
総合評価
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powered by ブクログ上野動物園で出会った不思議な男と夜の不忍池で話をする。彼の職場のそっくりな二つのビルと自殺者が3度も出た部屋の話を。 タイトルの「目羅博士」も目を引く名前だが、この男ではない。ベートーヴェンの「月光」の曲のように、美しいけど、怪しくてちょっと怖い話だった。 現在の東京の立地を考えると、丸の内のビル群の中の5階の陰気な部屋は、東京駅どまん前、皇居のそばだろう。 そんな一等地がいつまでも空き部屋があるかな?という疑問は感じた。
1投稿日: 2025.09.21
powered by ブクログ再読。私も満月になると心が不調になるから、満月や月の光は怖い。すうっと、空に吸い込まれそうになるから、しがみつかないといけない。狂気、狂気、だがこれはただの怪奇小説ではない。青年は、推理小説を書いている江戸川にこの話を聞かせる。メタフィクションの香り。青年は江戸川を模倣したんだと思う。つまり、青年の話の中の模倣と、青年が江戸川を模倣するのと、さらに外側の作者がそれらを小説に書いてるって、3層構造の入れ子になっているのだ。はじめの動物園のくだりは、その伏線だろう。そんなことに気づいた。
1投稿日: 2025.08.30
powered by ブクログ絵も不気味で文章も不気味。小学生の頃明智少年の話を読んで暗さに読むのを断念したけどこれも途中で断念するほどの暗さだった。 人間いすは結末が気になり読んだけど暗さが漂っていた。
1投稿日: 2025.08.18
powered by ブクログ江戸川乱歩文学忌、石榴忌 1931年 昭和6年 「文藝倶楽部」増刊号初出 小説家「私」は、上野動物園で猿に真似をさせて遊ぶ奇妙な男に声をかけられる。男は猿の模倣の話を引き合いに出しながら、やがて自分が体験した小説になりそうな事件の話を語り始める 。 物語は、ビルの5階の貸事務所で始まる。連続する首吊自殺。 男はその真相を目羅博士という目医者が鏡を使った自殺風殺人と知る。 それを逆手にとった青年。 おそらく当時多少増えてきたビル群からの 発想でしょうか あり得そうで面白い イラストはまくらくまさん 表紙にも使われているタイル張りの床が素敵
84投稿日: 2025.07.28
powered by ブクログ乙女の本棚シリーズの一冊。 乙女は乱歩がお好き? このシリーズ、乱歩率が高いよね。 まあ、乱歩の短編はおもしろいので、選ばれるのは納得できるが。とはいえ、『目羅博士~』をもってくるとはね。あまり乙女っぽくないような。 絵も内容に忠実で、初老男子には好感がもてた。ただ、表紙にこの場面をもってくるのはどうなのかな、とは思った。
0投稿日: 2025.07.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
乙女の本棚シリーズ。 この少ないボリュームでもちゃんと面白い。流石江戸川乱歩✨ 「模倣」で果たしてここまでのトリックが可能なんだろうか…?鏡の中の自分が違うことをしていたら本物の自分も鏡を真似た行動をとってしまうんだろうか…?すごく気になる。行動心理学の本とか調べればその手の実験や研究結果判明していたりしないかな( ˘ω˘ ) あと暗闇に浮かぶ目羅博士の顔怖っ‼︎‼︎
1投稿日: 2025.07.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
怖かった。そうでした。江戸川乱歩は怖いのも書ける人でした。月夜の晩の話ですから静かに不可思議な雰囲気でゆったりと読んでいたのですが、左の暗闇に人の顔が浮かんで驚いて一度本を閉じてしまいました。本当に心臓に悪い。最高。絵がついていて本当に良かった。東京のコンクリートと不忍池の広さが対比されていてとても綺麗でした。
1投稿日: 2025.07.01
powered by ブクログ不思議な話、「模倣」で人が殺せるのか?分かっていても、自分が仕掛けたトリックにまんまとはまってしまうものか?同じことをされるとはまさか思っていなかったから?? そして黙っていれば完全犯罪だったのに、このことを誰かに話したくなった?それともすべては男の単なるもしくは妄想?はたまた小説家にアイディアが浮かんだって話? 表紙の絵が印象的。
0投稿日: 2025.06.21
powered by ブクログ乙女の本棚から江戸川乱歩は3作目。 怪奇、幻想、本当にこの言葉につきる。 一人語りでじめっとした雰囲気。 彼の文体が読者に、確かに、そういうこともあるかも…と納得させてような気がする。 あり得ない、信じ難い内容で全くすっきりしないけどまた読みたくなる。
0投稿日: 2025.06.06
powered by ブクログイラストもおはなしに合っていて、何とも怪しげな感じを出してます。 目羅博士がまさか……それを語る男…… 読みにくいかなぁと思っていましたが後半からどんどん気になって一気に読みました。 江戸川乱歩の作品は読んだことがなかったので、これから読んでみたいと思います。
0投稿日: 2025.05.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
江戸川乱歩さんの作品を読むのは3作目。 今回は、向かい合ったビルとビルの谷間が作り出す怪しさに加え、月光のまやかしも加わり、じとっと気持ちの悪い雰囲気を感じながら読みました。 自分もこの真夜中のビルに寝泊まりしているかのような気持ちで、変に落ち着かない気持ちになります。 向かいのビルに現れる目羅医師は、こちらのビルに住む者に似せたマネキンを用意し、窓の外でマネキンの首を吊る。そうすると、こちらで見ていた本人はどうしてもマネキンの真似をしたくなって首を吊って亡くなってしまう。目羅医師の策略にまんまと引っかかり命を落とす物が後をたたない。しかし、そんな時、そのことに気がついたこちらのビルに住む男が、目羅医師に同様の仕掛けを施す。目羅医師はビルの谷間へと落ちてしまった。この話を月夜の不忍池のほとりで乱歩に打ち明ける怪しい男…。 最初から最後までジメジメとした気持ちの悪いストーリーでした。 今日も本の中に引き込まれました。 ありがとうございました。
5投稿日: 2025.05.25
powered by ブクログ江戸川乱歩の『目羅博士の不思議な犯罪』と素敵なイラストがコラボする、乙女の本棚シリーズ42巻です。 探偵小説作家が小汚い哲学者風の青年と上野動物園で出会い、彼の不可思議な体験談を小説のネタとして語られる物語です。 とある5階建てビルの一室に、入居すると間もなく首吊り自殺をしてしまう魔の部屋がありました。 様々な人たちがそこへ入っては死にを繰り返す中で、青年は向かいのビルから不気味な顔がニヤニヤと観察しているのを目撃します。 その人物は目羅聊斎という医者で…。 不可思議な物語を不可思議なイラストで彩り世界観を更に増幅させている良書・シリーズです。
8投稿日: 2025.04.11
powered by ブクログ江戸川乱歩の短編に、まくらくらまさんのイラストて怪しく彩られた作品。 乱歩が動物園で出会った青年の語る、奇妙な話とは… 暗く幻想的な絵が江戸川乱歩の作品世界にマッチして没入感を上げている。このシリーズの他の作品も読みたくなった。
7投稿日: 2025.03.30
powered by ブクログ絵が気になり、図書館で借りてみました。 江戸川乱歩の世界と、まくらくらまさんの怪しげな絵が絶妙に合っています。 絵本なので軽いお話かと思いながら読み始めましたが、しっかりした文学でした。昔の文体ですが、挿絵が入っていて読みやすかったです。 読み終わってから改めて表紙の絵を見返すと、この作品にピッタリだなと思いました。
6投稿日: 2025.03.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
1Qさんに見せつけるかのように乙女ります。 というわけでもないんですが、怪談えほん「いるのいないの」の大きさにビビって(笑)大きさを比べる意味でも借りてみました。 お勧めはベートーヴェンの月光を聴きながら。 タンタンタン タンタンタン タンタンタン♪ トゥーン トゥトゥーン タンタンタン タンタンタン タンタンタン トゥーン トゥトゥーン 月明かりの下で葬式でもやってんのかいってくらいの静謐な曲。 ミステリードラマとかで、訳あり犯人が犯行を自白するときなんかにも流れるイメージですね。 読むのは月明かりのある夜がいいね。 ん? 誰です。 目羅博士にちなんで緑黄色社会のMela!を聴きながら読みたいなんていってる悪い子は! 今なんじゃな〜い メラメラとたぎれ♪ いけません!! 曲が元気すぎて話と合わないからじゃありません。 いまなんじゃな〜い いまなんじゃな〜い いまなんじゃな〜い 最初の部分だけがリピートされるかもしれないからです。 いまなんじゃな〜い なにかを急かすように。 いまなんじゃな〜い だんだん声がこもっていき いまなんじゃな〜い 怒っているお爺さんの声に いまなんじゃ〜 いまなんじゃ〜 悲しげなお婆さんの声に いまなんじゃ いまなんじゃ 差し込む月光に誘われて窓際に いまじゃ いまじゃ もし、あなたのいるところがビルの中で、上層階であったら いまじゃ いまじゃ 向かいのビルの窓になにかを見つけてしまったら いま いま いま いま 窓を開けてはいけない! 絶対に! ヒューーーン ドサッ チヤッチヤチャララララッラー♪ はい。ラジオドラマ「『目羅博士の不思議な犯罪』を夜に読む」をお送りしました。 いかがでしたでしょうか。 月の光って、怖いですね~。 命があったらまた来週お会いしましょう。 シーユー(*^▽^*)
28投稿日: 2025.03.24
powered by ブクログ新年1冊目は乙女の本棚シリーズで。 江戸川乱歩の妖しい文章とまくらくらまさんのイラストが相俟って魅力溢れる本でした。
3投稿日: 2025.03.18
powered by ブクログ怖い 怖い 怖い 物語はヒヤッとするが 絵がマジ怖い 外に月が出てないか確認したくなっちゃった 2025.3.13 58
7投稿日: 2025.03.13
powered by ブクログ乙女の本棚シリーズから、江戸川乱歩さんとまくらくらまさんのコラボ作品『目羅博士の不思議な犯罪』です。まくらくらまさんのイラストは大好きです!なんか、部屋に飾りたいっ!!あ…でも、我が家には似合わないかな…。 この作品では、探偵小説家の江戸川が上野公園である男と出会います。そこで聞いた話がこの作品の本題となっています。月夜の伴、目羅博士いう眼科医の知られざる姿を目の当たりにした男は、ある行動に出ます。それが、なんとも言えないこの怪しげな表紙というわけで…軽くネタバレしてしまった! ちょっと怖いストーリーが、まくらくらまさんのイラストとの相乗効果で、より怪しい仕上がりですよね~!個人的に好きな話とかではないけど、いい感じで非日常的な雰囲気を醸し出してました。
62投稿日: 2025.02.17
powered by ブクログ動物園で出会った男の不思議な体験談。5階の部屋で3件の首吊自殺。模倣の魔力に囚われた,偶然に頼る狡い犯罪。月光が惑わす犯罪は怪しく幻想的。世界観に嵌る。
15投稿日: 2025.01.29
powered by ブクログ乱歩自身が主人公、というのがまた面白いと思った。上野の動物園で出会った青年から聞かされる世にも奇妙な犯罪。妖しい月の光に導かれる犯罪は不気味だけど妖しい魅力に満ちていて良い。このシリーズは毎作品イラストが素晴らしくて好きです
1投稿日: 2024.12.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
さすが江戸川乱歩。怪しさ満点の文章と世界観で、まるで自分がこの逸話をきいている探偵小説家で、月夜に丸の内のビルディングの薄暗い峡谷をのぞいているかのような気にさせられる。そこは文明のつくった幽谷、科学のつくった谷底だ。 目羅博士が、自分が他人にしてきたのと同じ犯行手口で自殺に誘われてしまったというラストは不気味で恐ろしかった。 人間は月光に狂わされる。人間は鏡の影の真似をさせられる。自身の首吊りの姿を見たら、首を吊らずにはいられなくなる。 表紙に描かれているのはじつは目羅博士ではなく、このミステリの語り部である青年だったということも尚不気味である。 「目羅博士の殺人の動機ですか。それは探偵小説家のあなたには、申し上げるまでもないことです。何の動機がなくても、人は殺人の為に殺人を犯すものだということを、知り抜いていらっしゃるあなたにはね」
3投稿日: 2024.12.16
powered by ブクログ怪奇物は、好きではない。が、短編かつこのような装丁挿絵であると、良きかな。となる。読んでみると、やはり、奇怪な物語。うーん私には、合わないかも…
0投稿日: 2024.11.19
powered by ブクログお待たせしました(待ってない?)『読まずにレビュー』第5弾です!(ザッパーン!) *『読まずにレビュー』とは? 表紙と題名、作者のみを手がかりに本の内容を推理し、感想まで書いちゃう!という最先端レビューです!特許出願中!(先に表紙拡大して確認してみてね) というわけで今回は江戸川乱歩の探偵小説『目羅博士の不思議な犯罪』です 探偵小説決め打ちかい!っていうね そして犯罪現場はどう見ても銭湯 ちょっとばかり変わった趣味ではありますが、どう見ても銭湯のタイルだもの そして目羅博士よね 果たして表紙に描かれた二人のどちらが目羅博士かってことが鍵よねこれは え?明らかに片方人形? いや人形の名前が目羅博士でなんの不都合があんねん!ぜんぜんおかしないやろが!(# ゚Д゚) 〈あらすじ〉 「アホなこと言わんといて下さい!」 東京下町の銭湯「骨の湯」の女湯で身元不明の女性の絞殺死体が見つかった 従業員の証言により近所に住む理学博士目羅博士が女湯をのぞいていたことが分かり容疑者として浮かびあがるが、博士には完璧なアリバイが そしてなんと目羅博士そっくりに作られた精巧な蝋人形の存在が明らかとなり、のぞいていたのはその蝋人形だと言うのだ 事件解決に乗り出した迷探偵アホ智小五郎と助手の小手林君は、今度は男湯の方で目羅博士の蝋人形の絞殺体を発見する 小手林君おなじみの決めゼリフが浴場に響く 「蝋人形を絞殺?アホ智さん、アホなこと言わんといて下さい!」 我らが迷探偵アホ智小五郎が蝋人形の謎に挑むシリーズ最新作! 〈感想〉 うひゃー、このトリックは悶絶だわ さすがは江戸川乱歩です こんなトリックを考えつくなんてどんな頭の構造してるんだろ? それに今回はアホ智さんの過去もちょっとだけ明らかにされました これまでも影のようなものを感じてはいたけど、こっちの方もびっくり 今回も無事事件を迷宮入りさせたアホ智さんの迷推理を堪能あれ!
57投稿日: 2024.11.16
powered by ブクログ怖い話。 人間と猿は神から模倣を授かっている。 そうであるばかりに、このような恐ろしい事態になるとは。 後味悪いが、さすがは乙女の本棚シリーズ。 イラストがキレイ。
17投稿日: 2024.11.01
