
総合評価
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- miyous"powered by"
オーラの他人に対する態度に腹立たしさを感じ他人を寄せ付けない態度の原因がわかると同情と共に自分は自分勝手な考えで他人を拒否しているし、オーラと性格が似ているので受け付けなかったのかと気づく。このまま大人になると私みたいになってしまうよ。と言いたいぐらいにオーラの行動が気になりそしてついつい諭したくなりながら読む。オーラの変わっていく姿に長編で細部まで変化を描いてほしかった気もするが児童書だから翻訳がすらすら読める事に気づきこのぐらいの長さだからオーラと共に戦えたのだろう。
1投稿日: 2024.08.30 - angning"powered by"
それぞれの個人の感情や思惑がからみあっていくのが、わかりやすく俯瞰で見えてくる語り口で、とても面白かったです。主人公が傷ついて自分のことで手一杯になっている、一人ぼっちの幕開けからの、物語の終わりは涙がとまりませんでした。
0投稿日: 2024.02.23 - まく"powered by"
植物の声が聞こえる12歳の少女オーラ。 庭の植物がざわついている。 どうやら謎の病気が蔓延しているらしい。 亡くなった母の手帳を頼りに薬の手掛かりを舟に乗って探しに行くことに。 薬の材料探しと病気の原因を探る過程はダークでスリリングな自分好みのファンタジー。 頑なすぎるオーラだけどイドリスとアリアナと打ち解けていき、春が来た様な爽やかな終わり方。 章毎に描かれる植物画も図鑑の様で素敵だった。
2投稿日: 2023.11.03 - Mira"powered by"
植物の声を聞くことができる12歳のオーラは、両親をなくしてひとりで暮らしている。でも、最近、森や庭の植物の様子がおかしい。何かの脅威が迫ってきている……。 母を病気で亡くし、さらに村の人から病気を広めた張本人のように噂された経緯もあって、オーラの心はガチガチにかたくな。面倒を見てくれようとする人たちに片っぱしからくってかかるその姿に、ちょっと『ライトニング・メアリ』を思い出した。でも村の人々や植物に病の影が忍びより、監督官から庭の植物をすべて刈りとって燃やすとおどされるにいたって、オーラは病の原因をさぐるべく、母の秘密の手帳を持って川をさかのぼる旅にでる。 心ならずも年の近い村の少年イドリスと、屋敷のお嬢さまアリアナと道連れになったオーラは、ふたりに突っかかりながらも、しだいに自分ひとりでは目的を遂げられないこと、ひとりで生きているつもりでも誰かに支えられていることに気づいていく。 植物の声が聞こえるという設定はあるけれど、冒険の三人組や、悪人善人がきっぱりと分かれている構成などは、わりとオーセンティックな冒険ものかも。最後は気持ちよく着地します。 (kindle版に登録してしまったので、紙版で登録しなおし)
1投稿日: 2023.10.25 - 日日猫好日"powered by"
書店で手にとって開いてみると、かわいい絵地図が見開きでどーんと目に入ってきて、これは絶対によい本だと思った。わたしのなかで、このような地図が描かれている本はまちがいなくおもしろいという思い込みがある。そして、やはりその思い込みは正しかった。章ごとに植物の素朴で美しい装画とメモを楽しめるのもよいし、装丁も素敵だ。カバーをはずせば、数々の草花が描かれている。 内容は、帯にあるとおり植物と話せる少女(と仲間たち)が壊れた世界を立て直すために旅に出る冒険ファンタジー。ドキドキもハラハラもできるし、少年少女たちの成長に胸が熱くもなる。ちなみに、わたしは終盤ボロボロ泣きながら読みました。 また、海外の児童文学ながら、物語の世界にスッと入り込めたのは、訳者である井上里さんの文章がとても心地よいことが大きい。思わず他の作品を探し、読みたい本のリストに入れてしまった。おもしろそうな本がたくさんあってわくわくしている。 本当は少しずつ読もうと思っていたのに、ページをめくる手を止められなかった。大好きな作品のひとつとして、これからもときどき本棚から取り出して読み返したいと思う。
0投稿日: 2023.07.23