
総合評価
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powered by ブクログ今村夏子作品らしい平易な言葉で書かれているおかげですぐ読み終わった。 生理的に気持ち悪くてもう読むのやめたいと思うけど、読むのがやめられない。 見せ物小屋ってこんな感じだったのかなと思った。 ボーナスエッセイも面白かった。 ボーナスエッセイっていうタイトルもいいなと思う。 作品とかエッセイなどから作者の陰性をすごく感じていたけど、日記もちゃんと陰性に溢れていてなんか安心した。 ネガティブでも暗い人間でも、世の中に上手く適合出来なくても、生きていていいのかなと思わせてくれる力が今村夏子作品にはあると思う。 マイナスの魅力を感じさせてくれる作者。 そのままでいて欲しいなと思うけど、陽性の今村夏子作品も読んでみたい気もする。
0投稿日: 2026.06.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
3篇ともどれもとても良かったです。 木になった亜沙と的になった七未は最後は思いがけず泣いていました、、 ある夜の思い出で、ジャックの家を探してインターフォンを押してまわって お母さんですか? あたな誰ですか? ハッピーちゃんです。 警察呼びますよ。 のシーンは何回読んでも笑ってしまいます。 普通のちゃんとした大人になれるように、見えるように日々それに囚われて生活している私には今村夏子さんの小説はとても心地良いです。 何とも言えない悲しいような気持ちにもなるし、読み終わった後、ぼーっとしてしまうけど、素の自分でいられる瞬間でもあります。 エッセイも面白かったです! むらさきのスカートの女の文庫本にもエッセイが入っていて面白かったのですごく嬉しかったです。 村田沙耶香さん好きなので解説も嬉しかったです。
0投稿日: 2026.06.01
powered by ブクログ「木になった亜沙」 短いながら、なかなかの衝撃的な内容で一気に読んだ。内容は紹介文の通りで、自分の差し出したお菓子や料理を誰にも食べてもらえない亜沙が(この食べてもらえない理由もレパートリー豊富でおもしろい)、生まれ変わったら木になって動物に果実を食べさせてあげたいと希求するのだけど、いざ生まれ変わったら杉の木で割り箸となり、若者のもとへ。このあとがけっこう考えさせられる内容で、たぶんこの作品の初出2017年頃は断捨離ブームが続いたりゴミ屋敷が社会問題になったりした時期だったように記憶しているが、そこに一石を投じている。その投じ方が個性的すぎるというか、さすがというか、やっぱり好きです今村さん。人とのつながり、と紹介文にはあるが、それにしても究極の結末だった。 「的になった七未」 こちらも「木になった亜沙」と似たような設定で、幼少期からドッジボールなど他の人が当てられているのに、的となって集中攻撃を受けてもただ一人だけ当たらず、いつまでもゲームから抜けられないことに苦悩する女性の物語。七男という子どもを産み、それでも的になることを希求しては壮絶な人生へと堕ちていく。「木になった亜沙」とは違い、生まれ変わって的になるわけではなく、最後の最後で的になれる瞬間がやってくる。 的になれば皆と一緒に楽しいことができるのに……と孤独を抱えた七未は、最後に救われたのか。 せつない。 七男の行動は救済だったのか復讐だったのか? 元を辿れば幼少期のどんぐり事件からトラウマを抱えていたようにも思える。他人からは「なんで?」と理解されない部分にこだわって生きづらくなる人生の見本みたいな話。 エピソードとしては笑える部分も多いが、コメディとして読むには重く、考えさせられる。 「ある夜の思い出」 ある夜に経験した、夢か現実か区別のつかない世界である人と出会い、別れる。翌朝にその人はどこにも存在せず、しかし何年経っても忘れられずにいつも心の片隅にいる……といったタイプの物語はわりとオーソドックスでありふれた展開ではあるが、この物語はそういった回顧録として余韻を感じてはい終わり、で済ませるにはもったいない。なんせ、不思議な世界で出会ったあの人(というか人ではない)の生活は人間の目からはおかしく見えるが、向こう側の視点からはそれが自然なのである。 私の友人に、この主人公ほどではないが、ぐうたらしている女性がいる。彼女いわくパンダになりたいと。笹をたらふく食って糞尿を垂れ流してゴロゴロ寝ていても飼育員がすべて世話してくれ、そんな大人になっても誰からも叱られないどころか大勢にチヤホヤされているから、だそう。本気でそんな生き方で良いと思っているのか数年ごとに質問するが、本気でパンダが良いとの意見を変えることなく文句を言いながら働いている。人としての尊厳を保つのがひとえに良いとも言い切れない、人それぞれの価値観があると彼女と話していると感じるが、そんなことを思い出させられた。 ※単行本を図書館で借りて読んだ感想です。すばらしい本なのでそのうち文庫本を購入する予定で、その時にボーナスエッセイや解説(村田沙耶香さん楽しみ!)についても感想を残したいです。
1投稿日: 2026.05.25
powered by ブクログとってもよかった。ほぼ半日で読めた。 解説は村田沙耶香さんなのもうれしい。 『言葉にも角度がある』頭に残る村田さんの言葉。 今村さんの日記おもしろすぎる! わたしも日記書こう! 今村さんの本は2冊目。 もっと読みたくなった。こころに寄り添ってくれる。
0投稿日: 2026.05.12
powered by ブクログ今村夏子さんの本で一番好きなのは、むらさきのスカートの女です。 それでものすごく今村夏子さんにハマって、色んな本を買いました。そのうちの1冊がこの「木になった亜沙」。 木になった亜沙と的になった七未がわたしには印象的でした。切ないのだけど、救われる…。 でも七未の方は救われたのか?七未からしたら救われたかもしれないけれど、読んでいるわたしたちからしたらバッドエンドのような気もします。噂のメリーバッドエンドというやつかもしれません。 しかしこの不思議な世界観は今村夏子さんだからこそできる内容だと思います。本当に尊敬する…。 エッセイも普通に良かったです。だめなのが更にだめになって…なんて書いてあるのを見て「あ…こんなにすごい作家さんでもそう思うことがあるんだ…」と思いました。
16投稿日: 2026.03.11
powered by ブクログ『木になった亜沙』 他人が自分たちの聖域にずかずか土足で入ってくる不条理。誰に迷惑をかけるわけでもないのに、せっかく手に入れた場所を奪われるという悲痛さ。で、自分たちを守るために亜沙は仲間たちと心中することを選ぶ。……え? さっきまで感情移入して見ていたのに、急に引いてしまう。なんでそこまで、みたいな。気味の悪さと理解の出来なさ。宗教団体の集団自決なんかが頭によぎる。僕が歩んできた人生や日常からは想像できない世界観の中で生きている人たちがいる。彼女たちに本当の意味で寄り添うことは僕にはできないんだと感じた。 『ある夜の思い出』 キモい話だったのにラストは急に泣きそうになった。たった一夜しか会わなかった人でもふと思い出すことってある。懐かしくてたまらなくなることがある。もう一度会いたいとかは思わないけど、忘れたくないなと思う。
1投稿日: 2026.03.08
powered by ブクログ人に物を受け取ってもらえない、とか、最後まであてられないとかは対峙してるその相手に認識してもらえないって感覚が共通してる気がした。 なんかどの話も寂しくてこういう形での救いしかないのかなってなった。
1投稿日: 2026.03.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
友人Rからのプレゼント。テーマは孤独、疎外感、世間からの隔絶、神経過敏、無理解といったところか。全ての話の根底に存在している。この作者は名もなき世間の中で埋もれ忘れ去られるような人たちを書くのが好きだ。『むらさきのスカートの女』との共通点も感じる。表題作と『的になった…』は、落語のような構造で、何度も何度も同じ型で静かに静かに心を追い詰めていく。この中だと、『ある夜の思い出』が最も落い詰められずにすんだかな?結局母と弟もどきとの関係性も不明なままで疑問点は残ったが、後ろ髪を引かれるような感じは割と良かった。でもなぜこういう人が結婚できるのだろうかとも思った。
1投稿日: 2026.02.26
powered by ブクログ自分の手から直接食べ物を受け取ってもらえない亜沙の寂しさや孤独感は、「木」になったことで癒え始める。設定は非現実的でありながらも、現実との境界線が曖昧になっていく感覚は唯一無二。どうしてこんなにも奇妙な作品を描けるんだろう(最大の褒め言葉)
2投稿日: 2026.02.20
powered by ブクログどの話も突拍子も無いように思えるが、とても共感出来る感覚もあり何だか胸が苦しくなる。 最後の村田沙耶香さんの解説が語彙力の無い私の言いたい事の全てだった。
12投稿日: 2026.02.13
powered by ブクログ現実だけど現実じゃない今村夏子ワールドを最後村田沙耶香が解説してくれています。 わたしも、幸福に思いました。
0投稿日: 2026.02.06
powered by ブクログ不穏な気持ちにさせる天才やな、今村夏子は。 解説に書かれてた、現実とファンタジーの境が溶けている、という表現がぴったり。
0投稿日: 2026.01.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
後ろのこの本の紹介みたいなのを読んで、 木になるて、、?いやこれはさすがに面白くならないでしょう。。無理無理。 と思ったら読み終わってちょちょちょちょ。。え? すご。うわーすごいもの読んだってなった。 気持ち悪くて気持ちいい、もやもやしててスカっとしてるなんか色んな気持ちが混ざった。 表題作以外も奇妙な世界に迷い込まれて一気に読んだ。 すごすぎる 満腹丸
2投稿日: 2026.01.11
powered by ブクログ感想を書くのが難しい。 衝撃的で奇妙で不思議な物語だった。 次にどうなっていくのか気になってしまう作品だった。
12投稿日: 2026.01.07
powered by ブクログ4.4点 あちら側(変な人)と、こちら側(まともな人)の境界線があいまいになって、自分はこちら側のつもりの、あちら側なのでは?てか、昔自分はあちら側だったような、どっちもだったような、それ以外だったような、全部ひっくるめて、自分だったような、なんで自分のことが書いてあるの? どの立場の状況も経験してたような気がする。。。 めちゃくちゃ混乱してくるけど、すっと入ってくる、、、 なんだこれ? ちょっと、この本、私のバイブルにします。 大切なことを思い出せそうだから。 ってなる小説です。 伝われ〜笑
3投稿日: 2025.11.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いつも以上に辛く身を切られるようなエピソードが多くて、、、特に2つ目の的になった七未は結末まで本当に辛くて見てられない。 拒絶され続けた亜沙は人ならざるモノになり希望を手にするもやはり幸せとは程遠いエンディングを迎え、2つ目の的になった七未にいたっては生まれて間もない段階で世界からの拒絶を味わい辛い最後を遂げる。 でもやっぱりどこか他人事とは思えない感情が芽生えてくるのが今村夏子作品らしい。
2投稿日: 2025.10.31
powered by ブクログ星10くらい。今村さんの本は設定が突拍子もないのに、なぜにこんなにも切なさが胸に迫るのだろう。 【きしょくの悪い変な人】が主人公な時が多いし、展開も本当に突拍子もない。 今回なんて人間が木になる。 それなのに、心が震える。 これはすごい本に出会えた!という喜びを得れる。 何か自分の中の毒を一旦出してもらえるような。 今村さんの本はハズレがない。だから、内容前もって知らずとも今村さんというだけで読みたい。どんどん次の作を読みたい。ファンである。
2投稿日: 2025.10.22
powered by ブクログ感想書くのが難しい。 現実的な夢を見ているかのような話。 自分が作った料理、よそった給食など誰も食べてくれず、最終的に割り箸になりようやく自分が手につけたものを食べてくれた話から始まり、残りの話も余韻を感じさせる本だった。
10投稿日: 2025.09.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
図書館の棚横の小さい椅子に座って、2時間くらいで一気に読みました。短編集?で、どの話も不思議でちょっと怖いような、読むのが止まらない感じ。 一番好きだったのは表題作「木になった亜砂」。所謂汚部屋?に住む物を捨てられない若者はあの時のミルクを飲んでくれた息子だよね。リュックサックになった朋江が、若者におんぶしてもらう日々、のあたり読んでて泣いた。おそらく亜砂と同様に前世で叶わなかったことを、若者の物になることで叶えている幸せな日々。良かったねみんな、、、。最後はあれだけど。 「的になった七未」は重かった…。読むのしんどいところもあったけど、それも含めて印象に残った。 ちなみにエッセイ部分はまだ手つかず。全体的に不思議でクセになる読書体験だった。
1投稿日: 2025.09.20
powered by ブクログウワァン、と言いたくなるような話たち。 椎名うみさんの漫画に似た香りを感じる。生々しいのにファンタジックな描写が。救いがないのにあるように見える、もしくはその逆?
0投稿日: 2025.09.18
powered by ブクログ木になった亜沙のあらすじが気になって気になってしょうがなかった作品。 不思議な世界で、でもスッと入り込めて面白かった。 定期的に思い出してしまう。
1投稿日: 2025.08.27
powered by ブクログ非現実的なのに、どこかリアル。表題作もよかったけれど、「的になった七未」は読んでいて痛々しく複雑な気持ちにさせられた。
1投稿日: 2025.08.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
木になって、わりばしになった亜沙が、初めて自分の手から誰かに食べ物を食べてもらえた瞬間。白米に両手をつっこむ景色がありありと目に浮かんだ。涙が出てしまった。私も脳内で一緒に手を突っ込んだ。わーい しかも、どのおかずをどの順番で食べるかを、わりばし側が主体で決めてる描写が、可愛くて思わず笑った。今まで食べてもらえなかった度に、次はこうしようとかたくさん考えたのかな、って思うと切ないけれど。大好きな作品。
1投稿日: 2025.07.08
powered by ブクログ!?!?!? の連続で、この人の頭の中どうなっているんだ…が止まらない… すでに体験しているかのリアル感もあるのに、終始どういうこと…を繰り返しまさに本を捲る手が止まらない状態。 他の本も挑戦してみたいな
0投稿日: 2025.06.17
powered by ブクログ表題作ももちろんおもしろかったのだけど、個人的に印象が強いのは「ある夜の思い出」の方だった。 地面を這い回って生活する様子は、カフカの「変身」と同じイメージで頭の中で再生されて、まるで映像を観たような強烈な印象が残った。 非日常的な生活と運命的な出会いとアクシデントで最後は日常に戻って、「ある夜の思い出」として回顧される。 ある夜の思い出で済む話かよ…と思いながら笑いが込み上げて、今村さんは天才だなと思った。
1投稿日: 2025.05.25
powered by ブクログ「木になった亜沙」「的になった七未」「ある夜の思い出」の短編三作が入っている 今村先生の本はどの本を読んでもなんというか『普通』という枠に収まらない話が多いけれど、この本は特にそれが顕著だと思う 奇妙な哀しみを主人公たちに感じる 表題作が一番よかった! 難しい表現はないのに、所々難解だった… 今村先生の本はなんだか分からないのにぐいぐい読みたくなるんだよな〜文章に吸引力がある
7投稿日: 2025.05.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
初めての今村夏子の作品。 どの話も読み終わると何とも言えない気持ちにさせられた。 木になった亜沙は、もう世にも奇妙な世界観が凄かった。え?そうなる?そっちにいくのかー!と進む先が驚きの連続で、先が読めないとはまさにこの事だなと痛感した。斬新なお話だった。 的になった七未。この話が1番印象的だった。 最初は可哀想な子だなと思いながら読み進めていたが、子どもが産まれてからのストーリーが切なくて。 私自信も息子がいるので、尚更自分に置き換えたら…と考えて後半涙が…。 でも最後の最後に息子と再会し、射的の弾を愛する息子から当てて貰えたのを七未は母として嬉しく思ったんだろうなあと感じた。当ててもらいたくて堪らなかったものを息子に当てて貰えたんだもの。 壮絶な人生を駆け抜けてきたけど、最期は少しだけでも幸せになれたんじゃないかと思う。 ある夜の思い出。このお話もなかなかに摩訶不思議だった。 結局人間なの?猫なの?え、どっち??と困惑したまま、解決もしないまま話は終わってしまった印象が強く、それ以外を思い出せない…。 この作品で完全に今村夏子ワールドに引き込まれたなあ。 現実にありそうな、でも無さそうな、いや、やっぱりあり得る?そんな不思議な気持ちになった作品でした。面白かったなあ。
1投稿日: 2025.04.12
powered by ブクログどうやったら思いつくのか分からない、独特で不気味な話だった。途中で止めるのが何か不安で、読む手が止まらなくなってしまう、不思議な感覚だった。 ところどころギャグ要素もあるが、それがちゃんと笑えつつも、不気味な世界観を全く壊していないのもすごいと思った。
1投稿日: 2025.04.06
powered by ブクログ彼女たちの切実な願いは純粋で、生きていくうちに変形し、歪になっていった__ 今村さんの作品はいつも私を新しい世界に触れさせようとする。なんか気味悪い、でも読みたいと気持ちが浮遊するから面白い。 ボーナスエッセイと村田沙耶香さんの解説がまた良かったのです。
7投稿日: 2025.03.18
powered by ブクログ亜沙の手からは誰も食べようとしない。友達もクラスメイトも家族も金魚でさえも。思い余った亜沙は木になってその木の実を動物に食べてもらおうとする。 不可思議な世界観の短編集。 亜沙の悲しみが切なくて、木になり割り箸になって食べてもらえた時はなんだかホッとした。 他に射的の的になる女性の話、四つん這いで動いて過ごした一夜の話などがある。 不条理だけどするする読める。
0投稿日: 2025.02.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
急に木になったかと思えば、わりばしになる工程は淡々と丁寧に、そして間髪なく出荷されるこのテンポ感。さすがですね。これは吹き出しますわ。
0投稿日: 2025.02.24
powered by ブクログむらさきのスカートの女に続いて 読みました。世界観が独特で唯一無二な感じ。 こちらの精神もおかしくなってくるような気がしてきてそういう人の頭の中覗いてみた感覚に陥る。
1投稿日: 2025.01.06
powered by ブクログ今村夏子の作品は気に入って何作も読んでいるが、本作は結末が分かりやく、人に最も薦めやすい作品集だと思った。白昼夢を見ているかのような…現実と空想の繋ぎ目が曖昧に描かれており今村夏子でしか味わえない没入感が魅力。
2投稿日: 2025.01.03
powered by ブクログすごーく独特の世界観を満喫できました。不気味過ぎるのですが、なぜか引き込まれて一気読みでした。 「むらさきスカートの女」に引き続き2作目に読んだ今村夏子さん作品。楽しめました。
44投稿日: 2024.12.07
powered by ブクログすごく好きな作家さんで、面白く読みました。でも今村さんの本当の良さ(こわさ?)は中長編の方が生きる気がします
3投稿日: 2024.12.05
powered by ブクログ村田沙耶香さんが解説で言ってた「リアリズム的な世界と幻想的な世界の境界線が溶けている」という言葉が本作品にとって一番合う褒め言葉だと思う。
0投稿日: 2024.11.25
powered by ブクログ2024.11.20 読了 3遍の短編集。 木になった亜沙、的になった七未、共に、以前斉藤紳士さんがYouTubeで言っていた、コント的面白さっていうのがまさにぴったりだった。ゲラゲラ笑いながら読みながらも、内容的には壮絶。だけど亜沙や七未が思う幸せがある。と思ったり。
1投稿日: 2024.11.20
powered by ブクログ今村夏子さんがつくる物語が好きだ 世間の善とされている価値観と比べたら救いがないように見えて、本人たちにとってはちゃんと救いになっている
2投稿日: 2024.11.07
powered by ブクログ分厚くなくて短編なので読みやすそう、ということで妹が選んできてくれた本。「木になった亜沙」という題名からはどんなストーリーなのか想像できなかったが、実際読んでみるとびっくりするような展開が何度もあって、なるほどそういうことか!と思わず叫びたくなるようなストーリーばかりで最初から最後まで食い入るように読めた。切なく寂しいけど、色々考えさせられる作品だった。
4投稿日: 2024.11.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
どうやっても手から食べ物を食べてくれない亜沙、最終的に割り箸になって食べてもらえる 2編目ぶつけてもらえないなみ の方がより印象的 最後に会いたかった息子に祭りの射的でぶつけられるのが悲しく切ない 3編目 背をはって動く男女の出会い 女は元に戻り結婚したが男はどうなったのか… 好きな村田沙耶香さんが好きな今村夏子さんの作品を好きと言ってくれてて嬉しい☺️
0投稿日: 2024.10.22
powered by ブクログ「木になった亜沙」が読みたくて買ったが、一番印象に残ったのは「的になった七未」だった。 七未が逃げている時に、決まって色々な人から応援されるのは不気味だった。というか変な夢を見ている感覚だった。 そして、何よりも辛すぎた。
1投稿日: 2024.10.21
powered by ブクログ今村夏子ワールドにずっぽり浸れた まるで日本のグリム童話のような日常的であり不思議な世界が広がっていた 今回文庫本には今村先生のエッセイが追加されていてそれもうれしい いろんな方のエッセイは読んでいても今村夏子のエッセイは一番読んでみたかったから でもご本人が相当エッセイを苦手とされているらしく、今後エッセイ本は発売される期待は薄いなと思った
6投稿日: 2024.10.15
powered by ブクログ3話とも現実にはない世界 でも感じるものは伝わる。世の中の歪みが出ているし解決出来ないジレンマを言の葉にしてるのでは。外に出ないで15年、億劫で畳の上這いずり回る生活父親に追い出され夜の街を這いずり徘徊するジャックに出会い助けて貰う餌をあげるのぼるくん世話をするお母さんとジャックと子供を作る約束する夢か現実か。であまりにも切なくて、でも読み続ける。その後結婚して子供を作るのが救いかと、たくさんの賞を取る今村夏子さんを知ろうとしたけど届かなかった。こちらあみ子からずっと読んでも悲しくなるが先行してしまう自分はまだまだ未熟者
17投稿日: 2024.10.02
powered by ブクログ幻想的な世界感で人と上手く関われないのを独創的に描き、なんとも言えない面白さとほんわかな空気感で読む手を止められない、奇妙で不思議な物語 だった。
37投稿日: 2024.09.28
powered by ブクログ違和感なく不思議な世界を体感できる小説 けど、不思議な世界=摩訶不思議なワクワクファンタジーではなく、人の温かみやつめたさ、意識下の恐怖なんかを体感できる文章 やっぱ好きだー
0投稿日: 2024.07.17
powered by ブクログ不思議な世界観で面白かった。特に「木になった亜沙」が好きだ。亜沙がわりばしになったことで、ひとの優しさにふれて幸せになる感じがよかった。
0投稿日: 2024.05.27
powered by ブクログ誰にも自分が渡した食べ物を食べてもらえないため、木になってしまったという表題から始まる短編集。 どれも現実にありそうな内容から始まり、いつのまにか幻想的な内容に切り替わる。脳が混乱するとともに心地よさもある不思議な感覚が味わえます。
0投稿日: 2024.05.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
この人の作品の中では一番好きかも知れない。 どれも切ない作品だった。 自分は物を溜め込む方ではないが、ゴミ屋敷に住んでいる人にとってはこんな認識なのかも。
1投稿日: 2024.05.14
powered by ブクログ今村夏子さんの作品がとても好きだ。どの作品もテーマが通底しているというか…簡単に言うと「人間の純粋さ」みたいなものかなと思うんだけど、それがこういう不気味なお伽話に展開していくのが面白い。 木になった亜沙も的になった七未も、なんとも切ない終わり方なんだけど、彼女らにとってはあれが救いだったのかもしれないし、あれしか救いがなかったのかもしれない。現実における所謂はみ出し者の行く末について考えさせられる。
1投稿日: 2024.05.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
芥川賞作家の頭の中はどうなっているのかわからなくて、たいてい私はついて行けずに疑問符だらけで読了します。だけどこの作家だけは怯むことも愕然とすることもなく読める。 自分が手渡したものを誰にも食べてもらえない少女。的にされるのに絶対に当たらない少女。ずっと寝そべって暮らしてきた女性。こんな異様な状況のなかでも今村さんの表現はいつもやわらか。 彼女らを描写するとき、難しい言葉はちっとも使われていなくて、もしかしたら私にでも書けるのではと思うほど。でも絶対に書けない。 やはりこの人の頭の中がどうなっているのか不思議。それでいて吸い込まれます。
2投稿日: 2024.03.11
powered by ブクログ三遍の小説とその他エッセイ等等。辞書には載っていない、けれど確かに在る理不尽、不愉快、もやもやする感じ、そういうのを上手いこと言語化してくれる。文芸はこうでなければ。
5投稿日: 2024.03.03
powered by ブクログなんて感想を書いたらいいかわからない、一言では言えない。今村作品を読むに連れて作風に慣れ始めている自分が怖い。どう読んだって狂っているはずなのにどこかわかる、そんな気持ちある、みたいな...
1投稿日: 2024.02.29
powered by ブクログ久々に読書 読みやすいけど本ならではの内容で、読書の楽しさを久々に獲得 どっかのタイミングではるちゃんに返却せねば
3投稿日: 2024.02.21
powered by ブクログ自分の手渡したものを誰にも食べてもらえない亜沙 たったこれだけのことなのに、こんなにも人生が孤独になっていくなんて…。 わりばしになって、若い男性のもとにきた亜沙は喜びにあふれ、男性もそれに応えるかのように気持ちよく食べていて、亜沙よかったね…と思いました。 「ある夜の思い出」の、真由美にプロポーズした腹ばいの男性はなぜ人間に飼われていたのか? 読み終わっても、頭の中から?がなくならず、不思議な世界に迷い込んだ気分に浸りました。
6投稿日: 2024.01.28
powered by ブクログ若者の部屋で暮らす亜沙の仲間たちの一員になれたらすごく居心地がいいのだろうな。その人の生前の絶望や希望が形になるとしたら、私はどんな姿になるんだろう。
4投稿日: 2024.01.24
powered by ブクログ昔話を読んでるみたいでキツネに化かされた気持ちになる。 昔話みたいに展開ごとの助走がないままどんどん場面転換していくんだけど、何を言っているのかがわかってこわい。わかりすぎてしまって目が話せない。今村夏子さんは本当にすごい作家さんだなと思う。 すごく虚しくて悲しいのに、なんでか人間のことがいとおしくなる。ちゃんと現実だ、と思う。そして、いや、小説だよ、と自分につっこんで我に帰る。痛ましいほどに切実でちっぽけで純粋なのだ。
2投稿日: 2024.01.19
powered by ブクログどこか民話のような突拍子のなさなのだけど、最終的にはなるべくしてそうなったんだな、と思わされるのがすごい。 今村節全開の孤独と不穏。 表題作が一番好き。
1投稿日: 2024.01.05
powered by ブクログ不思議な世界観。 お話の展開がありえない設定だけど面白くて、次はどうなるんだろうと気になって読み進めていました。 ちょっとゾワッとする感じが、なんとも言えない物語 『むらさきのスカートの女』につづいて、この世界感にはまってしまいました。
12投稿日: 2023.12.23
powered by ブクログ今村夏子による短編集。上手く生きられない人たちを不思議な寓話風に描く。とても純粋がゆえに世の中から弾かれてしまうのだけれど、小賢しく振る舞うのではなくひたすらまっすぐに生きる人たち。とても生きづらい世の中で声にならない声を拾い上げているような気がした。
2投稿日: 2023.12.23
powered by ブクログ可笑しくて切ない。 そんな小説。 私はこの中では「あの夜の思い出」が好き 一番希望があるような気がするから
3投稿日: 2023.11.16
powered by ブクログはじめての今村夏子。平易で淡々とした文章でありながら、ずっとどこか狂気じみている。たぶんすごい変人!
2投稿日: 2023.10.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
クセ強〜な小説。私たちがいる世界とは違う理がこの小説の中では当たり前に描かれる。君たちはどう生きるかの不思議さと近いようなイメージ。 全体的によくわかんなかったけど、木になった亜沙も的になった七未も、自身の手や見た目の美しさのせいでご飯を食べてもらえなかったり、当ててもらえなかったというのが印象的だった。あ、そっちの理由なのね〜って感じ。 見た目の綺麗さが理由なんだったら、まぁそれならいいじゃんって思ってしまう自分の浅はかさよ。
2投稿日: 2023.09.26
powered by ブクログ以下、ネタバレ含みます。注意。 自分の手に対する不信感がある。 もう少し具体的に言うと、自分が作るものに対する不信感がある。 それは、単に不器用というだけでは片付けられないような気がする。 だから、亜沙の、手ずから渡したものを誰にも受け入れてもらえないことに対する、拒絶を感じる気持ちは、少し分かったりする。 途中で、亜沙の手をきれいと言ってくれる先生に、好意を抱くシーンがある。(同じ構造は、的になった七未にも登場する) きれい、という言葉を、私は「何も出来ない」と言う風に受け取ってしまうと思う。 伊藤亜紗の『手の倫理』を思い出した。(奇しくもアサ繋がりだな) 触れることの、境界の侵食。 亜沙の手は、誰とも繋がらない。 感情が交わされない。 支配的に扱っても、満たされない。 そして最後に、木になりたいという、感情を削ぎ取ったような願いを抱くことが、切ない。 (読んでいる最中は、あまりに突拍子のない展開に、思わず首を傾げた) 小説は面白かったけれど、小説と同じ温度で書かれたエッセイを読んで、今村さんの生活ってどんなんなんだろう……と気になった。
9投稿日: 2023.09.23
powered by ブクログ今村夏子、凄まじい…それぞれの想いが強すぎてすごいことになってた。ただ想っているだけなのに。(でも想うことってとてもパワーの要ることだからさ〜、誰かや何かを想う力って本当にすごいからさ〜、、そうなんだけどさ〜、、、それをこんなふうに表現するなんて、しかもこんな読みやすいのに、、、(噛み締めて)最高)村田沙耶香の解説も良かった! なんとなく今思い返してみると、読んでいる間は開いたページから何か意思のあるドロドロとしたものが湧き水のように出続けていた気がする。そのドロドロは、今村夏子の想い(というのは大げさに感じるけど。)でもあるし、登場人物たちの想いでもあって、わたしはその止まらないドロドロで両手を濡らしながら、絶えず出続けているので全てを掬えずに手のひらから溢れてしまうそのドロドロに焦りと悔しさを感じつつ読み進めていた。
1投稿日: 2023.09.12
powered by ブクログ今一番好きな作家、今村夏子。 誰の胸の内にもある孤独を描くのが上手い。 でも、その描き方の角度が鋭角すぎて、そっちの方から世界を見たことはございませんでした...とひれ伏したい気持ち。 異様な状況へのツッコミ不在なので、「周りの人が眉をひそめる」みたいな描写があって初めて、「だよね、不安だったけどやっぱ私の理解は間違ってなかった、よかった」と安心できる(笑) そこがまたハマる。 ご本人の日記が面白くて笑ってしまった。 言葉の操作が上手い、自意識過剰な作家が大好きだ。
1投稿日: 2023.09.09
powered by ブクログ今村先生の中でも癖強作品過ぎて、読みながらずっと頭の中に世にも奇妙なタモさんとあの曲が流れていました(笑)
2投稿日: 2023.08.28
powered by ブクログ疎外感は自分の中だけで肥大化する。すると無力感に襲われ、立ってることすら出来なくなる。ついに呼吸が乱れ、その苦しみの中に安息を求めてしまう。現実と妄想が混在したある夜、自分も転生してしまいそう。
15投稿日: 2023.08.22
powered by ブクログ世にも奇妙な物語。現実と地続きの場面からふと急に奇妙な世界へと誘われている。今村夏子ワールド炸裂という感じ。変なファンタジーでもなくホラーでもない、唯一無二だな、と感じた。村田沙耶香さんの解説もかなり良い。学校に行く電車の行き帰りですぐ読めた。だがまあまあ気分はbadになるので家で読んだほうがいい。さくっと現実逃避したいときによい。
1投稿日: 2023.08.15
powered by ブクログ不思議な。でも嫌いじゃない感覚。42ページでここまで深みのある濃厚な物語を作れる今村夏子さんがすごいと思う。 本が苦手〜!と言う方にはおすすめできないかもしれない。なぜなら、内容が不思議すぎるから。物語がタイトルのまんまでいろんなことを考えてしまうから初心者向けでは無いと思う。 そんな意味で星4ですね。それでも私は面白いと感じたので、読んでみてはどうでしょう? ※あくまでゆーかりの感想です。
7投稿日: 2023.08.12
powered by ブクログどの話も現実離れしている部分と、現実的な部分とが入り混じり、不思議で理解できない世界観なのに、なぜか感動するシーンが多くあった。 特に的になった七未が一番好きだった。ずっと当てられたい気持ちを抱えた七未が、ずっと会いたかった息子に当てられてよかった。 巻末の今村夏子さんのエッセイが大好きだ。エッセイだけをまとめた本が発売されると嬉しい。不気味な世界観を描く、今村夏子と村田沙耶香の文章を一冊の本で、同時に読めてすごく嬉しかった。
3投稿日: 2023.08.10
powered by ブクログ弱くて、小さくて、排斥されたものの視点を感じる。でも、本全体から空に向かってぐんぐん伸びるような力を感じる。エッセイも日記もぶっきらぼうで、何だかよかった。
1投稿日: 2023.07.25
powered by ブクログ今村ワールド全開! 木になった亜紗。 「私の手から食べて。」たったそれだけのことを切望し、ようやく願い叶った最期が哀しい。 的になった七未。 「当たりたい」人にとって当たり前のことが叶わない。彼女の最期も哀しくて、切ない。 歩くことも億劫で、腹ばいになって生活していた「わたし」の、ある夜の出来事。 現実と妄想が行き来するような、不思議な世界を堪能した。
1投稿日: 2023.07.16
powered by ブクログ『むらさきのスカートの女』も『とんこつQ&A』も不気味で奇妙な話なんだけど、現実から逸脱していなかった。 今作はその点、先に挙げた作品より現実離れした話になっている(その割に妙にリアルな部分もあるが)。 相変わらず奇妙で不気味で、どこか物悲しくなるような短編集だった。 私は先に挙げた作品のような、現実の中に本当に存在しそうな不穏な話の方が好きだった。
2投稿日: 2023.06.30
powered by ブクログ3つの短編全部良かった。普通な感じで物語が進むけどずっと奇妙。ザワザワする。いつもの作品よりは現実離れしていたがそれでいて淡々としていて不思議な感覚に陥った。何度も読み返したくなる作品。
2投稿日: 2023.06.26
powered by ブクログ多様な視点から書かれていて新鮮であった。 私が生まれた時から当たり前に名前のあるものたちに特に気にすることなく私は生活している。私自身特に考えたことはなかったがこの物語を読むことで不思議と家にある物が生きているかのように感じた。 もう一つの視点を気づかせてくれる不思議な物語。
1投稿日: 2023.06.19
powered by ブクログ人それぞれの感じ方によるけれど、物には心があると信じている人、物が存在することに意味を感じる人はいますね。この小説みたいなことが、あるのかもしれない。 エッセイって、すべて本当のことが書かれているように見えるけれど、嘘書いてもいいんですよね。それも面白さですね。
1投稿日: 2023.06.18
powered by ブクログ今村夏子さんの小説を今まで読んできたなかで初めて、人間が人ならざるものになる怖さ、みたいなものを感じた。
1投稿日: 2023.06.11
powered by ブクログほんとうにタイトルのままの作品だった。 つまり、木になった亜沙ちゃんの物語だったのだ。 わたしの作ったものを食べて、と願う女の子、亜沙が主人公の表題作は、わずか42ページの短編。お昼休み中、ごちそうさまでした、をしてから読み始めても、お昼休み中に読み終わってしまった。世界観の独特さが、読んだことをずっと忘れさせない。そんな印象を抱かせる。午後の仕事に集中できない。 その後に続く『的になった七未』も同じスタイルの作品で、わたしに当てて、と願う女の子七未が主人公の短編。こちらは『木になった亜沙』の倍以上ある、88ページにもわたる作品で、こちらは『木になった亜沙』よりも寓話のような要素が強く、浮かんでくる映像はマンガかアニメーションのようだった。わたしには寓話よりも、背景描写がしっかりしたコメディのように感じられる部分が強かったように思うのだけれど。 いずれの作品も女の子が主人公で、この二人の女の子の人生がかなり壮絶というか悲しいというか悲惨で、寓話だったとしたらリアルだし、リアルだったとしたら寓話であってほしいと願うくらい、悲しかった。この子から相談を受けたら、どのように返してあげたらいいんだろう、と、仕事柄そんなことを考えながら読んで、途中からそんなことを考えながら読むことがもったいなくなって、没頭した。傷を描き、抉る。 作品の最後には、作者である今村夏子さんの日記が収録されていて、この今村夏子さんという作家さんが普段何を考えているのか気になりまくっているわたしにはかなり嬉しいものだった。描かれているのはコロナ禍の子育ての様子で、その大変さはもちろんなのだけれど、どちらかというとわたしには今村さんの不器用さ(ごめんなさい)の方が強く伝わってきて、だけどそれがその人自身の等身大のリアルな生活なんだろうな、と思えてわたしは好きだ。 木になったり的になったりする独特な作品、いや、ここはあえてこの言葉を使うと、”クレイジーな世界観の作品”の解説は村田沙耶香さん。もっともっとクレイジーな解説を求めていた自分がいた。 帯にある「食べて、お願い。私の手から。」を見て浮かんでくるのは、マカロニえんぴつの『ブルーベリー・ナイツ』 サビのラスト『誰でもいいよ、私を掬って、食べて』というその歌詞に含まれるもう一つの意味、『私を救って、食べて』。 みんなも是非聴いてくれよな!!!
62投稿日: 2023.06.03
powered by ブクログ6冊目。 今までは現実に地続きの寓話だったが、今回は寓話度数さらに高め。 しかし確実に現実とつながっている寓話だ。 分かってもらえないとか、自分が周囲をよくわからないとか、大きく言えば生きづらさという現実の感情が核にあるから、ファンタジーではなく切実に感じられる。 それにしても今まではギリギリこちら側だったのに対し、今回はギリギリ向こう側に踏み出してしまった印象がある。 今村さん、大丈夫だろうか(愚問)。 ■木になった亜沙 ■的になった七未 ■ある夜の思い出 ◆ボーナス・エッセイ3編(バイキング/日記とエッセイ/日記) ◇解説・村田沙耶香
13投稿日: 2023.05.31
powered by ブクログずっと読みたかったやつ。文庫化されて嬉しい。 すごく不思議な気持ち。 人の夢、いや、自分の夢を、文章化されて、それをのぞいてる、みたいな感覚。淡々と進む日常の話が、いつのまにか、あれれ?ってなってる。これは現実?夢?って思いながら読んでる。でもなんか昔自分が夢見てる時ってこんな感じだよなあ、って、現実と夢の境界線がわからなくなる感覚に近い。 徹底して日常のように、淡々と、お話が進んでいくから、こっちも混乱しながらも淡々と読み進める。絶対おかしいのに、読んでるこっちは受け入れてる。この感覚が夢に似てる。 木になった亜沙 プチホラーやろこれ。意味がわからないというか不思議な、世にも奇妙な話。自分の手からモノをとってもらえない亜沙が最後は割り箸になって、仲間たちと共に、持ち主と共に燃える。 的になった七未 当ててくれない、七未の半生。どうなるのかと思ったらほんとに的になった。この七未が的になったあたりがほんとに夢みたいだった。え、人だよね?ん?的??みたいな。 ある夜の思い出 立つのがめんどくさくなって腹這いでズリズリ動く人間の話。これなんかの比喩ですか?おもしろかったけど本当に意味がわからないというか不思議? ボーナスエッセイ (バイキング・日記とエッセイ・日記) 今村夏子のエッセイ初めて読んだ。これそういう風の作品じゃなくてエッセイですよねほんとに 最初のバイキングはフィクション?日記がめっちゃ良かった。今村夏子、難儀そう。笑 てか結婚して子供いるんだ。日記が、事実を淡々と書いてたりめっちゃネガティブだったり急に謝ってきたり、楽しい。
4投稿日: 2023.05.31
powered by ブクログファンタジーなのに日常的な世界のことを読んでいるような気がしてくる。 子どものころ歩きながら頭の中に浮かんできていた突拍子もない妄想のようなお話が3つ続いている。突拍子もないのは、冷静になってからわかることで、読んでいるときは普通に感じる。 エッセイと日記が面白かった。娘さんがいたんだね。
1投稿日: 2023.05.26
powered by ブクログ解説にもあったが、著者は日常と非日常の境界線をぼかすのがとても上手いと感じた。 本作は3つの短編から成る。 幻想的で大胆な展開の中に現実の闇が垣間見え、切なくやるせない気持ちになった。 詩的な表現が多く私のぽんこつ脳じゃ若干消化不良だったので、読書力がもっと身についた時に再読したい。
2投稿日: 2023.05.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
立ち止まってじっくり見るなんて怖くてできない うまくもないけどそこそこやり過ごしてる いろんな置いてきたものを、やり過ごさず立ち止まってじっくり煮詰める 誰にでもあるそれを体現するから、見届けたいという感情が生まれるのかもしれない でもちょっと今回の煮凝りは怖すぎ
3投稿日: 2023.05.24
powered by ブクログ作者さんにはおおきく分けて2つのパターンがあって、1つは事前に物語の設計図をえがいてから文章に落とし込むタイプ。もう1つは設計図なんかかかずにいきなりかきだすタイプで、今村夏子さんはおそらく後者。 というか、あとがきとかを読む限り、ある程度流れを決めてたのにいつの間にか全然違う物語になってしまうのだそう。だからこそ、本作のように奇想天外な物語がかけるのだと思う。 今村さんの物語は奇抜で面白い。しかしその分アタリハズレもけっこう大きいかなという印象。 例えば代表作「ピクニック」だったら、人間の秘められた悪意なんかが上手に、それもさりげなくかかれていて「すごいなあ」と思ったのだけど、本作はけっきょく何がいいたいのか正直分からなかった。笑 ギャグなのか真面目なのかよくわからない描写もあって結構楽しんで読めたのは間違いないけれど、自分にはあまり刺さらなかった。 というわけで☆2つ。
4投稿日: 2023.05.15
powered by ブクログ「的になった七未」については、得るべきタイミングの痛みや挫折から逃げることを続けた結果を比喩しているのかな?と思ったり。 シュールで笑ってしまうのが今村夏子ワールド全開
3投稿日: 2023.05.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
今村夏子を読んだ後は毎度不思議な読後感になる。 木になった亜沙では、物への転生という個人的にはファンタジーな部分とゴミ屋敷というリアルであり得る部分が繋がっていったのが面白かった。 ある夜の思い出では、猫なのか人間なのか不思議な流れから最終的には"普通"の人間でフィニッシュしてるのが面白かった。
1投稿日: 2023.05.07
powered by ブクログいつのまにか人間でない何者かになっていて、それが受け入れられているのがすごく今村ワールド 物を捨てられない人の心理、こういう見方をしてみると少しわかる気がした 最後の話だけ、猫になった〜とかでなくある夜の思い出であり、その後真人間に戻っていて、変にリアルに感じた 最後にこれを持ってくるのもすごい
3投稿日: 2023.05.06
powered by ブクログ木になった亜沙 誰も自分の手から食べてくれない亜沙が杉の木に転生して割り箸になって、、 的になった七未 色々投げつけられても全く当たらない七未が最後当てられると、、 悲しくもあるけど淡々とした語りで話が進みそれが引き込まれます。 ある夜の思い出 え?猫なの?人間なの? 面白いけれど難しかったです。
12投稿日: 2023.05.05
powered by ブクログ今村さんの作品は怖い。 当たり前のように想像して読んでいるけれど、歪な世界が広がっている。 これを普通じゃないと言ってしまうのが、良いか悪いのかもわからなくなってくる。 世界が奇妙なものに見えているのではないか。 読みやすくてサクサク内容が入ってくるのも怖いなと思ってしまう。
9投稿日: 2023.05.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
あらすじだけ聞くと随分変わっている主人公たちだと思うのに、読んでみるとなんとなくなんで彼らがそうしたのか、そう思ったのかわかる気がしてしまう不思議なお話を3つ+ショートエッセイが収録されています。 ♡ 『木になった亜沙』 主人公は「自分の手から誰かに何かを食べてもらえない」経験がとても多くあります。 例えば飼い犬やクラスで飼っている金魚や、給食当番でよそった皿や、食べたいと言われて差し出したお寿司を死ぬ間際の母親についに食べてもらえません。 食べてもらえない描写の羅列がすごくしんどかったです。なぜなのか自分だけ周りと違う反応をされることってありますよね。私はペットカフェなどで友達の周りには動物が沢山寄ってくるのに自分のところには全然こないとか‥。 そういう一瞬の出来事だから次の日には忘れているけど、またその瞬間に出会う時にはあーあまた自分だけかぁって募っていく寂しさを凝縮されているようでした。 「ゴミ屋敷」になぜなるのか、人の数だけ理由があるのだとは思いますがこんな経緯もあるのかもしれないと切なくなりました。 「逆です、きみの手は、きれいすぎる。」 ♡ 『的になった七未』 こちらの主人公はドッジボールやどんぐり投げなどことごとく「投げられる」状況によく当たり、けれど周りの子が次々物を当てられていっても最後の最後まで自分だけは当てられない子です。そして当たれば終わることに気づき、当たりたいという願望が強くなります。 ラストの余韻がなかなか抜けきりません。 ハッピーエンドなのかそうでないのか、でも七未は望み続けた「当たる」ことはできたのが救いかもしれません。 ♡ 『ある夜の思い出』 こちらの主人公はしばらく無気力な時期があり、その頃は家から出ず、かつ立つのすら億劫で匍匐前進をよくしていました。そしてある日、自分と同じく匍匐前進している男の人に出逢います。 本作のみラストで主人公が急激に「普通」になります。現在は子供もいるし〜パートもしているし〜と、匍匐前進の過去なんて聞いてみないと決して想像できなさそうなくらいの暮らしっぷりをしています。 主人公は当時のことを思いつつも「外で働くことは、わたしが思っていたよりもずっと楽しかった。」としています。 私には匍匐前進するほど気怠げ、という経験はありません。けれど、ただ「そういう状況」の時期が誰の人生にもあるのではないかと感じました。 辛いのか、だとすれば何に追い詰められているのか、別に意味はないけど習慣になっているのか、理由なんてあってないのかもしれません。 それでもそうなるしかなかった時期があって、それを経て拍子抜けするほど社会に自然に馴染んでいけることが私のこれからの人生でもきっと起こる気がしました。 ずっと誰にも言ってこなかったとある白昼夢のような体験を、打ち明けられたような読後でした。
7投稿日: 2023.05.01
powered by ブクログ今村夏子さんの発売されている本は全て読んだのですが、本作は特に物語の設定や話の展開・結末が分かりやすく読みやすかった。 『木になった亜沙』と『的になった七未』が特に衝撃を受けた。解説にも書いてあったが、ファンタジーのような設定だけれど、現実や社会に根付いたメッセージ性があって考えさせられる。 『的になった七未』は同じ母親の立場から読むと胸が痛く何度か号泣してしまった。2作とも結末は傍から見るとバッドエンドのように見えるかもしれないが、主人公個人にとっては救済された形だったのではないかと感じている。 これで今村夏子さんの本を全て読了してしまったことが、嬉しくも寂しい。。(;_;)
6投稿日: 2023.04.29
powered by ブクログ三編収録されている短編集。どの短編も何気ない日常から始まる。だけど次第に少し不穏な、不思議な場面が出てくる。それが不自然ではなく、日常からそのまま続いてるもので違和感なく語られていく。杉の木に転生し割り箸になった少女、物が飛んできても決して当たらない少女など不思議なんだけど、そこに人を求めたり、何かと繋がりたいと思う感情が描かれていく。巻末に収録されているエッセイも面白い。
2投稿日: 2023.04.29
powered by ブクログむらさきのスカートの女が変な小説だったのでこちらも読んでみたが期待に違わず。決してホラーではなく不条理という程でもない、親近感と同時に覚える違和感が魅力。
3投稿日: 2023.04.25
powered by ブクログ単行本を持っていたが、文庫本も購入。 読むのは2度目、いや、3度目だが、 3度目にして気づいた。 今までは今村夏子さんが創り上げる世界観が好きなんだと思っていたが、 この度の文庫本を読み、私は今村夏子さんという人物が好きなんだと、魅了されているんだと。 ご本人に会ったこともないのになぜそう思ったかというと、文庫本に収録されている今村夏子さんの日記を読んだからだ。 やらないといけないことができない。 普通人はそれを隠してしまう。できない自分を認めたくないから。 だが、そんな自分を認め、苦しみをも読者に届けてくれる強さに心底惹かれてしまった。 後書きで村田沙耶香さんが仰っているように、 文庫本として「木になった亜沙」がこの世界に生まれてくれたことに感謝し、私の手、目、心、日常の一部になってくれたことに感謝します。
4投稿日: 2023.04.13
powered by ブクログ表題作の「木になった亜沙」は、自分が手につけたものを、中々受け取ってくれないジレンマに、悩んでいる亜沙が、木になって、伐採され、割り箸になり、人に触れてもらい幸福を感じる作品な のですが、孤独感を感じる主人公が、木に転生することによって、触れられる人生を味わうという 幸福感が、文章から感じれて良かったです。 どこか不思議な目線が今村さんの作品の特徴だと 私は感じていて、「奇妙」と「現実」の境界線を 上手く作品に表現しているなと感じました。
36投稿日: 2023.04.09
powered by ブクログ【奇妙で、不穏で、とびきり純粋な愛の物語】無垢で切実な願いが日常をいびつに変容させる。今村夏子の世界が炸裂する3篇に単行本未収録エッセイと村田沙耶香による解説を付す。
0投稿日: 2023.03.06
