
総合評価
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- yukimatsu"powered by"
アートの旅に出た人たちが、それぞれのユリイカ『わかった』に出会う優しい穏やかなお話。 コーディネートする桐子さんは決して促したり導いたりしないけど、その人のその時に合うアートをそっと選んで、それぞれが意味を見いだして気づいていく。 主人公も優彩も、そんなつもりはないのに、周りの人の機微をしっかり感じ取って誠実に向き合うところがとても素敵だった。 ふたりは子供の頃も今も、お互いが持っていないものに憧れ、惹かれたんだろう素敵な関係性。 このお話に描かれているアートに出会える場所にも行ってみたくなりました。
14投稿日: 2025.06.20 - kimikokumiken"powered by"
昔、子供が、美術館大好きで、原田マハ氏の本を勧めてくれた事がある 。 何十年も前に、胎教の為に、美術館を訪れたり、音楽を聞かせたりとしたけど、その後は、この年になるまで、十数回ほどしか行ってない。 そんな時、この本を手にした。 読んでいて、梅村トラベルの参加者になったつもりで、四話の中の美術館を散策。(笑) こんな所に、そんなアートが存在しているのだと…… アート紹介の仕方も上手い、そして、人生色々悩む事の解決方法が、優しいタッチで描かれている。 幼き日の思い出の宝石箱を開けて見たときの「えっ!!!これなんだ?」と思ったり、この時は大事大事に思っていたんだ!なんて思い出したりと…… 題名の「ユリイカの宝石箱」の意味がやっとわかった! 「ユリイカ」ギリシャ語で「わかった」 なるほど!と!!! 素敵なアートの旅行話、初めて読む著者 一色さゆり氏が、好きになった。
0投稿日: 2025.05.31 - はやせ"powered by"
一作目。二作目を先に読んでしまい、こちらを図書館で借りました。 優彩さんがどうしてアートの旅と出会うことになったのかとか、桐子さんとの関係とか知れてやはり一作目から読むべきだった…。 やはり背景とか知ってからの方が面白い。
2投稿日: 2025.05.14 - a_ru"powered by"
仕事をなくした主人公のもとに、ある日、旅行会社から「アート旅」のモニター参加の招待状が届く。空港で待っていたツアーガイドの話やアートに触れるうち、沈んでいた気持ちが開かれていきー。 〃アートに触れることは自分を見つめ直すいい機会〃を軸にした4章構成の小説。悩みを抱えるメインキャラがそれぞれに登場し、ツアーガイドと一緒にアートに触れ(美術館へ行く)、人生のヒントに気づいていくお話。作品の背景や作者についてといったアートの解説と、各章のメインキャラの心情が絡み合っているので、スッと話に入っていける。 「アートや旅によって心がひらかれる瞬間」 ひらかれるという言葉が、冬から春になると空気とか陽射しとかが明るく温かになる様のように感じて、この小説全体のイメージがそんな感じでした。
0投稿日: 2025.05.05 - ぱなっぷ"powered by"
私も梅村トラベルのツアー参加者になったように、美術館や作品が目に浮かぶ作品でした 絵画の描写や制作背景についての描かれ方も素敵です 本当にこんなツアーがあったらいいのに
1投稿日: 2025.04.22 - せりぐまん"powered by"
アートや美術館について知ることができて、その点は楽しく読めた。 が、私には優等生すぎる話だった。一見、人の心の機微を扱っているようで、優等生な人の心情というか…それでもアートについての話が面白かったので星2つ。 続編の方を先に読んだが、そちらの方が楽しめた。ヒロインと桐子の関係が、あ、そんなもんなのか…となんだか肩透かしにあったような… 新婚さんの話もめでたしめでたしにしているのがなんだか浅はかに感じてしまった。 まだ夜に吐いてるほどの妊婦さんが美術館だなんてかなりの苦行に違いない。アートを通じて心を通わせる…のは無理がある気がしてしまった。 アートがメイン。ストーリーはおまけ、と感じてしまった。
4投稿日: 2025.04.20 - みー"powered by"
ふわっと心に染みる、アート×旅小説。「現代アートはもっと気楽に、これまでの人生や生きることについて、ふと立ち止まって考えるためのきっかけにすぎない。旅行とも相性がいい。(略)」という言葉が良かった。自分としてもとても思い出深い川村記念美術館が最後の章だったのが嬉しい。 ・ユリイカはギリシャ語で「わかった」というひらめいた瞬間を指す言葉アート鑑賞はユリイカの連続。心や感情を知的に揺さぶられ、腑に落ちる瞬間がある。 ・ウォルターデマリア《ライトニングフィールド》体験してみたい。 ・河井寛次郎は民藝(無名の職人の手仕事にも美しいものは宿る)の中心 ・京都タワーは瓦屋根の波を照らす灯台のイメージで作られた
2投稿日: 2025.03.26 - みのりん"powered by"
初めて飛行機に乗ろうとする桜野 優彩(さくらの ゆあ)の羽田空港第二ターミナルの印象はこうだ。 「そこは明るく、清潔な空間だった。」 そして、場所の描写が続く、 「吹き抜けになった天井は、距離感をつかめないくらい高い。白いポールが網目状に張りめぐらされた、近未来的なデザイン。ガラス越しに、初夏の日差しがふり注ぐ。くもりのないフロアも、階段や手すりも、ピカピカに光っていた。」 思い起こしてみよう。わたしたちが初めて羽田空港を訪れた時のことを。果たして、これほどまでの新鮮な印象を受けただろうか。 これは、優彩が新しい人生へ踏み出す瞬間の描写。これから始まるアートへの旅と、そしてそれを生業としていく彼女の第一歩の描写である。 高校卒業から7年勤めた画材店が店じまいし、半年間、自分の将来に不安を覚えながら過ごしてきた優彩は、あるDMを受け取る。それは旅行会社からのもので、「アートの旅」への招待状だった。半信半疑で、だが、ままよ、と思い、招待に応じて羽田空港へ赴く優彩。そして、冒頭の描写となる。 羽田空港第二ターミナル出発ロビーのAゲート前には、梅村トラベルの志比 桐子(しび きりこ)が優彩を待っていた。 この作品の著者 一色さゆり(いっしき さゆり)は、1988年、京都生まれで、東京藝術大学美術学部芸術学科卒業の作家。先の描写に表れるとおり、表現は緻密で美しい。 美術作品という言葉を使わない芸術を言葉で描写する。そこには、著者の人生経験と感性が否が応でも露呈する。一色さゆりの表現は、どこまでも明るく前向きだ。自然な語り口と分かりやすい表現が、わたしたちをアートという宝箱へと誘う。 「アートの旅」をとおして、わたしたちは、日頃は何気なく眺めている建造物が、実は著名な建築家によるアートであることに気づかされる。まさに「ユリイカ」(ギリシャ語で「わかった!」の意味)の瞬間である。 日常から非日常への転移が旅であるならば、アートの気づきも、旅そのものと言えるだろう。 そんな旅を、優彩と一緒に、みなさんにも体感して欲しい。そう願ってレビューとします。 ボンボヤージュ、良い旅を! 【目次】 第一章 地中美術館、直島「私を見つめ直す旅」 第二章 河井寛次郎記念館、京都「日常を好きになる旅」 第三章 碌山美術館、安曇野「過去とサヨナラする旅」 第四章 DIC川村記念美術館、佐倉「一緒に未来へ向かう旅」
121投稿日: 2025.03.08 - みる*のえ"powered by"
初読の作家さん。マハさん以外のアート小説を 探していて出会いました。 先に積読本としていた「モネの宝箱」でしたが 1巻があると知り入手しました。 全体的にマハさんの作品より(比較する訳ではなく) 柔らかいイメージです。 マイナス思考強めの主人公がアートに触れる 職につき、自分の本当にやりたかった事 アートを通じて探し求めて行く___ 知らなかった美術館も出てきたりして アート好きとして参考にもなりました。 2巻目「モネの宝箱」も続けて読みます ぜひシリーズ化して欲しいと思いました 2025.2 13冊目
12投稿日: 2025.02.20 - shifu0523"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
【収録作品】 第一章 地中美術館、直島 「私を見つめ直す旅」 第二章 河井寛次郎記念館、京都 「日常を好きになる旅」 第三章 碌山美術館、安曇野 「過去とサヨナラする旅」 第四章 DIC川村記念美術館、佐倉 「一緒に未来へ向かう旅」 個人客に寄り添うアートツアーというのはいいなあ。そんな贅沢は夢のまた夢だけれど、ここに書かれている美術館に行ってみたくなった。
5投稿日: 2025.02.09 - みぃ"powered by"
最近アート、絵画に触れてからもっと知りたいと思い手に取った本。 これからも興味の赴くまま、色々知っていきたい、と思える一冊だった。
2投稿日: 2025.02.07 - saitall"powered by"
原田マハさんのファンになってから他の作家のアート小説を探していて、本作を手に取りました。悩みや迷いを抱える人に対して、美術館や展示作品を巡ることで癒したり新たな気づきを与えたりする。そのきっかけになるようなアートな旅を企画するツアーアテンダント。なんと魅力的な仕事なんだろう。自分の旅もオーダーしてみたいと思いました。続編も楽しみです。
2投稿日: 2025.02.06 - ひだまりトマト"powered by"
お仕事のハートフル小説ですね。 勤め先の画材会社が倒産して、失業した桜野優彩のもとに、見知らぬ旅行代理店から「アート旅」のモニター参加の案内状が届く。もともと、美術に好きで画材会社に勤めていたので、興味がわいて募集に応じる。 旅行代理店の「ツアーアテンダント」は、志比桐子と名乗って、一緒に旅をすることになるが………? 目次 第一章 地中美術館 直島 「私を見つめ直す旅」 第二章 河井寛次郎記念館 京都 「日常を好きになる旅」 第三章 碌山美術館 安曇野 「過去とサヨナラする旅」 第四章 DIC川村記念美術館 佐倉 「一緒に未来へ向かう旅」 自分や家族との関係修復の旅でもある、心温まる物語です。桐子の言葉に「旅って、日常から離れて素直に盛りあがれるときだと思うんです。想像もしなかった興味深いことにも出会える。だから今回の旅では、そういうユリイカな瞬間こそ、味わっていただきたいです」とありますが、これがこの本のテーマですね。 「ユリイカ」と言うのは、ギリシャ語で「わかった」という意味だそうです。 最初のモニター旅行で親しくなった桐子から、「私の旅行代理店に勤めてみませんか?」と誘われて、優彩は、迷うが母の進めにも応じて「梅村トラベル」に勤務することになる。 第二章からは、桐子と優彩の二人が、お客さんとの旅をする話になります。様々な思惑が入り交じっての人間模様が、心のわだかまりを解きほぐす旅になる素敵な物語です。各美術館の魅力も、しっかりと味わえます。 そして、実は桐子は、優彩と小学生の時に知り合っていると言うのですが、優彩は思い出せません? 「私を思い出して……?」と言うのですが? これが、この本の第二のテーマです。 謎が出てきて、物語はさらに面白くなります。 一色さゆりさんの読みやすい爽やかな文章に馴染みながら、物語を堪能しました♪
59投稿日: 2024.12.07 - りんご花"powered by"
アートについての説明がメインで、お話はあっさりした内容でした。 桐子とどこで出会ったかの理由がちょっと弱いのと、二人の話をもう少し多くとって欲しい気もしました。
6投稿日: 2024.11.02 - ゆれん"powered by"
アートの旅、良いなぁ。 物語はサラッと読める軽めの内容で、メインはやはりアート。とはいえ、堅苦しくはなく、主人公たちと一緒に、アートと旅を楽しめるのが良かった。
2投稿日: 2024.09.29 - あらぴ"powered by"
少々物足りなさはありました、 でもラスト、明るい気持ちで読み終えられる、そんな本でした!ずっと、桐子さんは何者なんだ?!って気になって読み進めてました笑 いろんな登場人物の過ごす環境が、アートの旅により、 明るい方向に変わっていく、__________ 私もアートの旅に行ってみたい!!ってなりました。 物足りなさはあったことを書きましたが、読む方によると思いますので、アート好きな方はぜひ読んでみてください♩
1投稿日: 2024.06.09 - masa1211"powered by"
初作家さん。副題の「アートの島と秘密の鍵」に惹かれて読み始めました。 依頼者が場所を指定するのではなく イメージや相談から 美術館や作品を案内してくれるっていいですね。文中に出てくる美術館や作品をネット検索しながら読むのは楽しかったです。 只 お話そのものは どれも ありきたりな感じがしました
10投稿日: 2024.05.29 - marumaruchan"powered by"
アートを観るツアー、素敵です。行ってみたいけど、実際ここまで至れり尽くせりだったらお値段も張りそうな…。香川県直島、訪れてみたいです。地中美術館だけでなく、草間彌生さんのかぼちゃや、ベネッセハウスミュージアムとかあちこち楽しそうでした。千葉県のDIC川村記念美術館とかいつか行けたらいいなあ。たとえ行けなくてもこうして本の中で訪れた経験らしきこともできて良かったかな。 『女』は切手わ購入したことがあり作者名碌山じゃなかったように記憶してたんですが、守衛と名乗ってたころもあったことがわかり腑に落ちました。 これからも自分を見つめながら、楽しんでたくさんたくさんアート鑑賞していきたいと思いました。
1投稿日: 2024.03.24 - hutaro"powered by"
アートを観るツアー。申し込んでみたい。ここまで手厚くガイドさんが一緒に来てくれるとなると値段は相当高くなりそうではあるが。 優彩や桐子のようなガイドだったら癒される旅となりそうだ。 アートは、観るときの自分の状態によってどのように見えるかが変わる。碌山美術館にある『女』のエピソードで、アート旅に来た客がまさにその体験をする。 昔は『女』の像は苦しんでいるようにしか見えなかったが、今はたくましく強く見えると。 そういう体験をしてみたいと思う。 過去に苦手と感じてしまったアートも、なぜ苦手と感じたのか深掘りしていけば、自分の当時の精神状態が関わっていたことに気づくのかもしれない。 自然風景や美術を前にして、不意に何かを思い出したり、誰かとの思い出を振り返ったりすることは誰しもあると思うし、素直になれる時間でもある。 アート旅は生きていく上で必須では無いかもしれないが、間違いなく素敵な体験になるだろう。
7投稿日: 2024.03.23 - 葉明"powered by"
話がすごく斬新というわけではないけど、 この美術館紹介も兼ねた感じがいい。 これ、シリーズ化してくれないかな。 そしたら、紹介された美術館に行くのに。
0投稿日: 2024.03.22 - マイ"powered by"
ネタになってるアート旅にとにかく行きたくなる! が、とにかく1話ずつが短い。 フラストレーションがたまる。 もう少し、アート旅も、お客様のエピソードも、 深く書かれてたら良かったと思う。
0投稿日: 2024.03.12 - かっちんやま"powered by"
最近、リベラルアーツで美術の講義を受けた影響もあり、アートに出会いたい欲求をかき立てる作品。アートは、言葉を介さず視覚を通じて伝える表象、つまり個人の感想が大事なので、自分を見つめ直すストーリーに納得しながらスルスルと読める。久しぶりに美術館に行きたくなる本です。
4投稿日: 2024.02.24 - アワヒニビブリオバトル"powered by"
第110回アワヒニビブリオバトル テーマ「文庫本」第2ゲームで紹介された本です。ハイブリッド。 2024.2.6
0投稿日: 2024.02.08 - 文藝春秋公式"powered by"
【読むと美術館に行きたくなる? 爽やかでやさしいアート小説】求職活動中の優彩のもとに「あなただけのアート旅にご案内します」という不思議なDMが届く。アートと旅をめぐる連作短編集!
0投稿日: 2023.12.15