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総合評価

7件)
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  • くにちゃんのアイコン
    くにちゃん
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    源氏物語54帖が完結し、源氏絵を紫式部が母君と見ながら語り合う場面、自分も絵を想像しながら振り返っていました。 紫式部の生涯と執筆の過程や思いが記されているこの本により、源氏物語の理解が深まりました。 源氏物語の中には、和歌に心を込めてやりとりする場面が随所に見られます。なんて、風雅なんだろう!作中人物になり変わって、男性の心も女性の心も、歌にたくすることができた紫式部は、すごい人だなぁ。 高校のとき、漫画「あさきゆめみし」で光源氏の恋愛に興味を持っていましたが、今は男性の物語というより女性の生き方を描いているのかなと思うようになりました。現代語訳でも楽しめましたが、もう一度原文に立ちかえりたくなりました。源氏物語は様々な角度から読み味わうことができるので、何度読んでも深いです。

    8
    投稿日: 2025.03.20
  • hatuhiのアイコン
    hatuhi
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    このレビューはネタバレを含みます。

    三巻までの感想は一巻のところに書いたので、4、5巻の感想をこちらに書きます。 全体を通してですが、帚木先生はきっとこの全五巻で先生なりの源氏物語解釈を書かれたかったのかなと思います。紫式部物語と言うより、「源氏物語」という畢生の作品がいかにして編み出されたか、というところに焦点が当てられ、全巻の半分は源氏物語の帚木先生なりの解釈でした。式部の現実と唐突にクロスするので時々頭が混乱しました。四巻で宇治十帖に迷いなく突入した時にはどうしようかと思いました。 出てくる中宮付きの他の女房たちとの会話もほぼ源氏関係一色で、不自然です。中宮付き、あるいは皇太后付きの女房という重要職、上臈女房たちがそんなに暇とは思えません。もっと季節ごとの儀式や祝い、彰子中宮と道長の確執、皇子たちとの関わりなんかも書き込んで良かったのではないかと思います。 それに、百人一首にも収録されている式部の歌にも触れてほしかったし、娘と入れ替わりに生家に戻った彼女のことももっと書いて欲しかったです。

    0
    投稿日: 2025.03.12
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    emma
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    全五巻、読み終えたー!おつかれ! が、素直な感想かも笑 ラストは宇治十帖。 紫式部物語と源氏物語が同時に味わえるのは美味しいと思うけど、あらためて源氏物語だけの世界も味わいたい。

    0
    投稿日: 2025.03.06
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    nakaizawa
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    「香子(五) 紫式部物語」帚木蓬生著、PHP研究所、2024.05.07 492p¥2,650C0093(2024.11.10読了)(2024.10.10購入) 全五巻読み終わりました。 「第六十二章源氏絵」は、『源氏物語』の総復習みたいな感じです。『源氏物語』54帖のそれぞれの帖の印象的な場面を一枚の絵にしたものを見ながらどんな話だったのかを語り合うので。 「光る君へ」と違って母親が出てくるので、「はて?」と思っていたのですが、最後についている家系図を見ると香子の母親が亡くなった後、為時殿は、別の妻をもらっていて、三人の子供がいたようです。香子と母親を同じくする兄弟も三人です。香子の姉は若くして亡くなっています。弟は、「光る君へ」でも登場しています。 小説を書く人は、史実の中から自由に登場人物や出来事を選んで話を組み立てるんですね。 【目次】 第五十五章 一条院追善八講(48帖 早蕨) 第五十六章 惟通右衛門の尉(49帖 宿木) 第五十七章 取次(50帖 東屋) 第五十八章 小少将の君没(51帖 浮舟) 第五十九章 越後の父(52帖 蜻蛉) 第六十章  清水寺参詣(53帖 手習) 第六十一章 賢子出仕(54帖 夢浮橋) 第六十二章 源氏絵 第六十三章 上東門院 後記 参考文献 ☆関連書籍(既読) 「香子(一) 紫式部物語」帚木蓬生著、PHP研究所、2023.12.26 「香子(二) 紫式部物語」帚木蓬生著、PHP研究所、2024.02.09 「香子(三) 紫式部物語」帚木蓬生著、PHP研究所、2024.04.08 「香子(四) 紫式部物語」帚木蓬生著、PHP研究所、2024.04.08 「散華(上) 紫式部の生涯」杉本苑子著、中央公論社、1991.02.20 「散華(下) 紫式部の生涯」杉本苑子著、中央公論社、1991.02.20 「小説紫式部」三好京三著、鳥影社、2006.04.24 「新・紫式部日記」夏山かほる著、日本経済新聞出版社、2020.02.21 「小説紫式部 香子の恋」三枝和子著、福武文庫、1994.12.05 「紫式部日記」紫式部著・山本淳子訳、角川ソフィア文庫、2009.04.25 「紫式部の娘 賢子」田中阿里子著、徳間文庫、1992.05.15 「入道殿下の物語 大鏡」益田宗著・赤坂三好絵、平凡社、1979.07.05 「道長ものがたり」山本淳子著、朝日新聞出版、2023.12.25 「新源氏物語(上)」田辺聖子著、新潮文庫、1984.05.25 「新源氏物語(中)」田辺聖子著、新潮文庫、1984.05.25 「新源氏物語(下)」田辺聖子著、新潮文庫、1984.05.25 「新源氏物語 霧ふかき宇治の恋(上)」田辺聖子著、新潮文庫、1993.11.25 「新源氏物語 霧ふかき宇治の恋(下)」田辺聖子著、新潮文庫、1993.11.25 「『源氏物語』の男たち」田辺聖子著、講談社文庫、1993.08.15 「蜻蛉日記・和泉式部日記」生方たつゑ訳、集英社文庫、1996.09.25 「蜻蛉日記をご一緒に」田辺聖子著、講談社文庫、1991.09.15 「小説かげろうの日記」三枝和子著、福武文庫、1994.11.05 「小説清少納言 諾子の恋」三枝和子著、福武文庫、1994.10.05 「むかし・あけぼの(上)」田辺聖子著、角川文庫、1986.06.25 「むかし・あけぼの(下)」田辺聖子著、角川文庫、1986.06.25 (「BOOK」データベースより) 源氏物語と紫式部を描き切った大河小説、堂々完結!千年読み継がれる名作には、いかなる想いが込められていたのかー。新聞、ラジオ等で話題。王朝文学の頂点に挑む歴史長編、最終巻。

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    投稿日: 2024.11.27
  • hosinotukiのアイコン
    hosinotuki
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    紫式部と源氏物語の2本立てなのでとにかく長かった。二つの物語が重なり合うような展開が面白さと紛らわしさを生んだようだ。 やっと終わったと思ったら、源氏絵という章があり、総復習のようで感慨深かった。

    0
    投稿日: 2024.08.12
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    myjstyle
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    香子(全五巻)の最終巻です。「香子」は源氏物語の進行と紫式部の実人生を交互に描くのでどうしても長くなります。ただ、物語部分は、若き日の光と頭の中将との掛け合いや朱雀と秋好の淡い交情、夕霧と雲居との切ないアドレッセンスなど、本筋以外は印象的であっても省かれます。そのため、源氏物語としての味わいは損なわれました。一方で、ヒロインたちの心の動きは、和歌に着目して迫り、明らかにしようと試みたのは評価できます。浮舟の心情に対する、帚木流の解釈がよくわかりました。小説として試みが不発だと思えたのは、流転の激しい浮舟がラストに至る軌跡と紫式部の人生とがシンクロしないことです。そのため、なぜこのようなドラマが描かれたのかという核心部に迫っていません。ここは作者の解釈がほしい。でも、作者は御歳77歳とのこと、そのバイタリティには感服しました。

    7
    投稿日: 2024.06.18
  • なーのアイコン
    なー
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    本編では一条院の四十九日。『源氏物語』は宿木から。 最終章は賢子の生涯と詠んだ歌の紹介? 駆け足過ぎるー

    0
    投稿日: 2024.06.17