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総合評価

14件)
3.6
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7
6
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    凡人
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    虚ろな魚と書いて『そらざかな』と読む。 そんな言葉長く生きたつもりの人生に於いて一度も見た事無いぞ、と思い手に取りました。 ある目的の為に人が死ぬ怪談を集めている怪談師の女性と素性は一切明かさないけど兎に角死にたい女の子、互いの人生に踏み込んだり踏み込まなかったりしているこの2人がある時『釣った人を殺す魚』という怪談と出会うところから始まるホラーサスペンスです(ホラー7割サスペンス3割な印象を受けました)。 他人と交流していく中で経験する気持ち悪さと居心地の悪さが上手く表現されているので人によっては最後まで読めなくなっちゃうかもと感じましたが、最後まで読んでいくと気持ちの良いくらいの怒涛の伏線回収があるのでオススメです。 謎は謎のまま終わりますが、怪異なんてものはちょっと分からないくらいが丁度良いのかなと思いました。人間が手に負えないのが怪異なのですから。 これから湿った空気の初夏がやって来ます。カラッと晴れる夏がやってくる前に是非読んで欲しいです。

    0
    投稿日: 2025.05.30
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    カピバラかえる
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    両親を事故死させた男に復讐するために人を死なせる怪異を集め検証している三咲と、呪いか祟りで死にたいというカナちゃん。怪談を集めるにつれて二人の心情に変化があらわれ少しずつ心が癒されていく様子に感動。間に挟まる怪談が面白い。最後の展開がこわい。

    22
    投稿日: 2025.03.08
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    hachi6
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    怖すぎて途中で読むのを諦めようかと思いましたが、なんとか読了。新しいミステリーのようなホラーのような作品でした。

    2
    投稿日: 2025.02.19
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    shipon
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    遠田志帆さんのカバーイラストに釣られて購入した作品。 第41回横溝正史ミステリ&ホラー大賞 大賞受賞。 帯の「綾辻行人氏ら選考委員大絶賛!!」にも惹かれました。 怪異をテーマにした、ホラーといよりミステリ寄りの作品かなと感じました。 ホラーが苦手な私でも問題なかったです。 ラストに向けての、点と点が繋がっていく様は、さすが大賞受賞作だな、と。 解説が小野不由美さんというのも個人的にはアツかったです。

    13
    投稿日: 2025.02.06
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    ぷる
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    このレビューはネタバレを含みます。

    怪異が枝分かれしていたり、形を変えていたり、読んでいて面白かった。 結局は人間が怪異を成長させていくのかなぁと思った。 最後は、きっとカナちゃんが取り込まれて怪談は形を成すはずだったのが、本名で呼ばれなかったから不完全のままになったと、そう解釈した。

    3
    投稿日: 2025.01.26
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    mach-read
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    このレビューはネタバレを含みます。

    読みやすく、途中で挿入される怪談も面白い。 ホラーであり、ミステリーであり、怪談師とか呪いで人が死ぬか実証実験するとか、各人の過去とか設定も惹き込まれる。 怖くはないけど、怪異はすぐ側にというじわじわくる感じが好き。 ほんのり百合?

    2
    投稿日: 2025.01.24
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    みたらし娘
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    なかなか面白かった ミステリーとホラーでいい感じ。 なるほどそう終わるのか!! 怪談とか怖い話って信じてなくてもわたしは好き

    30
    投稿日: 2025.01.22
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    うみ
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    このレビューはネタバレを含みます。

    気になってたものをやっと読了! 「怪談」がキーワードだけどホラーではなく、お話全体に何とも言えない物悲しさというか切なさが漂っているように感じた。 終盤で、結局何もないんかい‼︎…で終わりそうだったのが一変。まさか昇が三咲とカナちゃんの敵側とは。 でも昇と季里子がカナちゃん怨むの筋違いというか完全な逆恨みだと思うんだが… 確かに怪談をでっち上げて季里子に伝えたのはカナちゃんだけど、そうなる前の季里子の振る舞いが、 クラスの中心にいないと気が済まず、自分の言うこと(霊感がある云々)を信じないクラスメイトを虐めるような人間性だから遅かれ早かれ何かしらの罰は当たってたんじゃないかなと。というか当たれ。自業自得の因果応報としか思えない。 (ただ「罰が当たる」となると虐められてた子の怨みや怨念が祟って…という方向になりそうだからまたそれはそれで「本物」かどうかという話になってしまうが…) 間にちょこちょこ出てくる怪談話の中ではホテルの話が1番怖くて印象的。 三咲とカナちゃんの関係性好きだなぁ そしてカナちゃんの本名、可愛くて良い名前だけど私はやっぱりカナリアカナちゃんのネーミングが好き^^

    3
    投稿日: 2025.01.11
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    黒山羊
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    面白くて一気に読めた。 怪談師の三咲と同居人のカナちゃんは、それぞれの理由から、人が本当に死ぬ怪談を探している。 ある日「釣ると死ぬ魚」の噂を聞き、その取材を始めるが・・・ 表紙絵に遠田志帆さんを起用し、帯に綾辻行人先生のコメントがあるので、「Another」のような超常現象系ホラーミステリーかと思ったが、怪談のルーツを追っていく形式で物語が進み、どちらかというと民俗学ミステリーに近いのかなと思った。 怪談を追跡するにつれて、三咲とカナちゃんの心情の変化、心の成長も読み取れ、青春群像劇のようにも思える。 最後の方の三咲のセリフに 「偶然と呪いの違いって、本当はない気がする」というセリフが印象的。 何か目的や因果関係があって人は生まれてくるものではないということにも通じる考え方だなと。 不可解な現象に理由や論理的説明をしようとするものが怪談であるし、呪いは受け取る側の心の問題だという考え方は、京極夏彦先生の文脈を受け継いでいるのかなとも思った。

    7
    投稿日: 2025.01.11
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    雨音
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    怪談を追いかけて行く話だからホラーなのかな?あんまり怖くないので苦手な人でも読めるはず。 想像してた内容とは違って、心に闇を抱える2人の女の子が過去とどう向き合うのか…みたいな話…になるのかな?これはこれで面白いし読んでて飽きない展開だった。 たぶん幸せにはなれないし、なりたくないだろうし、なってしまったら死にたくなるんだと思う。

    12
    投稿日: 2025.01.07
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    クマックス
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    不思議な魅力のある作品。なぜ、ホラー文庫でなく一般の文庫に入ったのかと思いましたが、小野不由美氏の解説にある理由なのかな。

    2
    投稿日: 2024.12.06
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    久能整
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     『本当に死ぬ怪談』を探す怪談師の三咲と同居人のカナが『釣ると死ぬ魚』について取材するホラーミステリーで、形を変えて伝播する『釣ると死ぬ魚』の奇妙さや随所で挟まれる怪談の不気味さがありつつ人間の脆さ、身勝手さもしっかり描写されていて一気読みだった。ラストは…

    3
    投稿日: 2024.12.04
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    月5冊の読書家
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    怒涛のラスト 感情が追いつかない。 読んだ後に何が残るのか。 僕に残ったのは『虚』という、なんともいえない感じだった。 この本は評価が二分すると思う。 高評価がある反面、低評価もあり得る。 何を信じるかで、あなたの心に残るものが変わるはず。

    1
    投稿日: 2024.12.03
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    あい
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    この川を辿った先に虚ろを満たすなにかがあるのだろうか。 すごく出来の良い長編怪談を読ませてもらって大満足です! ホラー×ミステリ、というより、ミステリの手法で書かれた怪談噺と呼びたい印象。川を辿って震源を探す設定がワクワクを誘い、あいだに入る各怪談も"らしく"て実話怪談好きとしても満たされる。 怪談、登場人物が無駄なく繋がっていく気持ちよさはミステリの快感であり、このふたつのジャンルの相性の良さを再確認した。 三咲とカナちゃんのキャラクターが特によく、幸せにはならなくても、この先も良い関係を結んでいけたらと願う。 怪談語りするのも好きなので、作中で怪談シーンが来るとそこだけ朗読で読んでみたりしました。

    1
    投稿日: 2024.11.29