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総合評価

10件)
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5
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  • DJ Charlieのアイコン
    DJ Charlie
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    テンポ良く進む物語に夢中になり、素早く読了に至った一冊である。 何人かの視点人物が作中に在り、各々の視点人物の部分が順次展開し、拡がり、または収斂して作中の事態が動いて行く。何か「映像」が読みながら思い浮かぶような感じでもある。或いは、この作者の作品では多く見受けられる雰囲気かもしれない。 奈緒(なお)、希莉(きり)、琴音(ことね)という視点人物にもなっている作中人物達が在り、更に別な視点人物達も幾分設定されている。 奈緒、希莉、琴音は栃木県内の街の出身である。5年程前の高校生の頃に、奇妙な事件に巻き込まれた経過が在った。互いに友人同士でもある。 前半の2割5分程は、彼らの歳月が語られる感である。高校生の年代であった女性達が、20歳代に入って、各々の路を歩んで行くまでの物語が在る。そして各々の路がまた交差して行くこととなる。 彼らの中、希莉は東京の大学に進んで演劇や脚本の執筆、更に小説を綴るというような活動をしている。色々な経過で大手の芸能事務所に一応所属するようになるのだが、少し変わった話しが起こる。希莉が過去に綴った小説の習作に関して、同じ事務所の人気女優の作品として、出版を前提にウェブ配信で発表するというようなことになったのだった。言わば「ゴーストライター」である。希莉は複雑な想いを抱く。 小説は怪異な事件が次々に起こるミステリー仕立ての内容である。連載というような体裁で発表されるのだが、第1回の配信後に小説に在るのと似たような、猫の死体が出て来る騒ぎが起こった。更に第2回の配信後、また似たような騒ぎが在った。 1回騒ぎが起こったのであれば偶然ということになるのかもしれないが、続けて2回である。何者かが小説を模倣する騒ぎを起こしているのかもしれないと気になった希莉は、独自にこの件を調べてみようとするのである。 希莉が調べ始めた一件は意外な展開を見せて行く。その行方を探ることが物語の核となるのだが、視点人物達の様々な物語が交差しながら事態は推移して行く。 事件の謎を解くという核は在るのだが、本作は女性達の仕事、家族、友人関係や男女の交際等、様々な「人生」が描かれる。加えて、作中に小説等を綴る希莉や人気女優、その関係者が登場するので、「表現すること」というようなテーマも入り込んでいるように思う。これが非常に面白い。そういう部分が少し深い余韻になる。 序に言えば、同じ作者の別な人気作品に関係する人物が一寸登場するので、にやりとしてしまった部分も在った。 もしかすると本作に登場している仲間達の、更に何年か後というような物語も登場するのかもしれないというような淡い予感も抱かせるような幕引きにもなっていた。なかなか愉しかった。

    2
    投稿日: 2025.05.24
  • lalah55のアイコン
    lalah55
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    読みかけの他の文庫本持ってくの忘れたこと思い出して、出かけた先の蔦屋六本木ヒルズで大急ぎで見つけた誉田さんの本。いつもながら、心の声が漏れちゃってる時の言い回しやタイミングや捨て台詞感がなんだか好きなんだなぁ。

    0
    投稿日: 2025.05.18
  • E.Moguraのアイコン
    E.Mogura
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    文中、やたら出てくる「ドミナン事件」... 誉田さんの文庫本は全巻読破していたと思い込んでいたが、どう考えても思い起こせない、見落としがあったようだ。 それはともかく、女優の「オーラ」ってのは色々話に聞いたことはあったが、何とも残念な結末であった。

    6
    投稿日: 2025.05.13
  • すー。のアイコン
    すー。
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    テンポもよく読みやすい。 そして軽い。 登場人物のココロのツッコミが文字になってハネている。 女子が4人(以上)揃うと賑やかでキャッキャしちゃうでしょ、どんな場面でも何歳になっても、感? いいねー楽しそうで。シリアスな時もなんかふわふわ的な?? しかし実際の女性たちはそうでもない。 ここに出てくる登場人物のキャラも本質はおそらくわーわーきゃっきゃしていない。 だからなんかしっくりこない。空まわり。(私の中では) ストーリーはおもしろいんだけど。 なんで?と理由を聞かれると言葉に詰まるけど。 自分にはイマイチ合わなかった。 女はそんなにお気楽ではありません。 ということで。 ごめんなさい。

    16
    投稿日: 2025.05.12
  • マグマグロのアイコン
    マグマグロ
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    時系列が異なる複数の視点から最終的に1つに繋がる物語。登場人物が多く女性の登場人物ばかりということもあり、章を跨ぐ度にどんな人物かを読み進めながら補完していく読みづらさがあった。 軽快な会話と強さを持つ登場人物を中心に物語が進んでいくため、シリアスな場面もそう感じさせずに楽しめる良さがあったが、作中で頻出する「ドミナン事件」の詳細が描かれず、それは「ボーダレス」という前作を読んでいないとわからないことが一切触れられない点は告知の仕方も悪ければ補足もないことが残念だった。 家族、兄弟の在り方を加藤姉妹を中心に描かれ、軽快なテンポで読み進められる点はプラスで、結末の結び方次第では個人的に良作の可能性があったが、話の風呂敷を広げた割にはこの「アクトレス」しか読んでないから回収出来ないのか、そうでないのかを判断できない点はマイナスなためこの評価。

    1
    投稿日: 2025.04.22
  • nono0418のアイコン
    nono0418
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    とにかく女性名が多く登場して中盤までは混乱する この人は喫茶店の人?女優?あれれ? 何で日本の小説は冒頭に人物紹介を載せてくれないのだろう? さて、今作は誉田哲也氏お得意の警察色は濃くない が、全くないわけではない 捜査一課にいた和田さんがこんな事務所を開いていたのか、と作中の人生のその後にも触れていたりと心憎い場面もある そして作中で誰かが死ぬのはお決まりなのだが、そこは他の作品と違ってそれほど生々しくない 誉田作品にしては軽い読み物であった

    2
    投稿日: 2025.04.20
  • kgnのアイコン
    kgn
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    家族だってことと 家族でいるってことと 家族になること 思い合うこと 尊重し合うこと 努力し合うこと

    0
    投稿日: 2025.03.15
  • ことぶきジローのアイコン
    ことぶきジロー
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    誉田哲也『アクトレス』光文社文庫。 『ボーダレス』同様、またまたアイドルグループが多数出演するドラマ原作となる青春ミステリーで、またまたオーバーカバーという商業路線の作品。 余りにも緩いというか、緊張感が無く、ストーリーの中に全く入り込めず、斜め読みでギブアップ。やはり、誉田哲也は警察小説の方が面白い。 本体価格880円 ★★

    53
    投稿日: 2025.02.01
  • 春峯堂のアイコン
    春峯堂
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    誉田哲也「ボーダレス」の続編となる青春ミステリ小説を読了。 少女たちを巻き込んだ「ドミナン事件」から5年後、成長し自立し始めた彼女たちを再び巻き込む事件の顛末と、事件に立ち向かう彼女たちの姿を描いています。 中盤まで前作の後日譚的な感じが続き、事件が起きるのは後半ですが・・・読ませます。誉田哲也氏、何でこんなに上手いんだろう・・(^_^;) そして後半~クライマックスは一気に!堪能しました!!

    6
    投稿日: 2025.01.21
  • クマックスのアイコン
    クマックス
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    ドラマの原作だと言うので、積読の山を差し置いて率先して読んでみましたが、分かり難くて。前作を読んでいないせいもあるのかも知れませんが、どこから事件の本題に入ったのかも判然とせず、戸惑うばかりでした。

    0
    投稿日: 2025.01.13