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せいいっぱいの悪口
せいいっぱいの悪口
堀静香/ボイジャー
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総合評価

22件)
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3
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    yuni
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    日常生活の中で感じる不安やもどかしさ、わがままな自分や自意識にも目を向けながら赤裸々に綴っている。哲学的な要素も散りばめられており、「今」を精一杯生きることは自分にとってどんなことか考えさせられた。

    1
    投稿日: 2025.06.20
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    kotomi
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    エッセイでこんなに泣いたのは初めてです。別の人生を歩んでいる私だ、と思いました。堀さんの気持ちが分かりすぎて読むのが辛かった。でも私の悩みや苦しみが私だけのものだと思うこと、それも傲慢なのかもしれない、って思いながら、傲慢かもしれなくても、やっぱり私は私なりに苦しくて、他のみんなの幸せを祈ってしまう、それのどこが悪いのでしょう。もっと素直に生きていいと、思えました。

    2
    投稿日: 2025.04.03
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    mamimumeee
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    嘘がない言葉に胸が少しだけ、気怠くなる。 毎日の生活の中にユーモアと少しの幸せを感じながら生きたい。 私が死にたいと感じる時にそっと『はみ出しながら生きていく』を振り返ろうと思った。 救われました。ありがとうございます。

    5
    投稿日: 2025.02.11
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    Anony
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    感想 時間は過ぎていく。人は息をする。次の世代に自分を渡す。そんな営みの繰り返し。気づいてしまうと重たいから見えないフリをする。

    2
    投稿日: 2024.10.16
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    みつき
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     日常がただ書かれているブログを読むのが好きな人なら、もしかしたら楽しめるのかもしれない。学校の先生であり歌人でもある方のようなので、そのような暮らしに興味がある人も面白く読めるのかも。あとがきで、著者と百万年書房の編集者の方のやりとりが書かれていて、著者の「(前略)そういう安全なところから、守られたところからものを言い、違う立場の人を傷つけてしまわないか、すごく怖いです」(p218)という懸念は、この本の中でほぼ唯一ひきつけられた言葉なのだけど、それに対する編集者の返答が、なんだそれ? というような返答で、著者はその返答にいい意味での衝撃を受けたようですが、なにそれ? どういう編集者さんなんだろう? と思い、調べてみて、あー、そういう経歴の編集者さんなんだ、苦手な本ばかり編集してらっしゃるなあ、と思ったのでした。

    1
    投稿日: 2024.09.05
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    aya
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    240905*読了 少しずつ、本当に少しずつしか読めない、読んでは立ち止まってしまうエッセイと日記。 もっと先が読みたくて、いつもはどんどんページを繰ってしまうのに、この本だってそうなはずなのに、かろやかに重い堀静香さんの言葉はそれを許さない。 時間をかけてゆっくりと味わいきった今。忘れたくない、と思う。この本を読みながら感じたことごとを。 堀静香さんは同い年。 同じ年、子を持つ母、そんな共通点から親近感を抱くし、妙に意識をしてしまう。 自分ってどうしようもないな、なんでこうなんだろう、死への恐怖、誰もが抱く感情をていねいに言語化できる人。 ほとんどの人が素通りしてしまう気持ちを、引き留めて言葉にする人なのだと思う。 堀さんは自身をふつうの人だというけれど、確かに壮絶な人生を送ってこられたわけではないと思うけれど、見過ごしてしまうような、誰にでも起こるようなそんなふつうの出来事を私はこんな風に切り取れない。 ただ、素通りしてしまう。 自分にはこんな表現はできない、と思うことが圧倒的すぎてもう嫉妬なんて抱けないはずなのに湧く嫉妬心。 私も同じこと考えていた、と共感する面と、そこまで考えている人がいるのだと気づかされる面と。 あぁ、敵わない。 その感性が妬ましくて、羨ましくて、自分の無能さに呆れて、でも諦められない。 子どもが生まれてからの文章が特にいい。 ぐいぐい刺さって、そして抜けない。 我が子をこの世に産んでしまったこと、この先すべての不幸から守れないこと、葛藤の繰り返し。 私もずっとそのループの中にいて、寝顔や寝息で小さく動くお腹や頬の産毛にどうしようもない愛おしさを抱えては死にたくないと願っている。 出会いのきっかけは、京都での文学フリマだった。 本は何よりも好きだけれど、同人には縁があまりなく、初めて赴いた。 この本の出版社である百万年書房のブースで、社長であり編集者である北尾さんとお話しして、この本を勧められた。 堀さんは短歌の創作活動をされていて、とてもおもしろい方で、初めてお一人だけでの著作を、それもエッセイを出版されるのだと。 「せいいっぱいの悪口」、タイトルがぐいぐいと襟元をつかむ。いいから読んでみろよ、と読書のこびとに言われるがままに、北尾さんが書かれた出版についての本と一緒に購入した。 あとがきに堀さんと北尾さんの出会いのエピソードが書かれてあって、堀さんにお会いしたことはなく、お顔も想像上の顔なのに、妙にくっきりと北尾さんが浮かぶのだった。 北尾さんは著者の話題性よりも、自分でこれはと思える人を発掘することを重視する編集者さんで、手がけてこられた本の中には、その方の初めての著作も多いのだという。 読み終えて、この本と出会うためにきっとあの文学フリマに訪れたのだと勝手に得心する。 兵庫県から阪急電車に長く揺られたのは、そのためだったのだ。 本の中にもあった、運命論をしみじみと思う。

    3
    投稿日: 2024.09.05
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    かぽ
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    とても病んでどうしようもない時にこの本を読んで救われた。他の本の内容があまり入ってこなかったのだがこの本だけは読めた。等身大の飾らない自分を書かれている感じがしてとっても親近感が湧いた。面白く病める時間を忘れさせてくれた。

    1
    投稿日: 2024.08.19
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    haruka
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    堀さんの文体 一筋縄では行かない性格 夫への愛  生徒への想い  日常の中で明るさを探してちゃんと大切にしているところ がすごく良くて 読み終わってしばらく放心した

    0
    投稿日: 2024.07.06
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    こしあん
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    このレビューはネタバレを含みます。

    「今は重たいかも…」と一旦寝かせていた本。あらためて読み始めると、一気に惹き込まれた。読書にもタイミングがあるなぁ。 自分に自信がまるでなくて、それでも自己顕示欲が強い。認められないけど、認めて欲しい。わかるな、この感覚。 ⚫今日生きていることも、昨日生きていたことも全部本当。明日生きたいことも本当。今がす べてで、いや多分そうじゃない。適当で怠惰で、あなたが好きで、自分がずっと許せない。事故が怖い。病気が怖い。何が起こるかわからないから五年後が怖い。二〇年後はもっと怖い。 今がずっといい。でも今が信じられない。なのに今しかない。 ⚫「いつ死ぬかわからない、だから今を生きなきゃね」は、やっぱり、どうしても難しい。だっ て日々はこんなにも退屈で、平凡で、怠惰で、孤独で、めまいがする。

    2
    投稿日: 2024.02.11
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    ねいろ
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    このレビューはネタバレを含みます。

    すごく時間かけて読んだ。わかる、わかると、何回も涙が出そうになった。 最初の「自分にずっと、怒っている」という一文が頭から離れない。どうしてあの人になれないのか、どうして自分は自分でしかないのか。そして、なぜこんなことで悩んでしまうのか、当たり前のことを受け入れ難いのか。わたしも、自分に怒っている、ずっと。これは永遠の課題である。 ・個人的に好きな箇所メモ p80 何が起こるかわからないから、今を大切に生きるのだろうか。他人のような、自分の声に無理に納得するようにあいまいに頷いて、なぜだか今、こんなにも不安。 p59〜 はみだしながら生きてゆく p188〜 躑躅のマゼンタ、伊勢エビの赤 最後の段落本当に大好き、声を大にして言いたい。

    1
    投稿日: 2023.12.24
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    小山羊
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    人生の一部であり全て。世界の一部であり全て。 静かに涙しながら読みました。儚い美しさが込められている。

    1
    投稿日: 2023.09.12
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    afro108
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    このレビューはネタバレを含みます。

     友人からもらって読んだ。最近気になる本が立て続けにリリースされている百万年書房の一作目。同年代の方の子育て事情について知る機会も少ないので日記を読んで自分の子育てを相対化できて良かった。  エッセイと日記が交互に登場する構成になっている。著者は歌人でもあり、エッセイの中でそのときの感情にあわせた短歌が紹介されているのがユニークでオモシロかった。エッセイは主に生活を巡る話なんだけども、その中での厭世観や死恐怖症的な話、自他のどうしても埋まらない溝などについてポエジー成分多めで書かれている。このバランス感覚の文章はあまり読んだことがなく個人的には若干ウェットに感じた。ただこう感じたのはタイミングの問題なのかなと思うし、本著に書かれている感情の機微について思い当たる節は多々あった。個人的にはエッセイよりも圧倒的に日記が好きだった。コロナ禍の日本のカントリーサイドでの市井の暮らしを知る機会はなかなかないし文章がとても読みやすい。著者の視点や感情の表現がこれまたユニークで著者が短歌やエッセイを書く前のネタ帳を見ている感覚でオモシロかった。

    0
    投稿日: 2023.08.06
  • 兎のアイコン
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    このレビューはネタバレを含みます。

    生きるとか死ぬとか もう会えなくなったしまった彼についてとか 子どもを産む産まないこととか そして産んだ後に思うこととか 自分の頭の中をのぞいてるみたいなところもあって 居なくなってから あの時一言でも返していたらとか たらればになってしまう自分 そんな自分も嫌だったり。 忘れることなんてないんだから 子どもに対しての こんな怖い世の中に産んでしまった自分の責任とな 産んでなんて頼まれてないのに 産んでしまって。子が辛い思いをしない保証なんてないのに。 それでも愛しくて産んだことが奇跡のようで いまの自分にぴったりなエッセイだった

    2
    投稿日: 2023.06.13
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    み や び
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    「死にたい」と思っている人に対して、どう対応すればいいのだろう。生きてほしいって、ただの傲慢でしかないじゃん。 “誰か周りに相談したり助けたりする人は居なかったんでしょうか?”自殺した人にみんな、そうやって言う。たぶん、相談するという選択肢をとれないくらいに、追い込まれているからなんだと思うよね。だからといって、死んだ人に対して「何もしてあげられなかった」のは事実で、だから辛い。人間は、どこまでもエゴでしか動けない、感じれないんだよ。いっそのこと、誰かにこの貧しい背中を笑ってほしい、たぶん誰も救えない

    2
    投稿日: 2023.02.12
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    まる
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    共感と言ってしまうと簡単だけれど胸が詰まって泣きそうになるのを堪えながら読む箇所が多くて、まだ読み終える前からこの本はまた読み返したいと思った。

    3
    投稿日: 2023.02.07
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    りりー
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    仕事で気分が落ち込んでしまって帰ってきた日。夜ご飯を食べて、もう遅いからスマホは見たくないな…そういえばこだまさんと対談される方の本、読んでみようかな。そう思って開いた。一気に読んでしまった。ただ今AM3:50… 明日休みだし、いっか。いや、いい休日の始まりだ。とってもよかった。 人間、良いも悪いもなくて。選択というか、比較して。今この時をベストに生きて。他人も気になるけど、やっぱり自分は大切で。良い自分になろうとがんばらなくても、そんな自分でもいいんだなって。そう思わせてくれたのが、読後の一番の感想です。寝る前にスマホは見ないようにと思ったけど…書き手の方というのは感想を見られると嬉しいと、それも知られたので。書かずには寝られませんでした。 出会えたことに感謝します。 良い夢が見られそう。 それでは、おやすみなさい。

    7
    投稿日: 2023.02.04
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    ともや
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    ⁡なんで生きてるんだろう? なんで私は笑ってるんだろう? なんで私はこの人といるんだろう? ふと気がつくと自分の頭のまわりを飛ぶ小蠅のような思念に、真摯に向き合ったエッセイだったなあ、と思う。 元教え子が自死した話がいちばん心に残った。 僕自身、死してしまった人に対して「何か出来ることがあったんじゃないか?」って傲慢な思いがずっとある。 それは別に死ではなくても、傷ついてしまった人だったり、動けなくなってしまった人だったり。 他者が、そうなってしまってから、いつも思う。 はは 自分の声かけでどうにかなるわけないじゃんね。 そうやって自分に言い訳する。そう言いながら、何もしなかった自分をやっぱり責めている。そして、でもお前が何をしても意味はなかったんだよって、いつも自分を慰めている。その繰り返し。 それはきっと、自分が救われたいからであり、置いていかれた側のある種の自己防衛でもある。でも、本当に本当の後悔の念もあるの。 彼女はエッセイの中でずっと悩んでる。同じところを行ったりきたりしている。 でも、それを受け容れているようにも見える。あえて苦しんでいるようにも見える。それでいて、それが「私」だと認めているようにも見える。 「答え」っぽい安直な出口からあえて出ず、わからなさの海の中で、ずっと泳いでいる。たまに息継ぎを忘れている。 いいなぁ〜と思う。

    1
    投稿日: 2023.02.02
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    ぴめた
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    日常の些細なこと、深くも浅くも記されていて心地良かった。哲学科出身の著者ならではの視点、同年代の女性もして共感できる視点。バランス良し。 気づけば付箋だらけになっていた。 子供が産まれて育休の中盤になってきたら、また読み返したい。

    1
    投稿日: 2023.01.22
  • 1568275番目の読書家のアイコン
    1568275番目の読書家
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    生きているとはこういうことだと思ったし、辛くて苦しくて幸せで私だけ???と思うこともあるけどみんなきっとそう思っていてそんな毎日が詰まっていた 大切な本になりました

    0
    投稿日: 2023.01.21
  • fukusuke1313のアイコン
    fukusuke1313
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    表紙にある、抜粋された文が刺さったので購入。 著者は自分と同じ教員で、マックも行くし、Twitterもやってるし、歯医者が嫌。こんなにも近くに感じる物書きがいたかな?と思うくらい親近感がわいた。 人生はいくつもの選択の連続で、知らず知らずに選んで生きているということ。電車の中で急に踊り出しても良い。けど、しない。子どもがいる幸せ。いない幸せ。子どもがいる不幸。いない不幸。読みながら、こんなことをぐるぐる考えた。

    1
    投稿日: 2023.01.09
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    魚子
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    寂しいとか怒ったりとか、だれかの日常をのぞくようなものが読みたくなって、気になっていた本を買う。 堀さんの生活を読みながら、起きたり眠ったり仕事へ行ったり、私も生活する。 ちょっと嬉しいことがあったり、腹が立ったり、簡単に幸せだと思ったり、やるせなくなったりした。 心が救われたと思えるのはいつも一瞬、一瞬だけで、これからも落ち込んで助かってを繰り返していくだけなんだろう、ということを思う。 この先何度も読み返すと思うこの本を、次に開くときなにを考えるだろうか。その時の自分のことが、少し気になった。 わたしは堀さんの言葉や文章が大好きで、それが今年の大きな財産になった。それだけは絶対にほんとうです。

    2
    投稿日: 2022.12.18
  • 723のアイコン
    723
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    このレビューはネタバレを含みます。

    苦しいすごく苦しい 息苦しさが伝わってきて一章読んだらはあはあとなった 羅列された気持ちを追いかけてるとたしかにわたしも同じことを思ったことがあると、追体験して思い出す でも、一つ驚いたのは、ずっと一人でさびしかったけど、今恋人ができたら、本当にさびしくなくなって、その気持ちがうすぼんやりとしか分からないこと 胸が砕かれるように言葉を感じることができなくて、そんなこと考えてた時もあったなって、今分かるのでなく、思い出すことしかできないこと この感覚が分からなくなったのは悲しいけどでも幸せだと思う さびしかったな本当にってこの本読んで思い出した、どうしようもない感覚が、どうして生まれてしまったんだろう、あの人は死んだあの人は、どうしてと思っていたことを思い出すことができた この先生とお話してみたい、話聞いてほしい

    2
    投稿日: 2022.11.16