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ネット怪談の民俗学
ネット怪談の民俗学
廣田龍平/早川書房
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総合評価

45件)
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10
19
8
1
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    Sfender
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    文字通り、ネット怪談について民俗学の視点から歴史、成り立ち、立ち位置について整理した本。 インターネット老人会の人ならば、そんなコピペあったなーと思えたり、え?これってネット怪談だったの? と驚いたりできるニッチな内容が書かれている。そんなキャッチー?なテーマを民俗学者が真面目に解説しているのだから面白い。真面目すぎてたまに読みにくいのがちょっと辛い。 付帯効果だが、民俗学入門書として良いかも。 怪談コピペの歴史を知りたい人、民俗学者がどんな研究をしているか知りたい人におすすめ。

    0
    投稿日: 2025.06.30
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    黄金竹光
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    インターネットで語られる怪談を、民俗学の視点から読み解いた一冊。 きさらぎ駅やくねくねなど、一度は聞いたことのある怪談の成り立ちが詳細に解説されており、非常に読み応えがありました。 クリーピーパスタなど海外のネット怪談にも触れられており、新たな学びを得ることができましたね。

    0
    投稿日: 2025.06.21
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    京都精華学園中学高等学校メディアライブラリー
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    『きさらぎ駅』や『ひとりかくれんぼ』、『NNN臨時放送局』まで現在進行形で伝承されている怪談のはじまりからどのように広まり私たちに伝わってきたのか、そして怪談の歴史までをだいたいざっくり解説してくれる本です。

    0
    投稿日: 2025.06.20
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    よしまる
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    本作では膨大な量の「ネット怪談」あるいは「ネットホラー」に触れられており、自分が知っているものよりも、知らないもののほうが圧倒的に多かったです。自分は特にバックルームスなどの異界について触れられた章が面白かったです。 現在、「実話怪談」の怪談ブームが来ていると聞きましたが、そんな新作怪談達もいつしかネット怪談と同じように推測や考察、逆行的オステンションによって肉付けや添削をされて名作になっていくのかなと思いました。

    0
    投稿日: 2025.06.16
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    kvk
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    ノリで借りたけど面白かった。因習系から異世界系、なるほど。2000年代に暇にあかせてサーフィンしまくっていた際に結構ネット怪談読んでたんだなと懐かしく思い出しました。出てくる話の半分くらいはうっすら覚えてる、きさらぎ駅、ことり箱、くねくね、巨頭オ、リゾートバイト、、、、懐かしかった。

    6
    投稿日: 2025.06.16
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    Sana
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    いわゆる「ネット怪談」、記録しておかないと消えてしまうものだなあということを再認識した。そういう巷の一つひとつの話を拾い、記録し、後世に残すことも、ひとつの学問(それが民俗学かはわからないけど)なのだなあと感じた。 村の古老に話を聞くように、インターネット老人会に話を聞く必要があるというのには笑いつつも、そうか!と膝を打った。私は当時その話を聞いてたけれど、何かの事情でいまはそのログがないということはあるだろうし。それこそが老人から受け取る伝承になってるんだ、いまは。

    12
    投稿日: 2025.06.09
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    しましま
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    こんな研究をしている人がいるんだなあという感想 技術やアプリの発展に伴い語られる怪談も変わっていく

    0
    投稿日: 2025.06.09
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    よどるふ
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    日本における「ネットにおいて流布した怪談」を中心に、ネット以前に流行した怪談話の歴史や、海外におけるネット怪談の流れも概観しつつ、多くの人々に膾炙したネット怪談(「犬鳴村」や「きさらぎ駅」、「バックルーム」など)がいかにして知れ渡ることになったかを分析する。時代の変遷を追うメディア論としても面白いし、自分がいかに2ちゃんねるまとめサイトの「哲学ニュースnwk」の影響を受けていたかを実感する本でもあった。さまざまなネット発の怪談の詳細な内容についてを語るのではなく、あくまで出自を含めた整理・分類の本なので、そこに興味のある人は読んで欲しい。

    0
    投稿日: 2025.05.30
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    ひまわりめろん
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    しまった!恐かった!(いや、そりゃそやろ!) というわけで「民俗学」です 「民俗学」と言えば怪談ですよ そして本書はネット上で生まれた怪異の数々”ネット怪談”を「民俗(民間伝承)」の一種としてとらえ、その生態系を描いています との触れ込みなんで、まぁ考察メインでそんな恐くないと思って読み始めたんだけど… そりゃあ紹介するわな 実際のネット怪談を紹介しながら、話進めるわな そりゃそう そしてどうしたって検索しちゃうよね スマホあるもの 手を伸ばせばそこにスマホがあるもの 本書でも紹介された有名なネット怪談を挙げるので、興味ある強者は各々検索するがよい 「八尺様」「くねくね」「きさらぎ駅」「時空おっさん」「コトリバコ」「犬鳴村」「杉沢村」 短いやつをひとつ 二〇二三年四月、あるクリエイターがChatGPTに「15文字のひらがなでなにか怖いこといって」と尋ねたところ、「わたしはにんげん ここからだして」と返ってきた どう?ゾワゾワした?

    66
    投稿日: 2025.05.21
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    Go Extreme
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    ネット怪談の概観と民俗学的視点 本書は、1990年代末から2020年代前半までの日本のネット怪談を民俗学の視点から捉え直すことを目的としており、これまで特定のジャンルや話に集中しがちだったネット怪談研究に対し、幅広い視点からその全体像と特徴を提示しようとしています。特に「実況」「画像」「異世界」という三つのキーワードに焦点を当て、インターネット上での展開、商業化、国外への拡散といった多角的な視点から考察を行います。 共同構築される恐怖と非言語的伝播 ネット怪談の大きな特徴は、不特定多数の人々が創造し、共有しながら伝承されていく「共同構築」性であり、その代表例として「きさらぎ駅」が挙げられます。21世紀の携帯端末普及によって生まれた「実況」形式や、共同的なやり取りが生み出す「存在しないことの恐怖」が特徴です。また、ネット怪談の中には画像が起点となるものもあり、「スレンダーマン」のように物語を伴わない画像が、見るという行為を通して恐ろしいネット怪談となる現象も存在します。 平成令和怪談の変遷と異世界の描写 日本のネット怪談は、都市伝説や学校の怪談ブームを経て、2000年代半ばに最盛期を迎えました。初期には「怪村」情報が話題となり、携帯電話の普及とともに「実況」形式が一般化しました。その後、自分や親族が田舎の異常な風習に巻き込まれる「因習系」怪談が流行し、「コトリバコ」はその代表格です。また、特定の場所が異世界への入り口となる「異世界系」怪談も登場し、伝統的な超自然概念では説明できない要素を含む点が特徴です。 画像が語る恐怖とデータベースの優位性 怪談は口承、書承に加え、現代では画像や映像といった非言語的なメディアを通じて伝承されます。画像は物語を伴わない場合もあり、「三回見ると死ぬ絵」のように単なる俗信としての画像が恐怖を生むことがあります。「赤い部屋」のように現実感を強調する表現や、「検索してはいけない言葉」のように好奇心を刺激する手法、「ニンゲン」のように不鮮明な画像による想像力を利用する例も見られます。ネット怪談、特に画像表現においては、物語よりもデータベース的な提示が優位となる傾向があります。 物語生成の阻害とインターネットの親和性 リミナルスペースのような画像提示は、明確な物語の生成を阻害する一方で、一つ一つの投稿に恐怖や不穏さを感じさせる効果があります。私たちの身の回りの怪奇現象も物語にならない曖昧な不穏さであることが多く、データベース的なインターネットと相性が良いと言えます。 ネット怪談の変容と新たな展開 ネット怪談は、投稿内容がホラー志向を強め、創作発表の場が管理されたサイトへ移行する傾向が見られます。また、インターネットによって類話が見つけやすくなった結果、広く知られる新たな怪談が生まれにくくなっています。 特異な発展と民俗学的読み解き これらの要因が複雑に絡み合い、日本のネット怪談は特異な発展を遂げ、様々なメディアや形式で増殖してきました。本書は、こうしたネット怪談の多様な様相を、民俗学という学問の視点から読み解き、その全体像と特徴を明らかにしようとする試みです。

    1
    投稿日: 2025.05.18
  • 春のアイコン
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    ネット怪談はもちろんネット怪談に限らずあらゆるホラーが好きなため自分の好きな怪談や映画、ミームに関する記述が沢山出てきてとても楽しかった。 主張の面でもっと面白い記述があればもっと楽しめたと思う。

    1
    投稿日: 2025.05.12
  • yosimiko0126yumのアイコン
    yosimiko0126yum
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    新書でコンパクトながら読み応えのある一冊。 いわゆる怪談についての基礎的な話から、現在に流布している『怖い話』について手広く網羅されているので、ホラー関係についての総括として読んでも良いと思う。 とはいえ、私自身があまり詳しい人間ではないので、その分だけこの本にあげられている小話についてとても興味深く惹かれるものがあった。 また、学術書として大変誠意的に書かれていて、使われる語についての定義づけが丁寧で好感がもてる。また1980年代から2020年までのネットで流布している『こわい話』についての流れもわかりやすく書かれているので、自分の記憶と照らし合わせていくのもとても楽しかった。用語についてかなり細かく定義しているので、それを飲み込むのに少し苦戦したものの、その分だけ『こわい話』で丸められるものを細かく把握できたと思う。とても面白い本だった。

    1
    投稿日: 2025.05.11
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    horinagaumezo
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    「きさらぎ駅」、「くねくね」、「コトリバコ」、「ひとりかくれんぼ」、「リミナルスペース」など、1990年代末から現在(2020年代前半)に至るまでインターネット上で生み出されてきた「ネット怪談」について、民俗学の観点から、「共同構築」、「オステンション(やってみた)行為」、「異世界」といった切り口により、大まかな見取り図を提示する。 一時期、洒落怖まとめサイトなどでネット怪談にはまっていた自分としても、ネット怪談の大まかな全体像を把握でき、また、あまり認識していなかったネット怪談のエピソードについてもいろいろ知ることができ、なかなか面白く読んだ。 様々なネット怪談の経緯等を網羅的に渉猟された著者に敬意を表したい。また、著者は、黎明期からの筋金入りのネット住人でネット怪談好きというのがよく伝わってきた。

    0
    投稿日: 2025.05.10
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    むにえる
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    都市伝説解体センターをプレイした人なら、現代の怪談はネットの噂発という学説が気になり、図書館で予約。 結構人気みたいで5人くらい予約者がいる。 冒頭、民俗学について色々解説しているんだけど、教科書には載らない一般人として暮らす人々の日々の暮らしぶりが、なぜ現在の姿に至ったか、その来歴を解明した学問である。 という入から始まる。 フィールドワークによって普通なら記録に残らないようなデータを収集する。話は大部分の人が把握しているが、作者や話の出本は分からない、まさしく「民俗」であるって説明が良かった。 作者は中1から2ちゃんなどのネット文化に浸かってきたガチ人なので、出てくる用語や当時の空気感、仕組みの説明が堂に入っていて、歴戦のネット戦士に導かれているよう。 スレンダーマンやバックルームなど、名前は知ってるけど来歴は知らなかった内容が多く、読んでて面白かった。 自分も知ってるネタが多いし、それらを体系的に区別して他と比較すると、さらに面白く感じる。

    1
    投稿日: 2025.05.07
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    Club de lucha
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    ネット怪談という2ちゃんねるやまとめ掲示板から生じるタイプのホラーを民俗学的に切り取ったもの。 う〜ん、これは果たして論文と言えるだろうか?巻末にかなりの量の参考文献リストがあったが、どうしても客観的な事実に沿って考えを導き出しているとはあまり思えず、こじつけ感がすごい。 これを大学の論文などで提出したら普通に低評価を喰らいそうなものである。

    0
    投稿日: 2025.05.04
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    2147301番目の読書家
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    評論文って自分が興味あるテーマだとこんなに面白いんだなと気付かせてくれた一冊。ネットの怖い話はだいぶ知ってると思ってたけど割と知らない話が多く出てきたので、それを調べて読むことでより一層楽しめるかも。「8番出口」「近畿地方のある場所について」「行方不明展」など最新の話題も取り入れていて「おお」となった。

    1
    投稿日: 2025.04.30
  • おーい粗茶のアイコン
    おーい粗茶
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    ネタ(創作)であれ実話であれ、人々によって伝聞・拡散される中で共同構築されていく「怪談」の中でも、1990年代末から現在(2025年)にいたる、ネットの中でネット民によって紡がれていた怪談を民俗学的なアプローチで取り上げた、気軽に読めつつも興味本位的な読み物というより、初出の場所や時期などかなり正確に調べられた資料的な価値が高いきちんとした学術書の趣き。ネット環境が可能にした怪談の「実況」や、文字ではなく「画像」の拡散によって何がどう行われてきたか、また、社会のコンプライアンスの変化などから閉鎖的な村落の因習などのでっちあげなどがやりにくくなった代わりに、非現実的な場として「異世界」という感覚が台頭してきたり、デジタルと違ってデータの改変がやりにくいアナログ媒体(ビデオテープ)などを怪異の記録媒体としてそれを発掘したという設定のファウンドフッテージホラーやモキュメンタリーが作られたり、もはや怪なのかどうかもよくわからないリミナルスペースという概念や、生成AIがどういうわけか一定の割合で謎の女性の顔を作り出してしまうなど、この期間にどういった怪談やホラーのジャンルが生まれ育まれてきたのか全体の流れがわかる。反面で「きさらぎ駅」「くねくね」「犬鳴村」「コトリバコ」などなど有名な個々の怪談の内容にはあまり詳しく触れていないので、奇譚集を読むような楽しみ方には向いていない。そこはネットのまとめサイトや動画での補完をすればいいのだが、ページの制約もあるだろうがもう少し内容にも深入りして欲しかった(たとえばアメリカの都市伝説をまとめた名著『消えるヒッチハイカー』などは採取されたフォークロアがたくさん載っており、それ自体が読み物として面白いのだ)。前述したが怪談にかぎらずネットの伝聞は、実生活でのそれにくらべ、その初出からどういう経路で拡散していったのかその履歴をかなり正確に追うことができる。なんとなく思ったのだが、著者にとってネット怪談に惹かれる一番の理由は、ネット怪談の内容そのものの在り様よりも、正確に調査が可能という学術的な興味のほうにあるのかも知れない。

    16
    投稿日: 2025.04.27
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    hrtk
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    ネット上で語られる怖い話 = ネット怪談について、2000年代初頭から2chオカルト板を閲覧、10年代はTwitter(X)、20年代はTikTok〜と、ある種の「フィールドワーク」としてオカルト界隈を観測してきた筆者が民俗学的な見地から考える。 本書で扱われるネット怪談は「きさらぎ駅」「くねくね」「コトリバコ」「ヒサルキ」等。「クリーピーパスタ」と呼ばれる国外のものまで扱う。中身についての詳細は語られないため、予めまとめサイトやwikiを別で参照した方がいいかもしれない。

    11
    投稿日: 2025.04.19
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    T
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    ずっとワクワクが止まらない一冊、ネット怪談にどっぷりの人間としては待ち侘びた本でした。自分もネット怪談詳しいつもりでしたが、全く敵わない情報量&ジャンルが広く知らない怪談を知れて良かった。参考文献が楽しすぎる〜!

    0
    投稿日: 2025.04.15
  •  kuroのアイコン
    kuro
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    コトリバコ、くねくね、きさらぎ駅などに代表されるネット怪談の変遷を民俗学の観点からまとめられた本。歴史と構造を知ると学びが多くてもっと楽しめる。

    0
    投稿日: 2025.04.05
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    おいぬさまのしもべ
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    ネット怪談と一括りにされていても、その発生や作成のされかたにより色々な区分ができるとのこと。 こういうジャンルはネタなのかマジなのか、その狭間を楽しむものなのかなと思っていたが、海外ではたった1枚の写真で事件も起きてしまうほど、熱狂的に信じてしまう人たちも出てきたという(スレンダーマン)。 初出の情報から転載やまとめ、実際に「やってみた」「行ってみた」などを経て話が端折られたり追加されたりして作られていったネット怪談。 2ちゃんねるの文字情報だけの時代から写真、配信の時代になり、“内輪のみんなで作り上げ楽しむもの”から“幅広く商業主義的に”に変わってきたような印象を持った(実際色々なネット怪談が書籍化、映像化されている)。

    0
    投稿日: 2025.04.01
  • エルモのアイコン
    エルモ
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    八尺様やリゾートバイト、コトリバコを読んで村の因習という世界観に惹かれ、洒落怖を読み込み、怖い話も元々好きで民俗学に行き着き、今もYouTubeや TikTokでバックルームやリミナルスペース動画を見ている自分にとって、それを学術的に民俗学として考察する本書は自分にピッタリ!タイトルを見て購入を決意。 村の因習話はともすると田舎の差別になる…それはなんとなくわかる。物語として面白く読むのはいいけど、実際に探して、村人に会った!みたいな動画には不快感を感じていたから…。 それが本当かどうかではなく、それを本当(かもしれない)と思い語り継がれることがポイントで、民俗学上では「世間話」という。 ネット怪談は一つの話を聞いて、別の人が詳細を投稿したり自分も見たと話したりして共同構築されそれが「世間話」になるという過程に特徴がある。 具体例をたくさん挙げられていて、久しぶりに洒落怖を読んだし、参考文献も読みたいものがたくさん見つかった。

    1
    投稿日: 2025.03.18
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    moe2kita5
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    ネット社会における噂話や伝承の構築を順序だてて説明している本。割とおもろかった。 大体知ってたり、初耳だったり、特に海外のネットホラーの類。

    0
    投稿日: 2025.03.07
  • しんたのアイコン
    しんた
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    ホラーに魅せられた者の一人として実に興味深いところばかり扱ってくれて嬉しかったし、面白く読めた。 誰でも簡単に発信できるようになった時代だからこその楽しさがあるし、様々な物語を見つけられる機会も増えた。そうした見知らぬ一つ一つに光を当てて考察しているのが面白い。

    0
    投稿日: 2025.02.12
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    eu_rasia
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    学生時代2ちゃんねるのオカ板に出入りしてて長じて研究者になったらしい著者があまりに観測者として信頼が置け、大変面白かったです。黎明期から最新の流行までみっちり説明されていて、民俗学然だからなのか界隈の識者だからなのか非常に落ち着いた視点の語りが面白かった。

    3
    投稿日: 2025.02.02
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    2138
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    ネットの黎明期からの主に匿名で語られてきた怪談の累積など。後半のメディアを使ったホラーコンテンツについてはよく知らないので参考になった。そして、参考にページ数をかなり割いてるように、紙のメディアと蓄積されていくネットのコンテンツの相性の悪さが非常なよくわかる本でもある。ウェブでやる事だよなこれは。

    1
    投稿日: 2025.01.27
  • 端日露光のアイコン
    端日露光
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    メモ インターネット上での共同構築 画像、実況 アメリカ民俗学における「伝説」概念 ・常に生成され続けるもの ・未完 ・オステンション(〜してみた) インターネットの叙述 ネタを本当らしくしようとするとよりネタっぽくもなる→ネタも事実も多くの要素から構築される ネタかマジかの境界線は薄い 不信の念の停止 怪談 伝説のサブジャンル ・体験談 体験者をたどれる 一人称、扇状的→淡々とした文章、体験者の話を報告者として書く実話怪談 ・うわさ たどれない 都市伝説、学校の怪談 ネット怪談  体験談が多い、怪異の理由づけ、地元の解説役 出典の情報が失われてうわさに変化するものもある アーカイブが簡単なため話のパターンが見抜かれやすい→陳腐化、ネット怪談の衰退      →商業化、著者名のあるネットホラー データベースとナラティブは天敵 データベースは世界を項目化するがそこにつながりを見出すことはない→ナラティブがない 現代のアナログホラーの怖さとは アナログデータはアーカイブ化されない →アーカイブ化されないものの不穏さ アーカイブ化されてない過去(異界のようなもの?)から不意に現代に侵入してくる恐怖

    1
    投稿日: 2025.01.20
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    amy
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    著者いわく1990年代末~2020年代前半までの約四半世紀ぶんの日のんのネット怪談の大まかな見取り図を提示することを目的として書かれた本。目的の通り日本におけるネット怪談の流れやその時々におけるネット怪談の主流となったテーマやその要因などの論考がある。インターネットのたとえば掲示板や2ちゃんねる、まとめブログ、Twitterなどのツールの変遷やそれによって可能になったことと照らし合わせながらまとめているところもわかりやすかったし、一時期ネット怪談を読むのにハマっていた身としてもあーそうだった!と懐かしい気持ちになった。また1点気になったのは第四章の再媒介化もしくはネット怪談の衰退(創作発表の場の変化)に関わることだと思うのだが、たとえば二次創作のアイテムとしてネット怪談が使われているというのは著者の廣田龍平氏はどういう分類をするのだろうと考えた。私はアニメや漫画の二次創作をよく見るけどpixivでキャラクターがきさらぎ駅に巻き込まれる話もあり、しかも創作のかたちもちゃんねる系というテンプレートがあって2ちゃんねるみたいにスレッドでやりとりしているかたちと小説が組み合わせたようなかたちになっている。こういうかたちを著者の廣田龍平氏は知っており、そのうえで特に特筆するようなことがなくてスルーしたのかそもそも彼の観測外だったのかはわからないが、どういう分類になるのかは聞いてみたい

    1
    投稿日: 2025.01.15
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    exfrogment
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    洒落怖やモキュメンタリーものに詳しい人ならほとんど聞いたことがあるだろう怪談が多いし(「リゾートバイト」とかとか懐かしすぎる)、『近畿地方のある場所について』やちょっと前に確かにTwitterでバズっていた冥婚の話まで手広く取り上げ、民俗学的な再構成を試みている。 その構成がうまくいっているかはちょっとよくわからないところもあったが、ここまで多岐にわたり今日も進化し続けているネット怪談(あるいは、インターネット)をテーマに取り上げたこと自体がすごい。ネット怪談/ホラーはずっと読んでいて今も追っている世代なのでめっちゃ面白かったです。

    0
    投稿日: 2025.01.10
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    dai-4
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    楽しめる媒体はどんどん使っていけば良い、とは思うんだけど、ネットでエンタメってのが自分には馴染まない。当然、本書で取り上げられるスレッドや動画は、どれもが初見のものばかり。でも、モキュメンタリー形式のホラーが隆盛を極める昨今、その走りとしてのネット怪談の存在は興味深い。出来れば本で読みたいとは思ってしまうけど、気になった怪談は結構あった。さて。

    0
    投稿日: 2025.01.07
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    さや
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    知っている話もあれば初耳の話も。 ネットが生まれてからの怪談の変遷を民俗学という視点からまとめたもの。 コトリバコやきさらぎ駅はいつどこで知ったのか思い出せないくらい古典化している気がする。 雑誌、深夜ラジオの投稿から始まったオカルトブーム。 現在進行形で生まれていくインターネット上の怪談や怪異。 形態は違うけれど人は少し怖いものに触れたい知りたいという好奇心の塊なのだなと思う。

    0
    投稿日: 2025.01.02
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    nao
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    都市伝説ではなく、「ネット怪談」なのはなぜだろうと思ってよみましたが、なるほどなるほどと納得する内容。 著者と同世代なので、取り上げられているネット怪談はどれも身近なものだったけれど、それがもはや昔話となったことで「ネット怪談」として学術的に分析される段階に入ったのかと思うと感慨深い。 日常に潜む非日常を恐れるのが人の常だけども、令和に生きる私たちの日常は、すでにネットの中にまで広がっているのだと思いました。

    0
    投稿日: 2024.12.30
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    メモ用
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    YouTubeやTikTok発の怪談(あるいはホラー)は知らないものも多く興味深かった。 古くはBBSや個人サイト、2ちゃんねるのオカルト板から最近ではTwitter(現X)や動画サイトまで、海外(特にアメリカ)の流行も踏まえながら変遷が説明されていて読み物としても面白い。実際いくつか、知らない怪談については読んだり動画を見たりした。 元々は怪談的なものが多かったインターネット上の「こわい話」がだんだんとホラーにシフトしていっているという点や、因習村的な(ある種の田舎を何が起こってもおかしくない空間としてシステム化している物語)ものが飽きられているような指摘も、インターネットを長年眺めている感覚と合致するものがある。 とはいえ過去も現代も要素や流行は変われども、不特定多数の人々が参加してインターネット上のこわい話、奇妙な話は作られていく。ネット怪談は、インターネットという広大な空間に住む人々の「民俗」のひとつなのかも。

    0
    投稿日: 2024.12.15
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    book1574
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    ブログや2ちゃんねる発のホラーを民俗学視点で考察。ネット怪談は類書があまりなく本書が1つの指針となる事は間違いありません。新書ですが巻末に出典が詳しく記述されている点も嬉しい。2ちゃんねるホラーや都市伝説に興味がある方はぜひとも読んで欲しい好著です。 民俗学の研究者である筆者は「コトリバコ」を卒論の題材にするくらいネット怪談に強い関心があり、周縁のホラーもかなり読み込んでいる事が分かります。私も一時期洒落怖の代表作はほぼ読み、2ちゃんの怖い話も大体を網羅していたつもりですが、その端緒は知らなかったため非常に楽しく読めました。

    5
    投稿日: 2024.12.14
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    硝子
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    #読了 2024/11/30 ネット怪談の民俗学/廣田龍平 卒論で洒落怖書いたんですが、その時は都市伝説で「都会の怪談」をやっているのに対し、ネット怪談では「田舎の怪談」が多い。昔は都会が怖かったが、都会が増えるにつれ田舎の方が未知の存在になった。と考察した記憶があります。

    0
    投稿日: 2024.12.01
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    NG4
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    怖いもの見たさで読んだ!怖かった!中身は基本『これは創作ですが』的な前置きは基本あったけど 私も2ちゃんねるとか、掲示板から始まったネット怪談はまとめサイトとかでしか見たことがなかったので、知ってはいたけどその話が生まれたバックグラウンドとかは知らなかったから面白かった 怖がりなのでしばらく1人で暗いところ行くの怖い back roomsが最近のミームなのは知らなかった

    0
    投稿日: 2024.11.29
  • djmgのアイコン
    djmg
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    「きさらぎ駅」や「コトリバコ」などのネットを中心に広がった怪談について、90年代〜現在にかけての変遷を概観できる。 作者はもともとこの分野を研究して論文を書かれたりもしていることもあり、本書もかなり真面目な論文的トーンで書かれている。

    0
    投稿日: 2024.11.27
  • トワコのアイコン
    トワコ
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    『もはや恐怖にナラティブは必要ない』という一文が印象的だった。なんとなく感じていた事ではあるけど、ネットにおける怪談の移り変わりの後に読むと確かな実感がある。 曖昧さによってリアリティが強化される一方、創作らしさ(「くねくね」のオチみたいな)はカットされていってるというか、恐怖の‘’手触り”だけを具現化していくというか。 私はどっちも好きだけど、より怖いのは今どきのやつ。恐怖って鮮度があるからそりゃそうか。

    0
    投稿日: 2024.11.27
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    ofellabuta
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    1990年代から2020年代の現在にかけてのインターネット上に流布する怪談=ネット怪談を民俗学的な立場から俯瞰的に総括した本。 民俗学に限った話ではないけれど、「怪談」を扱う場合、基本的に日本ローカルであったり、語りにしろ文書にしろ言葉に記されたもの偏重(精々取り上げられても漫画や映画ぐらい)という印象であったが、本書ではクリーピーパスタをはじめとした英語圏におけるネット怪談の現状や、「The Backrooms」やInstagramやTikTokで流布されているような奇妙で不気味な画像や動画といった伝統的な「怪談」とは異なる共有される「恐怖」イメージや、フィクションに出自を持ちながらネット上に拡散される過程でフィクションとそうでないものとの境界があやふやになってしまっているようなものまで取り上げられている話題は幅広く、出典を辿りにくいネットの情報にも関わらず調査は丁寧。現時点で「ネット怪談」を知る上でもっとも適した本であることは間違いない。 一つ気になったのはインターネット上の事象を民俗学が扱う場合の「語り手」の存在についてで、この本はとても良く調べてあるけれどあくまでそれはネット上に現れた情報の履歴や伝播についてであって、その情報をネットに上げた人物についてはほとんど触れられることがない。まぁ、匿名掲示板への投稿者など実際には特定不能だから仕方がないのだろうけど、従来の民俗学における「民話」や「伝承」の採集においてそれを誰が語ったのか、語り手の存在は大きい。しかし、従来の民俗学が相手にしてきたローカルな社会ではない、インターネットのような広大で不特定多数の匿名の誰かによって構成される世界において語られる話、作られる文化における「語り手」の存在とはどのような意味を持つのだろうか?

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    投稿日: 2024.11.20
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    空母ポンタヌフ
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    面白い。30代前後のいわゆるインターネット老人界隈にはぶっ刺さる本。かつて見てきたネット怪談やホラーコンテンツを民俗学における文脈で読み解いていく本であり、以下にここ最近のネットやSNSの発達が人類社会において劇的な変化だったかと認識する同時に、ホラーを追い求める人々の姿勢は変わらないことをしれた。ある種 20年代までのネットホラー大全本的な趣もあり、手元においておきたい一冊。

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    投稿日: 2024.11.16
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    Sleep
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    2000年代のきさらぎ駅を2ちゃんのまとめで知っていたから、2020年代にその名前を見たときは懐かしいと同時になんで?と思ったのだけど、ネットでできることが増えてくるとこうやってリバイバルすることがあるんだ。 懐かしいネット怪談の話と、しばらく離れていたために抜け落ちていて知らなかったネット怪談の部分が両方楽しめて面白かった。

    0
    投稿日: 2024.11.13
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    andymori
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    昔からネット怪談は見てきたものの、知らないエピソードも多かった。その都度調べながら本書を読み進めていたため読了まで時間がかかり非常に読み応えがあった。 民俗学としての要素も分かりやすくしっかり解説されてたため、一つの文化をより専門店に学べた。

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    投稿日: 2024.11.09
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    こたつ
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    ネット怪談について、民俗学的視点から研究・解説している本。 くねくね、きさらぎ駅、リアルなど、まとめサイトでネット怪談に親しんでいた世代で、懐かしい話題も多く、またそういった怪談が生まれた経緯や起源をしることができてとても興味深かった。洒落怖のような文化が廃れていって寂しく感じてもいたが、形を変え現代のネット文化にも脈々と受け継がれているというのも目から鱗。

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    投稿日: 2024.11.03
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    しゅへ
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    このレビューはネタバレを含みます。

    くねくね、きさらぎ駅、コトリバコといった題材が、どのように育まれて語り手不詳の"怪談"となったかを民俗学の用語で分析する。キーワードは「共同構築」と「オステンション(やってみた)」、そして「再媒介化」。これらが論じられる1章・4章・6章が特に面白かった。 まとめサイトや切り抜き動画による再媒介化で出自に関する文脈が消去されかえってフィクション性が失われる(本当にあったことかもしれないと思ってしまう)という指摘はなるほどと思ったし、そうやってネット怪談がデータベース化していくことで不安が閾値に到達した人たちの存在も、今のネットホラーブーム(明確な語り手があるナラティブなもの)が支持されている要因なのかなと思った。

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    投稿日: 2024.11.03
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    REM
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    2024-10-29 2ちゃんもニコ生もライトユーザーなので、取り上げられている事象はほぼ後追いで知った。リアタイだったのはバックルームくらいかな。 その背景より成立過程に注目した論考が面白い。思えば子供の頃の口裂け女や花子さんも似たような過程を経て成立したように思う。学校の授業で「お化けはいないポスター」を書いたりしたなあ。 ネットの発達により、その広さと速さが爆上がりしたのは確か。

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    投稿日: 2024.10.29