
総合評価
(3件)0 | ||
0 | ||
0 | ||
1 | ||
0 |
- Go Extreme"powered by"
はじめに:裏方の苦労と出版の目的 本書は、プロ野球で打撃投手として長年活躍してきた著者が、その知られざる仕事内容、苦労、やりがい、そして未来への思いを語ったものです。普段は注目されない裏方の仕事である打撃投手の実情を、多くの人に知ってもらうことを目的として本書は執筆されました。 第1章:打撃投手という職業―打ちやすい球を投げるプロフェッショナル 打撃投手は、打撃練習で打者が打ちやすい球を正確に投げることを専門とするチームスタッフであり、その契約は基本的に1年更新という厳しい世界です。本書では、打撃投手が「打撃が得意な投手」ではなく、「打撃練習用の投手」であることを明確に説明し、その独特な役割について解説します。 第2章:「天職」と出会うまで―プロ野球選手から打撃投手へ 著者の野球人生の始まりから、高校、大学を経てプロ野球選手となるまでの道のり、そして戦力外通告を受けた後に打撃投手という「天職」に出会うまでの経緯が語られます。プロの世界の厳しさ、予期せぬ挫折、そして新たな道を見出すまでの過程が描かれています。 第3章:つらいけど楽しい打撃投手の仕事―技術、打者との関係、そして喜び 本書の中心となるこの章では、打撃投手という仕事の精神的な重圧、技術的なポイント、そしてイップスといった特有の困難さが詳細に語られます。また、様々な打者との練習の様子や、打撃投手にとっての喜び、チームスタッフとの交流、時代の変化による野球界の変化についても触れられています。打者との信頼関係の重要性も強調されています。 第4章:打撃投手が語る「未来の野球界へ」―コンディショニング、キャリア、技術革新 打撃投手にとって重要なコンディショニング、休みの考え方、引退後のキャリアについて、著者の視点から語られます。また、AIや技術革新が打撃投手の仕事に与える可能性についても言及されています。 母への感謝―野球人生を支えた原動力 著者の野球人生を語る上で欠かせない存在である母親への感謝の思いが綴られています。プロ入り時の喜び、戦力外通告時の母親の様子、そして自身のコントロールへの自信が母親の応援によって培われたのかもしれないという振り返りが印象的です。 全体を通して―裏方の誇りと野球への情熱 本書全体を通して、普段は目立たないながらもチームを支える打撃投手という仕事の誇りと、著者の野球への深い情熱が伝わってきます。打撃投手という特異な視点から、プロ野球の世界の厳しさ、喜び、そして未来への展望が描かれた一冊です。
0投稿日: 2025.05.21 - izumowol"powered by"
バッティングピッチャー、打撃投手。少しでも野球に興味のある人間なら誰でもその存在は知っているだろう。だがその実際を知っている人間がどれくらいいるだろうか。これは現役の打撃投手がその活動の実際を赤裸々に語る本である。さすがに現場の声はリアリティがあって興味深く読ませてもらった。ぜひ一年でも長く活躍して頂きたい。 ただせっかく普段なかなか取り上げられない打撃投手を題材にしたのだから、本人だけでなく周りの声─選手やスタッフたちが打撃投手、あるいは著者である濱涯さんについてどう思ってどう考えているのかも取材して掲載すればなお良かったのではないかな、とも思った。
0投稿日: 2025.05.06 - たなたな"powered by"
本としてはさらっとした内容で、残念ながら、読み応えがあったとか、読み物としての面白みは感じなかった。 一つ印象に残っているのは、打撃投手のイップスである。衆人環視のもとに晒される選手だけでなく、裏方の打撃投手にもあるのか、と驚かされる思いがあったが、〇〇しなければならないという思いを背負い込んで体が動かなくなってしまうそうだ。 筆者は、相手を信用し、頼り、適当に進めるという「緩い心」が大事だと説く。 そういう気持ちの持ちようが、精密機械のようにバッターのリクエストに応える打撃投手のイメージと異なり驚くとともに、自身の心の持ちようとして参考になったかな、と。
0投稿日: 2024.12.15