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ドールハウスの惨劇
ドールハウスの惨劇
遠坂八重/祥伝社
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総合評価

52件)
3.7
8
22
17
2
0
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    題名に惹かれて読みました。 題名から想像(期待)できるようなストーリーであったし、それでもワクワク感やドキドキ感も楽しめました。そして、何より読みやすい!そこそこ長い本なのにスラスラと読み進めることができました。 純粋に楽しかったです!

    0
    投稿日: 2025.10.10
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    高校生のバディもののミステリーという感じ。 会話の場面が多かったので読みやすかった。 登場人物たちに感情移入することができなかったり、終盤が駆け足気味に感じたり。 それでも、トリックが面白かった。 他の方の言う通り、辛いシーンもあったけれど、フィクションらしいストーリー展開なのと、感情移入できなかった(?)おかげで私はさほど辛く感じなかった。

    0
    投稿日: 2025.10.04
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    遠坂八重さん、初読み作家さんです 高2の滝蓮司と卯月麗一は、学校内で様々な依頼を受け便利屋として活動しています。 蓮司は真面目で優しくて、麗一は容姿端麗な変人 とにかく2人揃うとかっこよくて頼もしいです。 依頼の内容にも注目ですが、同級生の美少女美耶と、勉強ではトップクラスの沙耶の双子姉妹の対比描写は母親との関係も含め息苦しくなります。 登場する大人たちにはがっかり。 大岩が光にしたことは、子供への愛情ではないし、美耶と沙耶の母親には恐怖に鳥肌がたちました。唯一すみれ子のおばあちゃんの優しさが際立ちました。 人の温かさと怖さ、両方を感じられる作品だと思います。 続編もあるようなので読みたいです。

    103
    投稿日: 2025.09.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    高校生ホームズとワトソン的な流れで、学内の問題から殺人事件まで解決に導く青春ミステリー。 卯月麗一が謎めいたアンバランスな美形のような扱いだが、設定とテーマが青崎有吾の描く学校舞台の殺人シリーズと被る上、変人探偵裏染天馬を凌駕することがなく、なんだかどこかで読んだような…という印象。 歪み合っていた双子の姉妹が、事実を知ることで手のひら返したように互いを思い尊重し合うのも白々しく、狂気に走らざるをえなかった母親は毒親のイメージを払拭することなく退場。 どこもかしこも、もう少しでかゆいところに手が届きそうな感じ。

    2
    投稿日: 2025.09.11
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    双子の姉妹でひとりは勉強はできないが美少女、もうひとりは容姿は冴えないが学力トップクラス。2人はそれぞれ異なるが母親から強固な束縛を受けていて、辛いシーンも多かった。学園ミステリーに近くて学内便利屋として活動する高校生2人が謎を紐解いていく。読みやすいと思うが、真相が不可解というか理解はし難いと感じた。

    7
    投稿日: 2025.08.30
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    遠坂八重さん、2冊目の読了。 面白かったです。 学園ミステリー。少し変わった設定ですが、テンポよくボリュームも適度。続編も読んでみたいと思います。

    39
    投稿日: 2025.07.26
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    思った以上にタイトルの伏線がしっかりしていた。前半と後半で気持ち悪さの感じが異なるのがすごい。これを日常が舞台で救いがある話として書いた作者はなかなかですね。

    0
    投稿日: 2025.07.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ミスリードが素晴らしかった!! 沙耶ちゃん、幸せに暮らしてそうで良かった… お腹の音、私もすごくなっちゃう方だから、めちゃくちゃ共感しながら読んでました。 志田くん、結構嫌なキャラだったけど、ギリ許せるタイプの塩梅で、すごいキャラ作りだと感じました。意外と、すみれちゃんと気が合うのが良かった。 作者さんが後書きでバッドエンドが好きだとおっしゃってて、本当に方針を変えてくれて良かったです。バッドエンドだったら、あまりにも救いがなさすぎる。次回作は、ハッピーエンドなのか、バッドエンドなのかわかりませんが読むのが楽しみです。

    2
    投稿日: 2025.07.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    おもしろかった。主人公蓮司くんが真っ当ないいこで好き。 途中まで全く第三者の存在を予想していなかったので、次々明かされる真相に驚いた。でも、母親の異常な締め付けに理由と利害の一致がありとても腑に落ちた。 井口くんは完全に棚ぼたのとばっちりなので、無事でよかった。

    1
    投稿日: 2025.06.21
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    登場人物のキャラが立っていて読みやすい。主人公ふたりと双子以外もすみれ子や先生たちも見た目や動きが想像できた。 実質学内探偵みたいな便利屋的ポジションの活動って学校ミステリの十八番ではあるけれど、文芸部とか推理小説研究会とかそれっぽいのが多い中で「たこ糸研究会」って!蓮司も麗一も魅力的だしシリーズ続いてほしいな〜と思っていたら続編が出ているようなので読みたい。 死体の描写から始まるプロローグに引き込まれたし、途中なかなか酷いことが起きつつもエピローグの終わり方も爽やか。犯人の動機はぶっ飛んでるけど、丁寧な伏線が張られていたから納得した。面白かった。 副題が『Dの悲劇』になってるのもいい。ドールハウスの惨劇でありつつ、dollともdaughterとも取れるDを使いながら、最後はドールの方からパペットだったと言わせて壊すのが好き。

    1
    投稿日: 2025.06.15
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    久しぶりのタイトルにひかれて内容もその通りもの。 ちょっと体調不良で読むのに時間がかかってしまった。 一読をお勧めします。

    14
    投稿日: 2025.03.30
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    遠坂八重さんの作品初めて読みました。2025年初作者12人目。 胸くその悪い事件だったけど、とりあえず丸くおさまって良かった。 あんな母親ならいらないって思う。おばさんでもそう思うのだから、若い子なら尚更なんじゃ無いかなぁ。 何を書いてもネタバレになりそうで‥。 蓮司と麗一なら蓮司がお気に入りです。このまま、真っ直ぐ育ってほしい笑

    0
    投稿日: 2025.01.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2024/10/03 読了。 図書館から。 誰の為のドールハウスか、という点が分かると ゾッとしますね…。 大人達がだめだ…。

    1
    投稿日: 2024.10.19
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    78点。 可もなく不可もなくのような。 大きな驚きもなく終わった感じ。でも面白くはあった。全く読んで損はしてない。

    2
    投稿日: 2024.08.28
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    たこ糸研究会(学内便利屋)の蓮司と麗一。学内の美少女藤宮美耶からの依頼を受けて巻き込まれる事件。 藤宮姉妹の母親の鬼畜ぶりがなんとも言えないというか…。最終的に(姉妹にとって)ハッピーエンドではあるけど、真相はなかなかなイヤミスぷりだったなぁ。

    2
    投稿日: 2024.08.13
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    高校のたこ糸研究会の部員2人を中心に進むストーリー。 中盤からは、一気読みしました! 読みやすいし、難しくもないです。 このタイミングで出てくるこの人怪しいよね、と思いつつ、バックグラウンドまで描写されてます!

    4
    投稿日: 2024.07.15
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    ※ 屈指の進学校に通う幼馴染の高校生二人が、 主人公の学園もの。 部員たったの二名のマイナー部活、 会長はお人好しの蓮司、 副会長は眉目秀麗な変人の麗一は、 学生から持ち込まれる相談や困りごとに 奔走する便利屋。 他愛無い日常会話の二人の掛け合いで 性格や感性、生活環境が対比されていて、 キャラクターの違いがよく分かるので 学生生活の一部を切り取った話としても 軽快に読める。 物質面でも精神面でもとても異なるのに、 二人がお互いにしっくり馴染んでるところや 相手を大切に思っていることが話の端々から 感じ取れるところが読んでいて微笑ましい。 タイトルの『ドールハウスの惨劇』に 辿り着くまでの道のりが、少し助長に 感じられたけれど、裏をかく最後の展開や 様々な家族愛の形、次へ続きそうな雰囲気を 醸し出す締めは面白くて好みでした。

    8
    投稿日: 2024.07.07
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    惨劇とまではいかないけど、読みやすくて一気読みした。 キャラも立っているし、含みもあるので続編に期待も膨らみます。

    1
    投稿日: 2024.06.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ああ……石岡くんと御手洗くんに会いたい……だけど島田荘司本は実家……実家にあるから買うのは惜しい……だがミタライアンとカズミストの血が騒ぐんだ……ああ、としているときに偶然本屋さんで目にしたこちらを、完全に表紙絵に惹かれて購入。 ボイルドエッグスは三浦しをんさん以降あまり良い出会いがないままなのでどきどきしながらの購入だったが、なかなか面白く読んだ。 何より若さ、フレッシュさが良くて、皺だらけのあちこちがピンと張られる感じがありました。 同時に、どうしてもミステリーとしても構成、キャラクター造形もまだまだ若さの方が際立ってしまう部分がありますが、そんなのいいんです!若さ素晴らしいです!勢いがあるのはいいことです!新人賞大好き! そのためとても読みやすいです。 ミステリ初めてだけど、堅そうなのはちょっと…という中高生にもおすすめしたいです。 何といっても舞台が高校、便利屋のような立ち回りの高校生探偵(名探偵コナン愛好家としてはこの響きだけで堪らない)、そして麗しのイケメン(だが貧乏暮らしで陰陽の陰の部分あり、そしてその陰の書き分けがまだとても若くて好感が持てる)、何気に相棒の蓮司をとても大事に思っている、と簡単に挙げるだけでも探偵バディものの「好き」をくすぐる設定です。 しかし先にも述べた通り、若さ!書き慣れてなさ!ミステリ部分のライトさ!などが口に合わない方には合わないと思うので、それらをひっくるめて新人さんが作ったお料理として楽しみたい作品です。

    1
    投稿日: 2024.05.30
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    このレビューはネタバレを含みます。

    青春要素がありつつ、母親から監視、管理される姉妹の描写もあり、中盤以降は一気に不穏な話になって、怒涛の展開にハラハラしっぱなしでした。真相も驚くもので、面白かったです。

    2
    投稿日: 2024.03.31
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    とても面白かった。途中からドキドキしながら読んだ。主人公の2人のやり取りも面白くてつい読み進めてしまった。双子の差別はとてもリアルで読んでいて苦しかった。

    1
    投稿日: 2024.03.14
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    面白かった。 登場人物の約半数が悪い人だった?! 最新作はたこ糸の2人だけでなく、2年後に東京に戻ると言っている双子の姉妹も登場するんだろうか。 タイトルからシチュエーションの想像はついてしまうし、登場人物が少ないので、怪しい人も絞り込めてしまうのが、残念といえば残念、無駄な設定がないということもできる。

    1
    投稿日: 2024.03.02
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    前半の日常に混ざる青春の眩さから一変、後半の仄暗さと緊迫感MAXな展開に翻弄された。 麗一と蓮司、2人の掛け合いを只管に見たい。

    1
    投稿日: 2023.12.14
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    面白くて一気読み。 タイトルも最後まで読んだ後だと「なるほどねー!」となる。登場人物の言動に生理的嫌悪を感じたり、アオハル感じたりと緩急の間隔も良かった。

    1
    投稿日: 2023.12.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    途中まで、2人の高校生が織りなす学内の便利屋を通して解決してゆく学園ミステリと錯覚を起こすぐらいにほのぼのとした内容で、表題の惨劇はどうした、プロローグは何だったのかと思っていたら中盤から本格的に物語が動き出す。殺人に対する怖さより双子の姉妹に対する母親のおぞましさが際立っていて言葉は悪いけれど胸糞悪い展開が続く。実際の事件の背景は江戸川乱歩の猟奇的・狂気的作品に通ずるものがあると言えば言い過ぎか。ただ気になるのは麗一の推理が際立っていたのに対し秀才クラスの蓮司が普通すぎなような気が、とにかく続編に期待。

    1
    投稿日: 2023.11.15
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    このレビューはネタバレを含みます。

    面白かった。本屋で見かけて気になったので読んでみたけど、読みやすいサスペンス?だと思う。 舞台は鎌倉にある名門高校。そこに通う滝蓮司と卯月麗一の2人は生徒たちからの依頼を受けて便利屋として活動している。その高校には藤宮美耶という美少女とその妹、沙耶の双子の姉妹がいた。その姉妹は異常なほど厳しい母親によって監視されており、タイトルのドールハウスは、母親のドールハウスなのかと思って読んでました。 一体犯人は…?とページをめくる手が止まりませんでした。 以下、犯人のネタバレします。 まさか先生が犯人だったとはー!犯人は誰かと考えた時に先生も考えたけど動機が思いつかなくて。まさか藤宮家が先生の娘さんのドールハウスだったなんて。偶然見かけた美耶のことを自分の人形にしたいとお洋服やアクセサリーまで送って自分好みにしてしまうなんて恐ろしい。 なんだか最近毒親の本を読むことが多い気がする。

    1
    投稿日: 2023.10.21
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    誰のためのドールハウスか、、、。 序盤でお腹をくだしている世話焼き・低身長の蓮司、奇行甚だしく残念イケメンの麗一。 主人公にあるまじき2人といった感じから始まり、惨劇とは程遠いコミカルな感じで始まる。 終始、蓮司は実直で期待を裏切らないまっすぐな言動・行動。麗一は生活から謎。なぜそんな生活なのかわからないままなので、次作に期待。 第一章はそんな2人の紹介が軽妙だけれど、沙耶・美耶の不遇さが対極的で母に対しては嫌悪感しか抱けない。 どことなく、主人公2人以外は嫌な奴ばかりで、出会ってはいけない人たちが出会って、悲劇が生まれた。 毒親というか弱い親たち。 子供を愛してるふりして、自分を律することを諦めた人たち。 子供にその皺寄せがいき、結果の惨劇。 第4章の残劇の夜からは怒涛の展開で、斜め後方からの打撃を受ける。 すごいトリック・謎解きというより、人の闇が少しずつ暴かれていくミステリーで、こういう推理小説もありか、、、と思わされる。 希望が持てるのは、沙耶の友達・すみれ子が優しく・普通の子で、ずっと沙耶を支え続けるんだろうな、と思えるところと、美耶も少しずつ変化できていくところ。

    1
    投稿日: 2023.10.13
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    軽く読める青春ミステリーかな?と思って油断しました 面白かったですっ 読み進めている時も青春小説読んでると勘違いし、途中でこれミステリーじゃなかったっけ?と思い あらすじを読み直すくらい違和感がありました笑 事件までの流れがとても丁寧にかかれているので 情景が分かりやすく、おかげで登場人物の心理にもしっかり入り込ませていただきましたっ 犯人が途中分かってきた時は入り込み過ぎてるせいか一緒にドキドキが止まりませんでした笑 最後に伏線もしっかり回収してくれてますので とても満足です!なるほどのタイトル! 小説読み慣れない人でも楽しく読んで貰える作品だと思います! レンジが優しいだけなのがちょっと物足りないので 何かあるといいな〜と思いますっ続編出るとの事なので楽しみです!

    2
    投稿日: 2023.09.15
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    「クロコダイル・ティアーズ」に続き、舞台が鎌倉、かぶった。 滝と麗一のコンビがよい。おちゃらけた感じだけど、内容は結構シビア。 二人のコンビまた読みたいな。

    5
    投稿日: 2023.09.08
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    ミステリというよりサスペンスの印象 内容は重いけれどスラスラ読める作品でした バディもの?っていう感じもしたのでこれから 色々わかってくるのかな…

    2
    投稿日: 2023.08.31
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    出てくる登場人物のキャラがとても生きていて魅力があった。 なので、読んでいて自然と各キャラがどうなるかとか応援してくなった。

    2
    投稿日: 2023.08.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    高校生の日常の謎解きかと思いきや、急に奇行が激しくなって引いた。始末を便利屋に依頼したらどうしようかと思ったが大丈夫で安心。

    1
    投稿日: 2023.07.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2章までは特段何も無く、高校生の日常が描かれていたので、ミステリーかな?と思いながら読み進めると、3章から一転、ミステリーに。 たこ糸研究会の2人と一緒に謎を解いていく気分を味わうことができ、わくわくしながら読めた。 意外な人物が犯人で、その動悸もなんともで…可愛すぎる人にも苦悩があるな…と感じた

    1
    投稿日: 2023.07.17
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    なかなかに面白い推理小説だ。ある屋敷にて起きた殺人事件。伏線だらけの日常に、あからさまな誘導。犯人はすぐ分かるものかと思いきや……。 これが思わぬ展開を迎えて後半からギアはハイトップに入る。イヤミス的ではあるが、本格推理小説のそれと考えてもおかしくない。頁をめくり出したら手が止められない、面白い作品だった。

    2
    投稿日: 2023.07.14
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    著者さん、初読みです 登場してくる主要の大人たちがだいたいおかしい 殺人事件、なのですがバディが高校生なので警察は出てくるけどほとんど出てきません こんな母親嫌だなぁ ってずっと思いながら読んでました それでも、親は親なんだなって思ってしまったり… 事件が起きてから、背景をとことん書くだけじゃなく、起きる前の背景も書かれているのでわりと読みやすいかなと思います

    2
    投稿日: 2023.07.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    続きが気になって、あっという間に読んでしまいました。 とにかく、母親が気持ち悪い。 犯人は何となく、この人しかいないよなーとは思ってましたが、そんな理由があったとは。 姉妹が再スタートを切れたみたいなので、それが救いです。 続きが楽しみです。

    2
    投稿日: 2023.06.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    カルシウム摂取量全国トップ・滝 蓮司 × 眉目秀麗の超変人・卯月麗一 高2の夏、僕らはとてつもない惨劇に遭う! 舞台は鎌倉にある名門・冬汪高校。 同高二年の滝蓮司は、眉目秀麗だが変人の卯月麗一とともに、生徒や教師から依頼を受け、思ってもみない方法で解決を図る"学内便利屋"として活動している。その名も「たこ糸研究会」。会長は蓮司、副会長は麗一。取り壊しの決まっている古い校舎の一角が、ふたりの部室にして"事務所"だった。 ある日蓮司は、道を歩けばスカウトが群がり学内にはファンクラブすら存在する超絶美少女、藤宮美耶という同級生から、ある依頼を受ける。 その依頼とは――。 蓮司と麗一が依頼を引き受けたがゆえ、惨劇の幕は開く! 舞台は、鎌倉に佇む白亜の豪邸。ふたりは特異な家族にまつわる、おぞましい事件の真相をひもといてゆく。 新進気鋭の著者が放つ、渾身のミステリー! 高校生の青春ミステリーかと軽い気持ちで読んだが、読んだあとは「本当に搾取されていたのは誰だったのか」と思った。 校内でも有名でファンクラブまであるほどの美人の双子の姉の美耶。その妹で学年トップの成績を誇る沙耶。高級ブランドやいろんなものを買ってもらえる美耶とは違い、朝から晩まで勉強を強いられ、自由がない沙耶。教育虐待状態だが、よくよくみると可愛がられているように見える美耶も母親に縛られている。 すごい毒親だなと。最終的には、この母親は子供たちを利用していただけだったが、これって娘を売ったと同じだよなと思った。夫は若い女を孕ませて離婚され、大変な目にあったとは思う。だけど、なんで娘を利用することしかできなかったんだろうか。まぁ、母親が美耶に若くて美人の期間は短いと言っていたみたいに、自分に自信がある女性だったのだろうな。 最後は、彼女たちが彼女たちらしく生きていけるようになって良かったと思ったし、早く蓮司くんは告白しないと誰かに取られてしまうよって思ったし、なんだか青春だなぁと。 しかし、最後にわからない点が。なぜ、沙耶はあんなに勉強を強いられていたんだろう。美耶は可哀想だったけど、沙耶があそこまで虐待されていた意味がわからなかった。読解力がないだけか。 2023.6.7 読了

    2
    投稿日: 2023.06.07
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    個人的には中途半端な印象を受けました。表題が折角良かったのでもうちょっとどこかの要素を振り切ったほうが印象付いた気がするなぁという感想です。

    2
    投稿日: 2023.05.03
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    毒親。ひどすぎる毒親。 事件がおきるまでが長く、どうなって行くのかと思ったが、家で起きたあの事件から一気読み。犯人は当然あの双子の!と思っていたが、いい意味で裏切られて面白かった。 想像以上の重い展開になり、びっくりした。 伏線回収もとても良かった。お見事。 タイトルの意味がわかる。なるほど納得。 大学生になってからまた再会できたらいいなぁと思った。 第25回ボイルドエッグズ新人賞。 デビュー作とのこと。 完成度が高く、次回作にも期待したい。

    5
    投稿日: 2023.05.03
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    冒頭これはイヤミスなのかと思わせる雰囲気を感じつつも、読書後に清涼感のあるイイミステリーでした。 姉妹の関係、そして友人たちとの関係、高校生たちの若々しいけれどどこか痛々しい人間関係の中で発生するミステリー、そんな一冊でした。

    3
    投稿日: 2023.04.30
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    オープニングから、退屈な日常生活が延々と続き、半分以上が過ぎてやっと事件が起きる。そこから二転三転…と言っても全く説得力もなく強引に話を転がしてるだけで面白みもない。 そもそもキャラがさほど魅力がないので、読んでて辛い。 若い人が読むのにはライトでいいのかもしれない。 書評が良いから読んでみたのだが、高校生の物語と言うことで青山勇吾の「体育館の殺人」シリーズのような内容を期待したのだが…雲泥の差であった。

    4
    投稿日: 2023.03.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    鎌倉にある名門高校二年の滝蓮司は、眉目秀麗だが変人の同級生・卯月麗一とともに、「学内便利屋」として活動している。そこに現れた依頼者は、学校きっての美少女・藤宮美耶。彼女には双子の妹・沙耶がいたが、母親は美弥には容姿を磨くこと、沙耶には学力を上げることを強要して、二人の生活を完全に管理していた。 そして、二人の誕生日のあと、悲劇が起きる。 語り口通り、結末は前向き。 「惨劇」からもっと惨憺たる事件を期待してしまったのは当方のミス。毒親の束縛というのも、金があるゆえに勘違いしたが、そっちの毒親か。自業自得の感がある。 蓮司くんの真っ当な感覚は好ましいが、麗一くんは謎。美耶の今後を思うと、沙耶は苦労しそうだな。

    11
    投稿日: 2023.03.25
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    可愛いキャラの微笑ましい関係性と、凄惨な事件のバランスが絶妙な青春ミステリー #ドールハウスの惨劇 ■あらすじ 主人公である男子高校生、真面目で勉学優秀な蓮司と変人イケメンの麗一は、校内で便利屋として活動していた。また同じ学校に通う双子の女子高生、美耶と沙耶は家族の心配事を抱えていた。便利屋の二人は、双子たちから相談をうけて… ■きっと読みたくなるレビュー コミックの登場するキャラクターのように、愛着があるキュートな登場人物ばかり。いちいち気が効いた会話も楽しくて、微笑ましく物語を読み進められます。 しかも鎌倉の豪邸や高校が舞台、お悩み解決便利屋の初々しい高校生たちが活躍するミステリーで青春要素も満載です。 しかしながら事件の中身はタイトル通り… なかなかの陰惨な事件。ギャップのバランスが絶妙で、読み心地のよい作品でした。 本作イチオシなのは、やっぱり登場人物がしっかり描けていること。人間性はもちろん、人と人との距離感が巧みなんですよね。 特に双子の美耶と沙耶、母、主人公たちとのやり取りがお見事です。前半のデートのくだりから、中盤の事件への干渉、真相判明からラストシーンへ。 全員の距離感が近づいたり、離れたり、恋焦がれたり、裏切ったり。これがJapanMadeミステリーの良いところですよね~ しかし本作は新人作家先生とは思えないほど、いわゆる小説としての出来がいい。 起承転結、プロットがしっかり組み立てられていて、そのままアニメやテレビドラマになっても見応えがある作品になりますね。本シリーズは続編も書かれているとのことなので、自作も期待しちゃいます! ■絶賛推しポイント 双子の美耶と沙耶。あまりに二人の魅力を描けているので、これだけで優勝です。 美耶の物怖じしない迫力、圧倒的なプライドの高さ。 沙耶の静かで重い粘り強さ、ひた向きさ。 こんな女性が現実にいたら、二人とも惚れちゃうな~ と思わせる、素晴らしい書きぶりでした、

    86
    投稿日: 2023.03.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

     最初の腹下しの件、ししおどし研会、ヘッドライトのゴミ箱探査等、便利屋さんの小ネタが非常に面白かった。 個人的には、メインの事件より、便利屋さんのストーリーだけで十分良かったのになと思いました。

    4
    投稿日: 2023.03.18
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    エンタメ性抜群で文句無しに面白かった。シリアスとコメディのギャップが凄まじく、感情を大いに振り回された。事件の真相はとんでもない狂気と恐怖に満ちていた。それを引きずらず爽やかに〆た作者の力量にアッパレ。高校生コンビの魅力的なキャラクターやユーモアセンスに長けた台詞回しも素晴らしい。続編も期待大。

    5
    投稿日: 2023.03.08
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    ドールハウスの惨劇というタイトルからは想像できないくらいに、コミカルな感じのやり取りをする「たこ糸研究会」こと高校内の便利屋2人が巻き込まれる事件。 惨劇には程遠い…という章から既に惨劇感しかなかったのですが、終わってみれば確かに『ドールハウスの惨劇』だなと思いました。 ミステリー読むときに、何気ないこれは伏線なのかと疑心暗鬼に読んでいって、糸が解けるとあっ!?そういえばとなる謎解きパート。 若干アンフェアなところもあるのか?と思いながら、一応それらしいことも書いてたし、多分フェアなんだろうなと思う読後感。 なかなかいろんな意味で惨劇だった話は一応優しい救いがある中に終わるという感じで読後感も良い作品です。 主人公達のやり取りがどことなく米澤穂信先生の『本と鍵の季節』みたいな感じを想像してしまい、こういう高校生の高校を舞台にしたミステリーが私は好きなのかなと思いながら、たこ糸触ってどこのメーカーのたこ糸か当てるゲームが個人的には気になっています。

    6
    投稿日: 2023.02.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    魅力的で破綻のないキャラクター 読みやすい文体、終盤の緊張感のある展開 救いのある結末 私が好きなミステリーの要素が詰まってて、面白かった。 トリックを重視する人にはささらないかも? 2023年夏に続編が出版予定ということで、楽しみ。

    3
    投稿日: 2023.02.27
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    タイトルの重々しさとはかけ離れた、少年たちの軽快な会話と探偵ぶり、と思ったらちゃんと動機が狂ってて最高でした。 「失礼な。『二階堂』は一軍だよ」 はひとまず、今のところ、2023年ベストのセリフです。

    3
    投稿日: 2023.02.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    男子高校生二人組のミステリー解決…これは好きなやつ!しかも結構重いようだ! と、即買い、ほぼ一気読み。 双子と毒親のやりとりが重く、 一方で男子高校生らのなんでも屋はライトで、 途中途中『同じ物語??』と疑うくらい温度差があって、また、次々と視点も変わり展開していくのでボリューミーに感じた。 個人的には各章のタイトルが面白いと思った。じわじわ、ジェットコースターが登っていくように「くるか…?くるか…?」な感じが楽しく読めた。 登場人物みんな怪しく見えてくる。 そしてあんなに胡散臭かった志田くんはなんでもなかった謎(笑) 犯人は結局一言も喋ってない人物だったり、 保健の先生はとんでもなかったり、 トイレのケーキは怖すぎたり、 予想外があって面白かった。 ただ、スッキリしない部分もちらほら。 おじーさんはなんで臭かったん? 娘が臭かったんじゃないのか? 先生のその大金の出処は??DVDどっかに売ってたわけじゃないよね? そしてなんで車そんなに持ってるの その描写必要だったか?? ママ、なんでドレス着て泥酔してたの… 私が読み取れなかっただけな気もするが、 部分部分重いので今の所は振り返らずにおこう。 そしてどうでもいいところで言えば卯月くん(イケメンの方)がぶっ飛びすぎている…… 体操服デートは…どうなんだ… あと知り合いにも同じような双子がいるので、双子って大変だよなぁ…と現実と重ねて読んでいた。どっちも同じくらい、ならいいけど、どちらかが『劣っている』とされた時。兄弟でもキツいのに、双子はより強く相手を恨んだり羨んだり妬んだりするんじゃないだろうか。いつしか諦めたりするんだろうか。 以下バディものに弱い私の垂れ流しメモ こういうバディものだと、片方はイケメンだけど変人、でも頭がいい!ってキャラをついつい期待してしまうんだけど、それにしたってぶっ飛びすぎてて…なんだ…うわこのキャラかっこいい!ってならんかった…いや、それが意図なら大成功なんだけども。もう1人のキャラも上手く掴めず……熱血?純粋?かな?それでもお互いウマがあって暗黙の了解だったり、考えが一致したりするのを期待したけど片方は置いてきぼりな感じもあり…どっちが頭いいんだ!?ってなった(笑)ワトソンキャラだったのかな?? 掛け合いも、なんとなく刺さらず… この2人は仲がいいのか?どんな関係値なんだ??と最後まで気になって終わりました。 多分、最近読んだミステリーの図書委員男子高校生バディが理想的で尾を引いているんだろう…読むタイミングが悪かったか… それにしても突然、厨房以外に業務用冷凍庫出てきたら100%中に死体入ってる(入れた)説。 そして業務用冷凍庫の表現しつつ、振る舞う食べものが適当あるある(笑)

    4
    投稿日: 2023.01.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    カバーとタイトルに惹かれて衝動的に買った本だが、読んで正解だったと思う 全て読むと想像以上に暗い内容だったが、 鎌倉での爽やかな青春と高校生らしい日常が、この惨劇をより際立たせているようだった。 ただの日常の中にこそ、このような事件は生まれるのだと思う。 そして、たこ糸研究会の2人の変人さと優しさが、とても良かった。 麗一の持つ推理力・行動力ももちろんだが、蓮司の正義感や「普通の幸せ」を持っているからこその視点も、なんだか共感しやすく、内容に没頭できた。 この方の他の小説が出るならば、また読みたいし、続編も出るようなので楽しみに待ちたいと思う。

    4
    投稿日: 2023.01.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    Amazonの紹介より 第25回ボイルドエッグズ新人賞受賞、衝撃のミステリー! 正義感の強い秀才×美麗の変人、ふたりの高校生探偵が驚愕の事件に挑む! カルシウム摂取量全国トップ・滝 蓮司 × 眉目秀麗の超変人・卯月麗一 高2の夏、僕らはとてつもない惨劇に遭う! 舞台は鎌倉にある名門・冬汪高校。 同高二年の滝蓮司は、眉目秀麗だが変人の卯月麗一とともに、生徒や教師から依頼を受け、思ってもみない方法で解決を図る"学内便利屋"として活動している。その名も「たこ糸研究会」。会長は蓮司、副会長は麗一。取り壊しの決まっている古い校舎の一角が、ふたりの部室にして"事務所"だった。 ある日蓮司は、道を歩けばスカウトが群がり学内にはファンクラブすら存在する超絶美少女、藤宮美耶という同級生から、ある依頼を受ける。 その依頼とは――。 蓮司と麗一が依頼を引き受けたがゆえ、惨劇の幕は開く! 舞台は、鎌倉に佇む白亜の豪邸。ふたりは特異な家族にまつわる、おぞましい事件の真相をひもといてゆく。 新進気鋭の著者が放つ、渾身のミステリー! 表紙から想像するイメージとは全然違っていました。 最初の段階では、「便利屋」と称して、様々な悩み事を解決していき、時たま恋の話をコミカルに描いています。 ただ進むにつれて、状況が一変します。ある家族のそれぞれに潜む心の闇が露呈していくのですが、絶対殺人事件発生するのでは⁉︎と思うくらい、相手への憎悪が剥き出しに描かれていて、それまでの空気感とは全然違っていました。 もう心の闇がどす黒く気持ち悪さが引き立っていて、濃厚なミステリーになっていました。 ただ、個人的に意味の解釈が違っていたので、ちょっと意表をつかれたかなと思いました。 というのも、本の帯での宣伝では、「惨劇に遭う」「悍ましい事件」、他の方のレビューでは「グロい表現」「エグい描写」とあったので、そんなに凄いの⁉︎と恐る恐る読んだのですが、意外とそうでもなかった印象がありました。 まず「惨劇」というと、大量殺人や猟奇的な殺人といった最悪なパターンを想像したのですが、殺されたのは一人であり、殺され方も悍ましいといった表現ではなかった印象でした。 てっきり白井智之さんのような文章の表現を想像していたので、ある意味、安堵感と拍子抜け感はありました。 しかし、「惨劇」という言葉を調べると、悲惨な出来事とあるので、その意味合いとしては合っているなと思いました。 ただ、ラストの展開では、悍ましい出来事が待ち受けているので、そこの部分では背筋が凍るような恐怖がありました。 また、「グロい」や「エグい」も想像以上に恐怖を掻き立てる表現かなと思っていたのですが、意外とそうでもないなという印象もありました。 ただ、内容としては、「グロい」というよりは気持ち悪さの残る内容で、それに関係する登場人物が「エグい」なと思いました。 なので宣伝に惑わされず、あまり先入観を持たずに読むと、衝撃的な物語になっているのではと思いました。 濃厚なミステリーでしたが、ある家族の物語を除いてみると、青春ミステリー+ラブコメとしても楽しめました。 2人のホームズとワトソンのような掛け合いが面白く、もっと読んでみたかったなと思いました。 ライトからディープな話まで、話によって「色」を変えることができそうなので、今後が楽しみだと思いました。 続編が2023年8月頃に刊行するということで、どう展開していくのか楽しみです。

    3
    投稿日: 2023.01.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ボイルドエッグズ新人賞受賞作にハズレなし。 名門高校の同級生、滝蓮司と卯月麗一の「便利屋コンビ」に釘付け。 学内での「困りごと」の相談に乗り悩みを解決していく彼ら。表向きは「タコ糸研究会」ってなんやねんその同好会は!もうその時点でおかしい。このあとずっとこの二人のおかしくて楽しい謎解きが続くのかと思いきや物語は想像以上の不穏さに塗れていった。 彼らと同級生の双子姉妹。妹は誰もが振り向く人形のような完全無欠の美少女、姉は見た目で常に妹と比べられる学年トップクラスの成績を誇る秀才。丘の上の白い館に住む彼女たちを支配する母親。 美しさと頭脳。その美点を異常なほどの束縛で管理しようとする母親の狂気。何かがおかしい、というより何もかもがおかしい。そのおかしさがいつかどこかで破綻するのだろうと思いながらも異常な世界に魅せられていく。 そして起こる惨劇。 見えていたのに見ていなかった彼女たちのそばにあったナニか。 便利屋コンビのさわやかさと、姉妹の運命の壮絶さ。思いもよらない決着点。 救いのない結末を、この上ない優しさにつなげる手腕。遠坂八重、要チェック!!

    3
    投稿日: 2023.01.17