
総合評価
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- たか"powered by"
トルコのノーベル賞作家の小説。ペストが流行り始めた1900年代初めの東地中海の島で押え込みに四苦八苦する主人公たち。オスマン帝国末期の人々の様子が興味深かったです。
0投稿日: 2025.05.17 - meeko!!"powered by"
架空の歴史物。うっかり本当の話かと思って読み始めたものの、文中で「作者は女性」といいつつ、著者近影は明らかにおじさんだったので、なるほど架空歴史ね!と気づきました。笑 とはいえ、地中海の穏やかな海と温暖な気候、豊かな自然とバラの香りに包まれたミンゲル島の景色が目に浮かぶようです。 その綺麗な景色が、感染症に侵食されてじわりじわりと変貌していく。特にその人間の心理…感染症への対策をする政府、見て見ぬ振りをする一般の人、周りの人々がなぜそんな行動をするのか理解できずに嘆く知識人……コロナ禍で散々見た光景でありながら、それを一つ俯瞰したところから見れるのが面白いです。この災厄がどう収束するのか楽しみ。 それはそうと、シャーロック・ホームズが、事件から多く離れた書斎で事件を解決する探偵の象徴のように描かれていたのは、「?」となりました笑
0投稿日: 2024.11.19 - 小さな図書室"powered by"
コロナ禍の四年を過ごした現代とあまりにも似ている 物語は複雑だが面白く、特にサーミー総督の苦悩とむなしさひとりの人間としての愚かさにも共感できる オスマン帝国末期の東地中海の小さな島でおこるペストの猛威と検疫医の殺人事件 下巻が楽しみだ
11投稿日: 2024.02.05 - cinejazz0906"powered by"
時は、オスマン帝国滅亡前夜の1901年。 舞台は、東地中海に浮かぶ架空の都市ミンゲル島。 中国からインドを経て蔓延するペスト禍を抑え込むため、皇帝アプデュルハミト二世の命で派遣された疫学者ら一行のペスト撲滅の熾烈な闘いと、不穏な政情下で蠢く権力闘争と殺人事件が絡みあって展開する歴史長編小説。 本書は、トルコ人初のノ-ベル文学賞を受賞(2006年)したオルハン・パムク氏が疫病と人間社会を描いた、カミュの『ペスト』と並ぶ衝撃の啓発書。
7投稿日: 2023.02.03