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お父さん、牛になる
お父さん、牛になる
晴居彗星、ささめやゆき/福音館書店
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総合評価

12件)
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    フォローしている方のレビューを読んで、図書館で借りた。 予約した際、ページ数など確認せず絵本だとばかり思っていたのだが、絵本ではなく、そこそこページのあるお話であった。 そして、絵の雰囲気から出版年は大分前なのでは?と思っていたが、それも違った。 いい意味で、意外性の連続(ただ自分がウッカリなだけだが) その方のレビューにもあったけれど、児童書とは思えない、うーん、と考えてしまうような深さがある。 家族とは 幸せとは 大人と子どもでは、このお話の中に見えるものが、きっと違うと思う。2020.10.27

    18
    投稿日: 2020.11.16
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    このレビューはネタバレを含みます。

    児童書と侮るなかれ。なかなか重ーく、深ーく、切ない話です。 ある朝、お父さんが牛になっていた!家族でエサをあげたりフンの掃除をしたり、近所にバレないように物置に閉じ込めたりする。牛になる前は、中学生のお姉ちゃんにとってはゴキブリのような存在。小学生のぼくは「避ける」、お母さんは「あしらう」。そんな存在感のないお父さんがある日突然やけに存在感のある牛に変身する。思春期の子どもたちや妻に邪魔にされて牛になってしまったのか? 一方で、お父さんの部下の「むずかしいことなんて全部わすれて食べたいときに食べて、寝たいときに寝たい」という言葉を聞いて、ぼくはまるで今のお父さんじゃないか、と思う。そしてお父さんの代わりに働き始めたお母さんは自分も「そのうち、お父さんみたいに牛になっちゃうんじゃないか」と不安になる。お父さんは自ら牛になったのか? そして、おばあちゃんは一目で牛が我が子であると見抜いて、田舎に連れて帰ることにする。ぼくたちはホッとすると同時に「これでいいのか?」と悩む。でも、物置に閉じ込められているよりも広々とした田舎で暮らす方が幸せだと決断する。 介護や施設に入れることを悩んだりすることにも重なったり、色んな角度から読むことのできる作品だと思いました。これ、本当に児童書なんだろうか?一読の価値ありです。

    30
    投稿日: 2020.09.14
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    ある朝突然、お父さんが牛になってしまった物語。 思春期を迎え、子供たちと距離ができてしまったお父さん。牛になったお父さんはいっそう厄介者扱いされるが、お父さんの秘密を知ったり、昔のことを思い出したりしながら、もう一度お父さんの大切さを 家族が思い出していく。 子供が少し泣いたと言うので読んでみました。 もっとギャグみたいな本だと思って読み始めましたが、本格的な牛でした。 父さんが読むにはとっても切ない話です。お父さんにはもしかしたらこれがハッピーエンドなのかもしれないけど、父さんである自分の立場からすると、もっと普通に終わってほしかったかな。

    11
    投稿日: 2020.09.12
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    ある家族のはちゃめちゃ大波乱のお話 ある日ぼくたちはお母さんの悲鳴で起こされた。 そこにいたのはなんと牛⁉︎ しかも牛はお父さんだった⁉︎ フンや餌やいろいろ大変で、お姉ちゃんは嫌がって世話をしないしモーモー鳴くし庭に出したらご近所さんにバレちゃうし...もう大変! 面白かったです。 ぼくは涙目になった(笑) 最近涙脆いかも(泣) まあ読んでみて(笑) ね、ね。(笑)

    9
    投稿日: 2020.09.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    お父さんが牛になる、その世話の仕方の描写がリアルでちょっと気持ち悪くなった。 けど、お父さんが牛になるって、病気になったり、痴呆症になったりした時の例えなのかな、と思えた。 相手とコミュニケーションとれなくなって初めて相手のことを考えること。 思い切って牛にしてるところがすごいけど。 そして、ラスト、なんとお父さん人間に戻らず…!!この先戻るんだろうか。。 疲れ過ぎて、相手にされなすぎて、さみしくて牛になってしまったんだとしたら、本当に悲しい。 実の親のおばあちゃんがお父さんだとわかってくれて救われたところはあるけれど、牛になりたいくらいの世の中なんてな…。 わからなくもないから、切ない話だった。

    0
    投稿日: 2018.09.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ある日いきなりお父さんが牛になっていたという、すごい設定。そのせいでいつもウザったく感じ、いるかいないか意識されないお父さんの存在について、家族でいやでも考えることとなる。牛でカモフラージュされてるが介護の問題も含まれていて、結末がどうなるかと思ったらおばあちゃんに頼ることになって、解決に至ってないことが問題だと思えた。

    0
    投稿日: 2016.04.25
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    ある日、突然牛になったお父さん。普通の生活が、突然普通でなくなった。 でっかい牛を家の中で飼う事になってしまった。家族のお話。…と、笑える内容なのだが、チョット置き換えると、シビアな介護のお話。

    0
    投稿日: 2012.08.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    予想以上に楽しんで読めました。でも、児童書としては、どうでしょう。お母さんが、働き出したときに「私もいつかは牛になるかも」とつぶやくあたりは、大人の共感を得るだけのような気もしました。また、おばあちゃんがお嫁さんに謝るところも同様。ただ、牛になったお父さんに、それほど悲愴感がなかったのには救われました。

    0
    投稿日: 2012.06.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ある朝起きたら、お父さんが牛になっていた。前の晩、家族ですき焼きを食べ、お酒を飲んでいい気分になったお父さんは、そのまま横になって寝てしまい、朝まで寝ていたらしい。「食べてすぐ寝ると牛になる」の言葉通り、牛になってしまったのだ。 カフカの「変身」のように、ある朝突然牛になっている。カフカと違って、こちらは変身した本人ではなく、家族である子どもの側から描かれている。自分たちの知らない父の一面が少しづつ見えてくる。 でも、お父さんは牛のままで人間に戻る事はなく、故郷の山梨おばあちゃんの家(お父さんからしてみると母親の家)に帰って行く。 出だしの奇想天外さは、ちょっと驚きとともに興味をひかれるけれど、終わり方が中途半端な感じで、でお父さんはどうなっちゃうの? 奇想天外さでは引けをとらない「はれときどきぶた」のような、起承転結の結の部分がすっきりしない感じ。

    0
    投稿日: 2012.06.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    家族の中で なんとなく浮いていたお父さんが、牛になりました。 住宅地の一軒家で、(元お父さん)牛を飼います。畳の部屋はボロボロになるし、うんちの始末は大変だし、臭いもひどいし、餌にも困るし、お父さんの会社も誤魔化さなきゃならないし、ご近所さんの目もあるし・・・。 中二のお姉ちゃんは、なんとか理由をつけてサボろうとするし、お母さんは仕事を増やして家計をまかなおうをするけど、牛の世話もあっていっぱいいっぱいだ。ぼくだって、友だちを家によんで、一緒に遊ぶこともできなくなってしまう。このままぼくら一家はどうなってしまうのか? 昔は仲良くやっていたお父さん。今はどんなこと考えていたんだろう。 牛になったというところ以外はリアルな物語。 お父さんの知らなかった事を知り、それぞれ家族の事を思いながらも、お父さんナシの生活を選ぶ。

    0
    投稿日: 2012.05.19
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    面白かった。テンポよく、家族の性格もそれぞれはっきりしていて最後までどうなるんだろう?と読むことができる。 しかしお父さんは牛のままなのか。。。

    0
    投稿日: 2012.05.19
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    なんの前触れもなく、お父さんが牛になります。 主人公も中2のお姉ちゃんも、いつもニコニコしていて影の薄いお父さんがあんまり好きではありません。 そんなお父さんが牛になったのだからたまったもんじゃありません。 エサ代はかかるし、フンの始末は大変だし、ご近所の目も気になるし……… それでもどうにか折り合いをつけて生活していたのですが、だんだん無理が出てきます。 バラバラだった家族の気持ちは、そしてお父さんの運命はいかに!?

    0
    投稿日: 2012.04.23