
総合評価
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powered by ブクログ記憶喪失、若年性認知症、苦しい過去や記憶、超記憶症候群など、「記憶」に関する悩みを持つアパートの住人と管理人たちの物語。 人は、覚えた80%を忘れる生き物。残り、20%の記憶を積み重ね生きていく。というキーワードが何度も登場するこの作品は、私たちに忘れてもいいこと、忘れたくない気持ち、思い出して過去と向き合うことなど、どれもが大切であり、選択であり、正解であることを教えてくれた。 生きていくうえで記憶や過去からは絶対に逃れられないからこそ、どう向き合うのかを考えさせられながら楽しく読める作品だった。
0投稿日: 2025.09.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
忘れていく80%の記憶を忘れないように努力するよりも、積み重ねていく20%の記憶ひとつひとつを大事にする。 見た事聞いた事感じた事だけが真実ではなく、知らない幸せ、忘れる幸せもあるんだと思ってる。人にはそれぞれ悩みがあり、それは他人にとっては理解されないものであろう。同じ悩みを抱える(記憶に関する悩みという意味で)もの同士で意図せず繋がり、関わり合い、現実と向き合っていく姿が、素敵な世の中だなと思いました。
0投稿日: 2025.09.06
powered by ブクログ「この恋は、あの夏の中」 失った記憶の中には。 苦しくて辛い想い出だとしても、それを全てなかったことにしてしまったら誰も幸せになれないだろうな。 「今世で君に会いたい」 前世の想い人はどこ。 真剣に付き合っていたからこそ、こんな裏切りに耐え切ることが出来ないと無意識に防衛していたのだろ。 「すべて忘れてしまっても」 事故のせいで発病し。 自分の中で時間が通常と違う流れ方をしていると気付いた時、混乱すると同時に今が現実か疑うだろう。 「同じ景色を見ていた」 胎内での想い出とは。 そんな事知らないと疑う気持ちはあるだろうが、それよりも我が子の言葉に耳を傾けてあげるのが先だろ。
0投稿日: 2025.06.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
第3章が好きだった 同じ坂下さんなのは偶然? 人は覚えたことの約八十パーセントを忘れる生き物。 残り二十パーセントの記憶を積み重ねて生きていく。
0投稿日: 2025.06.08
powered by ブクログ連作短編集4編 事故後の記憶喪失に悩む高校生をはじめ,記憶に障害のある人たちが住むアパート.完全な記憶を持つ大家の坂下さん. 住民たちの記憶に関する悩みトラウマが坂下さんと接することでお互いに良い化学反応が起きる.ちょっとしたミステリー風で,内容はどれも切なくて,でもそこには愛があり優しい気持ちになった.
0投稿日: 2024.09.29
powered by ブクログ私も両親にいやな感情や記憶が多いにある。未熟な大人だと思ってきました。難しい年頃の子供がいますが、この作品のようなダイナミックな変化は私には難しい。しかし、少しでも変わることは可能。見たり聞いたり感じたりしたものがすべてでないことは、少しずつ受け入れたい。
28投稿日: 2024.08.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
アパートの大家をしている坂下さんは 超記憶症候群で全てを覚えている。 見たこと、聞いたこと、感じたこと、、、。 全てを鮮明に覚えているって マイナスな感情まで覚えているってことだし 忘れたくても忘れられないって 考えただけで絶望する。 私も少し似た経験してるから 想像し難いってことはないけど。 でも坂下さんは全て覚えていることで アパートの住人の記憶の整理や 過去の出来事と向き合う手助けをしている。 それって 住人からしたら辛いことだけど でもこれからを生きていく為には必要。 坂下さんを見ていたら 全て覚えているってことが 悪いことばかりではないのかもと思えて 他の人より記憶に残っているのが 少しだけ負の感情が和らいだ気がする。 これからも負の感情は消えないだろうけど どの記憶も今の自分に繋がっているから 大切にしようと思います。 ❥❥❥❥❥❥ 今までは特に感じなかったけど 15年前の恥ずかしかった出来事とか 絶望を感じた出来事とかが 鮮明に思い出せてしまうから 記憶が残りやすいのかなぁと思ってる。 その時その場にいた人がいると 何でもない話をしながら 『この人とはこんな事があった。 あの時どう思われてたんだろう。 あれで嫌われたかもしれない。』 と頭の中でフル回転してしまって その後は楽しかったはずなのに 凄く気疲れしてることがある。 それに 嫌われてかもと思ったら 距離感が分からなくなっていくから 最終的に1人でいるのが気楽になっていく。
0投稿日: 2024.08.12
