガイ村の家族は少し離れたところに畑でソルガムとトウモロコシを作っている。収穫前には父子で泊まり込んで鳥から実を守る。また乾燥した土に「ポロタ」というフラスコ状の所蔵穴を掘ってトウモロコシを貯蔵していた。4,5年は持つという。トウモロコシをどう食べるかは記述が無かったと思う。 氏族ごとにまとまって住み、デラシャの病院では270人の医師と看護師がすべてデラシャ人だった。住居は円形で木で作られた小さなもの。 デラシャへは、首都アジスアベバから車で行ったが、現在は「南エチオピア州」となり、世界的な「秘境ツーリズム」のメッカ。女性が下の唇に直径20センチもの木の皿のようなものを入れているムルシ人とか、赤土で髪を赤く結っているハマル人などの民族がいる。 ・エチオピアでは食事の時「あーん」と相手の口に食べ物を運んであげる「グルシャ」と呼ばれる奇習があり、高野氏も体験した。 ・アジスアベバでは巨大なマンション群やハイウェイもある。が途中で高速道路は唐突に終了し、舗装の一本道となり視界にはロバ車とヤギの世界になった。 ・南部は自治州となっていて、民族がまとまって、テリトリーを持って住んでいる。 ・ガイドのヨハネスはスマートフォンを使い始めたのは2009年で、高野氏とほぼ同時期。でも1990年代の子供の頃は裸足で羊飼いをしていたという。 ・エチオピアの公用語はアムハラ語でアフリカで唯一独自の文字を持つ。 ・デラシャの酒がテレビで放映されたのは、2020年にNHKの「食の起源」で5分ほど写った。 ・東京都葛飾区の京成線四ツ木駅付近は在日エチオピア人が集まって住んでいる。 参考文献 砂野唯著「酒を食べる エチオピア・デラシャを事例として」昭和堂2019  15年もデラシャを研究している。高野氏も実際に会ったりして話を聞いたとある。 篠原徹著「ほろ酔いの村 超過密社会の不平等と平等」京都大学学術出版会2019  コンソでの調査 2025.1.23初版第1刷 図書館 TBS クレージージャーニ 2023.12.4に放送された。 https://www.tbs.co.jp/crazyjourney/archive/20231204/

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    投稿日: 2025.03.06
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    酒を主食とする人々はもちろん特異な存在であるが、クレイジージャーニーのクルー付きというのがいつもの高野作品と大きく違う。 この特別な設定が面白さを生じさせてもいるが、ボリューム不足感は否めない。 流石の高野秀行でも地元民との同化にはもっと時間が必要だ。 とはいえ出発前からとてつもない面白さでインジェラアレルギー事件には笑ってしまう。 コンソの街はテレビ番組をなぞる程度だが、ヤラセ事件の部分は深掘りできており楽しい。 チャガやパルショータはさておき、ビールが飲みたくてたまらなくなる本だった。

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    投稿日: 2025.03.03