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情報分析力
情報分析力
小泉悠/祥伝社
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総合評価

33件)
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    もともと小泉悠さんのYouTubeは好きでよく見ていたが語り口調はそのままで読みやすかった。 物事を多面的にみることはもちろんのこと相手はどう考えるかという相手目線の大切さを学んだ。

    0
    投稿日: 2025.10.25
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    情報分析力というテーマにしては、確かに楽に読むことができたものの、逆を言えばあっさりとしすぎていた印象。図書館で借りたから良いものの、1600円も払って読むほどのものではない(それは情報分析というスキルを自身がそれほど求めていないから、そのように思うだけなのだろうが)

    0
    投稿日: 2025.10.20
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    インフォメーションとインテリジェンスの違い、組織にいる人間にとってはしばしば経験する曖昧さ。 上司、特に経営層にインテリジェンスをお伝えしてもインフォメーション以下の思い込みに一蹴される。そんな日常でも情報分析をあきらめない、と思わせてくれる。

    0
    投稿日: 2025.09.20
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    きな臭い情勢になるとテレビで見かける著者の情報分析方法に関する本。ロシアの軍事情報など入手するには、それなりのコネや資金力がないとできないと思っていたが、意外にも、そのような部分は一部であり、パブリックな情報や渡航できる場所であれば、足で稼いだ現地情報などから、分析している事が詳細に説明されており、、読む当初の目的とは別に、興味深く読むことができました。 本書の目的は、ビジネスでの説得書類や論文などのロジックの組み方を著者の例を元に説明しているものですが、非常に論理的で腑に落ちる内容でした。

    0
    投稿日: 2025.08.19
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    いい本に巡り会えた。 情報分析ってジャンル中々ないし、興味ない人にはソッポ向かれる本ではあるが、ウクライナ侵攻で、NEWSや本などで名前をよく聞く著者だったので読んでみた。 内容は分析について、自分で調べ物する行為に専門的な着眼が加わったものであるが、この著者、分析者としての視点の広さも然ることながら、説明の仕方が懇切丁寧で、本の随所に誠実性が伝わってくると共に、丁寧であるが故の、説明の不器用さも伝わってきて、それが哲学の様な人間らしい説明に感じ、重厚な内容であるが楽しく読む事ができた。

    19
    投稿日: 2025.08.16
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    ロシア軍事評論家の情報分析手法が書かれている。わりと軍事的な内容が強いので、一般だとどこから持ってくるんだろうな~とか思いつつも、冷戦自体のペンタゴンの中庭にあるもう一つのペンタゴンの話はとても興味深く面白かった。 また、ロシアの実情も書かれているので勉強になった。

    2
    投稿日: 2025.08.15
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    オーディブルにて。 ロシアの軍事専門家が著者というだけで面白い。自分とはかけ離れた世界にも関わらず、情報の集め方、分析の考え方を汎用性をもってわかりやすく教えてくれた。

    3
    投稿日: 2025.08.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2025/8/11 図書館で借りてロシアの軍事安全保障専門の方の一般読者向け本。 インテリジェンス情報資料 可能行動 可能な範囲 意図は読めない インフォメーションとインテリジェンスの違い エディターシップ 対象は誰? バックグラウンド情報、コア情報、足で稼ぐ情報 エミュレータ スイッチは切れるように 公開資料、オスイント、面積読み、断片情報、オタク力、書く 具体論、ツッコミ力、バックグラウンド情報 図表・グラフ、仮説、インプット、身体性、寝る、組み換え・忘れる ・やり直す 罠 予断、ミラーイメージ、同調、一次資料主義、事情通 偏ったタンパク質製ハードウェアとしての人間

    0
    投稿日: 2025.08.11
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    それはないだろう…が、ある時代における 情報の取り方、スタンス、分析、まとめ方、陥りやすい罠について ロシアを事例に徹底解説 可能行動は…?! 思考の助けになる一冊

    0
    投稿日: 2025.08.11
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    著者は軍事専門家だが、情報分析の仕方は軍事以外の仕事でも役立つと思う。 私は本書で言うところの「情報通」になりがちなので、情報収集をする際は「仮説を立てること」「アウトプットすること」を意識しておきたい。 『NEXUS』を併読しているので、所々に共通点があって面白い。両者を読んで、情報分析とは変化を読む技術のことを差しているのかなと考えた。

    2
    投稿日: 2025.08.11
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    オーディブルで読了。 サラタメさんのおすすめで聞いた。 なかなか難しくて、サラタメさんのYouTubeの方がわかりやすかったかもしれない。^^;

    0
    投稿日: 2025.08.06
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    2025年59冊目。満足度★★★★☆ 著名なロシアの軍事・安全保障等の研究者による「一般向け」の情報分析の手引き 題材はやはり著者が専門とするロシアの軍事情報等に関してが多く取り上げられているが、以前のやや専門的な本と異なりとても読みやすい 読んで損はない

    0
    投稿日: 2025.08.05
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     著者の小泉さんは、感情やイデオロギーを交えずに事実を淡々と述べて、あくまで客観的な観点から論説するスタイルで非常に説得力がある。現代は情報が民主化されて、誰もが一定の情報を手軽に入手出来る時代になったが、反面情報過多によりフェイク情報等も溢れているため、情報の選別と分析により、情報を自分なりに咀嚼することが困難な状況にある。本書では情報を可視化するために文書にまとめて整理することや、集めた数字をグラフなどに羅列して眺めていると数字がしゃべり出すこと、アウトプットできないのはインプットが足りていないことなど、分析者でなくても情報と接する上で重要なことが分かり易く記載されており、非常にためになった。

    13
    投稿日: 2025.07.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    <読書の動機と個人的見解> 軍事専門家によると、2027年が台湾有事のターゲット・イヤーと目されており、2029年までは緊迫した時期が続くという見通しだ。 そこで疑問に思ったのが、ロシアによるウクライナ侵攻(2022年~)のときに軍事専門家らはこのタイミングを見通せて警告を発していたのか、ウクライナ市民(特にキーウ)は事前に察知して安全確保のための行動を取れていたのか、ということだった。 気になっていたところ、Audibleの聴き放題に本書が入ったので聴いてみた。 <本書の内容> この疑問への回答として、小泉さんはロシアがクリミア半島に勢力を増強し、ウクライナ側もその時に備えているという戦争の兆候は確認していたが、まさかキーウ攻撃に踏み切るとは想定できなかったという。 ロシアの軍事専門家として有名な小泉悠さんは素人目から見ると「インテリジェンスのプロ」に思えるが、彼に言わせると、政府機関で軍事にあたっている人のことをプロというようだ。 例えば、衛星画像はお金で誰でも入手可能になったとはいえ、軍事施設周辺などは発注から3~4日待たされるそうだ。軍関係者の検閲が入って、時には入手できないこともあるとか。検閲なしに即時提供してもらうには億単位の料金が請求されるという。つまり、民間の軍事専門家は「プロではない」という認識らしい。そしてロシアによるウクライナ侵攻についても米政府(当然米軍関係者ら)は、かなり確証の高い根拠を持って事前に把握していたとのこと。つまり民間の軍事専門家はインテリジェンスのプロ集団には敵わないということだ。 <個人的考察> 冒頭の「いつ、台湾有事が始まるのか?」という問いに対する答えは、軍事関係者らの動きを観察する感度を上げる必要がありそうだ。 具体的には、世界トップレベルのインテリジェンスのプロ集団を持つ米国、イスラエルの日本に滞在する自国民(非戦闘員)の疎開作戦(NEO)が秘密裏に行われている兆候を掴むこと。大使館や領事館、インターナショナルスクールに通う彼らの子供らの動きで引っ越しや退去が顕著になってきたり、米軍基地では軍用輸送機が頻繁に飛び交うようになっているはずだ。

    2
    投稿日: 2025.07.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    Audible にて読了。情報は「情報処理装置」が大事で、それは一朝一夕では鍛えられないから鍛えようねという話でよかった。情報のカテゴリは「バックグラウンド情報」「コア情報」「グラウンドトゥルース(足で稼ぐ)情報」に大別できる、という話であったり、エミュレータを自分の中に構築するという話がよい。語り口は平易でやさしく、小泉悠先生の人となりを伺える。NEXUS を読了した後だったからか関連づけて考えてしまうなあ。

    1
    投稿日: 2025.07.27
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    ロシアの軍事、安全保障専門家による、情報分析の入門書。情報分析力を高めるためには、単に情報を大量に収集しておけばよいというわけではない。分析者は収集したさまざまな情報を、難解な用語を避ける、要点がまとまった構成にするなど、読み手側に配慮した工夫が重要である。また実際に情報分析を行う際、頭の中でエミュレーションして解像度を高めることが重要である一方で、自分の脳みそを過信しないように注意しなければならない。それ以外に、定期的に体を休めることや文学作品に触れることなども分析力を向上させるのに大切である。

    0
    投稿日: 2025.07.26
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    著者は、ロシア軍事の専門家。ウクライナ戦争以降、著者がテレビ等の解説で登場することは多い。 分かりやすい解説で魅了される。その著者が、舞台裏を公開したのが本書である。類書の多い方ツー本ではあるが、類書にない者も見られ、勉強になる。 例えば、終章のあたり、「情報分析で陥りやすい罠--『予断』と『偏り』の中で」ては、次の記述がある。 173p~---------------------------  まず避けるべきは「偏な専門家」です。情報分析が予断に満ちていて、やたら断定調であるというタイプです。自分の中のミラーイメージに強く固執する人に多いですね。これがさらに悪化すると「占い師」型専門家になります。これらの分析者は、長年の経験に基づいてそれなりに傾聴に値する分析を提供してくれることもあるのですが、それとは違う分析もありうるということを強く否定するようになると困ったものです。特に同業者の名前を挙げて「あいつはわかってない」「話にならない」と言いたがる人の話は、慢心に陥っている可能性があると考えて一つの可能性として扱いましょう(その分析結果自体は否定されません)。 -------------------------------------------------- こういった事例は多いですね。

    0
    投稿日: 2025.07.13
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    普通の情報分析では無く、軍事の目線から見てる話しがら新鮮だった。データの集め方、料理の仕方については参考になった。

    0
    投稿日: 2025.06.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    3つの学び ・情報をただ集めるだけではダメで、情報処理装置が必要。 ・自分の脳みそを過大評価しない。 ・人間が一番厄介なフィルターである。 情報が溢れる現代において、単に情報を集めるだけでは意味がなく、それを分析し、意味づけるための『情報処理装置』が必要。 食材(情報)を調理(分析)して、食べられる料理(知見)にすることが必要だ、という例えはすごく腑に落ちた。 情報が容易に手に入るからこそ、ただの「インフォメーション」を「インテリジェンス」に変えることが必須だ。 特に、情報発信を生業にしている身としては、自分のアウトプットが「インフォメーション」なのか「インテリジェンスなのか」は強く意識する必要があると感じた。 SNSなどは「インフォメーション」としてのアウトプットにも価値はあるし、発信者として「インテリジェンス」のかたちでのアウトプットが必要なのも間違いない。 ここのバランスを取ることが、これから先もインフルエンサーとして生きていくなら必要なのだと思った。 自分の脳みそを過大評価しない、という教訓も刺さった。 私の場合は特に「原稿を書く」という作業が一番詰まるところなんだけど、うんうん唸って搾り出すとか、アイデアが出るまで待つという行為は、確かに自分への過大評価だ。 自分から良いものが生み出されるという過信をせず、ただ単にインプット不足を認めてインプットを増やそう。 自分の脳みそはただの部品で、ここからすべてが生み出されるわけではない。 もしどうしてもアウトプットが出ない場合は、環境を変えたり、運動や睡眠を取ることでハードウェアをメンテナンスしようと思った。 また、最後、インプットにしろ、アウトプットにしろ、相手が人間であるという一番の課題へのアプローチが「文学を読む」なのにも痺れた。 人間の考えは曖昧で合理的ではない。「ダブルスタンダード」を責めたり、「論破」することにはあまり意味がなく、曖昧で合理的であること、すなわち人間には人間性があることを理解するほうが、良い結果につながりそうだ。 対人のコミュニケーションにおいては、合理性よりも人間性が必須。 そのために、文学作品は人間性を疑似体験する手段となる。 文学作品を読むことで、さまざまな人間の行動や思考を疑似体験できる。 優れた文学作品は小説家たちが見抜いた人間性のスケッチであり、人間性の勉強には文学が有効である。 というわけで、分析力をブチ上げるために、文学を読もうと思った。

    0
    投稿日: 2025.06.03
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    YouTubeで三宅香帆さんがオススメしていたので読んでみた。とても面白かったし、いっぱい気づきを得られた。 著者はロシアの軍事専門家で、一時期ウクライナ戦争のコメンテーターとしてテレビにたくさん出てた人だ。 正直、ロシアの軍事情報にはあまり興味もないし、積極的に知ろうとも思わない。 ただ、ロシアの軍事情報なんて普通は取得できないものを、どのように入手して、どのように分析するのか?周辺情報の入手の仕方、得た情報の分析の仕方がとてもわかりやすく面白かった。まさか個人でお金払って衛星写真を手に入れられるなんて! 軍事情報だけではなくて、ビジネスマンとしての情報の取得方法、分析の仕方など、学ぶべき点が多くて、とてもタメになった。 ・定点観測で差分を把握 ・地元新聞を読むことで得られる国の雰囲気 ・現地確認の大切さ ・文章にする事で足りないところを理解する ・忙しい人に伝わるように情報を料理すること ・偉い人の本をたくさん読む ・偏らない、妄信しない ・各沼のオタクを利用する ロシアの軍事情報というとても秘匿性の高い情報の分析を生業にしてるだけあって、情報の取り扱いへの意識がすごかった。 ただし、とても読みやすい書き方で書いてあって、わかりやすかった。 情報分析は泥臭い。スマートじゃない所も正直に書いてあって良かった。良本。

    8
    投稿日: 2025.05.17
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    本書の通り「情報」を情報として扱うだけでなく、「分析」する必要性を大いに感じた。今や誰でも膨大な情報にアクセスできる時代。その情報から何を読み取り、どのように伝えるのか非常に大切だと感じた。 以下は個人的なメモになるが、サイボウズ社が出している"問題解決フレームワーク"に書かれているように、情報を事実と解釈に分けて整理することが必要だと感じた。 また、最後半で書かれていた文学を読む必要性を感じた。

    1
    投稿日: 2025.05.06
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    自身の業務に役立てると思い拝読しましたが、コンサルタントや分析を主な生業とされている方向けの書籍な印象。 一つの物事に対して深く分析する際の情報の集め方やスタンス、分析方法が網羅されています。

    1
    投稿日: 2025.05.02
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    これから大学院生になるにあたり大変参考に。とにかくインプット大事。アウトプットは文章で。バックグラウンド情報、コア情報、足で稼ぐ情報

    1
    投稿日: 2025.04.16
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    内容は大して面白くなかったが(類書を色々と読んでしまっているので)、ところどころでロシア分析エピソードが出てくるのは楽しい。最後の数ページが特に良い。

    0
    投稿日: 2025.04.11
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    ロシア軍事の専門家が書く本著。ロシア軍事を調べるにあたっての話がリアルで面白かった。 お客さんは分析対象ではなく、自分が属している何か国や会社です。エミュレーターの精度は可能な限り高くなければいけませんが、あるところでパチンとスイッチを切って自分たちの側に立ってものを考えられるようになることが絶対に必要です。

    0
    投稿日: 2025.04.05
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    情報分析の重要性 - 戦争の予測能力: - ロシアがウクライナに侵攻する可能性についての分析は、能力(軍事力)と意図を区別することが重要であると指摘。 - プーチン大統領の意図は不透明でも、大規模な戦争を始める能力は整いつつあった。 - 偽情報との対峙: - ロシアはマスキロフカ(欺瞞)を用いて、敵を誤解させる大規模な欺瞞作戦を展開。 - 具体的な戦術や部隊の動向を欺くことで、戦局を有利に進める手法が強調されている。 情報収集の方法 - 情報源の多様性: - 公開情報(OSINT)は、民間の分析者にとっての重要な情報源であり、新聞や公刊資料を活用することが基本。 - 情報分析は、非公開の情報だけに依存せず、信頼のおける公開情報を基にするべきである。 - 専門家との連携: - 分析者は、自分の限界を認識し、隣接分野の専門家と連携することで情報分析の精度を高めることが推奨される。 - 自衛隊出身の研究者や他の専門家とのネットワークが重要。 偽情報への対応 - 信頼性の評価: - 情報の信頼性を判断するためには、出所や背景を考慮し、情報の傾向や変化を観察することが重要。 - 特に、ウクライナとロシアの公式発表を追い、戦況の変化を把握することが効果的。 - メタ情報の利用: - 個別の情報を分析するだけでなく、全体の傾向を把握するメタ情報としての活用が求められる。 - 例えば、定期的な戦果報告を通じて、戦闘の激化や戦局の変化を把握する手法が提示される。 情報処理のプロセス - 情報収集と分析のスパイラル: - 情報収集、分析、資料化のプロセスは、互いに関連し合い、スパイラル状に進行する。 - 文章化することで、情報の体系化が進み、分析の明確化につながる。 - バックグラウンド情報の重要性: - 先行研究や文献を通じてバックグラウンド情報を蓄積することが、分析の基盤を形成する。 - 専門家の視点を取り入れながら、情報の解釈や分析手法を磨くことが強調される。

    0
    投稿日: 2025.03.04
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    小泉氏がロシアの軍事をどうやって分析しているのか、その手法について話す。紙やウェブでの公的資料や衛星画像サービスを利用し、情報を得て地道に観測。しかし物理的な事だけでなく、ロシアの心理的背景にも目を配り、判断する、地道な仕事が見えてきた。 情報は今や誰にでもいくらでも入ってくるが、その情報が何を意味しているのかを知る方法~「情報処理装置」を持つのは簡単ではない。生情報を処理して、対象に対処するための意思決定の判断材料にするためには、「料理」=インテリジェンス~情報資料として仕立て直すことが必要。 その手法とは、 ・情報を定点観測して、僅かな差分や変化を見出す ・専門家が書いた紙の本を地味に読み進める ・そして頭の中に相手の思考をエミュレートするような装置を作ってこれをアウトプットする。  ※エミュレート~模倣~相手のものの考え方を知る。そうすることで相手が何故(こちらには受け入れがたい)そんな発言をするのかがわかる。しかし相手と同一化してしまってはいけない。同一化してしまうと相手国の代理人のようになってしまう。 ・最近はAIの躍進がめざましいが全面の信頼はまだ。いまのところはアナログで。新しいテクノロジーを使うには情報分析に精通していないと振り回されてしまうだろう。 ・最後に「文学を読む」ことを提案。情報分析には人間についての理解が求められる。しかしその人間が一番厄介な要素だ。優れた文学作品は、小説家たちがその天才によって見抜いた人間性のスケッチみたいなものだ。  ※人間性とは「合理的ではないが人間らしいと多くの人が認める行動様式」  ※小泉氏が今でも度々参照しているのは、近未来のロシアを舞台とするウラジミール・ソローキンの「親衛隊士の日」。 ・文章を書くことによって、収集すべき情報がわかったり、情報の体系化ができる。 ・分析者と研究者  小泉氏はプロの分析者ではない。「プロの分析者」とは情報機関などに勤務している職員で、組織的。これに対し研究者は一匹狼型。でも研究者は幅広く話の歴史的背景などの空気も扱う。両者は上下ではなく、相互に協力しあって事象を見ると、「この戦争とは何なのか」を把握できる。 ・若き日に外務省で情報分析の仕事をした。そこでは研究資料は簡潔にまとめることを要求された。レポートをまとめ提出すると「君なあ、長すぎるよ。それに専門用語が多すぎるし、文字だらけで読みにくい。学術論文は相手が一生懸命読んでくれるけど、役所の文書ってのは忙しい人が読むんだから」・・どこを削って何を残すか、専門用語はどういう一般用語に置き換えるか、言葉では分かりにくいことをどう図表で表すか、・・この体験は今でも小泉氏の情報分析の基礎になっているという。なるほど、テレビでの分かりやすい解説はここらへんの体験からきているのですね。 音声メディアVOOXの企画でビジネスパーソン向けに情報分析についての考え方を話してほしい、と言われ10分ずつの短いレクチャーを何本か収録した。それを加筆修正して書籍化したもの。 2024.11.10初版第1刷 2024.11.25第2刷 図書館

    7
    投稿日: 2025.02.28
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    著者流の情報分析のやり方についてが紹介されている本。 著者がロシア軍事の分析をライフワークにされているため、学ぶところが多かった。 特に、公開情報の読み方の「ある程度の事実を深読みする」「情報の傾向の変化を差分する」「対象が皆に知らせたい情報から掴む」「人情として隠しにくい情報から読む」「コンプライアンス上出さざるを得ない情報を見る」は、マーケティングでも有効だと思うので実践したい。 その他にも、1日1論文読破はきつそうだが、できる範囲でやってみようと思う。

    1
    投稿日: 2025.02.28
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    たくさん情報を集める。 批判的思考でなぜなぜする。 何故何故して情報を集める。 拡散した情報を集約する。 調査する場合に大切なことは、自分が何について知りたいかを明確にすること。そうすると批判的思考やHwyのメカニズムさえ持っていれば、正しい問いを投げることができる。 目的がある情報収集なら、目的に合わせて集めた情報をすべて疑うことが重要。その疑う→さらに情報を集める→集約する。すべてAIでできるが、クリティカルシンキングできない人は、AIに騙されて終わる。 ▼ただ情報やデータを持っているだけでは意味がない ・米国やロシアのような大国の情報機関でさえ、9割以上は公開情報を元に情報分析を行っている。 ・大事なのは「公開されている情報をどう読むか」 「どのように使うか」という処理スキル。 ・情報は無料で十分。しかし処理スキルは磨き上げなければいけない。 ・特に事業の意思決定については「背景を知る(狙いは何か?)」「変化や影響を読む」「自社に置き換えるとどうなるか」について処理する必要がある。 ・情報分析の最大の敵は、自分の思い込みである。 ・アウトプットが全然できないときというのは、実はインプットが足りていないという場合が圧倒的に多い。  インプットが足りないと、アウトプットも出ない。良いアイデアがでなかったり、分析できてる気がしないのは、才能の差ではなく、インプットが足りてないから。

    0
    投稿日: 2025.02.24
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    ▼最も印象に残って今後意識したいこと 提供対象者と解像度を合わせる ▼粗約 まずは地道に情報収集(定点観測)して差異を見出す。足でも生の情報を稼ぐ。専門家のものも読む。 それらを組み合わせて分析対象の思考をエミュレート(模倣装置)する装置を頭の中に作る。 定期的にアウトプットして足りない情報を発見してまた収集する。 それを繰り返しアウトプットにつなげていくというスパイラルを生む ▼その他印象に残ったところ、つなげられそうなこと 現代は情報入手のコストが下がったが、分析する処理装置を持つ人はまだ少ない 情報分析は料理と同じ。素材(生の情報)を加工、分析してインテリジェンス(料理)にしてお客さんに食べてもらってフィードバックをもらう 可能行動→憶測ではなく相手ができることから考える 生の情報を、次につながる(行動につながる)ものに変換する必要がある バックグラウンド情報(背景情報→文脈、流れか)+コア情報(生情報→今、の事実)+足で稼ぐ情報(体験的情報→空気感や感覚を養う) 提案とは相手が何を分かっているべきかという問いに応えるもの 一般論の後に具体的な各論を語れるか→自分の洞察、スタンスを取れるか、か? ▼意外だったところ(おもしろかったところ) 人間(の行動様式)そのものへの洞察を得る手段として文学を読むことが言われていた (ロシアのことが例になっていたが、やはりドストエフスキーが出てきた)

    4
    投稿日: 2025.02.21
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    非常に良い。 著者の専門の関係でロシア軍事に関する例で解説されているが、情報の集め方、その調理(分析)の仕方、マインド、注意点など本書で話されている内容は、あらゆる他の分野でも活用できるように思う。 今の時代、いかにニッチな分野を深堀して自分なりの専門性を打ち出していけるかが要になってくる。そして、それは好きなものでなければ続かないし、楽しめるマインドでなければならない。 現代は情報が氾濫している、というネガティブな時代であると同時に、世界中の欲しい(基本的なバックグラウンド)情報には簡単にアクセスできるポジティブな時代でもある。 バックグラウンド情報に限らず、コア情報、足を運んで得る情報も、集めて自分のものにするには熱意や根気が原資になる。 そしてそれを分析する力の方は、知識(ノウハウ)、積み重ねの経験、そして地頭力になる。 両方が必要と言える。 AIが急激に進展しているが、その反面、人は自分の身体を動かさなくなっている。だからこそ、足を動かす、身体を動かす、そうして得る情報の意味の比重はより重くなっていることだろう。 自分の専門はITインフラ、魔法文化、料理、などにあるが自分の各分野を深めて楽しみ、それを活用する知見として使っていきたい。衛星画像は使わんけど。

    5
    投稿日: 2025.02.15
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    膨大な情報をどう収集してまとめ上げていくか。その中から自身の見解を見出していく過程で、数値や事象のみでは決して解き明かされない人の心や文化、歴史背景が、多元的な解釈 "それぞれの真実" の存在を認識する。私たちの言葉や声は決して無力ではなく、微力ながらも幾層に紡ぎ上げられた思想や世論へと築き上げていく。そこは決してマジョリティ支配が至上ではない。こぼれ落ちそうな少数意見もまた社会の糧となる。ロシア軍事の専門家である小泉悠が発する提言は、マニアックな観点から一般論的な見地へと誘う。そこに出力として言葉は重要であると明言する。沈黙や看過ほど怖いものはない。

    0
    投稿日: 2025.01.25
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    ・著者の人柄が出ていてとても面白い ・どのように情報(インフォメーション)を集めて、どのように処理して、情報資料(インテリジェンス)にするのかというヒントがたくさんあります •締めくくりの「文学を読む」提案も良かった

    1
    投稿日: 2025.01.18