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谷から来た女
谷から来た女
桜木紫乃/文藝春秋
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総合評価

39件)
3.6
4
13
17
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    北海道でアイヌ紋様デザイナーをする赤城ミワを中心に彼女と関わる人々の人間模様を描いた短編集。 アイヌ文化に関心があり、たまたま図書館で見つけたので読んでみることにしました。正直、アイヌ文化についてはまだまだ俄かですが、アイヌへの敬意を表した一冊だと感じました。文体も大人しく滑らかで、赤城ミワと彼女を取り巻くヒトなどの環境が繊細に描かれています。

    0
    投稿日: 2025.12.20
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    アイヌ民族の赤城ミワと関係する人々の物語。時系列バラバラに連作短編としてまとめられた1冊。 時系列を探りながら、赤城ミワはどんな人なのか考えながら読み進めた。 民族を背負う事の意味も大変さも私には想像しかできないけれど、赤城ミワは誇り高く強い人だと思った。関わる人がみんな弱く見えてしまうほどに… 「谷へ来る女」で語られた両親の物語が印象的だった。

    2
    投稿日: 2025.12.06
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    自分では経験していないことについて、想像することはできたとしても。経験した人と全く同じように感じることはできない。 昔、阪神淡路大震災で多くの友人が被災して、ほとんど被害を受けなかった私は罪悪感のようなものをずっと感じていて、そのことをふいに思い出した。 本当の意味で理解できないのに理解できていると勘違いして、同情を示したりするよりはまだましなのか。

    0
    投稿日: 2025.07.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    6編の連作短編集。 久しぶりに桜木さん節を楽しめた。 中でも「ひとり、そしてひとり」が印象的だった。 それにしても、何とも言えない感じで漂ってくる男の頼りのなさはなんだろう。 ミワと出会った男はなぜか下を向いているような気がしてくる。 女である千紗や幸生はそれとは対照的だ。 そういうとこがなんかツラかった(笑)

    4
    投稿日: 2025.07.06
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    北海道出身の桜木紫乃さんならではの作品ですね。 アイヌの血をひくアイヌ紋様デザイナー赤城ミワに関わった人たちの目線で描かれる6編の連作短編集。 最初の『谷から来た女』では大人の恋愛が描かれており、赤城ミワという才能もあり、頭も良い凛とした女性にとても惹きつけられました。 アイヌの事は詳しくないですが、アイヌ民族として生まれ生活していくことに誇りを持ちながらも、生きにくさもあった民族であることを感じ取れました。 赤城ミワの描くアイヌの紋様がとても魅力的に思えて、この目で見てみたいと思いました。モデルとなった女性はいるのかしら?

    14
    投稿日: 2025.06.11
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    桜木紫乃さんの描写力に唸ってしまう。 アイヌ出身の赤城ミワについて彼女を知る人たちが語る六つの連作短編。ミワという女性の像が徐々に浮き彫りにされていく。 谷に生まれ育ったミワは札幌でアイヌ紋様デザイナーになる。"ミワ・ライン"と呼ばれる独特な曲線と鮮やかな赤が彩る物語。桜木紫乃さんの描く「男ですら太刀打ちできない考え方、生き方をする女性」に惚れぼれしながら一気に読んだ。 「無事に、行きなさい」が良かった。 ビストロシェフ、倫彦はミワと付き合い始めて二年。その関係に重さを感じるようになり… 「不意に、目の前にいる人の気持ちがこっちに落ちてくることがあるの」とミワに言われて始まった恋。 新しい店の白い壁には木のレリーフ。 「アプンノ パイエ」と名づけた波形の彫刻は、アイヌ民族であるミワからの別れの挨拶と知る。 「谷で生まれた女」 護られていると意識して暮らすのは、自分を半分なにかに委ねているということです。最後のミワの言葉が刺さった。

    24
    投稿日: 2025.05.23
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    アイヌの文化に触れたのは学生時代に訪れた北海道のアイヌ村以来皆無。部落差別という言葉は聴いたことはあっても、自分からは最も遠いところにあり恥ずかしながら関心も興味もなかった。 差別や偏見、生き辛さを自然体で跳ね除け、誇りを持って生きる主人公のしなやかさが魅力的。アイヌのアートに触れてみたくなった。 そしてアイヌの言葉、文化が途絶えることなく、生き続けて欲しい。

    0
    投稿日: 2025.05.19
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    やっぱり大好きです桜木紫乃さん。 冷たくもとれる言葉の紡ぎ方がたまらない。 特に強い女の人に痺れます。 でも、強いって褒め言葉じゃなかったんですね…

    11
    投稿日: 2025.04.13
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    強そうだと思うのに、それは他人から見た姿にすぎないのかもしれない。何かに対峙しているから強いと感じられるのだろうか?

    0
    投稿日: 2025.04.11
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    アイヌの血を引くミワと、その周囲の人々の関係性からなる短編連作。 関わる人に、消化しきれない何かを残していくような、凛々しいミワが印象的。

    1
    投稿日: 2025.02.20
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    今はもうダムの底に沈んだアイヌ民族の土地。その土地の谷に生まれた赤城ミワ。背中にはアイヌの入れ墨が入っている。職業はアイヌ文様のデザイナー。この赤城ミワを様々な周りの人物から見た連作集。 わたしを守るのはわたし自身、そんな考えを持つミワは、とてもストイックでたくましく、どこまでも自分というものを追究しているような気がする。 アイヌという自分の出自に縛られているようで、縛られていない、そんな生き方を感じた。

    0
    投稿日: 2025.02.14
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    アイヌ民族の赤城ミワをめぐる6遍の物語。 登場人物はミワの立ち居振る舞いやストレートな言葉によって、自分の感情の気づきを得る。 始めのほうは、民族問題というテーマを扱っている恋愛小説かと思っていたけど(★3)、最後の2遍が特にアイヌ民族を深掘りしているように感じた(★4)。 責任を取りたくないから当たり障りのない意見が溢れているし、自分はそんなこと全然気にしないよっていう意見も、当事者にとっては慰めでもなんでもなくて、逆にその無関心さに腹が立つ人もいるんだろうなと思った。でも知りたいっていうのもお節介だという。こういうのはアイヌ民族に限らずだけどね。じゃあどう接したらいいんだって向き合うことを放棄する人もいるだろうけど、答えがない難しい問題だからこそ、向き合い続けることがある意味答えなんだと改めて思った。 という当たり障りのない感想しか書けない自分がいることに気づく。登場人物たちと一緒だ…。

    24
    投稿日: 2025.01.22
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    二風谷。正直なところ、あまり歴史を知らない。開館の年に行ったウポポイはもうちょっとじっくり観たかったなぁ。最後の章が、響くものがたくさんあって良かったです。 2024/11/21読了

    0
    投稿日: 2024.12.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    アイヌ民族の女性の物語で、章ごとに未来へ過去へ飛ぶのが読んでいて、ああ、この時代の主人公はこんなだったんだ、ああ、あれからまた歳を重ねたんだと読むたびに主人公の新たな面が見えてくるのが面白い。これほど強い女性像に久しぶりに出会えたって感じで、でも自分には決して立ち向かうことはできないだろう程の力強さが圧倒的で、その生い立ちがまた感慨深く最後まで常に新たな一面に出会わせてくれるのが読んでいて飽きさせない。ぜひとも一度は背中を見てみたい気もするが、やはり怖いと思ってしまうのだろう、この”ミワ”は強い。自立している人はいつでも強い。

    0
    投稿日: 2024.12.27
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    民族とか出自とかでなくその人の生き方や生き様を見て判断してその判断を信じて流されずに自分の進む道を考えていかないとと思った。 桜木ワールド好き。

    0
    投稿日: 2024.11.18
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    アイヌ民族の血を引く一人の女性と関わっていく人々の連作短編小説。 赤城ミワというアイヌの血を引く女性。とってもストイックで確固たる自分を持っている。しかし、他人には掴みきれない。 必要以上に民族を意識しているようにも思える。遊びがなくて辛い人生にも思える。ちょっとヒリヒリする小説。 アイヌ民族を改めて知る機会にもなった。

    0
    投稿日: 2024.11.16
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    アイヌの血を引く孤高のデザイナー赤城ミワ。 人嫌いではないのに、どこか人とは一線ひいているような雰囲気。ひけらかす訳ではないけど、溢れ出してしまう才能。唯一無二の存在であるミワという人物の今、昔…色々な時代が描かれている。 物語は静かに進んでいくのに、奥底に熱い血が流れているような不思議な感覚がした。 「無事に、生きなさい」はアンソロジーで既読。 ミワのモデルとなったのは実在のデザイナー貝澤珠美さん。インタビューを拝見すると、ミワより柔らかな雰囲気で自然体の素敵な方。 アイヌ文化は全然詳しくないけど、単純に作品を見て素敵だなと興味を持った。

    48
    投稿日: 2024.10.29
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    二風谷、ベランダの角に積もったポプラの綿毛、青空に映えるライラックの香り。チンチン電車で通った札幌中央図書館の充実した「アイヌコーナー」懐かしい。「いつか、ひとりっきりのひとりになる」「ひとりしかいない自分になる」ちょっと難しい。

    1
    投稿日: 2024.10.25
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    周りの人たちが大切にしていることを私も尊重しながら生きていかなければ、お互いに過ごしよい世の中にはならないですね わたしを守れるのは、わたし自身 諍いはどんな理由であれ、美しくない。

    0
    投稿日: 2024.10.24
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    アイヌの出自をもつアイヌ紋様デザイナー 赤城ミワ。 彼女と繋がりのあった人たちの視点からの連作短編集。 1人の女性を、他者目線で断片的書いた桜木さんの連作短編というと、「蛇行する月」や「星々たち」などもあって、桜木さん、こういうのが好きなんだろうな・・って思う。 ただ、ワタシの読解力がないせいか、結局どんな人物なのかよく分からないんだよね。今回も、なんだかよく分かんなかったなぁ。もともとこれまでアイヌ関係の方に出会ったこともないし、アイヌの知識も全くないしなぁ。ピンとこないんだよね。 それから、桜木さんの表現が文学すぎるというか美しすぎまして、ワタシの脳内ではうまく思い浮かべられません。1から10まで表現して欲しいとは思わないが、綺麗な文章の行間読んで心情を思い浮かべるのは、ワタシには上級すぎるなぁ。 ・・・で、結局よく分からず、印象に残らない。残念。

    0
    投稿日: 2024.09.28
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    こんなうだるような暑い最中に読んだとしても、一瞬で冬の北海道に降り立ったような空気感に染めてしまう桜木さんの作品。北海道と孤高の女を書かせたら右に出るものはいない作者だが、今作はアイヌ民族の血を引き、アイヌ紋様のデザイナーとして活躍する赤城ミワが主人公。語彙力のなさを承知で言うと、なんかカッコ良かった。クールだ。以前の作品から感じられる泥水をすするような、しょっぱい女の痛みのような雰囲気はあまり感じられない。個人的にはそっち系の方が自分の好みなのだが、行間から想像力を掻き立てる文章は流石のひと言。

    1
    投稿日: 2024.09.22
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    1人のアイヌの女性をめぐり時代ごとに人々が翻弄され、成長する物語。 上手にアイヌの文化が盛り込まれていると感じた。 登場人物たちが作品と出会った時の感動を読者である私もヒシヒシと感じた。

    3
    投稿日: 2024.08.17
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    初めての作家さん。  赤城ミワと言うアイヌ出身の女性をメインに彼女と関わる男女6人の人生の一コマを描いた連作短編集。思想的な事があるかはわからなかった。各章のミワさんが素敵過ぎて一気読み。6話目が大失速の元凶かな。

    10
    投稿日: 2024.08.09
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ん〜〜〜?え?で、ミワは何処に行っちゃったの? なんか難しいラストで、よくわからなかったぞ… ?(^◇^;)

    1
    投稿日: 2024.08.04
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    アイヌを用いて、どう生きることが大切かを問う作品。 赤城ミワという人物にまつわる6つのエピソードから成る構成が良い。 生前、過去、現在、時間で並べないのがいいし、主人公は別にしてミワが及ぼす影響として描くのもいい。 アイヌについての小説ではない(と思う) アイヌについて知りたいという人には肩透かしな気がする。 北海道出身の桜木さんが書いているのがいい。

    0
    投稿日: 2024.08.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    現代におけるアイヌとは何か、に対する答えが、この中に見え隠れしている。それはアイヌに少しでも関心がない人には見えてこないかもしれない。 シサムの間に入っていても見かけがアイヌらしくないからと言われる、デザイナーの赤城ミワ。アイヌ紋様をモチーフにしたデザインを手がけて世界に知られるようになるが、伝統的なものを踏まえつつ、自身でデザインをオリジナルにしていく。 アイヌとして育ち、アイヌの文化をもつミワのバックボーンは、シサムの男にはない。彼らはミワにある種の怖れを抱くが、それは彼らの自信を喪失させるし、自尊心を奪っていく。 女たちは違う。専門学校で一緒だった千紗、九州から文通相手に会いに北海道へやってくる時江。彼女たちは自分の身ひとつで生きていく。その運命に関わってくるのがミワだ。 ミワもシサムの間に自分の居場所を見出せない。 谷に帰っていくミワは、ある一つの答えを見つけ出す。 守られているのではなく、守るのは自分自身。 「谷」で生まれ、故郷がダムに沈んでもそこが生まれたところであり、自分が帰るところであり、死ぬ場所だという。 たとえ水が濁り、腐っていても、そこが自分の最後の場所であることにかわりないと。

    3
    投稿日: 2024.07.29
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     赤城ミワのほれぼれとした生き方に感動し自分ではできない生き方に嫉妬さえします。 ― わたしを守るのは、わたし自身だったんです。 ―  

    0
    投稿日: 2024.07.27
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    平取町二風谷出身のアイヌ民族のデザイナーの方がモデルとなっている小説です。 桜木紫乃さんファンの利用者さんも元々多いのですが、新聞にインタビューが取り上げられたりもしていたので、問い合わせ・予約が増えました。(平取町)

    0
    投稿日: 2024.07.13
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    赤城ミワはアイヌの血をひき、背中に父親から彫られた彫物を背負っていた。 奔放な女性を描いているようだが、背中の彫物と同じにアイヌの血が背負った重さに負けない姿勢に共感する。 ミワと関わった和人の人々はミワとの距離感を掴めず近くに居ながらも関係を解消してゆく様は、谷から来たアイヌという存在がくびきとなっているのか。 赤城ミワは力強く哀しく不器用な生き方しか出来ない女性の物語。

    0
    投稿日: 2024.07.13
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    アイヌ紋様デザイナー・赤城ミワと関わりがあった6人の男と女。彼女の生き方を目の当たりにして自分自身を見つめる彼らの内面を描く6つの連作短編。 桜木さん独特の温度の低い文章が心地よい。 アイヌ民族であるミワの誇りと強さが際立つ作品だけど、彼女のセリフが観念的すぎてわかったようなわからないような。いまいち心に刺さらなかったのが残念。

    4
    投稿日: 2024.07.11
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    アイヌ民族、赤城ミワを軸にした6つの連作短篇集。世界中に存在する『民族という重荷』。ミワは屈せず、背中に広がるアイヌの紋様を誇りに生きる。その美しい紋様が、彼女の強さや優しさを投影しているように思えた。

    0
    投稿日: 2024.07.09
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    2024/06/05リクエスト 1 アイヌ紋様デザイナー・赤城ミワ。 ミワが近くにいたら、どうやって付き合っていいかわからなくなると思う。 冷静沈着、自らのアイヌ民族であることを隠すことなくプライドを持って誇り高く生きる姿はきっと同性から見ても眩しすぎる。 20-30年後のミワを見てみたい。

    7
    投稿日: 2024.07.08
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    北海道に暮らしていた時期があり、地名にアイヌ語が多く使われていたことを思い出した。 ウポポイができる前の、ポロトコタンという施設だった時に訪れたことがあるけど、自然と共存する文化、響きが優しいアイヌ語の子守唄が印象に残っていて、今回の話にもすっと入ることができた。 静かで深い話。

    8
    投稿日: 2024.07.08
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    アイヌの血を引き、新進デザイナーとして活躍する若い女性・赤城ミワを主人公にした連作短編集です。 主人公の祖父が二風谷ダム訴訟(アイヌ民族の先住性を問う契機となった事件)の原告の一人という設定です。ですからアイヌの問題(私はこの領域に関しては全く無知なので、調べつつ読み進める事になりました)は出て来ますが、それについては極端に偏ることは無く、主人公(モデルになった人が居る)の言葉を介して淡々と重い事実が語られる感じです。むしろ、物語の焦点は凛として生きる主人公や彼女を取り巻く人々の生き様を描くことに重点があるように思います。 それにしても、どんどん上手くなりますね。読み始め”酔いを片手にひとりにされると、再び面倒な心もちへと転がり落ちそうである。”なんて文章が出て来て「格好良いなぁ」なんて付箋をつければ、たちまち付箋だらけになってしまって断念。 ただね~、余りに文章が格好良すぎて登場人物の心の動きがすっと入ってこない所が有って、少々閉口しましたが。。。。

    5
    投稿日: 2024.07.05
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    「谷から来た女」 「ひとり、そしてひとり」 「誘う花」 「無事に、行きなさい」 「谷へゆく女」 「谷で生まれた女」 6話収録の連作短編集。 渦巻柄が描かれたアイヌ文様の装丁が目を惹く。 アイヌの出自を持つデザイナー・赤城ミワを軸にした物語。 時系列はバラバラだが読み進めるうちに赤城ミワという一人の女性の輪郭や姿形が浮かび上がって来る。 様々な差別を受け続けたアイヌ民族。 だがミワは誰かを恨むでもなく、常に凛とした態度を崩さず包容力すら感じさせる。 ミワと関わる事で己の愚かさに気付く人々。 人としてどうあるべきか考えさせられる一冊。

    2
    投稿日: 2024.06.25
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    アイヌの娘の赤城ミワにまつわる短編集だった。しんみりとした作品だった。各短編に出ている主人公のミワがなかなか出てこなかったり、時系列順になっていなかったり混乱したが、そうだこの本は短編集だったこれもありだなって思った。しかしなかなか味のある作品だった。

    0
    投稿日: 2024.06.24
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    アイヌの出自を持ち、独自のスタイルで地位を確立したアイヌ紋様デザイナー・赤城ミワ。 彼女と関わった人との連作短編集。 静かなのにじわじわと刺してくるようなミワ。 誰に対しても冷静なのに突き放すわけではない。 ただ何に対しても真面目であり、芯の強い女性だと感じる。 近寄りがたくてこわいのに知りたいと思うのである。 深くて重さを感じる描きかたは、桜木紫乃さんらしく出身地である北海道を舞台にした作品も少なからずある。 アイヌの歴史や民族のことは、深く知ることもなかったのでもっと知りたくなった。

    59
    投稿日: 2024.06.17
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    アイヌ紋様デザイナーの赤城ミワに関わった人たちの目線で描く連作短篇集。6篇の短篇で構成されている。収録作の1篇「無事に、行きなさい」は、アンソロジー『二周目の恋』にも収録されていた。 6篇はそれぞれ時代設定も異なるため(最初と最後だけが近い)、その年齢に応じたミワの言動が興味深い。1篇だけ、ミワが生まれる前の話も含まれているが、これはこれでよかった。 アイヌの血を引くことを誇りにするミワを他者の視線から間接的に語らせることで、よりリアルな姿が明らかにされていく巧みな構成に唸った。

    5
    投稿日: 2024.06.16
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    【気高く生きる女と出会ったとき、なぜか胸が痛くなる】アイヌの出自を持ち、独自のスタイルで地位を確立したアーティスト・ミワ。彼女との出会いが人に与えるものは。切ない連作短編集。

    2
    投稿日: 2024.05.21