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姉と弟 捏造の闇「袴田事件」の58年
姉と弟 捏造の闇「袴田事件」の58年
藤原聡/岩波書店
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総合評価

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    袴田事件についての書籍はこれまでに数冊読んできており、概要は知っていたつもりだが“バスの中の落とし物”については記憶になかった。そして容疑者…。 無罪確定前後の新刊は本書の他にもあるので、機会をみて読み進めていきたい。 私が知りたかったのは、釈放後の巖さんと姉のひで子さんの様子だった。支援者に支えられ、お二人は水入らずの家族生活を続けてこられたようだ。 そして今年、我が家と同じく新たな家族を迎えていらっしゃった。微笑ましいエピソードに目頭が熱くなったのはいうまでもない。ごく一般的な日常を末永く過ごして欲しい。

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    投稿日: 2026.06.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    死刑、冤罪事件にまつわる話だけれども、 姉と弟、という関係がある。 その焦点に興味を持ち、読みました。 当時33歳だったお姉さん、ひで子さんは今のわたしと正に同い年。 3歳下の弟が逮捕され、人生が一変する。 そして今93歳。 . 事件から58年を経て取り戻した弟の普通の生活。 死刑囚として生きた44年の苦難を打ち消すかのように注がれ続けた姉の思い、そしてそこで維持された姉弟のつながりがあって、今の2人の生活を成り立たせているということを知る。 検察官の不服申し立てにより、再審請求は27年放置、 再審決定後も検察官が即時抗告し、再審開始確定までに9年。 再審開始確定までは、事件から57年、死刑確定から43年。 証拠開示は死刑確定から34年。 その間ずっと弟を見守り、司法機関と闘い続けてきた姉・ひで子さん。 人間の美しさと醜さの両端を見せつけられるような事実。 本当にこの事件は、 戦争に勝者はいない、というけれど、 この法廷闘争でも、どれだけの人の身心を蝕み、可能性を奪ってきた。 苦肉の判決をした裁判官や、 実際の犯人は分からないけれど人をそうやって騙し、隠し続けてきた人たち、 人間性を捨てて拷問、捏造、隠ぺいを繰り返してきた検察官たち、 ああ、どれだけ多くの苦しみを生み続けてきたか。今も残る影響。取り返しのつかなささ。 なんでこんなことをする必要があったんだろう。でもそれをするという意図をもって行った人が、確かにいるという事実。 そして、それでも信念を貫き続けた人がいる事実。釈放されて街を歩き回る袴田さんを「見守る隊」ができて、地域の住民も見かけたら励ましの声をかける関係性が生まれたことも。その善の輪は現在にも広がっていて、誰もが参加できるということでもある。 お姉さんの強さ、穏やかさ、聡明さ。 2016年にノルウェー・オスロで開催された死刑廃止大会にたまたま参加し、袴田ひで子さんも一スピーカーとして登壇されていました。2014年に弟が釈放され、自身の所有するマンションで一緒に暮らすことが実現したときだったこと、すっかり変わってしまった弟が少しずつ人間的な表情を取り戻していく過程にいたこと、 そういうことには完全に無知だった自分が恥ずかしいですが、 彼女の献身、聡明さ、穏やかな精神が、このストーリーからも、眼差しからも、とても伝わってきます。 この本ではまったく書ききれないことの方が多いと思うけれど。 というのも、やっぱり事件のことが中心に記されていて、いくつかの断片しかひで子さんのことは書かれていない。 経理の専門職で手に職をつけ、 60歳の時、9700万円を借りて、4階建てマンションを建てる。 18年でローン完済。79歳で自信の所有するマンションに初めて移り住む。 もし弟が帰ってきたら一緒に住もう、という夢が81歳で叶う。 「借金を返すうちは、死にたくはならないだろうと思ってやっていたんです。もともとは、自分を励ます意味でやった。巌が実際、拘置所から出てくるかどうかもわからなかったんだから」 並大抵ではない。 . 日弁連が求めている、証拠開示の明文化、検察官不服申し立ての禁止、そして、再審手続きの整備。 現行の制度のひどさはひどすぎて手が付けられなくなっているのか、なんなんだろう。 個々人の容疑者は、名前を叫ばれ、意図を自白ででも吐き出さされるのに、 この制度を維持し、それに従って業務を遂行している人間は、個人を特定されることも、もちろん罪を問われることも、意図を問われることもない。 政府という組織の暴力性に、個々人がもっと自覚的になる必要があるんだろうと思う。 今開催中の国会で、再審法制の改正案が審議されているらしい。2月26日に、その改正案の骨子に超党派で取りまとめられたとのこと。 2025年03月14日の時事通信記事によると、 _鈴木馨祐法相は14日の記者会見で、有罪が確定した刑事裁判をやり直す再審制度の見直しを、28日の法制審議会(法相の諮問機関)に諮ると発表した。[…] 法制審では(1)捜査機関が持つ証拠の開示基準(2)再審開始決定に対する検察の不服申し立ての制限(3)確定審に関与した裁判官の除外―などを巡り、議論が交わされるとみられる。 袴田さんの無罪確定に向けても、ひで子さんや弁護団の取り組みの中で超党派の議連が結成されて、それが後押しにもなったみたいだけど。 政治に組み入るためにはやっぱり政治家と手を組み輪を広げることが有効な部分も大きそう。 政府、とひとくくりで悪役にすると、それ以上先には進まなくて、 中にいる人間といっしょに取り組むことができる。いろんな人がいるってことは、そういうことだと思う。可能性がある。希望がある。それを失わず地道に取り組んできたひで子さんはじめとする方々。そして人間の尊厳を守る闘いは今も続いていて、今後も続いていく。 結局は人とのつながり、人としてのつながりが、いろんなことを動かしているんだなー。私も人間の希望につながれるように、行動し、人と関わることだ。

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    投稿日: 2025.03.17
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    無罪判決のニュースが忘れられない袴田事件。自分が全く関係していない中で殺人犯に仕立て上げられる恐怖は計り知れない。憤りしかない。 姉ひで子さんの人生も狂わせた。 警察や検察は人の心がないのか、冤罪を使ってまで守りたいものはなんなのか、深い闇だ。 どうかお二人には、余生を幸せに過ごして欲しいと願うばかり。

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    投稿日: 2025.01.01
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    世紀の冤罪事件と言われる袴田事件 58年かけて勝ち取った無罪 自由 拘禁症状に苦しみ 男性には恐怖の表情で馴染みにくい 年齢的に認知症も絡んで 自由の身になった今 どのように感じているのか それにしても姉は弟を信じて 58年も支え続けた 凄い人だと思っていたが 壮絶な生きよう 33歳の時に事件が起き 殺人事件の家族と辛い生活を送った それでも月に1回東京の拘置所に 面会に出かけ 差し入れを準備し 会ってくれなくても途切れる事無く 続けた 眠れない日にアルコール中毒にも なり 60過ぎてマンションを建て 弟が困らないように住む場所も確保 弟には100歳まで自由を楽しんで欲しいと 91歳 動きも言葉も男前 素晴らしい それにしても権力の恐ろしさ 奢り 人間は悪にも鬼にもなれる 恐ろしさ

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    投稿日: 2024.12.01